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えくすとら
【小ネタ】どうやらハーレム主人公(仮)が限界寸前のようです。
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いただいた拍手コメが面白かったのでちょっと小ネタにしてみました。
大体は適当に流してるけどたまには爆発するよっていう話。
+ + + + + +
「最近加速度的にフラグが立ってる気がする」
「同意」
「っつーかおかしいだろこのイベント率。どんだけ詰め込んでんの? 学園モノで毎日イベント起こるとか無いだろ、計画的に攻略してない限り無いだろ」
「だよねぇ……こっちがストーカーよろしく遭遇狙ってるワケでもなし」
「っていうかアイツらもいい加減目を覚ましてもよくねぇ? 貴重な青春を何で俺なんかに費やしてんの?」
「いやほら、色恋沙汰そのものは青春の一ページに綴ってもおかしくないっていうか定番だから……」
「だから! その対象が! 何で俺なんだっつー話だよ! こちとら三次元女子には興味ないんだよ!!」
「随分ストレス溜まってるみたいだね?」
「溜まるわ! 最近授業中の読書もロクにできてないんだっての!」
「そもそも授業中は読書の時間ではないよねっていうのはとりあえずおいといて。どうしたの? 席替えで内職に不向きな席にでもなった?」
「それくらないならどうとでもなる。っつーかする。……転校生が来たんだよ」
「転校生? またベタな」
「聞いておののけ、ハーフで金髪で当たり前のように美少女でフレンドリーでスキンシップ過多だ」
「……しかも隣の席だったり? 何故か気に入られちゃったり?」
「校内案内役に指名された挙句、放課後に学校近辺も案内役の名目で連れ回されたりな」
「……。……うん、慄いた」
「これをベタの一言で片付けていいものか」
「片付けるしかないんじゃないかな」
「ンなお約束はいらないんだよ平穏が欲しいんだよ二次充のための時間と空間と精神的余裕が欲しいんだよ!」
「切実だね……君、自分の部屋で二次充しにくいもんね」
「マジ二次嫁欠乏症で死ぬ」
「顔がマジだよ」
「本気(マジ)だからな。……全自動フラグ折り機になりたい」
「それじゃあめくるめく平面世界も楽しめないよ」
「……。全自動フラグ折り機能がつけばいいのに」
「それは同意するけど。でも冷静に考えて、フラグが立つことそのものは究極的には問題ないはずだよね。フラグが立とうが槍が降ろうが女の子が降ろうがこの世界の悪意を感じるような巡り合わせが続こうが、それが二次充の邪魔にさえならなければいいんだよね」
「確かにな。しかし現状としてはまたもや脅かされてるわけだが」
「それは、まあ、うん。日々実感してる」
「俺はただ、平凡に平穏に、二次嫁を愛でたいだけなのに……前世が、前世の環境が恋しい」
「この世界が鬼畜すぎるんだよ。もう三歩歩けばイベントに当たる的な」
「むしろ微動だにせずともフラグが立つ的な」
「つまり絶望時空?」
「言うな。バッドエンドフラグが立ってる気がしてくるから言うな」
「大丈夫、まだ詰んでない。……はず。多分。きっと。おそらく。めいびー」
「後半棒読みってオイ」
「いっそ逃避行するのはどうだろう。……いやダメだ、今その選択するとヤンデレ確変が起こる気がする」
「逃避行は最終手段か……。っつーかその発言からして何気にあんたもストレスがマッハだよな?」
「この状況でストレスマッハにならなかったら嘘だよ」
「目が死んでるぞ」
「君もね」
ふふふ、ははは、と、死んだ目で不気味で乾いた笑いを重ねた二人が、前世のように二次元に没頭できる環境を求めてプチ逃避行を決行するのは、この一ヶ月後のことだった。
+ + + + + +
そして新たな運命の出会い()を果たすのもきっと確定事項。
しかし逃避行(一泊二日)中はそれに気づきつつ全力で目を背けるに違いない。
大体は適当に流してるけどたまには爆発するよっていう話。
+ + + + + +
「最近加速度的にフラグが立ってる気がする」
「同意」
「っつーかおかしいだろこのイベント率。どんだけ詰め込んでんの? 学園モノで毎日イベント起こるとか無いだろ、計画的に攻略してない限り無いだろ」
「だよねぇ……こっちがストーカーよろしく遭遇狙ってるワケでもなし」
「っていうかアイツらもいい加減目を覚ましてもよくねぇ? 貴重な青春を何で俺なんかに費やしてんの?」
「いやほら、色恋沙汰そのものは青春の一ページに綴ってもおかしくないっていうか定番だから……」
「だから! その対象が! 何で俺なんだっつー話だよ! こちとら三次元女子には興味ないんだよ!!」
「随分ストレス溜まってるみたいだね?」
「溜まるわ! 最近授業中の読書もロクにできてないんだっての!」
「そもそも授業中は読書の時間ではないよねっていうのはとりあえずおいといて。どうしたの? 席替えで内職に不向きな席にでもなった?」
「それくらないならどうとでもなる。っつーかする。……転校生が来たんだよ」
「転校生? またベタな」
「聞いておののけ、ハーフで金髪で当たり前のように美少女でフレンドリーでスキンシップ過多だ」
「……しかも隣の席だったり? 何故か気に入られちゃったり?」
「校内案内役に指名された挙句、放課後に学校近辺も案内役の名目で連れ回されたりな」
「……。……うん、慄いた」
「これをベタの一言で片付けていいものか」
「片付けるしかないんじゃないかな」
「ンなお約束はいらないんだよ平穏が欲しいんだよ二次充のための時間と空間と精神的余裕が欲しいんだよ!」
「切実だね……君、自分の部屋で二次充しにくいもんね」
「マジ二次嫁欠乏症で死ぬ」
「顔がマジだよ」
「本気(マジ)だからな。……全自動フラグ折り機になりたい」
「それじゃあめくるめく平面世界も楽しめないよ」
「……。全自動フラグ折り機能がつけばいいのに」
「それは同意するけど。でも冷静に考えて、フラグが立つことそのものは究極的には問題ないはずだよね。フラグが立とうが槍が降ろうが女の子が降ろうがこの世界の悪意を感じるような巡り合わせが続こうが、それが二次充の邪魔にさえならなければいいんだよね」
「確かにな。しかし現状としてはまたもや脅かされてるわけだが」
「それは、まあ、うん。日々実感してる」
「俺はただ、平凡に平穏に、二次嫁を愛でたいだけなのに……前世が、前世の環境が恋しい」
「この世界が鬼畜すぎるんだよ。もう三歩歩けばイベントに当たる的な」
「むしろ微動だにせずともフラグが立つ的な」
「つまり絶望時空?」
「言うな。バッドエンドフラグが立ってる気がしてくるから言うな」
「大丈夫、まだ詰んでない。……はず。多分。きっと。おそらく。めいびー」
「後半棒読みってオイ」
「いっそ逃避行するのはどうだろう。……いやダメだ、今その選択するとヤンデレ確変が起こる気がする」
「逃避行は最終手段か……。っつーかその発言からして何気にあんたもストレスがマッハだよな?」
「この状況でストレスマッハにならなかったら嘘だよ」
「目が死んでるぞ」
「君もね」
ふふふ、ははは、と、死んだ目で不気味で乾いた笑いを重ねた二人が、前世のように二次元に没頭できる環境を求めてプチ逃避行を決行するのは、この一ヶ月後のことだった。
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そして新たな運命の出会い()を果たすのもきっと確定事項。
しかし逃避行(一泊二日)中はそれに気づきつつ全力で目を背けるに違いない。
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