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バーベキュー後の教室の智則ー英樹
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すみません。過去編でなく、現在編です。
う~ん。過去のあらましは決まっているのに、肉付けができずに現在に逃げています。
後日、話の順番は整理します。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
バーベキュー明けの月曜日、智則が教室に入っていくのが見えた
遠目でも英樹の証がべったりと付いているのがわかった。自分のものに自分の証がついている。頬が緩んだ。満たされる、ということはこういうことなのか。
ああ、これで公認だ。智則に手を出すバカはいるまい。
教室に近づくと里奈の声が聞こえてきた
「ご、ごめんなさい、智則君。そんな事になっちゃうとは思わなかったの。私のせいで……私、どう償えばいいのか……」
そうだな、里奈のお陰で智則を堪能出来たのだ。何かしらの褒美をやるべきだな。
見せしめも大切だが餌も大切なのだ。智則と俺が順調に行くために協力者の存在は欠かせない。
「里奈が気にすることじゃない。抵抗したところでどうせ敵わないと思って早々に諦めたのは俺自身だ。里奈に責任はない」
智則はバーベキューに行くことになった経緯について言っているのだろうが、英樹のフェロモンがべったりついているこの状況ではセックスの強要としか思われないだろう。元々智則の性的対象はβ女性だ。
「ごめんなさい、ごめんなさい、謝って許されるとは思わないけど、でも本当にごめんなさい」
里奈が里奈親衛隊に介助されながら、教室から出てきた。扉の陰にいた英樹に気がつきヒッと小さく声を上げた。一瞥すると目を逸らし そのまま去っていった。
皆、己が可愛い。智則に申し訳ないと思いつつも、自分が何にもできないことの後ろめたさもあり、そのまま去るしかなかったのだろう
上流階級で、英樹の冷徹さは有名だ。氷だの鉄だのと呼ばれている。物事への判断に感情が入ることはない。コンピューターのように損得だけで取捨選択を行う。それを難なく実行する力が九条家にはある
「いや、最初はすっげぇ嫌だったんだけど、もうどうしようもない状況じゃん?だからもう楽しむことにした、初めは緊張でガチガチだったんだけど、九条はこういう事に慣れているみたいで俺をちゃんと誘導してくれて、かなり楽しめた」
智則は楽しめたか、良かった。智則はΩでもないのに、αを惑わせる魅力がある。あの場に出す事に抵抗はあったが、本人も喜んでいるようだし結果的には良かったな。
「俺だって、って、見栄張ってもバレバレか。あのデカさは初めてだから本当にビビった」
智則が言わんとしているのは、秋葉家でもパーティーはするが、九条家とでは規模に差がありすぎるというところか。
けれど智則……、九条英樹にタップリ愛されました状態の今の君が言うと下ネタだよ。まあ、最上位αだし、でかいのは確かだけど。βの君が受け入れられるように、少しずつ、ほぐしてあげるからね。
ああ、俺を受け入れた君は……
「もう本当に足がガクガクになるし」
………
「腰が抜けそうになったんだけど九条がちゃんと支えてくれたしな」
………
やべ。たつ。
「あ、とか、う、とかしか口からでなくて…」
そうだね、君は意識が無くても、そんなふうに反応してくれてた。
イク瞬間の低い声、最高だった。眉を寄せて……
……
変なニオイがしてきたな。
智則の話で、煽られたαが発してるフェロモン臭だ。
扉の陰にから、どいつが発っしているのかを確認する
ソロソロ潮どきだ。
自分以外の人間が智則とのことを妄想してると思うだけでイラつく
「俺もさ、なんかをミスったみたいで、九条、途中キレちゃって、超怖かった。涙目になったぞ。謝ったら許してくれたけど」
たしかに、深澤猛の陰から顔をちょこんとのぞかせた智則は可愛かった、涙目で。……気になるのは深澤猛との関係だな。今頃は達也が、調べ上げているだろう。智則が英樹以外を頼るなどあってはならないことだ
「マジこえ~の。ねちっこそうだし、ちびるかと思ったぜ」
……
うん、智則、それ以上は、ダメです。智則に好意をよせている奴もいるのだ。最後の一言はかなり煽られたに違いない。
他のαが妄想することすら許せない自分の狭量さに笑ってしまう
智紀と出会う前は他人が頭の中で何を考えていようと興味なかった。英樹をおかずにしているであろうオメガ等を見ても何も思わなかったのに。
「智則、デカいとか光栄だけど。あんまり土曜の話はしないで。照れるからさ。」
後ろから、ふわりと智則に覆いかぶさった。智則は気配を察知するのがうまく、こんなふうに抱きしめられる率は低い。
智則とのことを妄想したα達を見つめた。反省はしているようだが……トドメも刺しておくか。
「渡した石鹸使ってくれてるんだね。ああ、いい香りだ。付けたまま来るなんて、なんだかんだ言って智則も好きだね」
「そうか?」
秋葉が少し照れながら返していた。
英樹のフェロモンをこんなにも残して登校するくらい、智則は満足したんだというのをアピールする
「智則、今度勉強会をしようと思うんだ、家で。こない?」
「行くわけねーだろ」
ああ、本当に君はつれない。
だけど、俺も諦めたりはしない。
君を絡め取る餌を俺ならいくらでも準備できる。
『山下教授』『バス企画の社長』
ああ、でも、智則
二人の未来のためには、飴だけでなく鞭も用意しなければだね。
君は、βだから………
すみません。過去編でなく、現在編です。
う~ん。過去のあらましは決まっているのに、肉付けができずに現在に逃げています。
後日、話の順番は整理します。
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バーベキュー明けの月曜日、智則が教室に入っていくのが見えた
遠目でも英樹の証がべったりと付いているのがわかった。自分のものに自分の証がついている。頬が緩んだ。満たされる、ということはこういうことなのか。
ああ、これで公認だ。智則に手を出すバカはいるまい。
教室に近づくと里奈の声が聞こえてきた
「ご、ごめんなさい、智則君。そんな事になっちゃうとは思わなかったの。私のせいで……私、どう償えばいいのか……」
そうだな、里奈のお陰で智則を堪能出来たのだ。何かしらの褒美をやるべきだな。
見せしめも大切だが餌も大切なのだ。智則と俺が順調に行くために協力者の存在は欠かせない。
「里奈が気にすることじゃない。抵抗したところでどうせ敵わないと思って早々に諦めたのは俺自身だ。里奈に責任はない」
智則はバーベキューに行くことになった経緯について言っているのだろうが、英樹のフェロモンがべったりついているこの状況ではセックスの強要としか思われないだろう。元々智則の性的対象はβ女性だ。
「ごめんなさい、ごめんなさい、謝って許されるとは思わないけど、でも本当にごめんなさい」
里奈が里奈親衛隊に介助されながら、教室から出てきた。扉の陰にいた英樹に気がつきヒッと小さく声を上げた。一瞥すると目を逸らし そのまま去っていった。
皆、己が可愛い。智則に申し訳ないと思いつつも、自分が何にもできないことの後ろめたさもあり、そのまま去るしかなかったのだろう
上流階級で、英樹の冷徹さは有名だ。氷だの鉄だのと呼ばれている。物事への判断に感情が入ることはない。コンピューターのように損得だけで取捨選択を行う。それを難なく実行する力が九条家にはある
「いや、最初はすっげぇ嫌だったんだけど、もうどうしようもない状況じゃん?だからもう楽しむことにした、初めは緊張でガチガチだったんだけど、九条はこういう事に慣れているみたいで俺をちゃんと誘導してくれて、かなり楽しめた」
智則は楽しめたか、良かった。智則はΩでもないのに、αを惑わせる魅力がある。あの場に出す事に抵抗はあったが、本人も喜んでいるようだし結果的には良かったな。
「俺だって、って、見栄張ってもバレバレか。あのデカさは初めてだから本当にビビった」
智則が言わんとしているのは、秋葉家でもパーティーはするが、九条家とでは規模に差がありすぎるというところか。
けれど智則……、九条英樹にタップリ愛されました状態の今の君が言うと下ネタだよ。まあ、最上位αだし、でかいのは確かだけど。βの君が受け入れられるように、少しずつ、ほぐしてあげるからね。
ああ、俺を受け入れた君は……
「もう本当に足がガクガクになるし」
………
「腰が抜けそうになったんだけど九条がちゃんと支えてくれたしな」
………
やべ。たつ。
「あ、とか、う、とかしか口からでなくて…」
そうだね、君は意識が無くても、そんなふうに反応してくれてた。
イク瞬間の低い声、最高だった。眉を寄せて……
……
変なニオイがしてきたな。
智則の話で、煽られたαが発してるフェロモン臭だ。
扉の陰にから、どいつが発っしているのかを確認する
ソロソロ潮どきだ。
自分以外の人間が智則とのことを妄想してると思うだけでイラつく
「俺もさ、なんかをミスったみたいで、九条、途中キレちゃって、超怖かった。涙目になったぞ。謝ったら許してくれたけど」
たしかに、深澤猛の陰から顔をちょこんとのぞかせた智則は可愛かった、涙目で。……気になるのは深澤猛との関係だな。今頃は達也が、調べ上げているだろう。智則が英樹以外を頼るなどあってはならないことだ
「マジこえ~の。ねちっこそうだし、ちびるかと思ったぜ」
……
うん、智則、それ以上は、ダメです。智則に好意をよせている奴もいるのだ。最後の一言はかなり煽られたに違いない。
他のαが妄想することすら許せない自分の狭量さに笑ってしまう
智紀と出会う前は他人が頭の中で何を考えていようと興味なかった。英樹をおかずにしているであろうオメガ等を見ても何も思わなかったのに。
「智則、デカいとか光栄だけど。あんまり土曜の話はしないで。照れるからさ。」
後ろから、ふわりと智則に覆いかぶさった。智則は気配を察知するのがうまく、こんなふうに抱きしめられる率は低い。
智則とのことを妄想したα達を見つめた。反省はしているようだが……トドメも刺しておくか。
「渡した石鹸使ってくれてるんだね。ああ、いい香りだ。付けたまま来るなんて、なんだかんだ言って智則も好きだね」
「そうか?」
秋葉が少し照れながら返していた。
英樹のフェロモンをこんなにも残して登校するくらい、智則は満足したんだというのをアピールする
「智則、今度勉強会をしようと思うんだ、家で。こない?」
「行くわけねーだろ」
ああ、本当に君はつれない。
だけど、俺も諦めたりはしない。
君を絡め取る餌を俺ならいくらでも準備できる。
『山下教授』『バス企画の社長』
ああ、でも、智則
二人の未来のためには、飴だけでなく鞭も用意しなければだね。
君は、βだから………
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