努力に勝るαなし

浮上ー英樹

智則に距離を置きたいと言われて2ヶ月がたった


実のところ日付の感覚もない。
ただ、書類に日付が入っているからそうなのだとわかる

モノクロだった光景が智則にあってカラーになりそして智則を失って再びモノクロになった。
仕事の書類が片付いていっているから、多分息をしてご飯を食べてといった日常生活も仕事も全てこなしていたのであろう。あまり記憶はないけれど。

「そろそろ休みましょう」

どうやら達也が身の回りの世話……声掛けをしてくれていたようだ。


「今日は、いつもよりは意識がはっきりされてますね。薬が効いたようですね。」

「そうか？」

「はい。仕事中は明瞭ですが、プライベートに切り替わると、いつもは返事すらなさらないですから」

「そうか…」

達也が点滴の用意をしてくれる。一応、食事やサプリメントの頓服はしているが、不足している。こうして少しずつ衰弱していくのだろう。
昔は、高位αは番を失うと早々に死んでしまっていた。医療がそこまででない中で、栄養を摂ろうしなければそうにもなる。


「………Ｂ社を訪れた際、たまたまバス企画の社長とお会いしました。『うちの経営理念覚えてる？』だそうです。また、先程英樹様に頓服していただいた薬もその際にわたされたものなので、たまたま、ではないのかもしれませんね」

パートナーにバレないように欲望を満たすことが、お互いの幸せだ

とか、そんなとこだったよな。
今日、意識がはっきりしているのもバス企画のサプリメントの為だろう。


「そして折しも秋葉一馬から昼食の誘いがきています。いかがされますか」

智則を骨折させて、吉川線が出るまで首を絞めた男。
だが……

「会おう」

達也が笑った。久々に最高位らしい覇気を持った英樹に嬉しくなったのだろう。










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ちょと、展開に悩んで、バス企画ににげてました。私にしては？エロ頑張った、気もするので、お時間があればみてみて下さい。
でも、バス企画、需要がないんですよね～。登録数が、これの半分以下。私は社長好きだけど、皆さんはあまり？