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執着は理解しているらしいー殿山
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秋葉に話しかけられるだけで、いつもは、ニコニコになる九条様なのに、今日は憂い顔のままだ。
奪われる?
この、最高位αから秋葉を奪おうなんて自殺行為だ。そんなαがいるのか?
βの女かとも思ったが、そういったものには、達也が新しい対象をあてがっていた。βはαのように執着しない。好みの男を近づければ、勝率の低そうな秋葉よりも高そうな方にいくものだ。長続きするかは別だが。
やはり、自殺願望のあるαか?
唐澤と初めて合う日も、九条様は変だった。秋葉の浮かれ度合いにデレつつも、何処か気になる所があるαもΩも一様に番に対しての直感が強くなるという。
週末に会うという幼馴染か。
それに対する恐怖が既に出ている?
唐澤で当日。今回は5日も前からだ。それだけ、脅威なのだろう。
「智則、そのトレイルランニング、僕も参加させてくれない?」
「今度な。今回は二人で行きたいんだ。優……幼馴染だけど、アイツとなら安心して限界までチャレンジできるからな。九条も運動神経はいいけど、トレイルランニングはしたことないだろ」
「……したことはないけど、ある程度なら出来るよ、それでも、駄目?」
流石九条様。やった事がないものも出来ると言い切れるポテンシャル
「う~ん。今回は久々だから、普段ならしない事もしたいし、またな」
「……彼は、そんなに凄いの?」
「おう、前に俺が滑った時も、俺を抱えて綺麗に転落したしな。崖からの落ちたのにおかげで怪我もしなかったし」
「智則はそんな危険なことしてるの!?」
九条様ははっきりと青ざめた。番の消失は想像をするだけでも、恐慌をあたえるのだ。
「優と一緒の時だけだよ。他はしない。アイツとなら絶対安心だから」
………絶対の安心か。
それって信頼しているってことだよな。
秋葉って、つくづくフラグ生産機だ。番が他の男を信じて頼りにするなんて、許せるわけがない。
「………そう。わかった。でも、智則。覚えておいて。僕は大切なものを奪われるのは我慢ならない」
あ、やはりキレた。
「??おう?」
「皆にも、今一度、警告する。俺のモノを奪うヤツに未来はない。智則も含め、最高位αの執着を舐めるな。軽んじた者には報いを受けてもらう」
「え~と、九条?俺、お前のΩを奪うつもりはないぞ?」
若干、引きながら秋葉が言う
秋葉にしては、まともな返しだ。ちゃんと九条様の番の件ということは理解した。ただ相手が自分ということにはならないらしい。そこは鉄板だな
「智則は奪っていかないよ。ただ奪うものを許さない。当人だけではなく一族郎党許さない」
教室が氷ついた
九条様の本気を見た
βでさえも青ざめている。
「殿山くん」
「はっはひっ」
九条様に呼ばれ恐怖のあまりに返事を噛んだ
「君は僕の友達だよね」
「は、はい~っ」
「そう、良かった」
これは脅しだ。協力しない者も許さないと言っている
秋葉をこっそり見ると帰り支度をしていた
皆が凍り付いたように動けない中、秋葉だけはマイペースだ
「智則、帰えるの?一緒に駅まで行かない?」
「お断りだ。今のお前とは一緒にいたくない」
………秋葉のその胆力はどこから生まれるのだろう。
この九条様にこんな物言いをするなんて。空気の読めない佐久間くんですら青ざめているというのに
九条様が顔を歪めた。
「智則、ごめん。君がこういうの嫌いなの知っていたのに」
「俺が好きか嫌いかっていう問題じゃないだろ。俺だけに謝るという問題でもないだろう。謝られたところで、その謝罪はなんの謝罪なのか。上位αの執着は理解はしている、共感は出来ないが。βの対象はβだ。俺らβを巻き込むな」
いや、秋葉、君は思いっきり当事者。
「佐久間、帰ろうぜ」
呼ばれて佐久間くん他β達が帰り支度を始めた。
βがさりΩとαが残された。
「殿山くん」
九条様に顎で指示された
「は、はい~」
このままここに残るよりかは、秋葉の元に駆けつけてなんとかなんとか秋葉と九条特上様が今週1日でもいいから過ごせるように交渉するほうがましだ。
奪われる?
この、最高位αから秋葉を奪おうなんて自殺行為だ。そんなαがいるのか?
βの女かとも思ったが、そういったものには、達也が新しい対象をあてがっていた。βはαのように執着しない。好みの男を近づければ、勝率の低そうな秋葉よりも高そうな方にいくものだ。長続きするかは別だが。
やはり、自殺願望のあるαか?
唐澤と初めて合う日も、九条様は変だった。秋葉の浮かれ度合いにデレつつも、何処か気になる所があるαもΩも一様に番に対しての直感が強くなるという。
週末に会うという幼馴染か。
それに対する恐怖が既に出ている?
唐澤で当日。今回は5日も前からだ。それだけ、脅威なのだろう。
「智則、そのトレイルランニング、僕も参加させてくれない?」
「今度な。今回は二人で行きたいんだ。優……幼馴染だけど、アイツとなら安心して限界までチャレンジできるからな。九条も運動神経はいいけど、トレイルランニングはしたことないだろ」
「……したことはないけど、ある程度なら出来るよ、それでも、駄目?」
流石九条様。やった事がないものも出来ると言い切れるポテンシャル
「う~ん。今回は久々だから、普段ならしない事もしたいし、またな」
「……彼は、そんなに凄いの?」
「おう、前に俺が滑った時も、俺を抱えて綺麗に転落したしな。崖からの落ちたのにおかげで怪我もしなかったし」
「智則はそんな危険なことしてるの!?」
九条様ははっきりと青ざめた。番の消失は想像をするだけでも、恐慌をあたえるのだ。
「優と一緒の時だけだよ。他はしない。アイツとなら絶対安心だから」
………絶対の安心か。
それって信頼しているってことだよな。
秋葉って、つくづくフラグ生産機だ。番が他の男を信じて頼りにするなんて、許せるわけがない。
「………そう。わかった。でも、智則。覚えておいて。僕は大切なものを奪われるのは我慢ならない」
あ、やはりキレた。
「??おう?」
「皆にも、今一度、警告する。俺のモノを奪うヤツに未来はない。智則も含め、最高位αの執着を舐めるな。軽んじた者には報いを受けてもらう」
「え~と、九条?俺、お前のΩを奪うつもりはないぞ?」
若干、引きながら秋葉が言う
秋葉にしては、まともな返しだ。ちゃんと九条様の番の件ということは理解した。ただ相手が自分ということにはならないらしい。そこは鉄板だな
「智則は奪っていかないよ。ただ奪うものを許さない。当人だけではなく一族郎党許さない」
教室が氷ついた
九条様の本気を見た
βでさえも青ざめている。
「殿山くん」
「はっはひっ」
九条様に呼ばれ恐怖のあまりに返事を噛んだ
「君は僕の友達だよね」
「は、はい~っ」
「そう、良かった」
これは脅しだ。協力しない者も許さないと言っている
秋葉をこっそり見ると帰り支度をしていた
皆が凍り付いたように動けない中、秋葉だけはマイペースだ
「智則、帰えるの?一緒に駅まで行かない?」
「お断りだ。今のお前とは一緒にいたくない」
………秋葉のその胆力はどこから生まれるのだろう。
この九条様にこんな物言いをするなんて。空気の読めない佐久間くんですら青ざめているというのに
九条様が顔を歪めた。
「智則、ごめん。君がこういうの嫌いなの知っていたのに」
「俺が好きか嫌いかっていう問題じゃないだろ。俺だけに謝るという問題でもないだろう。謝られたところで、その謝罪はなんの謝罪なのか。上位αの執着は理解はしている、共感は出来ないが。βの対象はβだ。俺らβを巻き込むな」
いや、秋葉、君は思いっきり当事者。
「佐久間、帰ろうぜ」
呼ばれて佐久間くん他β達が帰り支度を始めた。
βがさりΩとαが残された。
「殿山くん」
九条様に顎で指示された
「は、はい~」
このままここに残るよりかは、秋葉の元に駆けつけてなんとかなんとか秋葉と九条特上様が今週1日でもいいから過ごせるように交渉するほうがましだ。
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