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魔法教師、トラブルを呼ぶ
45話 穏やかな夢の話
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「ヴァルフゴール、入って良いー?」
バタバタバタ ドン!
「!ヴァルフゴール⁉︎」
バンッ
勢い良くドアを開ければ、ふかふかの絨毯に蹲る赤茶の髪が二つ。
二人は顔を上げ、そっくりな顔をこちらに向けた。
黄味の強い赤茶の髪、ブラウンの目。アーモンド型の眼を見れば、驚いた様に見開かれて歓喜の色が浮かんでる。
『めっ、女神様!』
「女神?」
ピッタリ声を揃えて、私を見上げる。
こてりと首を傾げて、誰の事?と、苦笑を浮かべる。
うーん、近からず遠からず…でも女神じゃぁ無いんだよなぁ。ヴァルフゴールの血縁なだけあって勘はいいのかな?
「夢で見ました!」
「ボク達の事元気にしてくれた!」
あー、あの時意識があったのかなぁ?
でも夢って言ってるし…ひょっとして、別の……?まぁ良いか。
「ありがとう女神様!」
「女神様ありがとう!」
二つ年上なのに、子供の様にはしゃぎ、子供の様に抱きついた。
少し細いけど、私より背が大きいから抱きつかれて仕舞えば二人分の体重を支えられなくて後ろに倒れる。
衝撃に備えて目を閉じても、がっしりとした棒に支えられた感覚がして倒れる気配は無い。
「おいコラ、自分より小せぇ奴にタックルする奴があるか」
「お兄ちゃん起きた!」
「おはよう兄さん」
「おはよー!」
元気になった姿にほっと一息ついて、ヴァルフゴールは穏やかに笑ってそっくりな双子を見下げた。
いつもの眉間の皺が取れて、穏やかな顔つき。
…ちゃんと、お兄ちゃんだね。
「リアベルちゃん、アニエスくん。私は女神様じゃ無くて、マユラ。
マユラって呼んでね」
「マユラ!」
「マユラさん!」
陽だまりのような笑顔を向けられて、この子達の夢はどんな夢だったのだろう…と、似た顔を見つめる。
背丈も変わらないけれど、やっぱり男女。
少し違うなと感じるけど、服を取り替えたらわからないなぁと笑う。
さーて、こんなサプライズをしてくれた悪魔は一体どこの誰かなぁ?
くすくす笑って、お礼しに行ってやるか。と、つい先程まで忘れていた存在を思い出す。
ごめん、本当に忘れてたよ。あの子のこと。
死ぬような罰は下されないみたいだし、役に立つから陛下の影として暗躍でもするのかなぁとか思ってた。
◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆
___そう、私たちが目が覚める前はお互いが同じ夢で、ちょっと違う風景を見ていた。
幾つの頃だったかな?
最初の変化は、腕にできた火傷のような痣だった。二人とも、別々の場所に居たのに同じ痣が同時に現れた。
私は左腕に、アニーは右腕に。
それはジクジク火傷の様に痛んで、痛みに泣き付いたらお兄ちゃんは必死になって患部を水で湿らせた冷たいタオルを当てていた。次の日も仕事だったのに休んだ。
その仕事がクビになったと知ったのは数日後。
痣の色が濃くなって、赤黒く染まって模様を描いていた。
どんな模様だったのかはよくわからないけど、ドロドロした気持ちの悪いもの。
お互いの腕を合わせれば、それはピッタリくっついて、それが更に気味悪く思えた。
最初に動けなくなったのはアニーだった。
ある日全身を巡っていたあざがふっと消えて、アニーは倒れた。
熱に侵され、私も痣が消えたら倒れた。
何日も目が覚めなかった中で見た、忘れもしない夢。
化け物はずっと私たちに語りかけていた。
もう直ぐ、もう直ぐだって声が遠くから聞こえて、早く、早くと私たちの中にいた何かが語りかける。
時々、意味の分からない言葉を発して、怖くて夢の中の私達はお互いに体を寄せ合った。
そしたら、化け物は笑って“それで良い”と、ドロドレした物体から見える三つの目が狐の様に細まった。
起きてる日には血を吐いたり、痛みを訴えたり、吐き気を訴えたり…私たちの容態が悪くなる毎に、お兄ちゃんの顔色も悪くなっていった。
「ごめんな…ごめんな」
心配かけまいと励ます言葉を紡ぐ口は、私たちが寝静まった夜は、いつも懺悔するかの様に謝罪を小さく呟き続けていた。
きっと、アニーも起きて聞いてただろうな。
あぁ、優しいお兄ちゃん。大好き、だから、早く元気にならないと…ね?
その時は、こんなの直ぐに良くなるって本当に思ってた。
“呪い”
聞いた事はあれど、その災いが自分たちの身に降り注いでいると知った時は流石に参った。
呪いなんて…
いつ?
何処で?
どうやって?
呪いを拾ってくることはまずあり得ないし、自分達が呪われるほど恨まれる様なこ事をした覚えが無いから。
ある日の事だ。
うちに尋ねてきた、一人のおじさん。
手の施しようが無いと、医者が匙を投げた呪いの進行を遅らせる薬を持って、尋ねてきたおじさん。
お兄ちゃんを自分の元で働かせる代わりに、薬の定期的投与を提案した。
怪しいと思っていても、一も二もなく頷いたお兄ちゃんを止める術は持っていなかった。
私たちに隠していたけど、色んなお仕事をやらされているのは分かっていた。
目に見えてどんより暗い雰囲気を纏っていた時は、お兄ちゃんからわずかに血の匂いもしていた。隠していたけど、身体中包帯だらけで赤く滲んでる。
「あ、アニー……お兄ちゃん、このままだと死んじゃう」
「死なない、大丈夫。兄さんは、今を堪えてボク達が元気になるのを待ってるんだ」
早く、元気になろう。
呪いなんて、きっと直ぐ消える。
気休め程度のアニーの言葉も、この時ばかりはほっとした。アニーの体は震えて、それでも気丈に振る舞っているのだ。
双子でも、私の方がお姉ちゃんなんだ。
「そうだね、頑張ろう」
元気になったら、あいつらなんてけちょんけちょんにしてやるんだ!
意気込んで、手を繋ぐ。
手のひらの皺までそっくりな私達。二人で一人なのだ。一人で一人より、ずっと強くあれる。
“そうだそれで良い”
私たちの中の化け物が笑ったのに、気がつく事は無く眠りにつく。
アニエスside
___リアは、強い。
言い聞かせるボクの言葉に力強く頷いて、頑張ろうと声を掛ける。
みっともなく震えるボクと違って、力強く手を握った。
双子なのに、こうも違う。
悪夢が怖くても、夢の中のリアがボクを抱きしめるから、不思議と怖く無い。
夢の中の化け物も、それが気に入らないと僕たちを引き離した事もあった。
真っ暗闇に一人で、化け物はボクにずっとこのまま目を覚ます事なく一人だと語り続けて、ボクが涙を流せば可笑しそうに愉快そうに笑った。
こうも、ボクは弱い。
同じ双子の違いが、この時ばかりは顕著に現れる。
悔しくて仕方ない。
「魂の性質がほぼ同じ、体の作りも男女の違い話あれどほぼ変わらない。
肉体も常人より頑丈だ…これなら成功する」
夢の中で、時々聞こえる人の声。
兄さんが居ない時にボク達の世話をする、おじさんの雇った医者の声。
やっぱりこいつらの仕業だった。
「妹の方の餌は多く投与しておくか。後日はこっちの方」
煮えたぎる様な怒りが込み上げてきて、でもあいつらに何かできる手段が無いボクは、黙って声を聞き届けた。
兄さんの為、ボク等の為と言っておきながら、あいつ等にとってのボク等はただの研究材料なのだろう。
妹じゃ無い。
リアに触れるな!
ボクの大事な片割れに、
……触れるな!!!
____ボクは弱い。
何も出来ない。
無力なボクに覆い被さる、化け物。
ああ、気持ち悪い。吐き気がする、醜悪なモノ。
「お前等なんか、死んで仕舞えば良い」
きっと、あいつ等の実験とやらが成功すれば、この化け物はボクの願いを叶えてくれるだろう。
それでも、お前なんかに、ボクの体をくれてやるものか。
《“___耐え難い苦痛を味わえ”》
ボクは、鈴の鳴る澄んだ声を聞いた。
体はみるみるうちに楽になって、化け物はもがいて苦しんだ。
キラキラと輝く人型が、化け物を退治してるんだ。
《“内臓はあるべき姿に戻れ”
“正常に機能しろ”》
感覚もなかった中で最初に取り戻したのは、心臓が脈打ち息をする感覚だった。
《“健康な身体能力を取り戻せ”》
目の前に光が広がった。
暗くドロドロしたところは、青空の下の草原へと変わっていた。幼い頃から眺め続けてきた、美しく豊かな地。
もう、見れないと思っていたのに…。
懐かしい故郷の光景に、一粒の涙がこぼれ落ちる。
風が吹き頬を撫でるこの冷たい感触も、変わってない。
リアと二人で、時々兄さんも混じって草原を駆け抜ける。
あぁ、こんな幸せな時間がずっと続けば良いのに。
バタバタバタ ドン!
「!ヴァルフゴール⁉︎」
バンッ
勢い良くドアを開ければ、ふかふかの絨毯に蹲る赤茶の髪が二つ。
二人は顔を上げ、そっくりな顔をこちらに向けた。
黄味の強い赤茶の髪、ブラウンの目。アーモンド型の眼を見れば、驚いた様に見開かれて歓喜の色が浮かんでる。
『めっ、女神様!』
「女神?」
ピッタリ声を揃えて、私を見上げる。
こてりと首を傾げて、誰の事?と、苦笑を浮かべる。
うーん、近からず遠からず…でも女神じゃぁ無いんだよなぁ。ヴァルフゴールの血縁なだけあって勘はいいのかな?
「夢で見ました!」
「ボク達の事元気にしてくれた!」
あー、あの時意識があったのかなぁ?
でも夢って言ってるし…ひょっとして、別の……?まぁ良いか。
「ありがとう女神様!」
「女神様ありがとう!」
二つ年上なのに、子供の様にはしゃぎ、子供の様に抱きついた。
少し細いけど、私より背が大きいから抱きつかれて仕舞えば二人分の体重を支えられなくて後ろに倒れる。
衝撃に備えて目を閉じても、がっしりとした棒に支えられた感覚がして倒れる気配は無い。
「おいコラ、自分より小せぇ奴にタックルする奴があるか」
「お兄ちゃん起きた!」
「おはよう兄さん」
「おはよー!」
元気になった姿にほっと一息ついて、ヴァルフゴールは穏やかに笑ってそっくりな双子を見下げた。
いつもの眉間の皺が取れて、穏やかな顔つき。
…ちゃんと、お兄ちゃんだね。
「リアベルちゃん、アニエスくん。私は女神様じゃ無くて、マユラ。
マユラって呼んでね」
「マユラ!」
「マユラさん!」
陽だまりのような笑顔を向けられて、この子達の夢はどんな夢だったのだろう…と、似た顔を見つめる。
背丈も変わらないけれど、やっぱり男女。
少し違うなと感じるけど、服を取り替えたらわからないなぁと笑う。
さーて、こんなサプライズをしてくれた悪魔は一体どこの誰かなぁ?
くすくす笑って、お礼しに行ってやるか。と、つい先程まで忘れていた存在を思い出す。
ごめん、本当に忘れてたよ。あの子のこと。
死ぬような罰は下されないみたいだし、役に立つから陛下の影として暗躍でもするのかなぁとか思ってた。
◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆
___そう、私たちが目が覚める前はお互いが同じ夢で、ちょっと違う風景を見ていた。
幾つの頃だったかな?
最初の変化は、腕にできた火傷のような痣だった。二人とも、別々の場所に居たのに同じ痣が同時に現れた。
私は左腕に、アニーは右腕に。
それはジクジク火傷の様に痛んで、痛みに泣き付いたらお兄ちゃんは必死になって患部を水で湿らせた冷たいタオルを当てていた。次の日も仕事だったのに休んだ。
その仕事がクビになったと知ったのは数日後。
痣の色が濃くなって、赤黒く染まって模様を描いていた。
どんな模様だったのかはよくわからないけど、ドロドロした気持ちの悪いもの。
お互いの腕を合わせれば、それはピッタリくっついて、それが更に気味悪く思えた。
最初に動けなくなったのはアニーだった。
ある日全身を巡っていたあざがふっと消えて、アニーは倒れた。
熱に侵され、私も痣が消えたら倒れた。
何日も目が覚めなかった中で見た、忘れもしない夢。
化け物はずっと私たちに語りかけていた。
もう直ぐ、もう直ぐだって声が遠くから聞こえて、早く、早くと私たちの中にいた何かが語りかける。
時々、意味の分からない言葉を発して、怖くて夢の中の私達はお互いに体を寄せ合った。
そしたら、化け物は笑って“それで良い”と、ドロドレした物体から見える三つの目が狐の様に細まった。
起きてる日には血を吐いたり、痛みを訴えたり、吐き気を訴えたり…私たちの容態が悪くなる毎に、お兄ちゃんの顔色も悪くなっていった。
「ごめんな…ごめんな」
心配かけまいと励ます言葉を紡ぐ口は、私たちが寝静まった夜は、いつも懺悔するかの様に謝罪を小さく呟き続けていた。
きっと、アニーも起きて聞いてただろうな。
あぁ、優しいお兄ちゃん。大好き、だから、早く元気にならないと…ね?
その時は、こんなの直ぐに良くなるって本当に思ってた。
“呪い”
聞いた事はあれど、その災いが自分たちの身に降り注いでいると知った時は流石に参った。
呪いなんて…
いつ?
何処で?
どうやって?
呪いを拾ってくることはまずあり得ないし、自分達が呪われるほど恨まれる様なこ事をした覚えが無いから。
ある日の事だ。
うちに尋ねてきた、一人のおじさん。
手の施しようが無いと、医者が匙を投げた呪いの進行を遅らせる薬を持って、尋ねてきたおじさん。
お兄ちゃんを自分の元で働かせる代わりに、薬の定期的投与を提案した。
怪しいと思っていても、一も二もなく頷いたお兄ちゃんを止める術は持っていなかった。
私たちに隠していたけど、色んなお仕事をやらされているのは分かっていた。
目に見えてどんより暗い雰囲気を纏っていた時は、お兄ちゃんからわずかに血の匂いもしていた。隠していたけど、身体中包帯だらけで赤く滲んでる。
「あ、アニー……お兄ちゃん、このままだと死んじゃう」
「死なない、大丈夫。兄さんは、今を堪えてボク達が元気になるのを待ってるんだ」
早く、元気になろう。
呪いなんて、きっと直ぐ消える。
気休め程度のアニーの言葉も、この時ばかりはほっとした。アニーの体は震えて、それでも気丈に振る舞っているのだ。
双子でも、私の方がお姉ちゃんなんだ。
「そうだね、頑張ろう」
元気になったら、あいつらなんてけちょんけちょんにしてやるんだ!
意気込んで、手を繋ぐ。
手のひらの皺までそっくりな私達。二人で一人なのだ。一人で一人より、ずっと強くあれる。
“そうだそれで良い”
私たちの中の化け物が笑ったのに、気がつく事は無く眠りにつく。
アニエスside
___リアは、強い。
言い聞かせるボクの言葉に力強く頷いて、頑張ろうと声を掛ける。
みっともなく震えるボクと違って、力強く手を握った。
双子なのに、こうも違う。
悪夢が怖くても、夢の中のリアがボクを抱きしめるから、不思議と怖く無い。
夢の中の化け物も、それが気に入らないと僕たちを引き離した事もあった。
真っ暗闇に一人で、化け物はボクにずっとこのまま目を覚ます事なく一人だと語り続けて、ボクが涙を流せば可笑しそうに愉快そうに笑った。
こうも、ボクは弱い。
同じ双子の違いが、この時ばかりは顕著に現れる。
悔しくて仕方ない。
「魂の性質がほぼ同じ、体の作りも男女の違い話あれどほぼ変わらない。
肉体も常人より頑丈だ…これなら成功する」
夢の中で、時々聞こえる人の声。
兄さんが居ない時にボク達の世話をする、おじさんの雇った医者の声。
やっぱりこいつらの仕業だった。
「妹の方の餌は多く投与しておくか。後日はこっちの方」
煮えたぎる様な怒りが込み上げてきて、でもあいつらに何かできる手段が無いボクは、黙って声を聞き届けた。
兄さんの為、ボク等の為と言っておきながら、あいつ等にとってのボク等はただの研究材料なのだろう。
妹じゃ無い。
リアに触れるな!
ボクの大事な片割れに、
……触れるな!!!
____ボクは弱い。
何も出来ない。
無力なボクに覆い被さる、化け物。
ああ、気持ち悪い。吐き気がする、醜悪なモノ。
「お前等なんか、死んで仕舞えば良い」
きっと、あいつ等の実験とやらが成功すれば、この化け物はボクの願いを叶えてくれるだろう。
それでも、お前なんかに、ボクの体をくれてやるものか。
《“___耐え難い苦痛を味わえ”》
ボクは、鈴の鳴る澄んだ声を聞いた。
体はみるみるうちに楽になって、化け物はもがいて苦しんだ。
キラキラと輝く人型が、化け物を退治してるんだ。
《“内臓はあるべき姿に戻れ”
“正常に機能しろ”》
感覚もなかった中で最初に取り戻したのは、心臓が脈打ち息をする感覚だった。
《“健康な身体能力を取り戻せ”》
目の前に光が広がった。
暗くドロドロしたところは、青空の下の草原へと変わっていた。幼い頃から眺め続けてきた、美しく豊かな地。
もう、見れないと思っていたのに…。
懐かしい故郷の光景に、一粒の涙がこぼれ落ちる。
風が吹き頬を撫でるこの冷たい感触も、変わってない。
リアと二人で、時々兄さんも混じって草原を駆け抜ける。
あぁ、こんな幸せな時間がずっと続けば良いのに。
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