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禁欲と反動ー英樹1
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智則が、最近、自分を避けている。
マンションに誘っても、断られるのだ。
疑われていたのは分かっている。でも、なんの証拠も出ないはずだ。バス企画の変態がそんな薬を作るわけがない。
もう、4週間もしていない。
英樹はため息をついた。
一度、智則を味わってしまうと、この禁欲は堪える。けれど、智則を知る前に戻りたいとは全く思わない。
智則と出会う前、性欲が強いはずのαでありながらも、英樹は淡白であった。Ω達に「慈悲を……」と言われた時に吐き出す、その程度だった。
中学高校とビスクドールのように整った容姿にΩ達はむらがり「慈悲を……」と願ってきた。
その時ゴムを持ってきているなら、フェラをさせた。
フェラをし、ゴムに出した英樹のをまるで聖杯のように召しいただきながら、Ω達はイク。
まるで、宗主のように崇め奉った。実際、最高位αなど、この日本にも数人しかいない。整った容姿に感情のない完璧な決済。全ての人に平等に微笑まれる。神のような人
英樹は何も思わなかった。イイとも気色悪いとも。英樹にとってその行為は単なる排泄でしかなったのだ。
ただ、αである英樹の性欲が薄いのは外聞が悪い為、パーティーなどで相手を見繕うことはしていた。殆ど、義務に近かった。
だが、
智則に出会って、英樹は性欲というものを知ったのである。
ただ、まだ、智則のガードは固く、英樹には熱ばかりが溜まっていった。
Ωに誘われれば、今まで通り奉仕をうけた。ただ、智則に似た部位を持つ者には、彼を重ねてセックスをした。
手が似ている者には手だけを愛撫した。その手を智則と思いその手ごと自身の剛直にあてて、たっする。
足が似ている者には足だけを愛撫した。ピクリと智則が反応する。甘噛を繰り返すと智則が軽く達した。気分が良くなってもっともっと攻めたてる。智則の脚に剛直にあてると、九条様~と呼ばれ、興ざめした。そのまま去った。
次の時、そのΩは自ら猿ぐつわをして臨んだ。脚はなかなか良かった。
声が似ている者があらわれた。外観は智則に全く似ていない。自慰をするように言った。スマホの智則を見ながら音だけを拾って英樹はイった。
やがて、智則を堪能できるようになり、Ω達は不要になった。
だが、再び智則に触れられなくなった。
警戒されている。
当然だろう。英樹の家に来る度に眠気に襲われるのだ。堪らえればいい事だとは分かっている。だが、唯一が自分の巣に一週間振りにやってきて、貪らずにいられる者などいまい。むしろ、挿入まではしていない英樹の理性に感謝してほしいくらいだ。
誘う。また断られる。
智則に対する苛立ちがつのる。
けれど、智則に会う前の自分は、こんなに感情が揺すぶられる事もなかった。五感の薄いモノクロの世界にいた。苛立ちすら、彼が自分に与えてくれたものだと思うと、貴さと、そしてやっぱり苛立ちを感じるのだ。
智則に、それをぶつけてはならない。
智則と声が似ている西川を呼んだ。玩具にて自慰をするよう命じた。その際、英樹の事を九条と呼ぶように指示した。
『九条』『九条』と言いながらイク。もっとだもっと自分を求めろ、智則。奪い取ったリモコンを最大にする。
絶叫と共にイク。けれどをまだ、ゆるさない。今度はずっと穏やかに執拗にバイブが攻めつづける。『九条、イかせて』『九条、赦して』『九条、もうイかせて』啜り泣きにスマホの智則を重ねた。満足した。
そのまま、放置して帰った。
西川は中々筋がいい。
何度も呼び出し、智則に触れれないフラストレーションをぶつけた。
全て人に平等だった英樹はもういない。
完璧だった英樹はもういなくなった。
マンションに誘っても、断られるのだ。
疑われていたのは分かっている。でも、なんの証拠も出ないはずだ。バス企画の変態がそんな薬を作るわけがない。
もう、4週間もしていない。
英樹はため息をついた。
一度、智則を味わってしまうと、この禁欲は堪える。けれど、智則を知る前に戻りたいとは全く思わない。
智則と出会う前、性欲が強いはずのαでありながらも、英樹は淡白であった。Ω達に「慈悲を……」と言われた時に吐き出す、その程度だった。
中学高校とビスクドールのように整った容姿にΩ達はむらがり「慈悲を……」と願ってきた。
その時ゴムを持ってきているなら、フェラをさせた。
フェラをし、ゴムに出した英樹のをまるで聖杯のように召しいただきながら、Ω達はイク。
まるで、宗主のように崇め奉った。実際、最高位αなど、この日本にも数人しかいない。整った容姿に感情のない完璧な決済。全ての人に平等に微笑まれる。神のような人
英樹は何も思わなかった。イイとも気色悪いとも。英樹にとってその行為は単なる排泄でしかなったのだ。
ただ、αである英樹の性欲が薄いのは外聞が悪い為、パーティーなどで相手を見繕うことはしていた。殆ど、義務に近かった。
だが、
智則に出会って、英樹は性欲というものを知ったのである。
ただ、まだ、智則のガードは固く、英樹には熱ばかりが溜まっていった。
Ωに誘われれば、今まで通り奉仕をうけた。ただ、智則に似た部位を持つ者には、彼を重ねてセックスをした。
手が似ている者には手だけを愛撫した。その手を智則と思いその手ごと自身の剛直にあてて、たっする。
足が似ている者には足だけを愛撫した。ピクリと智則が反応する。甘噛を繰り返すと智則が軽く達した。気分が良くなってもっともっと攻めたてる。智則の脚に剛直にあてると、九条様~と呼ばれ、興ざめした。そのまま去った。
次の時、そのΩは自ら猿ぐつわをして臨んだ。脚はなかなか良かった。
声が似ている者があらわれた。外観は智則に全く似ていない。自慰をするように言った。スマホの智則を見ながら音だけを拾って英樹はイった。
やがて、智則を堪能できるようになり、Ω達は不要になった。
だが、再び智則に触れられなくなった。
警戒されている。
当然だろう。英樹の家に来る度に眠気に襲われるのだ。堪らえればいい事だとは分かっている。だが、唯一が自分の巣に一週間振りにやってきて、貪らずにいられる者などいまい。むしろ、挿入まではしていない英樹の理性に感謝してほしいくらいだ。
誘う。また断られる。
智則に対する苛立ちがつのる。
けれど、智則に会う前の自分は、こんなに感情が揺すぶられる事もなかった。五感の薄いモノクロの世界にいた。苛立ちすら、彼が自分に与えてくれたものだと思うと、貴さと、そしてやっぱり苛立ちを感じるのだ。
智則に、それをぶつけてはならない。
智則と声が似ている西川を呼んだ。玩具にて自慰をするよう命じた。その際、英樹の事を九条と呼ぶように指示した。
『九条』『九条』と言いながらイク。もっとだもっと自分を求めろ、智則。奪い取ったリモコンを最大にする。
絶叫と共にイク。けれどをまだ、ゆるさない。今度はずっと穏やかに執拗にバイブが攻めつづける。『九条、イかせて』『九条、赦して』『九条、もうイかせて』啜り泣きにスマホの智則を重ねた。満足した。
そのまま、放置して帰った。
西川は中々筋がいい。
何度も呼び出し、智則に触れれないフラストレーションをぶつけた。
全て人に平等だった英樹はもういない。
完璧だった英樹はもういなくなった。
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