君を一生離さない。

しらす

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囚われた君と僕。

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 これらが僕とリジーの過去。

 僕とリジーが出会ってから十年経った今ではリジーの笑顔も、笑いあうことも増えた。そして僕とリジーは何度も愛し合った。リジーはなかなか子供が出来ない事を不安がっていたけど、僕はまだいらない。だってリジーを独り占め出来ないから。だからこっそり避妊薬をこっそり飲み物に混ぜている。





 ……ああそうだ。あの時、氷漬けにした奴らはどうなったんだろう…まあ…どうでもいいか……奴らはリジーに酷いことしたんだから。あんな奴らを心配したリジーは優しいなぁ。…あれは確か城に帰ってる途中だったかな。



「そういえばジーク様、あの氷漬けになった人達は大丈夫なんですか?」

「…ああ、あいつらね、大丈夫だよ。から、安心して。」

 僕は言った。



「そうなんですね…。それなら良かったです…。」

 そういったリジーは微笑んだ。僕はリジーがあいつらに向かって微笑んだように感じ、嫉妬でどうにかなりそうだった。でもリジーには優しい僕を見せなきゃ幻滅されてしまうかもしれない。だから僕は我慢してそのまま城に歩き出した。





























 僕はリジーしかいらない。必要ない。



 ねえリジー、僕は君を、君の全てを独り占めしたい。


 君がたとえ嫌がっても、今さら逃がすつもりは毛頭ない。


 だって、君は僕に囚われて、僕は君に囚われたから。


 リジー、これからもずーっと、ずーっと、一緒だよ。












 そのためには、たとえ僕たちの子どもでも、この国の王でも、僕とリジー以外のすべてを敵に回しても、僕とリジーの時間を邪魔するやつはいらない。だから僕が───────















































































































 消してあげる。





**********
いつの間にかヤンデレになっていました。最初は純愛のつもりだったのですが…( ;∀;)

ジークの容姿説明を忘れていました。一応設定としては、濃いめの茶髪に王族の証の紫の瞳でした。
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