大君の辺にこそ死なめ大丈夫

遡ること150年と少し、よって時は幕末。

~某所にて~

坂本「なあなあ、慎太。今どんな気持ち」

中岡「どんな気持ちだと思う」

坂本「半年近く放置されてやっぱり中岡信者は増えなかったと残念がる気持ち?」

中岡(なんでこいつは人の気持ちがそこまで読めるんじゃ)

坂本「あぁ!どちらかというと寂しい気持ちの方が大きいか」

中岡「まぁ、な」

坂本「やけに素直やか……と、なるほど。奥方から手紙が来たからか」

中岡「悪いか」

坂本「いやぁそんな、悪いのはこっちじゃ。なぁ、おりょう」

おりょう「ふふっ中岡さんはなんだかんだ奥さん大事にしてはるもんなぁ」

坂本「ん?その言い方だとわしがおまんのこと大切にしてないみたいな……」

中岡「おりょうさん、もし何かあった時にはすぐ陸援隊の屯所に駆け込むとええ」

おりょう「あら、中岡はんは誰かさんと違って優しい」

中岡「んじゃあ、私はこれにて」

坂本「」

おりょう「さっ私たちもそろそろ行きましょか、竜馬はん」

坂本「おりょう、もしこの前、廓へいったこと気にしてるなら謝るぜy」

おりょう「はい?」


この日以降、やっぱり坂本竜馬を見た者はいないという。



※本編はちゃんと史実を元に書いています。この小説はアルファポリスで先行配信を、小説家になろうで加筆修正したものを投稿しています。お好きな方をお読みくださいませ。



表紙に使用している写真のリンクです
https://photo53.com/
24h.ポイント 0pt
0
小説 193,190 位 / 193,190件 歴史・時代 2,392 位 / 2,392件

あなたにおすすめの小説

蝶の如く

きなこ
恋愛
普通のOLだった桜蘭 楓(オウカ カエデ) 変わった所といえば、学生の時に始めた居合を、社会人になっても趣味として続けていることだ。 そんな彼女が、いつもの様に仕事帰りに居合道場に通った帰り道…それは起きた。 神隠しとでも言うのだろうか。 彼女は動乱の幕末へとタイムトリップしてしまい、そこで出会った人々と歴史の波に巻き込まれながらも、懸命に生きていく。 ※史実に基づき進行していますが、歴史改変あり。 ※女性向け恋愛要素含む。 ※1話1ページ感覚で読んで貰えると助かります。

狩野岑信 元禄二刀流絵巻

仁獅寺永雪
歴史・時代
 狩野岑信は、江戸中期の幕府御用絵師である。竹川町狩野家の次男に生まれながら、特に分家を許された上、父や兄を差し置いて江戸画壇の頂点となる狩野派総上席の地位を与えられた。さらに、狩野派最初の奥絵師ともなった。  特筆すべき代表作もないことから、従来、時の将軍に気に入られて出世しただけの男と見られてきた。  しかし、彼は、主君が将軍になったその年に死んでいるのである。これはどういうことなのか。  彼の特異な点は、「松本友盛」という主君から賜った別名(むしろ本名)があったことだ。この名前で、土圭之間詰め番士という武官職をも務めていた。  舞台は、赤穂事件のあった元禄時代、生類憐れみの令に支配された江戸の町。主人公は、様々な歴史上の事件や人物とも関りながら成長して行く。  これは、絵師と武士、二つの名前と二つの役職を持ち、張り巡らされた陰謀から主君を守り、遂に六代将軍に押し上げた謎の男・狩野岑信の一生を読み解く物語である。  投稿二作目、最後までお楽しみいただければ幸いです。

今宵は遣らずの雨

佐倉 蘭
歴史・時代
★第7回歴史・時代小説大賞 奨励賞受賞★ 小夜里は代々、安芸広島藩で藩主に文書を管理する者として仕える「右筆」の御役目を担った武家に生まれた。 十七のときに、かなりの家柄へいったんは嫁いだが、二十二で子ができぬゆえに離縁されてしまう。 婚家から出戻ったばかりの小夜里は、急逝した父の遺した「手習所」の跡を継いだ。 ある雨の降る夜、小夜里は手習所の軒先で雨宿りをする一人の男と出逢う。 それは……「運命の出逢い」だった。 ※歴史上の人物が登場しますがすべてフィクションです。

岩倉具視――その幽棲の日々

四谷軒
歴史・時代
【あらすじ】 幕末のある日、調子に乗り過ぎた岩倉具視は(主に公武合体とか和宮降嫁とか)、洛外へと追放される。 切歯扼腕するも、岩倉の家族は着々と岩倉村に住居を手に入れ、それを岩倉の幽居=「ねぐら」とする。 岩倉は宮中から追われたことを根に持ち……否、悶々とする日々を送り、気晴らしに謡曲を吟じる毎日であった。 ある日、岩倉の子どもたちが、岩倉に魚を供するため(岩倉の好物なので)、川へと釣りへ行く。 そこから――ある浪士との邂逅から、岩倉の幽棲――幽居暮らしが変わっていく。 【表紙画像】 「ぐったりにゃんこのホームページ」様より

夢の終わり ~蜀漢の滅亡~

久保カズヤ
歴史・時代
「───────あの空の極みは、何処であろうや」  三国志と呼ばれる、戦国時代を彩った最後の英雄、諸葛亮は五丈原に沈んだ。  蜀漢の皇帝にして、英雄「劉備」の血を継ぐ「劉禅」  最後の英雄「諸葛亮」の志を継いだ「姜維」  ── 天下統一  それを志すには、蜀漢はあまりに小さく、弱き国である。  国を、民を背負い、後の世で暗君と呼ばれることになる劉禅。  そして、若き天才として国の期待を一身に受ける事になった姜維。  二人は、沈みゆく祖国の中で、何を思い、何を目指し、何に生きたのか。  志は同じであっても、やがてすれ違い、二人は、離れていく。  これは、そんな、覚めゆく夢を描いた、寂しい、物語。 【 毎日更新 】 【 表紙は hidepp(@JohnnyHidepp) 様に描いていただきました 】

真夏の夜の鎌倉綺談

モトコ
歴史・時代
頼朝の浮気に振り回される和田義盛、梶原景時ときどき大江広元

明治仕舞屋顛末記

祐*
歴史・時代
大政奉還から十余年。年号が明治に変わってしばらく過ぎて、人々の移ろいとともに、動乱の傷跡まで忘れられようとしていた。 東京府と名を変えた江戸の片隅に、騒動を求めて動乱に留まる輩の吹き溜まり、寄場長屋が在る。 そこで、『仕舞屋』と呼ばれる裏稼業を営む一人の青年がいた。 彼の名は、手島隆二。またの名を、《鬼手》の隆二。 金払いさえ良ければ、鬼神のごとき強さで何にでも『仕舞』をつけてきた仕舞屋《鬼手》の元に舞い込んだ、やくざ者からの依頼。 破格の報酬に胸躍らせたのも束の間、調べを進めるにしたがって、その背景には旧時代の因縁が絡み合い、出会った志士《影虎》とともに、やがて《鬼手》は、己の過去に向き合いながら、新時代に生きる道を切り開いていく。 *明治初期、史実・実在した歴史上の人物を交えて描かれる 創 作 時代小説です *登場する実在の人物、出来事などは、筆者の見解や解釈も交えており、フィクションとしてお楽しみください

FIERCE GOOD -戦国幻夢伝記-

IZUMIN
歴史・時代
時は天正18年、東北最大の勢力を持つ「伊達家」と九州最強の勢力を持つ「島津家」、二つの武家の分家に当たる会津を治める「鬼龍家」の若き当主、『鬼龍 真斗』は家老『河上 源三郎』と共に平安京を訪れていた。 そこで真斗は平安京一の美女、『竹取(かぐや)姫』の求婚の為の無理難題を聞き、自身の力試しの為に難題に挑む。 かぐや姫は初め、五人の求婚者と同じであろうと考えたが、真斗の純粋な手作りの品々に心ときめかせ、真に真斗への愛を抱いた。 その後、二人は皆に祝福されながら結婚した。そして二人は天下統一の戦いや魔王による日ノ本へ侵攻、ヨーロッパへの大遠征による欧州戦没、そんな残酷も美しい戦国の世を強く生きるのであった。

処理中です...