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出会いー智則
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智則は講堂へと向かっていた。
入学式の答辞は受けたいと思っている山下教授だ。それもあって早めに家を出たが、電車の乗り継ぎがうまくいきすぎて早く着きすぎてしまった。
「おっ芝生がある」
手入れの行き届いた芝生に点在する樹木。寄りかかって少し目を閉じた。
………
気配を感じて目を開けると、目の前に男が、奥に時計が見えた。やばい、この時間だと、いい席が無くなるっ
「あ、俺寝ちゃったんだ。すみません、講堂はどっちでしょうか?」
年上に見える男は俺の質問に一瞬戸惑ったようだが、自身も新入生で、これから向かうから案内するといってくれた。
話を聞いてみると、俺と同じで経済学部の九条英樹。山下教授のすばらしさをついつい述べてしまったが、九条が退屈そうにしているのに気が付いた。
そうだよな、経済学部の志望動機なんて人それぞれだし、悪かったな。
「ヤルか」
「?何か言った?」
なんか、物騒なセリフが聞こえた気がする。『殺る』?いや、聞き間違えだよな、脈絡なさすぎるし
講堂が見えてきた
「英樹様」
……
スーツに身を包んだ男が九条を呼んだ。服装からして同級生だろうに、様?
改めて九条を見てみると…ザ・α
うちの兄貴よりも上位なのは確定。そして、上位αには護衛やら側近やらが定番。誘拐対策やら、既に起業してたりとかで何かと人手が必要なのだ。
つまり、俺にかまっている暇はない。ついでに言うと、おれも、山下教授を見たいから時間がない。
サクッと礼をいい、離れようとすると両手を取られ、九条の手で包み込まれた。
「またあとでな」
……
なんか、上位αのわりに気さくなやつだったなぁ。
式が始まった。
って、登壇した新入生代表が九条っ
やっぱ、かなりのαだったんだなぁ。周囲を見渡すと、みなウットリと聞き入っててまるで新興宗教の教祖様だ。
そして、安定の山下教授。
いい入学式だった。
入学式の答辞は受けたいと思っている山下教授だ。それもあって早めに家を出たが、電車の乗り継ぎがうまくいきすぎて早く着きすぎてしまった。
「おっ芝生がある」
手入れの行き届いた芝生に点在する樹木。寄りかかって少し目を閉じた。
………
気配を感じて目を開けると、目の前に男が、奥に時計が見えた。やばい、この時間だと、いい席が無くなるっ
「あ、俺寝ちゃったんだ。すみません、講堂はどっちでしょうか?」
年上に見える男は俺の質問に一瞬戸惑ったようだが、自身も新入生で、これから向かうから案内するといってくれた。
話を聞いてみると、俺と同じで経済学部の九条英樹。山下教授のすばらしさをついつい述べてしまったが、九条が退屈そうにしているのに気が付いた。
そうだよな、経済学部の志望動機なんて人それぞれだし、悪かったな。
「ヤルか」
「?何か言った?」
なんか、物騒なセリフが聞こえた気がする。『殺る』?いや、聞き間違えだよな、脈絡なさすぎるし
講堂が見えてきた
「英樹様」
……
スーツに身を包んだ男が九条を呼んだ。服装からして同級生だろうに、様?
改めて九条を見てみると…ザ・α
うちの兄貴よりも上位なのは確定。そして、上位αには護衛やら側近やらが定番。誘拐対策やら、既に起業してたりとかで何かと人手が必要なのだ。
つまり、俺にかまっている暇はない。ついでに言うと、おれも、山下教授を見たいから時間がない。
サクッと礼をいい、離れようとすると両手を取られ、九条の手で包み込まれた。
「またあとでな」
……
なんか、上位αのわりに気さくなやつだったなぁ。
式が始まった。
って、登壇した新入生代表が九条っ
やっぱ、かなりのαだったんだなぁ。周囲を見渡すと、みなウットリと聞き入っててまるで新興宗教の教祖様だ。
そして、安定の山下教授。
いい入学式だった。
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