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第22話 黒の女神は体に悪い
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ドアを開けたんだが、おれの視界にはまじで女神だと思わせ、いや違うな、女神の澪が立っていた
「蒼君、入っても良いですか?」
「どうぞどうぞ…もう布団の中に入ってて」
おれは、明日の予定を確認するために、スマホを見ていた
「わかりました」
明日はオフで、遊ぶ予定もない、宿題は数学を完璧に終わらせる、よし確認終了
おれは部屋の片隅に敷いた布団に目を向けると、澪が布団の上で座っていた。布団の上で正座を崩したような感じで、いわゆる「ぺたん座り」をしている。その姿があまりにも自然で、そして…可愛い。いや、可愛いって言葉じゃ足りないくらいだった。
彼女の白くて細い足が少しだけ見えていて、ピンと揃えられた姿勢が妙に幼く見える。それでいて、澪の顔はどこかリラックスした表情を浮かべていて、首を傾げていた。普段のきちんとした彼女とのギャップに心臓が跳ねた。
なんでこんな何気ない姿がこんなに破壊力あるんだよ…
おれはどうにか冷静を保とうとしたけど、視線が勝手に澪の仕草を追ってしまう。澪は特に何を気にするでもなく、自分の膝の上に手を置いて、少しぼーっとしているようだ。それがまた可愛い。
「あの…蒼君、どうかしました?」
澪が不思議そうに顔を上げた。その動きすら妙に愛らしい。
「い、いや、なんでもない」
慌てて視線を逸らす。けど、それが逆に挙動不審だったらしく澪が首をかしげたままさらにこちらを見つめてくる。
それもそうだよな、ガン見していたのに、急に目を逸らしたんだから疑われるのも無理もない、てか、確定で疑われる
「…蒼君、本当に大丈夫ですか?」
その言葉と純粋な視線がダメ押しだった。心の中ではすでに「可愛すぎる!」と叫びながら、おれは何とか平静を装おうと必死になったけど、もう限界に近かった。
澪がただ座ってるだけなのに、おれは何をこんなに動揺してるんだ…!
「そろそろ寝ようか」
「はい」
その声は綺麗で、声優って言ってもバレないぐらい綺麗だった
明かりを消しおれはいつも通り、仰向けに寝ていた。
目を瞑った瞬間、おれの右腕の二の腕に少しひんやりとした物が当たった
何だろうって考えたが、その問いの答えはすぐに浮かんだ
澪が右腕に抱きついている
そして、おれは右を見た。
この行動がおれの理性を壊しかける布石になった
薄暗い中、月明かりが差し込む部屋で、ふと視線を向けると、澪の肩から柔らかな布がふわりとかかっているのが見えた。今日、彼女が着ているのは、ついさっき調べた淡い水色のネグリジェ。目を凝らせば少し透けてるなってわかるぐらいの薄い生地が、肩口や腕、そしてほんの少しだけ鎖骨を際立たせている。
…こんな格好で寝るなんて、澪は一体どういうつもりなんだ?
いや、女子からしたら、これが普通のパジャマなんだろうけどさ
少し目をそらそうとしたけど、気になって視線が戻ってしまう。柔らかそうな生地が彼女の肌にそっと馴染んでいて、布越しにうっすらと肌のラインが浮かんで見える。そんな澪の姿を見てしまった自分が妙に罪悪感を感じるけど、目を閉じても脳裏に焼き付いてしまって消えない。
「蒼君…大丈夫ですか?」
急に澪がこちらを向いて、小さな声でそう聞いてきた。眠そうな瞳で、けれど心配するように見つめてくる彼女に、俺は焦りながらも
「だ、大丈夫。全然平気」
ぎこちなく返す。
けど、その仕草すら危険だった。淡いネグリジェがほんの少し揺れて、月明かりに照らされるその姿が、まるで夢でも見ているように幻想的に見えた。
なんでこんな状況で平静を保たなきゃいけないんだ…!
心臓は今にも飛び出しそうなのに、必死に動揺を抑えて「おやすみ」とだけ伝えた。それ以上話してしまったら、きっと俺の声が震えているのがバレる。
はい、おやすみなさい」
柔らかく微笑んでから、再び目を閉じた。その穏やかな寝顔を見ていると、不思議と少しだけ気持ちが落ち着いた。けれど、胸の高鳴りが完全に治まるには、まだ時間がかかりそうだった。
◆◆◆
今何時なんだろう?
私はネグリジェを着ながら蒼君と添い寝をしたせいで、なかなか寝付けなかった。
後もう少し、そんな時に湧き出てくる羞恥心
睡眠妨害はやめてほしいです
「蒼君」
「………」
寝ちゃいましたか
そんな時、私に1ついい考えが浮かびました。
前泊まったときみたいに、べったり張り付こう
前回とは異なり、今回はネグリジェ姿です、自分で言うのもあれだけど、ビジュアルにはお金もかけてるし、そこら辺の女子よりかは顔も整っています、これで少しは意識してくれるはずです
そして、実行しようとしたら、ひとつ私にとって嬉しいことが起きました
「ん」
「え」
蒼君が寝返りました。
しかも私の方を見る形に、神様も味方をしてくれてる、そう思いました。
にしても
「整ってるなぁ」
蒼君の顔はアイドル並みではないけど、整っている部類には入っていると思う、そんな蒼君をブスって言ったナンパしてきた可哀そうな人達は視力無いに等しいでしょう
そんな蒼君の顔を少し撫で、胸に顔を埋め体の後ろに腕を回した。
さっきまでとは違いすんなりと寝れました。
「蒼君、入っても良いですか?」
「どうぞどうぞ…もう布団の中に入ってて」
おれは、明日の予定を確認するために、スマホを見ていた
「わかりました」
明日はオフで、遊ぶ予定もない、宿題は数学を完璧に終わらせる、よし確認終了
おれは部屋の片隅に敷いた布団に目を向けると、澪が布団の上で座っていた。布団の上で正座を崩したような感じで、いわゆる「ぺたん座り」をしている。その姿があまりにも自然で、そして…可愛い。いや、可愛いって言葉じゃ足りないくらいだった。
彼女の白くて細い足が少しだけ見えていて、ピンと揃えられた姿勢が妙に幼く見える。それでいて、澪の顔はどこかリラックスした表情を浮かべていて、首を傾げていた。普段のきちんとした彼女とのギャップに心臓が跳ねた。
なんでこんな何気ない姿がこんなに破壊力あるんだよ…
おれはどうにか冷静を保とうとしたけど、視線が勝手に澪の仕草を追ってしまう。澪は特に何を気にするでもなく、自分の膝の上に手を置いて、少しぼーっとしているようだ。それがまた可愛い。
「あの…蒼君、どうかしました?」
澪が不思議そうに顔を上げた。その動きすら妙に愛らしい。
「い、いや、なんでもない」
慌てて視線を逸らす。けど、それが逆に挙動不審だったらしく澪が首をかしげたままさらにこちらを見つめてくる。
それもそうだよな、ガン見していたのに、急に目を逸らしたんだから疑われるのも無理もない、てか、確定で疑われる
「…蒼君、本当に大丈夫ですか?」
その言葉と純粋な視線がダメ押しだった。心の中ではすでに「可愛すぎる!」と叫びながら、おれは何とか平静を装おうと必死になったけど、もう限界に近かった。
澪がただ座ってるだけなのに、おれは何をこんなに動揺してるんだ…!
「そろそろ寝ようか」
「はい」
その声は綺麗で、声優って言ってもバレないぐらい綺麗だった
明かりを消しおれはいつも通り、仰向けに寝ていた。
目を瞑った瞬間、おれの右腕の二の腕に少しひんやりとした物が当たった
何だろうって考えたが、その問いの答えはすぐに浮かんだ
澪が右腕に抱きついている
そして、おれは右を見た。
この行動がおれの理性を壊しかける布石になった
薄暗い中、月明かりが差し込む部屋で、ふと視線を向けると、澪の肩から柔らかな布がふわりとかかっているのが見えた。今日、彼女が着ているのは、ついさっき調べた淡い水色のネグリジェ。目を凝らせば少し透けてるなってわかるぐらいの薄い生地が、肩口や腕、そしてほんの少しだけ鎖骨を際立たせている。
…こんな格好で寝るなんて、澪は一体どういうつもりなんだ?
いや、女子からしたら、これが普通のパジャマなんだろうけどさ
少し目をそらそうとしたけど、気になって視線が戻ってしまう。柔らかそうな生地が彼女の肌にそっと馴染んでいて、布越しにうっすらと肌のラインが浮かんで見える。そんな澪の姿を見てしまった自分が妙に罪悪感を感じるけど、目を閉じても脳裏に焼き付いてしまって消えない。
「蒼君…大丈夫ですか?」
急に澪がこちらを向いて、小さな声でそう聞いてきた。眠そうな瞳で、けれど心配するように見つめてくる彼女に、俺は焦りながらも
「だ、大丈夫。全然平気」
ぎこちなく返す。
けど、その仕草すら危険だった。淡いネグリジェがほんの少し揺れて、月明かりに照らされるその姿が、まるで夢でも見ているように幻想的に見えた。
なんでこんな状況で平静を保たなきゃいけないんだ…!
心臓は今にも飛び出しそうなのに、必死に動揺を抑えて「おやすみ」とだけ伝えた。それ以上話してしまったら、きっと俺の声が震えているのがバレる。
はい、おやすみなさい」
柔らかく微笑んでから、再び目を閉じた。その穏やかな寝顔を見ていると、不思議と少しだけ気持ちが落ち着いた。けれど、胸の高鳴りが完全に治まるには、まだ時間がかかりそうだった。
◆◆◆
今何時なんだろう?
私はネグリジェを着ながら蒼君と添い寝をしたせいで、なかなか寝付けなかった。
後もう少し、そんな時に湧き出てくる羞恥心
睡眠妨害はやめてほしいです
「蒼君」
「………」
寝ちゃいましたか
そんな時、私に1ついい考えが浮かびました。
前泊まったときみたいに、べったり張り付こう
前回とは異なり、今回はネグリジェ姿です、自分で言うのもあれだけど、ビジュアルにはお金もかけてるし、そこら辺の女子よりかは顔も整っています、これで少しは意識してくれるはずです
そして、実行しようとしたら、ひとつ私にとって嬉しいことが起きました
「ん」
「え」
蒼君が寝返りました。
しかも私の方を見る形に、神様も味方をしてくれてる、そう思いました。
にしても
「整ってるなぁ」
蒼君の顔はアイドル並みではないけど、整っている部類には入っていると思う、そんな蒼君をブスって言ったナンパしてきた可哀そうな人達は視力無いに等しいでしょう
そんな蒼君の顔を少し撫で、胸に顔を埋め体の後ろに腕を回した。
さっきまでとは違いすんなりと寝れました。
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