努力に勝るαなし

認認家族

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教室の日常ー殿山

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秋葉が教室に入ってきた。

ヒッと、α達は小さな悲鳴をあげて後ずさる。デジャヴ。バーベキュー明け再びか。しかし、あの時より、更に九条様の主張が激しい。
『俺のだ俺のだ俺のだ』『手え出したら殺す殺す殺すぞ』『上位αの番に手だしたらどうなるか分かってんだろうな、あん?』etc.

そんな最中に空気の読めないβ、佐久間君登場!

「よ、智則!あれ?何かぐったりじゃね?」
「ああ、どうしようもないんで、点滴受けてきた」

Ω達が青ざめる。流石にそこまでむさぼり食らわれるのは恐怖だ。

しかし、秋葉、点滴か。ちょっと辛そうだったが、そこまでとは思わなかったな。こいつは限界まで、人に弱みは見せないんだな。
点滴……流石に九条様をとめる勇気はないが、報告だけはしよう、後は御本人が判断されるだろう。


佐久間と秋葉が笑いながら話している。
……秋葉はβといる時が一番柔らかい表情をする。もしかしたら、一緒にいたのが殿山でなく佐久間だったら素直に弱音をはいたのか?


……あれ?
殿山、九条、秋葉がαを名前呼びしているの、見たことがない気が……。達也さんは兄弟で知り合ったし、さん、づけだ。
………。


九条様が入ってきた。
秋葉を見ると、顔が蕩けた。誰が見ても好意は明らかなのに、不思議な位、β達にはそれが通じない。

「智則」

蜜まみれの声で秋葉を呼ぶ。幸せを体現したらこうなのだろう、ってくらい。秋葉に纏わせた凶悪なフェロモンの持ち主とは思えない。

「おう、九条」

「やだなあ、アノ時も言ったけど、英樹でいいのに。照れ屋さんなんだから」

「九条で」

「智則がつれない~」

幸せそうだ。



殿山の忠告が効いたのか、他に何らかの事情があるのか、秋葉が喉をやられるほどの睡姦はなくなったようだ。

ついでに、九条様は、マンション以外でも
事に及ぶようになった。
どうも、先日の説明会の社長がオススメの店を提案してくれたらしい。
嬉々として、巡っている。秋葉も、マンションではないせいか、警戒心が薄くなっている。

………バス企画の社長、エゲツねェ


ともあれ、九条様は幸せいっぱい。周囲も、穏やかな日々に感謝している模様。


………フラグ??








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