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第18話 夏休みになったが……
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カラオケを終え、各々帰路を辿っていた。
康太郎は、お母さんが中央駅前に呼んでいたらしく、おれは、咲茉と電車で帰った。
「澪ちゃんとまだ付き合ってないとか、意気地なしなのかな?」
「だってさ、告白を拒否られたらどうするの?ただ気まずくなるだけじゃん」
「でも、いつかは告白しないと、他の男子に取られるよ」
それは無いのだよ咲茉君よ、何故なら、おれらは許嫁の関係なんでね
まぁ、いつかは告白しないとな……来年だったらロケーション完璧になるな
「来年の7月後半にでもしようかな」
「何で来年なのよ!」
「来年の今頃は、ロケーション最高になる場所を知ってるから、そこでしたほうが成功率高くなると思う……女子からしても、ロケーションが良い所から告られたほうが良いでしょ」
「一理あるわね」
「だろ」
2061年7月後半ハレー彗星が見えるから
紀元前467年頃から記録されており、我々人類にとっては、一番馴染みのある彗星だろう
たとえ天文学に興味がない人でも、ハレー彗星っていう単語は聞いてことあるだろう
「来年の今日ぐらいに、最高のロケーションになるからそこで告白するよ」
「頑張ってね」
「頑張るよ」
そこから適当に雑談をし、おれらが降りる駅に着いた
「じゃあね」
「じゃ」
おれは、少し速歩きで家に帰った。お腹が空いてるのもあるけど、少しでも早く澪を見たいからな
◆◆◆
「ただいま」
おれは玄関を開けると、リビングから、走ってくる音が聞こえた
「蒼君、おかえりなさい」
「っと、ただいま」
澪は、玄関を開けた瞬間、おれの胸に抱きついてきた。
おれは、しっかりと、澪の突進を受け止め、澪の綺麗な髪を撫でた。
……にしても、サラサラすぎじゃね?、おれも、澪と同じリンス使えばサラサラになるかな?後で調べてみるか
そんな、呑気なことを考えてたら、空気が変わったのを感じた
「ねぇこれ、誰の香水の匂いです?」
いや知らんし、わかるほうがおかしいだろ
多分、飲み物を注ぐ時にでもついたんだろう
「多分、飲み物を注ぐ時についたのかも」
「へぇ」
バラエティ番組の音声がおれの家に響いていたはずだった。それなのに
『へぇ』
この2文字でテレビからの音が雑音に変わったのを感じた。
「私の蒼君、私の蒼君、私の蒼君」
「澪さーん?」
「私の蒼君、私の蒼君、私の蒼君」
おれの人生って、既に幕が降ろされたのかな?
「とりあえず、落ち着こう」
「私はいつも冷静沈着ですよ」
どこが?一旦、冷静沈着って言葉の意味を広辞苑で調べてほしいかな
このとき既に、おれの体には汗が滝のように流れまくっていた
「私の匂いに染めてあげます」
もしかして、おれの命日、今日なのかな
澪は演者と肩を並べれるんじゃないか、と疑うぐらいに怖い
「ですので、ずっとひっつきましょう」
「え、なんて?」
おれは自分の耳がおかしくなったのかと疑いたくなった。
だって、そうでしょ、ずっとひっつくなんて聞こえてないと信じたいもん
「だから、私の匂いに染めたいので、ずっとひっつきます」
「今日だけだろ」
「何言ってるんですか?8月全部ですよ?」
いやまぁ、良いんだよ、おれだって澪は好きだし、何ならずっと一緒にいたい、だけど、ずっとひっつきたいとは思わないだろ
おれはなんとかして、それだけは防ぎたかった。
その時、部活のグループチャットに来ていた、ある言葉を思い出した
「でも、合宿があるから、毎日は無理だね」
「それは困りますね……まぁ、合宿中は、バスケに没頭しないといけませよね」
理解はあるのは良いけど……合宿期間以外はずっとってことか
おれに自由はないのかな
「とりあえず、お風呂に入ってから、ご飯を食べましょう」
「わかった」
おれは、速やかに部屋に行き、着替えとタオルを取り、風呂に入った
にしても、澪って独身欲強すぎだろ、不倫とかでキレるのはわかるけど、ただ女子の匂いが付いただけじゃん
……今後は、女子と遊ぶときは、澪も誘わないといけないかもな
そしたら、匂いを染める、みたいなことも言われなくなるだろう
おれは、今回のようになりたくないので、今日の出来事を頭にブチ込んだ
「はい蒼君、味噌汁と海鮮丼です」
「今日って、何かの記念日だっけ?」
「記念日ではないです」
海鮮丼って普段食わないだろ、そしたら、今日が何かの記念日とか疑っちゃうに決まってんじゃん
記念日を忘れたら、それこそ夫失格だろ
「1週間後は記念日ですけどね」
「あー、もちろんスマホのカレンダーに記録してるよ」
「そのぐらい、記録しなくても覚えていてくださいよ」
「めんごめんご」
「忘れてたりしたら普通にご飯抜きの刑ですね」
その他の記念日もカレンダーに記録しとこう
澪の手料理が食えないという縛りプレイはきつすぎる
「明日から夏休みなので、少し豪華にしただけです」
「なるほどね」
「では、私は、生活に必要なものを家から持ってきますので、それまでには食べ終えてくださいね」
「あいよ」
そして、澪は家を出た。
とりあえず、急いで食うか
おれは今までにないぐらい急いで食べた。
それのせいで喉に引っ掛けたりしたのはナイショの話
康太郎は、お母さんが中央駅前に呼んでいたらしく、おれは、咲茉と電車で帰った。
「澪ちゃんとまだ付き合ってないとか、意気地なしなのかな?」
「だってさ、告白を拒否られたらどうするの?ただ気まずくなるだけじゃん」
「でも、いつかは告白しないと、他の男子に取られるよ」
それは無いのだよ咲茉君よ、何故なら、おれらは許嫁の関係なんでね
まぁ、いつかは告白しないとな……来年だったらロケーション完璧になるな
「来年の7月後半にでもしようかな」
「何で来年なのよ!」
「来年の今頃は、ロケーション最高になる場所を知ってるから、そこでしたほうが成功率高くなると思う……女子からしても、ロケーションが良い所から告られたほうが良いでしょ」
「一理あるわね」
「だろ」
2061年7月後半ハレー彗星が見えるから
紀元前467年頃から記録されており、我々人類にとっては、一番馴染みのある彗星だろう
たとえ天文学に興味がない人でも、ハレー彗星っていう単語は聞いてことあるだろう
「来年の今日ぐらいに、最高のロケーションになるからそこで告白するよ」
「頑張ってね」
「頑張るよ」
そこから適当に雑談をし、おれらが降りる駅に着いた
「じゃあね」
「じゃ」
おれは、少し速歩きで家に帰った。お腹が空いてるのもあるけど、少しでも早く澪を見たいからな
◆◆◆
「ただいま」
おれは玄関を開けると、リビングから、走ってくる音が聞こえた
「蒼君、おかえりなさい」
「っと、ただいま」
澪は、玄関を開けた瞬間、おれの胸に抱きついてきた。
おれは、しっかりと、澪の突進を受け止め、澪の綺麗な髪を撫でた。
……にしても、サラサラすぎじゃね?、おれも、澪と同じリンス使えばサラサラになるかな?後で調べてみるか
そんな、呑気なことを考えてたら、空気が変わったのを感じた
「ねぇこれ、誰の香水の匂いです?」
いや知らんし、わかるほうがおかしいだろ
多分、飲み物を注ぐ時にでもついたんだろう
「多分、飲み物を注ぐ時についたのかも」
「へぇ」
バラエティ番組の音声がおれの家に響いていたはずだった。それなのに
『へぇ』
この2文字でテレビからの音が雑音に変わったのを感じた。
「私の蒼君、私の蒼君、私の蒼君」
「澪さーん?」
「私の蒼君、私の蒼君、私の蒼君」
おれの人生って、既に幕が降ろされたのかな?
「とりあえず、落ち着こう」
「私はいつも冷静沈着ですよ」
どこが?一旦、冷静沈着って言葉の意味を広辞苑で調べてほしいかな
このとき既に、おれの体には汗が滝のように流れまくっていた
「私の匂いに染めてあげます」
もしかして、おれの命日、今日なのかな
澪は演者と肩を並べれるんじゃないか、と疑うぐらいに怖い
「ですので、ずっとひっつきましょう」
「え、なんて?」
おれは自分の耳がおかしくなったのかと疑いたくなった。
だって、そうでしょ、ずっとひっつくなんて聞こえてないと信じたいもん
「だから、私の匂いに染めたいので、ずっとひっつきます」
「今日だけだろ」
「何言ってるんですか?8月全部ですよ?」
いやまぁ、良いんだよ、おれだって澪は好きだし、何ならずっと一緒にいたい、だけど、ずっとひっつきたいとは思わないだろ
おれはなんとかして、それだけは防ぎたかった。
その時、部活のグループチャットに来ていた、ある言葉を思い出した
「でも、合宿があるから、毎日は無理だね」
「それは困りますね……まぁ、合宿中は、バスケに没頭しないといけませよね」
理解はあるのは良いけど……合宿期間以外はずっとってことか
おれに自由はないのかな
「とりあえず、お風呂に入ってから、ご飯を食べましょう」
「わかった」
おれは、速やかに部屋に行き、着替えとタオルを取り、風呂に入った
にしても、澪って独身欲強すぎだろ、不倫とかでキレるのはわかるけど、ただ女子の匂いが付いただけじゃん
……今後は、女子と遊ぶときは、澪も誘わないといけないかもな
そしたら、匂いを染める、みたいなことも言われなくなるだろう
おれは、今回のようになりたくないので、今日の出来事を頭にブチ込んだ
「はい蒼君、味噌汁と海鮮丼です」
「今日って、何かの記念日だっけ?」
「記念日ではないです」
海鮮丼って普段食わないだろ、そしたら、今日が何かの記念日とか疑っちゃうに決まってんじゃん
記念日を忘れたら、それこそ夫失格だろ
「1週間後は記念日ですけどね」
「あー、もちろんスマホのカレンダーに記録してるよ」
「そのぐらい、記録しなくても覚えていてくださいよ」
「めんごめんご」
「忘れてたりしたら普通にご飯抜きの刑ですね」
その他の記念日もカレンダーに記録しとこう
澪の手料理が食えないという縛りプレイはきつすぎる
「明日から夏休みなので、少し豪華にしただけです」
「なるほどね」
「では、私は、生活に必要なものを家から持ってきますので、それまでには食べ終えてくださいね」
「あいよ」
そして、澪は家を出た。
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