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こぼれ話:友達の渡り鳥のこと
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潰れたマメだらけの手が痛くてよく眠れなかったときも、やがて何度も潰れてすっかり硬くなったときも、ずっとずっとアーサーと一緒にいた友達たちです。彼の周りにはいつも種族・食物連鎖の垣根を超えて動物たちの輪がありました。
アーサーは動物たちが大好きですし、動物たちもアーサーのことが大好きです。
渡り鳥たちは安心して過ごせる環境を与えてくれたアーサーに、恩返しをしたくてたまりませんでした。
農家にいれば矢を放たれることもなく、仲間が集合するのを安全に待つことが出来たからです。
ミミズたちにアーサーの願いは何だろうと尋ねると、ミミズたちものんびりため息をつくアーサーを助けてあげたかったので、"クローバーを植える作業が大変だなあと言ってる"と返事をしました。
そこでミミズたちと結託して、南に向かうその日まで自分たちが何をするかはナイショにしたのです。
渡り鳥たちはミミズは食べてはいけなかったけれど、他の食べ物は豊富で栄養もありました。
農家のみんなも渡り鳥が可愛くて、アクアオッジ家からやってきたトウモロコシを程よく砕いて餌として与えています。
渡り鳥の寿命は本来なら二十年ですが、過酷な旅をするため若くして命を落とす個体も多く、種族としての平均寿命はおおよそ二年と途端に短くなります。ですがアーサーの友達の渡り鳥たちはきっと来年も無事にアクアオッジ領に戻ってくることでしょう。
次回:最終回 さあ家に帰ろう です
アーサーは動物たちが大好きですし、動物たちもアーサーのことが大好きです。
渡り鳥たちは安心して過ごせる環境を与えてくれたアーサーに、恩返しをしたくてたまりませんでした。
農家にいれば矢を放たれることもなく、仲間が集合するのを安全に待つことが出来たからです。
ミミズたちにアーサーの願いは何だろうと尋ねると、ミミズたちものんびりため息をつくアーサーを助けてあげたかったので、"クローバーを植える作業が大変だなあと言ってる"と返事をしました。
そこでミミズたちと結託して、南に向かうその日まで自分たちが何をするかはナイショにしたのです。
渡り鳥たちはミミズは食べてはいけなかったけれど、他の食べ物は豊富で栄養もありました。
農家のみんなも渡り鳥が可愛くて、アクアオッジ家からやってきたトウモロコシを程よく砕いて餌として与えています。
渡り鳥の寿命は本来なら二十年ですが、過酷な旅をするため若くして命を落とす個体も多く、種族としての平均寿命はおおよそ二年と途端に短くなります。ですがアーサーの友達の渡り鳥たちはきっと来年も無事にアクアオッジ領に戻ってくることでしょう。
次回:最終回 さあ家に帰ろう です
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