今日も俺は幼馴染のバストサイズを知りたい(聞き出す事に青春全部かけてます)【幼馴染】もっと違うことに青春かけなさいよッ!!

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危機一髪(ちょっとバストあり)

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 上級生である高校生の男子2人に睨まれる俺。
 やばい、めっちゃ怖い!! ほんと今日は最悪だ!! なんで学校に遅刻した日に、こんな目にあわなきゃいけないんだ!! 

 今すぐにでも逃げたい。でもな、

 幼馴染である春奈が、俺をじっと見つめている。上級生に絡まれて強張っていた表情が、少しだけ笑んでいたんだ。

 たく……、タチが悪いぜ。カッコいいとこ見せたくなるだろうが。
 俺は春奈の方へ歩みを進めて行く。春奈の側にいる上級生2人が、俺への視線を強めていく。てか、睨みつけてくる。ひっ!? こ、恐い!! やっぱ無理かも!? い、いやそうはいかねえ!! は、春奈に、いいとこ見せるんだ!! いくぞ、せ~の、 

「あっ! あ~っ!! や、やっと見ちゅけたぞう! は、春にゃ!!」

 俺は大声で叫び、盛大に噛んだ。もう、びっくりするくらい。

 ぽかーん。

 と、俺を不思議そうに見つめる春奈と、上級生の男子2人。静寂な時間が、廊下にいる俺ら4人を包んでいた。

 ……は、恥ずっ!! おいおい!! どうせならバカにしたように笑ってくれよ!! 全然カッコよくねえ俺!! うぐぐっ……、と、とりあえず、全力で春奈の救出だ!!

「は、春にゃ!! さ、さすがだな!! す、助っ人ふ、2人もみちゅけるとは!! い、いや~! 助かりますっ!! 俺1人じゃ運びきれない量なんですよぉ~!!」

 噛み噛みの大声を出しながら俺は、上級生2人に詰め寄る。

「は、はあ……? えっとさ……、君、誰?」 

 ゆるいパーマ野郎が、気だるそうに言う。俺は声を大にして言う。

「申し遅れました!! お、俺は今日学校に1時間以上も遅刻してきた、だ、ダメ男っす!!」

 俺は満面の笑みを見せる。なぜ名前を言わないかって? 個人情報だからなっ!! 後からこいつらに探られたりしたら嫌だし!!(怖いし)

「あはは、きみ、なんか面白いね、というか、結構痛い系の―――、うおっ!?」

イケメン高身長野郎の口を無理やり止めた。やり方は簡単だ、俺の持ってる分厚い本の山を、こいつの胸近くに押し付けてやったのさ。そして、

「この本の山よろしくっす!! めっちゃ重いんでこれ!! 手離しますね!! 足元に激落ちだけ注意してください!!」
「ちょ!? ま、待てって!?」

 イケメン高身長野郎が、春奈の手を離した。うしっ!! 計画通り!! そいで、くらえ!! グラビデ!!(ただの本の山の重さ)

「うおっ!? お、おも!?」

 イケメン高身長野郎が、両手に抱えた本の山に顔をしかめた。そうだろ、そうだろ、俺はそれを備品室へ何往復して運んだことか。もう、その本の束でラストだが、

「ま、まだまだ、本の山が図書室にあ、あるんでっ!! ささっ、先輩方、我と一緒に運びましょう!!」

 と、俺は嘘をついて、上級生2人の腕を掴み歩いていく。もちろん、春奈から離れる形でだ。春奈、今のうちに逃げてくれよ。もちろん俺も頃合いを見て、廊下をダッシュして逃げる!! 走っちゃダメだけど、仕方ないよね、こればかりは。うし、完璧な作戦だ。

「おいお~い、ちょっと待てよ」
「いっ!? いだだだだっ!?!?」

 俺の右腕に激痛が走った。一体何が!?

 俺の右腕が、背中側にまわっていた。こ、これは!? アニメとか漫画で、強キャラが、雑魚キャラの片腕を関節決めながら身動き取れなくするや~つじゃないですか!?
 ゆるいパーマ野郎が、いつの間にか俺の後ろにいた。低い声で、囁く。

「きみ、ウザいねぇ~……」
「ひっ!?」

 こ、こわっ!? 

 イケメン高身長野郎が、俺の前に立ちはだかる。冷たい声で、囁く。

「一体なんのつもりかな……?」

 こ、こわっ!?

 上級生2人に挟まれる俺。この構図はやばい。カツアゲされてる人みたいじゃん!! お、お金出したら解放してくれるかな? って、そんなこと考えている場合ではない!!

「いっ!? いででっ!?!?」

 ゆるいパーマ野郎が、俺の腕関節に、痛みをさらに加えてきた。

「遅刻ダメ男《お》もさ、春奈ちゃんの手伝いしてんの?」
「つっ!? あ、そ、そんなとこっす!? お、俺はその!! 今日学校に遅刻した罰として手伝ってまして!」
「だったら、俺に押し付けちゃダメだよね」

 イケメン高身長野郎が、嫌味に言う。

「ほら、返すよ」
「うわっ!? ととっ!?」

 まさかのグラビデ返しだった。俺はなんとか本の山を抱える。解放された右腕の関節がまだじんじんと痛いし、本の重量が身に染みる。

「遅刻ダメ男《お》さ~、俺らの邪魔しないでね」
「そうそう、本の運搬はきみの仕事みたいだし。俺らは、春奈ちゃんと一緒に作業するから」
「は、はあ!? ぐぐっ!! ちょ、ちょっと待てーーー、ぐえっ!?」

 春奈の方へ向かうのを止めようとしたら、ゆるいパーマ野郎に胸ぐらを掴まれた。

「邪魔すんなって言っただろうが」

 こ、こえー!?!? 

 か、体が、恐怖で、ふ、震える……。

「や、やめてください!!」

 と、突然大きな声がした。えっ? なっ!? は、春奈!?

 春奈が俺らの方へ小走りで向かってくる。ば、ばか! バストが揺れてるぞ!! って違う違う!! に、逃げろよ!!

 ゆるいパーマ野郎が、いやらしく笑う。パッと、俺の胸ぐらを離した。

「あ~、違う違う、ただのスキンシップだから」

 んなわけねぇだろ!? あと春奈のバストをガン見すんな!! 

「そ、そんな風にはみ、見えません……! せ、先生に、い、言いつけますっ!!」
「あはは、おいおい、そりゃないんじゃない?」
「そんなこと、ありません! ほんと、最低ですッ! 最低ッ!!」

  おいおい春奈!? な、なに言ってんだ!? そんなこと言ったら、

「はあ?」

 ゆるいパーマ野郎が春奈に向かって行く。春奈が、思わず身構えた。

「違うって言ってんじゃん。謝ってほしいなぁ~」
「つっ!? そ、そんな必要、あ、ありません!! 絶対にッ!!」
「んだとこら」

 ゆるいパーマ野郎が、春奈に手を伸ばした。や、野郎!! 何をする気だ! さ、させるかぁ!!

「ぐあっ!?」
「そ、爽太!?」

 俺は、ゆるいパーマ野郎にタックルをかましていた。本の重さもあってか、廊下にど派手に腰をついていた。チャンスだ。

「は、春奈! 逃げろ!! ぐえっ!?」
「て、てめぇ、覚悟はできてんだろうな!!」

 起き上がるのはええ!! 

 俺はまた胸ぐらを掴まれていた。ゆるいパーマ野郎が、拳をちらつかせていた。や、ヤベェ!?!?

「や、やめてッ!!」

 春奈の大声が廊下に響く。もう殴られる、と思ったときだった。

「コラぁぁぁ!! 廊下で何やってんだ!!」

 野太い怒声が廊下に響く。その先には、俺の憎き敵(本運びの罰を与えた)、担任がいた。

 一気に空気が変わる。上級生2人が、動揺しながら互いに目配せする。ほんの数秒のあと、イケメン高身長野郎が春奈にバインダーを返した。ゆるいパーマ野郎が、俺の胸ぐらから手を離した。そして、慌てて逃げて行く。

「は、あはは……」

 た、助かった~……。

「そ、爽太!?」

 膝の力がぬけ、廊下に座り込んだ俺に、春奈がしゃがんで近寄る。フワッと、甘くていい香りが、俺の鼻をくすぐる。緊張のとけた身に、優しく染みわたるようだぜ……、あと一瞬、春奈がしゃがんだとき、ぽいんっ、って揺れたなぁ…………。

 このあと春奈が、廊下で、うちの担任に事情を説明してくれて、とりあえず一件落着となった。
 俺はその間、ただしゃがみ込んだまま、動けなくてさ……。

 俺……………、超かっこ悪りぃな…………、ははっ。
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