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1学期編 ~中間試験~
第61話
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―――――5科目目・生物
生物の問題は、前半と後半を比較しても一貫したような難易度でどこにででもあるような試験問題と言えた。
前半に穴埋めが集中していたりしたせいで、後半に記述が多く、俺が担当しているところはほとんど記述だった。
しかし、そうだとしても授業で扱った範囲の狭さから教科書の内容を記憶しているだけでも解ける程度だったのでそこまで苦戦しなかった。
(この問題の作成者は昨日までの人たちよりずいぶんと素直というか、普通過ぎるな…。確か、理科系科目は笹崎先生だったはずだったが…、いや、むしろ、あの人だからこそか?)
笹崎先生の理科の授業は、こちらに質問を投げかけてくることが多い双方向の授業だということを思いだすと、試験の問題も授業で聞かれたことがそのままだということに気が付いた。
おそらく笹崎先生は、あくまで試験は授業の復習という考えを意識して、必要な知識のみしか聞いてこないのだろう。
試験のためにどれだけ勉強したかというよりは、授業を聞いていたか、それを確かめているようだ。
(これなら多くの人が高得点を狙えるだろう。)
俺はそんなことを思いながら時間に余裕をもって試験を終えることができた。
―――――6科目目・化学
こちらの試験は、授業で扱った範囲の狭さから言えば仕方ないが、ほとんどが電子配置や周期表にちなんだ問題だった。
記述もあったがそれは、授業で聞いたことをそのまま書けば良さそうというものだった。
(歴史と理科系科目は試験をこんなに頻繁にやらない方がよかったんじゃないか?)
俺は周期表を書きながらそんなことを考えていた。
あまりにもこれらは試験範囲が狭く、深く掘り下げることも難しいので、どうしても授業で聞いたことか教科書に出てきたことをそのまま問うか、捻って問うことしかできていないのだ。
それならば範囲が広くなるが期末試験にまとめた方が試験問題を作成しやすいのではないかと思った。
(あくまで俺の考えで、学園側には何か別な思惑があるのかもしれないがな。そんなことよりもこの試験に集中しないとな。)
俺は余計な思考を止めて、試験に集中しなおした。
それからは集中して解いた甲斐もあって順調に問題を解くことができ、この試験でも時間を残して見直しをしてもまだ余裕があるくらいに終わった。
―――――7科目目・数学
とうとう中間試験最後の科目になった。
休み時間では、最後ということで気が緩んでいる人もいたが、多くの人は最後だからと力を振り絞るような気概を見受けられた。
試験が始まると、シャープペンシルが進む音が聞こえてくる…と思っていたのだが、思ったよりもみんなのペンが進んでいないことが分かった。
俺自身はどの問題を解くのか後半に当たるところはどこからか探しているからそうなっているのかもしれないが、他の人の理由はおそらく問題文の長さと、難しさだろう。
問題の形式が大問4つの小問が3つ、または、4つという形式だった。
その中で、小問1、2までは教科書や問題集レベルで解けたとしても3,4はそれよりも上の難易度だったからだ。
一通り目を通してから解く人が多かったのか
その難しさで頭を抱えてしまったようだ。
わからないときはなんとかして知っている知識を総動員して取り組むしかないが、それはどの問題に時間を割くかで結果は大きく左右されてしまう。
途中式までの部分点もあるようなので、如何にポイントを押さえて書けるかでも差がかなり出るだろう。
(千春はなんとかなるのか…?)
俺に不安がよぎった。
幸いにして千春が苦手としていた分野は俺が担当しているところだったようで、千春の苦手分野はなさそうだったが、得意としているところまで俺のところに来てしまっているので、得意・不得意に関わらない解けるときもあれば解けない時もあるという曖昧にしていたところが千春の担当するところになってしまった。
(しかし、まずは俺の問題に集中しないとな…。もしものことを考えると、俺はここで点数を落とすわけにはいかない。)
俺は試験問題に集中して、必要となる式を書き問題を解いていった。
途中に図を書いた方がわかり易いと判断したときはグラフや図を書くことで頭の中での整理しやすいようにもした。
一通り自分が担当するところを解き終えたが、既に残り時間は5分となっていたので見直しをして、もしミスがあったとしても書き直すには時間が足りないだろう。
(千春にも言えるが、俺が作った難易度が高めの問題を正悟たちに解かせていてよかったな。あれは俺も保険をかけて解かせただけで、あれが解ければ他の問題は簡単に見えるだろうという考えにすぎなかった。しかし、数学だけ何故この難易度なんだ…?)
俺は終わってからの数分でそんなことを考えていた。
「試験終了です。筆記用具を置いて、氏名が書かれているか確認してください。先生が問題用紙と解答用紙を回収するまでは席を立たずにお待ちください。」
試験監督をしていた先生の声でハッとなると、俺も指示に従って指名が書かれているか確認をして回収されるのを待った。
(これで中間試験は終わりだ。また、期末試験までは平穏な…、いや、厄介事も待っているんだったな。しかし、少しは落ち着くといいが。)
俺はこれでしばらくはのんびりと息抜きができるかと思ったが、会長から言われていた厄介ごとも本格的になるかと思えば憂鬱だったが、それが落ち着けばのんびりと自分のやりたいことを見つけられるだろうと思っていた。
「枚数の確認も終わりました。これで試験は終了とします。お疲れさまでした。」
先生の声で周囲の人から試験が終わったことによる声であふれていた。
思ったようにうまくいかなかった人たち、思ったよりもできたことに喜ぶ人たち、この後に遊びに行こうと楽しみにしている人達、様々な声であふれている。
一喜一憂するわけではないが、終わったことで安心していることからも試験のせいで多少なりともストレスはあったのだろう。
「蒼!」
「蒼雪!」
正悟と響真が俺を呼んでいた。
秀人もその場にいて俺のことを待ってくれているようだった。
俺は彼らと合流して教室に戻ろうとすると、
「新庄君! 少しいいかな?」
君島から声をかけられた。
「なんだ?」
「これからみんなでお疲れ様会みたいなことをやろうと思うんだけど、どうかな?」
「俺たちは結構だ。」
「俺たちにも俺たちの予定があるからまた今度にしてくれ。」
俺と響真で君島からの誘いを断った。
特に予定はなかったが、彼らとともに行くのはなんとなく嫌な予感がしたので俺は断ったが、響真も断ると言ってきたのは驚いた。
「そ、そうなんだ。早乙女君や植村君はどうかな?」
「悪い、俺も予定があるんでな。試験が終わったからといって誰にでも時間があるわけではない。」
「俺も相棒と反省会とかあるし、そっちに行く時間はなさそうだな。」
「そうか、わかった。引き留めて悪かったよ。じゃ、また今度時間がある時に参加してほしいよ。」
「機会があればな。じゃあ、俺たちは教室に戻る。」
俺は君島にそう言ってから教室へと戻った。
「珍しいな、お前らからも否定の言葉が入るとは。」
「ん? さっきのことか?」
「ああ、そうだ。正悟からすれば反省会をサボる口実になっただろう?」
俺の言葉に正悟は、そう言う考えもあったが、と前置きをして、
「なんだか、あいつは蒼を利用しようとしている節があって嫌なんだよな。直感だけどな。」
「俺もそんな感じがした。俺たちはこうして蒼雪と仲良くしているが、他の連中は違うだろ? 何とかして俺たちも取り込んで蒼雪と接点を持とうとしているようにしか見えねえ。」
「そもそも俺はお前たちは別かもしれないが他の連中と仲良くする必要はないと思っている。ただのクラスメイトに過ぎない奴らに割く時間はもったいない。」
3人ともかなり否定的で君島に対してもいい感情を持っていないのは明らかだった。
「そうか。まぁそういう考えなら仕方ないな。クラス内で対立するつもりはないが利用されるつもりもないな。俺のことを考えてくれてありがとう。」
「気にすんな、友達だろ?」
「そうだな。」
俺たちはそうした会話をしながらゆっくりと教室へと戻っていった。
学園に入学して友人というものがどういうものか、改めて確認をすることができたのかもしれない俺は、いつもより足取りは軽くなっていたかもしれない。
生物の問題は、前半と後半を比較しても一貫したような難易度でどこにででもあるような試験問題と言えた。
前半に穴埋めが集中していたりしたせいで、後半に記述が多く、俺が担当しているところはほとんど記述だった。
しかし、そうだとしても授業で扱った範囲の狭さから教科書の内容を記憶しているだけでも解ける程度だったのでそこまで苦戦しなかった。
(この問題の作成者は昨日までの人たちよりずいぶんと素直というか、普通過ぎるな…。確か、理科系科目は笹崎先生だったはずだったが…、いや、むしろ、あの人だからこそか?)
笹崎先生の理科の授業は、こちらに質問を投げかけてくることが多い双方向の授業だということを思いだすと、試験の問題も授業で聞かれたことがそのままだということに気が付いた。
おそらく笹崎先生は、あくまで試験は授業の復習という考えを意識して、必要な知識のみしか聞いてこないのだろう。
試験のためにどれだけ勉強したかというよりは、授業を聞いていたか、それを確かめているようだ。
(これなら多くの人が高得点を狙えるだろう。)
俺はそんなことを思いながら時間に余裕をもって試験を終えることができた。
―――――6科目目・化学
こちらの試験は、授業で扱った範囲の狭さから言えば仕方ないが、ほとんどが電子配置や周期表にちなんだ問題だった。
記述もあったがそれは、授業で聞いたことをそのまま書けば良さそうというものだった。
(歴史と理科系科目は試験をこんなに頻繁にやらない方がよかったんじゃないか?)
俺は周期表を書きながらそんなことを考えていた。
あまりにもこれらは試験範囲が狭く、深く掘り下げることも難しいので、どうしても授業で聞いたことか教科書に出てきたことをそのまま問うか、捻って問うことしかできていないのだ。
それならば範囲が広くなるが期末試験にまとめた方が試験問題を作成しやすいのではないかと思った。
(あくまで俺の考えで、学園側には何か別な思惑があるのかもしれないがな。そんなことよりもこの試験に集中しないとな。)
俺は余計な思考を止めて、試験に集中しなおした。
それからは集中して解いた甲斐もあって順調に問題を解くことができ、この試験でも時間を残して見直しをしてもまだ余裕があるくらいに終わった。
―――――7科目目・数学
とうとう中間試験最後の科目になった。
休み時間では、最後ということで気が緩んでいる人もいたが、多くの人は最後だからと力を振り絞るような気概を見受けられた。
試験が始まると、シャープペンシルが進む音が聞こえてくる…と思っていたのだが、思ったよりもみんなのペンが進んでいないことが分かった。
俺自身はどの問題を解くのか後半に当たるところはどこからか探しているからそうなっているのかもしれないが、他の人の理由はおそらく問題文の長さと、難しさだろう。
問題の形式が大問4つの小問が3つ、または、4つという形式だった。
その中で、小問1、2までは教科書や問題集レベルで解けたとしても3,4はそれよりも上の難易度だったからだ。
一通り目を通してから解く人が多かったのか
その難しさで頭を抱えてしまったようだ。
わからないときはなんとかして知っている知識を総動員して取り組むしかないが、それはどの問題に時間を割くかで結果は大きく左右されてしまう。
途中式までの部分点もあるようなので、如何にポイントを押さえて書けるかでも差がかなり出るだろう。
(千春はなんとかなるのか…?)
俺に不安がよぎった。
幸いにして千春が苦手としていた分野は俺が担当しているところだったようで、千春の苦手分野はなさそうだったが、得意としているところまで俺のところに来てしまっているので、得意・不得意に関わらない解けるときもあれば解けない時もあるという曖昧にしていたところが千春の担当するところになってしまった。
(しかし、まずは俺の問題に集中しないとな…。もしものことを考えると、俺はここで点数を落とすわけにはいかない。)
俺は試験問題に集中して、必要となる式を書き問題を解いていった。
途中に図を書いた方がわかり易いと判断したときはグラフや図を書くことで頭の中での整理しやすいようにもした。
一通り自分が担当するところを解き終えたが、既に残り時間は5分となっていたので見直しをして、もしミスがあったとしても書き直すには時間が足りないだろう。
(千春にも言えるが、俺が作った難易度が高めの問題を正悟たちに解かせていてよかったな。あれは俺も保険をかけて解かせただけで、あれが解ければ他の問題は簡単に見えるだろうという考えにすぎなかった。しかし、数学だけ何故この難易度なんだ…?)
俺は終わってからの数分でそんなことを考えていた。
「試験終了です。筆記用具を置いて、氏名が書かれているか確認してください。先生が問題用紙と解答用紙を回収するまでは席を立たずにお待ちください。」
試験監督をしていた先生の声でハッとなると、俺も指示に従って指名が書かれているか確認をして回収されるのを待った。
(これで中間試験は終わりだ。また、期末試験までは平穏な…、いや、厄介事も待っているんだったな。しかし、少しは落ち着くといいが。)
俺はこれでしばらくはのんびりと息抜きができるかと思ったが、会長から言われていた厄介ごとも本格的になるかと思えば憂鬱だったが、それが落ち着けばのんびりと自分のやりたいことを見つけられるだろうと思っていた。
「枚数の確認も終わりました。これで試験は終了とします。お疲れさまでした。」
先生の声で周囲の人から試験が終わったことによる声であふれていた。
思ったようにうまくいかなかった人たち、思ったよりもできたことに喜ぶ人たち、この後に遊びに行こうと楽しみにしている人達、様々な声であふれている。
一喜一憂するわけではないが、終わったことで安心していることからも試験のせいで多少なりともストレスはあったのだろう。
「蒼!」
「蒼雪!」
正悟と響真が俺を呼んでいた。
秀人もその場にいて俺のことを待ってくれているようだった。
俺は彼らと合流して教室に戻ろうとすると、
「新庄君! 少しいいかな?」
君島から声をかけられた。
「なんだ?」
「これからみんなでお疲れ様会みたいなことをやろうと思うんだけど、どうかな?」
「俺たちは結構だ。」
「俺たちにも俺たちの予定があるからまた今度にしてくれ。」
俺と響真で君島からの誘いを断った。
特に予定はなかったが、彼らとともに行くのはなんとなく嫌な予感がしたので俺は断ったが、響真も断ると言ってきたのは驚いた。
「そ、そうなんだ。早乙女君や植村君はどうかな?」
「悪い、俺も予定があるんでな。試験が終わったからといって誰にでも時間があるわけではない。」
「俺も相棒と反省会とかあるし、そっちに行く時間はなさそうだな。」
「そうか、わかった。引き留めて悪かったよ。じゃ、また今度時間がある時に参加してほしいよ。」
「機会があればな。じゃあ、俺たちは教室に戻る。」
俺は君島にそう言ってから教室へと戻った。
「珍しいな、お前らからも否定の言葉が入るとは。」
「ん? さっきのことか?」
「ああ、そうだ。正悟からすれば反省会をサボる口実になっただろう?」
俺の言葉に正悟は、そう言う考えもあったが、と前置きをして、
「なんだか、あいつは蒼を利用しようとしている節があって嫌なんだよな。直感だけどな。」
「俺もそんな感じがした。俺たちはこうして蒼雪と仲良くしているが、他の連中は違うだろ? 何とかして俺たちも取り込んで蒼雪と接点を持とうとしているようにしか見えねえ。」
「そもそも俺はお前たちは別かもしれないが他の連中と仲良くする必要はないと思っている。ただのクラスメイトに過ぎない奴らに割く時間はもったいない。」
3人ともかなり否定的で君島に対してもいい感情を持っていないのは明らかだった。
「そうか。まぁそういう考えなら仕方ないな。クラス内で対立するつもりはないが利用されるつもりもないな。俺のことを考えてくれてありがとう。」
「気にすんな、友達だろ?」
「そうだな。」
俺たちはそうした会話をしながらゆっくりと教室へと戻っていった。
学園に入学して友人というものがどういうものか、改めて確認をすることができたのかもしれない俺は、いつもより足取りは軽くなっていたかもしれない。
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