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1学期編 ~期末試験~
第31話
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蒼雪は自分の見立て通りの時刻、待ち合わせの20分前に店の近くに着いた。店の近くにはほかの人はいなかったので適当なところに立っていても目立つと思い、隅の方に立って瑞希が来るのを待っていた。
(到着したことだけ連絡しておくか…。)
蒼雪は一番端の通路にいるが隅の方にいるので遠くから見て探そうとしても気づかれないかもしれないと思い、時間より早いが付いた旨を知らせた。時間より早いので急がせるつもりはないが、それをどう捉えるかは瑞希次第だろう。
蒼雪はそう考えて、瑞希の到着を待っていた。
蒼雪が待ち始めて10分ほど経ったころ、瑞希の姿を遠くからでも視認できた。時間的におそらく蒼雪の乗ってきたバスの次のバスに乗ったのだろう。メッセージも確認をしてくれたようで既読が付き了解の旨が来ていた。
「ごめん、お待たせ!」
瑞希は近くまで来ると蒼雪がどこにいるのか確認できたようで声をかけながら走り寄ってきた。
「おはよう。お互いに時間より早いし、そんなに待っていないから大丈夫だ。」
「あはは、前も同じようなやり取りをしたよね。」
「そうだったか? 覚えてはいないが、俺の性分として待ち合わせをするなら早く来てしまうんだ。だからこのようなやり取りをした可能性は大いにありうるな。」
「確かに蒼雪君は早く来ているよね。そんなに待ってばかりいるけど、たまには人を待たせてもいいんじゃない?」
「そうするには俺より早く来ないといけないな。だが、そうなると待ち合わせをしても時間よりかなり早く合流しそうだ。」
「そうかもね。」
蒼雪と瑞希は店の前でそうしたやり取りをしていると、店内から以前受付をしてくれた男性が出てきて店の掛札を『Closed』から『Open』に変えてこちらに声をかけてきた。
「おはようございます。以前もこちらの店をご利用いただいた方ですな。本日も当店へ?」
「はい、そうです。」
「そうですか、では、どうぞ、こちらへ。」
蒼雪と瑞希は彼に案内をされるまま店内に入った。店内の様子は前回来た時と変わっていなかった。また、朝早く先程開いたばかりなので他の客もいるはずもなく店内に流れているBGMの音だけが聞こえていた。
「それでは、前回と同様に下のご利用ですか? それとも本日は上を?」
「今回も下でお願いします。」
「わかりました。では、前回と同じ1号室へどうぞ。」
蒼雪たちは前回と同じ部屋に通され、蒼雪と瑞希も前回と同じように部屋に入り座った。
「前に来たのは2か月前なのに、ここの様子は変わらないね。」
「そうだな。ここの雰囲気は嫌いではないし、変わっていなくてよかったよ。」
席に座り飲み物を注文し、それが届くまでは互いに何気ない会話を楽しんでいた。最近はお互いに会っても2組に仕掛けられた面倒ごとのせいで落ち着いてこのような会話をしていなかったので、久しぶりのようにも感じられた。
また、蒼雪は親しくしている人が少なく、その多くと昨日と一昨日はほぼ一日中一緒にいたということもあり、余計に久しぶりに感じていた。瑞希もよく一緒にいる友人や、相談をしてくるクラスメイトと話していても、最近は相談事ばかりしていた蒼雪と何気ない会話を楽しめることに喜びが見えていた。
しばらくはそうした話をしていたが、飲み物が届いてからは空気が変化し始めた。
こうして会っているということは瑞希からも何か話したいことがあるのだろうと蒼雪は察していたのだが、それをどう話してもらえばいいのか悩み始めた。瑞希もここで話していいのか悩み、楽しそうに話していた空気は一変して沈黙が訪れた。
どう切り出したものか、と蒼雪が口を開きかけると、瑞希から
「蒼雪君に聞いてほしいことがあるんだけど、聞いてもらえないかな?」
そう打ち明けてきた。
「ああ。もちろんだ。そのために来たといっても過言ではないからな。」
「ありがとう。本当はクラスのことを相談しようと思ったけど、会う前に会長さんたちのおかげと自滅なのかな? 先生から注意も入ってそっちの心配事は減ったからちょっと余裕ができたよ。」
「そうか。あれに関しては俺も情報が少なくてどうしたものかと思ったが、ここで注意をひく行動をしてきたのだから他にも何か仕掛けてくると思うが、今はその話は置いておくとしよう。」
「うん。そうだね。」
クラスの相談事も確かに出会う約束をした当初はあったのだろう。彼女の口ぶりからも被害が減ってきたことで自身に余裕もでき問題を作るのは遅れを取り戻せていそうだった。
「それじゃあ、本題に入ろうかな。こうして改まって話そうと思うと緊張するけど。」
瑞希は苦笑しながらそう言ってきた。おそらく緊張をほぐそうとしているんだろう。これから話そうとしていることが何であるか蒼雪には予想はできていても内容は深くはわからないことなのでまずは彼女の話に耳を傾けることにした。
「多分蒼雪君は覚えていないんだと思うんだ。私と会ったことがあることを。」
「…ああ、覚えていない。瑞希の口ぶりから過去に会ったことがある人物というのは自分のことではないかと考えて思い出そうとしたことはあったんだが、記憶を掘り起こしても該当しそうなことがなくてな…。」
「仕方ないよ。会ったって言っても蒼雪君からすればそのあとの方が大変だったんだし、あのあと私もどうすればいいのかわからなくて気が付けば蒼雪君は運ばれていった後だったし…。」
「運ばれていった…?」
蒼雪は瑞希の言ったことからいつ会ったのかということを思い出せそうな気がした。しかし、思い出そうとすると体が拒絶するかのように、激しい頭痛が襲ってきた。また、それに伴い、いくつかの描写が浮かび上がってきた。
見えた光景は、“義理の父が経営する大学の学園祭”、“迷子の女の子”、“遠くで倒れる幼馴染”、そして気が付いた先は病院のベッドの上だったということ。
蒼雪は頭を抱えていた。
「だ、大丈夫!?」
蒼雪が急に頭を抱えてうずくまるので瑞希が心配して隣に移動してきた。
「う、うぅ…、だ、だいじょう、ぶだ。」
「全然大丈夫に見えないよ。汗もびっしりだよ? ほら、拭いて。」
瑞希は額に汗を浮かべている蒼雪におしぼりを渡して拭くように勧めた。瑞希はこうなることを少し予想していたようだ。以前遭遇した1組の女子、有栖院と会ったときにも蒼雪は頭痛に襲われていた。
瑞希は蒼雪の過去について知らないことは多いが、普通の人が経験するような人生とは違ったことを経験していることに気が付いていた。普通の人は昔を思い出そうとすると頭痛に襲われることもなければ、このように特定の記憶だけ忘れ切っているとは思っていないようだった。
「やっぱりあの事件のことは覚えていない…?」
「…あの事、件?」
「うん。あの時に蒼雪君の様子が一気に変わって私も怖いって感じちゃったことだけは覚えている。私を案内してくれた蒼雪君とあんな過激なことをする蒼雪君が同一人物とは思わなかったし…。」
「過激なこと…。もしかして、あの状態になっていたのか…?」
「あの状態が何を指しているのかわからないけど、多分蒼雪君が自覚しているそれだと思うよ。」
「そうか…。」
蒼雪は自分が激しい怒りに駆られて闘争状態に入ってしまったのだということはわかった。彼は病院のベッドの上でそうなったことは聞いていなかった。しかし今になって思えばその時にどうしてそうなってしまったことに気が付かなかったのか疑問に感じた。
「これ以上は話さないほうがいいかな…?」
蒼雪が断片的な話を聞いて黙り込んでしまったので、瑞希はそう言ってきた。
「どうしてだ…?」
「だって、記憶がないってことはやっぱり思い出さない方がいいんじゃないかなって思って…。」
「…すまないが、そうしてもらえると助かる…。俺が知っているのは人伝のことなんだ。あの日のことを目撃した人の話は聞かせてもらえなかったからな。」
「そうなんだ。うん、わかった。じゃあ私が知っていることは今は話さないでおくけど、いつか聞きたいって思ったら言ってね? 蒼雪君に覚悟ができたときになるのかな?」
「そうだな。俺は事後の話を聞いても取り乱して、心が荒れていたからな。」
「そうなんだ…。」
蒼雪と瑞希の間にはここからどういったことを話していけばいいのかわからず気まずい空気が流れていた。
(到着したことだけ連絡しておくか…。)
蒼雪は一番端の通路にいるが隅の方にいるので遠くから見て探そうとしても気づかれないかもしれないと思い、時間より早いが付いた旨を知らせた。時間より早いので急がせるつもりはないが、それをどう捉えるかは瑞希次第だろう。
蒼雪はそう考えて、瑞希の到着を待っていた。
蒼雪が待ち始めて10分ほど経ったころ、瑞希の姿を遠くからでも視認できた。時間的におそらく蒼雪の乗ってきたバスの次のバスに乗ったのだろう。メッセージも確認をしてくれたようで既読が付き了解の旨が来ていた。
「ごめん、お待たせ!」
瑞希は近くまで来ると蒼雪がどこにいるのか確認できたようで声をかけながら走り寄ってきた。
「おはよう。お互いに時間より早いし、そんなに待っていないから大丈夫だ。」
「あはは、前も同じようなやり取りをしたよね。」
「そうだったか? 覚えてはいないが、俺の性分として待ち合わせをするなら早く来てしまうんだ。だからこのようなやり取りをした可能性は大いにありうるな。」
「確かに蒼雪君は早く来ているよね。そんなに待ってばかりいるけど、たまには人を待たせてもいいんじゃない?」
「そうするには俺より早く来ないといけないな。だが、そうなると待ち合わせをしても時間よりかなり早く合流しそうだ。」
「そうかもね。」
蒼雪と瑞希は店の前でそうしたやり取りをしていると、店内から以前受付をしてくれた男性が出てきて店の掛札を『Closed』から『Open』に変えてこちらに声をかけてきた。
「おはようございます。以前もこちらの店をご利用いただいた方ですな。本日も当店へ?」
「はい、そうです。」
「そうですか、では、どうぞ、こちらへ。」
蒼雪と瑞希は彼に案内をされるまま店内に入った。店内の様子は前回来た時と変わっていなかった。また、朝早く先程開いたばかりなので他の客もいるはずもなく店内に流れているBGMの音だけが聞こえていた。
「それでは、前回と同様に下のご利用ですか? それとも本日は上を?」
「今回も下でお願いします。」
「わかりました。では、前回と同じ1号室へどうぞ。」
蒼雪たちは前回と同じ部屋に通され、蒼雪と瑞希も前回と同じように部屋に入り座った。
「前に来たのは2か月前なのに、ここの様子は変わらないね。」
「そうだな。ここの雰囲気は嫌いではないし、変わっていなくてよかったよ。」
席に座り飲み物を注文し、それが届くまでは互いに何気ない会話を楽しんでいた。最近はお互いに会っても2組に仕掛けられた面倒ごとのせいで落ち着いてこのような会話をしていなかったので、久しぶりのようにも感じられた。
また、蒼雪は親しくしている人が少なく、その多くと昨日と一昨日はほぼ一日中一緒にいたということもあり、余計に久しぶりに感じていた。瑞希もよく一緒にいる友人や、相談をしてくるクラスメイトと話していても、最近は相談事ばかりしていた蒼雪と何気ない会話を楽しめることに喜びが見えていた。
しばらくはそうした話をしていたが、飲み物が届いてからは空気が変化し始めた。
こうして会っているということは瑞希からも何か話したいことがあるのだろうと蒼雪は察していたのだが、それをどう話してもらえばいいのか悩み始めた。瑞希もここで話していいのか悩み、楽しそうに話していた空気は一変して沈黙が訪れた。
どう切り出したものか、と蒼雪が口を開きかけると、瑞希から
「蒼雪君に聞いてほしいことがあるんだけど、聞いてもらえないかな?」
そう打ち明けてきた。
「ああ。もちろんだ。そのために来たといっても過言ではないからな。」
「ありがとう。本当はクラスのことを相談しようと思ったけど、会う前に会長さんたちのおかげと自滅なのかな? 先生から注意も入ってそっちの心配事は減ったからちょっと余裕ができたよ。」
「そうか。あれに関しては俺も情報が少なくてどうしたものかと思ったが、ここで注意をひく行動をしてきたのだから他にも何か仕掛けてくると思うが、今はその話は置いておくとしよう。」
「うん。そうだね。」
クラスの相談事も確かに出会う約束をした当初はあったのだろう。彼女の口ぶりからも被害が減ってきたことで自身に余裕もでき問題を作るのは遅れを取り戻せていそうだった。
「それじゃあ、本題に入ろうかな。こうして改まって話そうと思うと緊張するけど。」
瑞希は苦笑しながらそう言ってきた。おそらく緊張をほぐそうとしているんだろう。これから話そうとしていることが何であるか蒼雪には予想はできていても内容は深くはわからないことなのでまずは彼女の話に耳を傾けることにした。
「多分蒼雪君は覚えていないんだと思うんだ。私と会ったことがあることを。」
「…ああ、覚えていない。瑞希の口ぶりから過去に会ったことがある人物というのは自分のことではないかと考えて思い出そうとしたことはあったんだが、記憶を掘り起こしても該当しそうなことがなくてな…。」
「仕方ないよ。会ったって言っても蒼雪君からすればそのあとの方が大変だったんだし、あのあと私もどうすればいいのかわからなくて気が付けば蒼雪君は運ばれていった後だったし…。」
「運ばれていった…?」
蒼雪は瑞希の言ったことからいつ会ったのかということを思い出せそうな気がした。しかし、思い出そうとすると体が拒絶するかのように、激しい頭痛が襲ってきた。また、それに伴い、いくつかの描写が浮かび上がってきた。
見えた光景は、“義理の父が経営する大学の学園祭”、“迷子の女の子”、“遠くで倒れる幼馴染”、そして気が付いた先は病院のベッドの上だったということ。
蒼雪は頭を抱えていた。
「だ、大丈夫!?」
蒼雪が急に頭を抱えてうずくまるので瑞希が心配して隣に移動してきた。
「う、うぅ…、だ、だいじょう、ぶだ。」
「全然大丈夫に見えないよ。汗もびっしりだよ? ほら、拭いて。」
瑞希は額に汗を浮かべている蒼雪におしぼりを渡して拭くように勧めた。瑞希はこうなることを少し予想していたようだ。以前遭遇した1組の女子、有栖院と会ったときにも蒼雪は頭痛に襲われていた。
瑞希は蒼雪の過去について知らないことは多いが、普通の人が経験するような人生とは違ったことを経験していることに気が付いていた。普通の人は昔を思い出そうとすると頭痛に襲われることもなければ、このように特定の記憶だけ忘れ切っているとは思っていないようだった。
「やっぱりあの事件のことは覚えていない…?」
「…あの事、件?」
「うん。あの時に蒼雪君の様子が一気に変わって私も怖いって感じちゃったことだけは覚えている。私を案内してくれた蒼雪君とあんな過激なことをする蒼雪君が同一人物とは思わなかったし…。」
「過激なこと…。もしかして、あの状態になっていたのか…?」
「あの状態が何を指しているのかわからないけど、多分蒼雪君が自覚しているそれだと思うよ。」
「そうか…。」
蒼雪は自分が激しい怒りに駆られて闘争状態に入ってしまったのだということはわかった。彼は病院のベッドの上でそうなったことは聞いていなかった。しかし今になって思えばその時にどうしてそうなってしまったことに気が付かなかったのか疑問に感じた。
「これ以上は話さないほうがいいかな…?」
蒼雪が断片的な話を聞いて黙り込んでしまったので、瑞希はそう言ってきた。
「どうしてだ…?」
「だって、記憶がないってことはやっぱり思い出さない方がいいんじゃないかなって思って…。」
「…すまないが、そうしてもらえると助かる…。俺が知っているのは人伝のことなんだ。あの日のことを目撃した人の話は聞かせてもらえなかったからな。」
「そうなんだ。うん、わかった。じゃあ私が知っていることは今は話さないでおくけど、いつか聞きたいって思ったら言ってね? 蒼雪君に覚悟ができたときになるのかな?」
「そうだな。俺は事後の話を聞いても取り乱して、心が荒れていたからな。」
「そうなんだ…。」
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