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1学期編 ~期末試験~
第24話
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―――――土曜日
蒼雪と千春は前週に集まった時と同様の準備を進めていた。試験問題については前日にクラスメイトにも配布していた。配布をする際には正悟たちにした説明をそのまました。
「これから俺たちが試験問題案を配るが、これを解いた感想を聞かせてくれ。難しすぎないか、簡単すぎないか、ちょうどよかったのか。どれか教えてくれると助かる。答えは問題を流出させられると困るから配布できないが自分たちで勉強して答えを考えてみてくれ。試作段階で2パターン用意してあるからどちらか一方を受け取ってくれ。」
蒼雪はそう言ってクラスメイトに配布をした。何点か質問を受けたが特に返答に困るものではなかった。
「火曜日の放課後か朝にでもどうだったのか聞かせてくれ。解答用紙だけはこちらで回収させてくれ。それで平均点を見て調整もしておきたい。名前は書いても書かなくてもいいから点数が悪くても気にしなくていいからな。」
蒼雪から伝えたことは以上で問題案を受け取ったクラスメイトは嬉しそうにそれを解いていた。君島からも問題案とは言え他のクラスにある程度は流出してしまう恐れはないのかと不安そうに聞かれたが、
「だから問題案だと言っているだろう? 提出する問題の傾向は似たようなものにするが数字や単語、文章、選択し等は別のものにするつもりだ。このクラスの実力でしか図ることはできないが学年としての平均を知りたいだけだからな。」
「そ、そうなのか。じゃ、じゃあこの問題を頑張って解いて答えを覚えても…?」
「意味はないな。そもそもそれはこのクラスの問題に対応できるというだけで、他のクラスの問題が出たら結局自力で解かなくてはならないんだ。それなら最後に書いてあるように差し替えることもあると明記して傾向だけつかませてあげているんだ。」
「そ、そうか。ありがとう。」
「ああ、どうだったか休み明けにでも教えてくれ。」
蒼雪は昨日の放課後のやり取りを思い出したが、蒼雪が問題案を配った意図に気が付く生徒は何人いるのだろうか。蒼雪はそんなことを考えながら千春とそのことを話してみんなが到着することを待っていた。
前回とほとんど同じ時間に彼らは家に到着した。
「おはよう。よく来たな。」
「おっす! 今日もよろしくな。」
「おはよう~。朝早いけど今日もよろしくね。」
「ほら、さっさと家に入りなさい。こんなところで時間をつぶすのは勿体ないわよ。」
千春に今回も注意されてしまったが蒼雪たちも家の中へと入っていった。
リビングに一同が集まると、試験問題を解き始めるまで時間はあるので前回の試験問題案を持ち込んでいた秀人や舞依を中心に試験対策をしていた。蒼雪も勉強を教える側に回ろうかと提案をしたが、問題を作っている人から教えてもらうのでは申し訳ないと思ったようで遠慮された。また、疲れているだろうと言われて休むようにも言われた。
「蒼雪は休んでいて構わないぞ。俺たちも自分で勉強をしないといけないからな。いつまでも蒼雪たちにおんぶに抱っこというわけにもいかないだろう?」
「そうそう。俺たちもお前にばかり負担を強いたくねえんだ。お前は気にしないかもしれねえが、俺としては借りが多くできているって感じるんだ。」
「そうか。そういわれると仕方ないか…。それなら俺は少し休ませてもらう。だが、何かあれば言ってくれ。」
蒼雪はそう言って試験問題案を千春に預けてから部屋に戻った。自分としては疲れていると感じていない蒼雪だったが、周囲からは疲れているように見えているのだろうか。そんなことを考えながら部屋で横になった。
昼頃になっただろうか、蒼雪は横になっている間に眠ってしまっていたようだった。
(こんな時間までまた眠ってしまったのか…。どうやら彼らの見立て道理疲れ切っていたのだろうな…。少しはすっきりした感じがする。)
蒼雪は体を軽くほぐしてからリビングに戻った。
リビングでは国語を解いている途中だった。残り時間は10分だったので音をたてないようにして終わるのを待っていた。
「終わった~…。」
正悟は終了時刻になるや否や机に突っ伏した。一や優里は互いに顔を見合わせて苦笑いしていた。
「終わったなら解答用紙をくれ。」
「おう。蒼雪はさっきより顔色がいいし、ゆっくり休めたようだな。」
響真はそう言いながら解答用紙を渡してきた。
「おかげさまでな。」
「蒼雪はもう少し自分のことに気づいた方がいいかもしれないな。いつか自分の仕事量に押しつぶされるぞ?」
「忠告感謝する。自分では大丈夫だったつもりだが、処理能力を過大評価していたようだ。」
秀人にも心配されていたようで思ったよりも周りは自分のことを見てくれていたのだと蒼雪は感じていた。
「これが歴史の2科目分よ。」
千春は国語の解答用紙と合わせて3種類の解答用紙を渡してきた。午後は採点をする科目が3つで、問題は2種類なので6種類分の試験問題の採点なので時間がかかりそうだった。
昼は事前に各自が用意してきていたようで学園にいるときと同様にみんなで食べた。それから適度に休憩をはさむと最後に英語の試験問題を解いてもらっていた。
試験問題を蒼雪以外のメンバーが解いている間、蒼雪は採点をしていたが種類が6つあるのでそれぞれに時間がかかってしまい英語の試験時間だけでは足りなかった。
(ふぅ~…、ひとまずこれで午前中の分は終わったな。あとは英語を受け取らないとな。)
蒼雪は英語の試験問題の解答用紙を受け取りにリビングに戻った。リビングではすでに試験時間を過ぎているので勉強会を始めていた。勉強会の様子を見るに翌日予定している理系科目の勉強をしていると聞こえてくる会話から蒼雪は把握した。
「待たせた。さっき午前中の分の採点が終わった。」
「お疲れさま! 僕たちは試験の時間過ぎても蒼が降りてこないからこうして勉強しているところだよ。」
「そうか。時間通りに来れなくてすまないな。」
「いいのよ、そこに英語の答案が置いてあるわ。」
「ありがとう。それじゃあこれも採点をしてくるよ。」
「少しぐらい休んだらどうだ?」
「さっきの半分もないんだ。すぐに終わるはずだ。」
蒼雪はそう言って英語の答案用紙を回収すると、そのまま自室へ採点をしに行った。残されたメンバーのうち何人かは、解答を持っているのは蒼雪だけで部分点などの基準も彼が判断しているので彼一人で採点をした方がいいというのはその点では納得していた。しかし、彼が疲れていることを自覚することなく作業を続けているということを知ると少しでも負担を減らせた方がいいのではないかと思ってしまっていた。
蒼雪への負担を減らすために勉強会では自分たちでフォローできるようにしようと、教える側の千春と響真、舞依、秀人の気持ちは一致していた。
また、教えられている組のメンバーも教えてもらってばかりで少しでも負担を減らさなくてはならないと思い、いつもより集中して話を聞くようにした。
勉強においては頑張ったからと言って学力にすぐに反映されるとは限らないが彼らの気持ちには自分の学力を伸ばすことに加えて、誰かの負担を増やさないようにしないといけない、という思いが芽生えていた。
そんな風に気遣われていることを知らない蒼雪は自室で採点を黙々と進めていた。解答自体は印刷もしてあり、すぐにマルかバツなのかは判断できた。しかし、サンカクとなる一部あっているが一部間違っているところの採点基準をどうするかは彼の裁量なので全体を見てどうするか判断するのでその点は時間がかかった。
(これで英語の採点も終わったな…。)
蒼雪は自室で一通りの採点を終えると、科目ごとの点数と、このメンバーでの平均点などの算出を行った。入力するだけの作業なので時間はかからなかった。現段階におけるデータを見て蒼雪は提出用の問題にはどちらを選択すべきか悩みながら、今日の結果を伝えるためにリビングへと降りて行った。
蒼雪と千春は前週に集まった時と同様の準備を進めていた。試験問題については前日にクラスメイトにも配布していた。配布をする際には正悟たちにした説明をそのまました。
「これから俺たちが試験問題案を配るが、これを解いた感想を聞かせてくれ。難しすぎないか、簡単すぎないか、ちょうどよかったのか。どれか教えてくれると助かる。答えは問題を流出させられると困るから配布できないが自分たちで勉強して答えを考えてみてくれ。試作段階で2パターン用意してあるからどちらか一方を受け取ってくれ。」
蒼雪はそう言ってクラスメイトに配布をした。何点か質問を受けたが特に返答に困るものではなかった。
「火曜日の放課後か朝にでもどうだったのか聞かせてくれ。解答用紙だけはこちらで回収させてくれ。それで平均点を見て調整もしておきたい。名前は書いても書かなくてもいいから点数が悪くても気にしなくていいからな。」
蒼雪から伝えたことは以上で問題案を受け取ったクラスメイトは嬉しそうにそれを解いていた。君島からも問題案とは言え他のクラスにある程度は流出してしまう恐れはないのかと不安そうに聞かれたが、
「だから問題案だと言っているだろう? 提出する問題の傾向は似たようなものにするが数字や単語、文章、選択し等は別のものにするつもりだ。このクラスの実力でしか図ることはできないが学年としての平均を知りたいだけだからな。」
「そ、そうなのか。じゃ、じゃあこの問題を頑張って解いて答えを覚えても…?」
「意味はないな。そもそもそれはこのクラスの問題に対応できるというだけで、他のクラスの問題が出たら結局自力で解かなくてはならないんだ。それなら最後に書いてあるように差し替えることもあると明記して傾向だけつかませてあげているんだ。」
「そ、そうか。ありがとう。」
「ああ、どうだったか休み明けにでも教えてくれ。」
蒼雪は昨日の放課後のやり取りを思い出したが、蒼雪が問題案を配った意図に気が付く生徒は何人いるのだろうか。蒼雪はそんなことを考えながら千春とそのことを話してみんなが到着することを待っていた。
前回とほとんど同じ時間に彼らは家に到着した。
「おはよう。よく来たな。」
「おっす! 今日もよろしくな。」
「おはよう~。朝早いけど今日もよろしくね。」
「ほら、さっさと家に入りなさい。こんなところで時間をつぶすのは勿体ないわよ。」
千春に今回も注意されてしまったが蒼雪たちも家の中へと入っていった。
リビングに一同が集まると、試験問題を解き始めるまで時間はあるので前回の試験問題案を持ち込んでいた秀人や舞依を中心に試験対策をしていた。蒼雪も勉強を教える側に回ろうかと提案をしたが、問題を作っている人から教えてもらうのでは申し訳ないと思ったようで遠慮された。また、疲れているだろうと言われて休むようにも言われた。
「蒼雪は休んでいて構わないぞ。俺たちも自分で勉強をしないといけないからな。いつまでも蒼雪たちにおんぶに抱っこというわけにもいかないだろう?」
「そうそう。俺たちもお前にばかり負担を強いたくねえんだ。お前は気にしないかもしれねえが、俺としては借りが多くできているって感じるんだ。」
「そうか。そういわれると仕方ないか…。それなら俺は少し休ませてもらう。だが、何かあれば言ってくれ。」
蒼雪はそう言って試験問題案を千春に預けてから部屋に戻った。自分としては疲れていると感じていない蒼雪だったが、周囲からは疲れているように見えているのだろうか。そんなことを考えながら部屋で横になった。
昼頃になっただろうか、蒼雪は横になっている間に眠ってしまっていたようだった。
(こんな時間までまた眠ってしまったのか…。どうやら彼らの見立て道理疲れ切っていたのだろうな…。少しはすっきりした感じがする。)
蒼雪は体を軽くほぐしてからリビングに戻った。
リビングでは国語を解いている途中だった。残り時間は10分だったので音をたてないようにして終わるのを待っていた。
「終わった~…。」
正悟は終了時刻になるや否や机に突っ伏した。一や優里は互いに顔を見合わせて苦笑いしていた。
「終わったなら解答用紙をくれ。」
「おう。蒼雪はさっきより顔色がいいし、ゆっくり休めたようだな。」
響真はそう言いながら解答用紙を渡してきた。
「おかげさまでな。」
「蒼雪はもう少し自分のことに気づいた方がいいかもしれないな。いつか自分の仕事量に押しつぶされるぞ?」
「忠告感謝する。自分では大丈夫だったつもりだが、処理能力を過大評価していたようだ。」
秀人にも心配されていたようで思ったよりも周りは自分のことを見てくれていたのだと蒼雪は感じていた。
「これが歴史の2科目分よ。」
千春は国語の解答用紙と合わせて3種類の解答用紙を渡してきた。午後は採点をする科目が3つで、問題は2種類なので6種類分の試験問題の採点なので時間がかかりそうだった。
昼は事前に各自が用意してきていたようで学園にいるときと同様にみんなで食べた。それから適度に休憩をはさむと最後に英語の試験問題を解いてもらっていた。
試験問題を蒼雪以外のメンバーが解いている間、蒼雪は採点をしていたが種類が6つあるのでそれぞれに時間がかかってしまい英語の試験時間だけでは足りなかった。
(ふぅ~…、ひとまずこれで午前中の分は終わったな。あとは英語を受け取らないとな。)
蒼雪は英語の試験問題の解答用紙を受け取りにリビングに戻った。リビングではすでに試験時間を過ぎているので勉強会を始めていた。勉強会の様子を見るに翌日予定している理系科目の勉強をしていると聞こえてくる会話から蒼雪は把握した。
「待たせた。さっき午前中の分の採点が終わった。」
「お疲れさま! 僕たちは試験の時間過ぎても蒼が降りてこないからこうして勉強しているところだよ。」
「そうか。時間通りに来れなくてすまないな。」
「いいのよ、そこに英語の答案が置いてあるわ。」
「ありがとう。それじゃあこれも採点をしてくるよ。」
「少しぐらい休んだらどうだ?」
「さっきの半分もないんだ。すぐに終わるはずだ。」
蒼雪はそう言って英語の答案用紙を回収すると、そのまま自室へ採点をしに行った。残されたメンバーのうち何人かは、解答を持っているのは蒼雪だけで部分点などの基準も彼が判断しているので彼一人で採点をした方がいいというのはその点では納得していた。しかし、彼が疲れていることを自覚することなく作業を続けているということを知ると少しでも負担を減らせた方がいいのではないかと思ってしまっていた。
蒼雪への負担を減らすために勉強会では自分たちでフォローできるようにしようと、教える側の千春と響真、舞依、秀人の気持ちは一致していた。
また、教えられている組のメンバーも教えてもらってばかりで少しでも負担を減らさなくてはならないと思い、いつもより集中して話を聞くようにした。
勉強においては頑張ったからと言って学力にすぐに反映されるとは限らないが彼らの気持ちには自分の学力を伸ばすことに加えて、誰かの負担を増やさないようにしないといけない、という思いが芽生えていた。
そんな風に気遣われていることを知らない蒼雪は自室で採点を黙々と進めていた。解答自体は印刷もしてあり、すぐにマルかバツなのかは判断できた。しかし、サンカクとなる一部あっているが一部間違っているところの採点基準をどうするかは彼の裁量なので全体を見てどうするか判断するのでその点は時間がかかった。
(これで英語の採点も終わったな…。)
蒼雪は自室で一通りの採点を終えると、科目ごとの点数と、このメンバーでの平均点などの算出を行った。入力するだけの作業なので時間はかからなかった。現段階におけるデータを見て蒼雪は提出用の問題にはどちらを選択すべきか悩みながら、今日の結果を伝えるためにリビングへと降りて行った。
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