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唐澤のラットと憤りー岡田
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気まずいまま、皆で夕飯にする。
ラットになった唐澤のうめき声と毒婦の嬌声が聞こえてくる。
皆がそそくさと己のテントに戻った。番しかラットにさせない番持ちΩのフェロモン。とはいえ他のαへ軽い興奮は呼び起こすし、こんな臨場感のあるAVを聞かされれば、皆兆しはするわな。
だが……
イライラする。
『意識がある時にヤられるのでは違うんだよ!どれだけ屈辱的か!』
唐澤はラットにはなっているが、華より位は上なせいで完全には我を失えてない。華に腰を振っている自分を嫌悪しつつも快楽を追ってしまうのだ。
華は唐澤に無理矢理番契約させた。そして未だにレイプし続けている…。
秋葉君が九条様に監禁されたとき、ヤツのは冷静だった。けれど、もしかしたら、違ったのかもしれない。救いに行こうとして華に阻まれたのかもしれない。そして時すでに遅しと達観したのかもしれない。
助けにいかなかったから、唐澤は生きてる。
それは華のお陰かもしれない。華の単なる嫉妬心の。だけど……
唐澤と華の獣の交わる音が響く。
忌々しい………
翌朝になっても唐澤達が起きてこない。まぁ、ラットにさせられて明け方まで励んでいたからな。
叩き起こして下山の準備をさせた。
唐澤は体調以外はいつも通りだった。いつも通り過ぎて、昨日のような事が日常的に行われいるのだろうと予想がついた。
元々嫌いだった華だが、更に嫌いになった。
逆に他のメンツは昨夜のAVまがいで華と遊びたくなったようだ。華はエスコートと称して触ってくるαに嫌悪感を表しているが、自業自得だ。嫉妬心だけであんなαばかりの場所でヒートを起すΩだ。正直、正気か?ヤられなかっだけありがたく思えと言いたいくらいだ。
最も、華にちょっかいをかけるαにも正気か?と聞きたい位だ。
公衆の面前で番をレイプするようなΩだぞ?しかも、上位αである唐澤の番だぞ。
まあ、番がそういう目で見られれば嫌がるものだが、唐澤は何とも思ってないってのもあるのかもしれん。
否、もしかしたら、ちょっかいをかけているαはラットを起こさせた華を嫌悪侮蔑しているのかもしれない。人ではなくセックスドールとしてみているのかもしれない。
下山は時間がかかった。
華は体力が元々ない。行きはフォローしていた唐澤は強制ラットで体力を消耗してて、岡田が肩を貸す事で何とか歩いている。バッドトリップみたいなもんだからな。単なるラットなら逆に気力体力も充実するんだけど、
そう、駐車場の先にいるあのα、九条様のように………。
帝王ってのはこういうのをいうのだろうな。昨日でも威厳はあったが、今日は覇気がありすぎる。思わず膝を折りたくなる位だ。
秋葉君を寝袋に入れてお姫さま抱っこをしてしるのだが、それすら絵画のようだ。
大事そうに抱えた秋葉君にキスをしている。幸せオーラがすごくて、唐澤達とは正反対だ。
九条様は俺達に気がついて会釈をした。唐澤を捕まえておけよ、と他のαに目で合図して俺だけ九条様の元へ駆けつける。正直、これ以上の修羅場はゴメンだ。
秋葉君には意識がなかった。ちらりと見えた顔は蒼白で、なのに瞼は腫れていたから、昨夜は酷い目にあったんだろうことが想像できた。
唐澤には見せられん……。
「昨日はご心配をおかけいたしました。俺と智則は迎えの車がもうくるので、それに乗って帰ります」
「わかった」
九条様が後方に目をやった。嗤ったのかわかる。唐澤か華か、それとも二人か。
「…………」
どこまでが計算だったのか!
秋葉君がかばう事はあの焦り方で想定外だったようにも思えた。
けれど、唐澤のレイプは?
その酷白な笑みは!
「……岡田先輩はわかりやすいですね。中途半端な正義感は身を滅ぼしますよ」
「…………」
すぐに車がやってきた。乗る際に秋葉君の寝袋がズレて鎖骨から上が見えた。痛々しい位に噛み跡が多数残っている。
残る事を選択したのは秋葉君だ。だが、ここまでの目にあうとは思ってなかったろうに……。
無自覚に煽るからだ、誘惑するからだ、そう思えたら楽なのに。惨状に、ギュッとにぎりこんだ拳に爪が食い込んだ
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
由希にぃの番な華さんは、ifストーリー由希バージョンでも出演予定です。(別作品として出します)その時はザマァされる予定なので、今回のNL要素、お許しくださいませ。
なお、近況ボードにも書かせていただきましたが、
ifストーリー由希バージョンを出すにあたり、重複投稿が禁じられているため、
『番外編ー由希の小学生時代……お気に入りぼんのー記念。』一旦下げて、加筆修正して新作品に載せる予定です。
近々、非公開にするので、あのくだりを気に入っておられる奇特な方がいらっしゃいましたら、今のうちに読み返しをしていただければ幸いです。
ラットになった唐澤のうめき声と毒婦の嬌声が聞こえてくる。
皆がそそくさと己のテントに戻った。番しかラットにさせない番持ちΩのフェロモン。とはいえ他のαへ軽い興奮は呼び起こすし、こんな臨場感のあるAVを聞かされれば、皆兆しはするわな。
だが……
イライラする。
『意識がある時にヤられるのでは違うんだよ!どれだけ屈辱的か!』
唐澤はラットにはなっているが、華より位は上なせいで完全には我を失えてない。華に腰を振っている自分を嫌悪しつつも快楽を追ってしまうのだ。
華は唐澤に無理矢理番契約させた。そして未だにレイプし続けている…。
秋葉君が九条様に監禁されたとき、ヤツのは冷静だった。けれど、もしかしたら、違ったのかもしれない。救いに行こうとして華に阻まれたのかもしれない。そして時すでに遅しと達観したのかもしれない。
助けにいかなかったから、唐澤は生きてる。
それは華のお陰かもしれない。華の単なる嫉妬心の。だけど……
唐澤と華の獣の交わる音が響く。
忌々しい………
翌朝になっても唐澤達が起きてこない。まぁ、ラットにさせられて明け方まで励んでいたからな。
叩き起こして下山の準備をさせた。
唐澤は体調以外はいつも通りだった。いつも通り過ぎて、昨日のような事が日常的に行われいるのだろうと予想がついた。
元々嫌いだった華だが、更に嫌いになった。
逆に他のメンツは昨夜のAVまがいで華と遊びたくなったようだ。華はエスコートと称して触ってくるαに嫌悪感を表しているが、自業自得だ。嫉妬心だけであんなαばかりの場所でヒートを起すΩだ。正直、正気か?ヤられなかっだけありがたく思えと言いたいくらいだ。
最も、華にちょっかいをかけるαにも正気か?と聞きたい位だ。
公衆の面前で番をレイプするようなΩだぞ?しかも、上位αである唐澤の番だぞ。
まあ、番がそういう目で見られれば嫌がるものだが、唐澤は何とも思ってないってのもあるのかもしれん。
否、もしかしたら、ちょっかいをかけているαはラットを起こさせた華を嫌悪侮蔑しているのかもしれない。人ではなくセックスドールとしてみているのかもしれない。
下山は時間がかかった。
華は体力が元々ない。行きはフォローしていた唐澤は強制ラットで体力を消耗してて、岡田が肩を貸す事で何とか歩いている。バッドトリップみたいなもんだからな。単なるラットなら逆に気力体力も充実するんだけど、
そう、駐車場の先にいるあのα、九条様のように………。
帝王ってのはこういうのをいうのだろうな。昨日でも威厳はあったが、今日は覇気がありすぎる。思わず膝を折りたくなる位だ。
秋葉君を寝袋に入れてお姫さま抱っこをしてしるのだが、それすら絵画のようだ。
大事そうに抱えた秋葉君にキスをしている。幸せオーラがすごくて、唐澤達とは正反対だ。
九条様は俺達に気がついて会釈をした。唐澤を捕まえておけよ、と他のαに目で合図して俺だけ九条様の元へ駆けつける。正直、これ以上の修羅場はゴメンだ。
秋葉君には意識がなかった。ちらりと見えた顔は蒼白で、なのに瞼は腫れていたから、昨夜は酷い目にあったんだろうことが想像できた。
唐澤には見せられん……。
「昨日はご心配をおかけいたしました。俺と智則は迎えの車がもうくるので、それに乗って帰ります」
「わかった」
九条様が後方に目をやった。嗤ったのかわかる。唐澤か華か、それとも二人か。
「…………」
どこまでが計算だったのか!
秋葉君がかばう事はあの焦り方で想定外だったようにも思えた。
けれど、唐澤のレイプは?
その酷白な笑みは!
「……岡田先輩はわかりやすいですね。中途半端な正義感は身を滅ぼしますよ」
「…………」
すぐに車がやってきた。乗る際に秋葉君の寝袋がズレて鎖骨から上が見えた。痛々しい位に噛み跡が多数残っている。
残る事を選択したのは秋葉君だ。だが、ここまでの目にあうとは思ってなかったろうに……。
無自覚に煽るからだ、誘惑するからだ、そう思えたら楽なのに。惨状に、ギュッとにぎりこんだ拳に爪が食い込んだ
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由希にぃの番な華さんは、ifストーリー由希バージョンでも出演予定です。(別作品として出します)その時はザマァされる予定なので、今回のNL要素、お許しくださいませ。
なお、近況ボードにも書かせていただきましたが、
ifストーリー由希バージョンを出すにあたり、重複投稿が禁じられているため、
『番外編ー由希の小学生時代……お気に入りぼんのー記念。』一旦下げて、加筆修正して新作品に載せる予定です。
近々、非公開にするので、あのくだりを気に入っておられる奇特な方がいらっしゃいましたら、今のうちに読み返しをしていただければ幸いです。
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