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EXTRA(番外編)
【本編後/ミスミ】口調の話。
しおりを挟む「今日、『彼女』に、昔からその話し方なのか、と訊かれたんです」
「……あんたら、なんであの子との会話の内容をいちいち報告してくるの? 普通に仲良くなってるんだしそろそろアドバイスとか必要ないよね?」
「でも、なんだかんだ言いつつ、あなた話に付き合ってくれるじゃないですか」
「そりゃ、あの子のことだし」
「……。それで、昔から敬語口調なのかって訊かれたんですけど」
「ふうん。あんた会った時から敬語口調だから、肯定して終わりじゃないの」
「ええ、そうなんですけど……敬語じゃない話し方で話す相手はいないのか、と訊かれて」
「……確かいないんじゃなかった?」
「はい、いません。弟妹にもこの口調で接してますし。……そう言ったら、なんだかちょっと……気にさせてしまったみたいで」
「まあ、あんたのその口調、純粋に素っていうにはアレだし。あの子なんか異様に察しいい時あるし、そういう反応もおかしくはないと思うけど」
「思い悩ませてしまうのは本意じゃないんですが……でも、今更変えられるものではないですし……」
「頭っからそう決めつけるのもどうかと思うけど。誰に対しても同じ対応すぎて、それが誰でも同じだけの距離置いてるみたいに見えるのは自覚あるでしょ」
「……あなたも、距離を置かれてるように思っていますか?」
「いや別に。あんたはそういうやつなんだな、と思ってただけ」
「……。変えた方が、いいんでしょうか」
「好きにすれば? あの子だって、別にあんたに明確にどうこうしろとは言わなかったでしょ」
「そう、なんですけど……」
「……ま、そうやって気にしてるってことは、少しは考えが揺らいだってことだと思うけど」
「…………」
「あの子はやさしいから、あんたが自分で壁作って、外側に手を伸ばせないでいるのが気にかかったんじゃない」
「……あなた、最近、なんだかズバズバ言うようになりましたよね」
「それくらい言っても大丈夫なくらいは成長したかと思って」
「……少し、考えてみます……」
「それがいいんじゃない。悩め悩め」
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