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第8章:終幕
英雄の姿
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◇◇◇
──同刻、ニューラグーン王国
空が割れるという奇怪千万な出来事を目の当たりにした人々は、月の固定が起きた際と同様に恐怖した。バケモノの出現も同時に起こっており、民は二重の絶望に襲われたのである。
「落ち着いて! 冷静に、押し合わず城方面へ避難してください!」
慌てふためくニューラグーン国民を守り、街に侵入するバケモノを殲滅せよ。そう命じられたニューラグーン騎士団の面々は、想像を絶する混乱具合に手を焼いていた。
特に大きな戦力である四班の一部は最前線へと駆り出され、国民の保護とバケモノの討伐で板挟みになっている。
「ブラント班長~これヤバイっすよ! さすがに我々だけじゃどうにもならないですって!」
「弱音を吐くな……と言いたいところだが、これは確かになかなか厳しい状況だな」
斬っても斬ってもバケモノが現れる。空の穴から漏れ出る黒い瘴気は、今にも空を覆い太陽を隠そうとしている。班長のブラントと彼の補佐を務めるケスラーでも、その場は手一杯になりつつあった。
「ブラント班長!」
そこへ、彼らと同じく四班に所属する女性騎士が駆けつけた。
「おお、ユリアか。そちらはどうだ?」
「ミュラーさんとヴィンターさんがお城周りの避難誘導にあたっています。国王陛下より、ブラント班長を呼ぶように言われているのですが……」
この忙しいのにと彼は内心で毒を吐いた。実際のところ、彼らが死守している場所をケスラーのみに担当させる事は望ましくない。
「ええい、分かった。俺は王の元へ向かう。ユリアはここに残って、死守してくれ」
「はっ!」
命令を受けたユリアは携えていた鎖鎌を手に取り、戦闘態勢に移る。
「んじゃ、よろしくねユリアちゃん。おわったら二人でご飯──」
「無駄口叩いてないで、黙って手を動かしてください」
「おお、こりゃ班長より手厳しいや……」
次々と襲い来るバケモノの対処を二人に任せ、ブラントは城へと引き返した。彼らならば大丈夫だと、同班の仲間を信頼しての行動であった。
◇◇◇
──ニューラグーン王国、城前
城の前は、街中よりも更に混乱していた。逃げ集まった人々でごった返し、それぞれが恐怖によって煽られた不満を叫んでいる。
まさに混沌と表現するに相応しく、警備や誘導など無いに等しい。そんな中に、懸命に国民へ呼びかける高貴な格好の男が居た。
「陛下! ここは危険です、城内へお戻り下さい!」
豪華な飾りのある鎧を身に付けた側近の騎士がそう求めるも、ニューラグーン国王は首を横に振った。
「国が混乱しているというのに、指導者たる私が率先して隠居など出来るものか!」
「しかし!」
そこへ、人の波をかき分けてブラントが現れた。大柄な彼は荒波の中に在っても目立ち、すぐに国王の目に入った。
「陛下、お呼びでしょうか」
「おおブラント。見ての通り、城前は酷い状況だ。中には、クライヤマに対する恐怖を吐露するものも居る」
耳を澄ますと、確かにブラントの耳にそういった声が聞こえてきた。
国王と四班、そして一部の国民はユウキの力を目の当たりにしている。しかし、大部分は未だにクライヤマや巫女に対しての不安を払拭していないのだ。
「そこでだ。お前の口から、彼らに説明をしてやって欲しい」
「私から、ですか? しかし──」
「今や、国民は私よりも四班を敬愛している」
初期の鎖調査で班から犠牲を出さなかった事と、鎖の破壊に貢献した事。その二つの表面的な話題だけが国中に広まり、四班はもはや英雄視されているのだ。
「英雄を率いているお前からの説明であれば、彼らは耳を貸すかもしれん」
「……分かりました。やってみましょう」
渋々納得し、ブラントは何を話すべきなのか数秒ほど考えた。その瞬間も国民は我先に進もうと押しあっている。
「国民よ!」
ブラントが大声で呼びかけると、彼らの動きは僅かに小さくなった。恐怖を口にする者も、突然響いた異質な呼び掛けに耳を傾ける。
「私は、ニューラグーン騎士団第四班班長、ブラントである!」
彼が名乗ると、その場の人々は声の主が崇拝する英雄のものであると知って歓喜の声を上げた。
「四班だ!」
「四班! 頼む、あの忌々しい集落を打ち倒してくれ!」
「そうだ! 邪神を討てるのは四班だけだ!」
そう騒ぎ立てる人々の姿を見た事で、ブラントは僅かな怒りを抱いた。
何も知らずに決めつける様子が、以前の自分と全く同じであったからだ。過去の自分を見て、その愚かさに対して腹が立ったのである。
「国民よ、聞いて欲しい! 我々四班は鎖を断つ任務にて、とある話を耳にした。皆が憎むクライヤマは、既に滅んでいるのだ!」
ブラントが告げた途端、騒ぎは一瞬のみ静かになった。やがて一人の男が沈黙を破壊する。
「そ、そんなはずない! 空を見てくれ、穴はクライヤマの方から拡がってるじゃないか!」
少しすると彼の指摘に賛同する声が聞こえだした。ブラントはユウキの姿や温かさをを思い出し、意を決して言葉を紡ぐ。
「以前このニューラグーン近郊に刺さっていた巨大な鎖。アレを破壊したのは、我々四班ではない!」
あの忌々しい物体を破壊したのは、我らが英雄。そう思っていた人々は、ブラントの言葉に困惑した。では誰が壊したのだと問う声が、無数に飛び交う。
「我らが敬愛すべき真の英雄はクラ──」
真実を告げようとしたブラント。しかし、彼の言葉は一際大きな破砕音によって遮られてしまう。空の穴は先程までよりも更に大きくなり、今度は黒い瘴気とは異なる何かが溢れてきた。
「あれは……ユウキ君の…………!」
それは、少年が放つ温かさ。世界を覆わんとする闇を払う力であった。その温度はやがてニューラグーンにも届く。そして、穴を通して戦う少年の姿も見られた。
「誰だ、あれ?」
「あの少年が、この温かさを……?」
先程までとは違う混乱がその場を支配した。恐ろしい瘴気を放つ少女と戦っている少年は、真の英雄として人々の目に映ったのである。
「彼はユウキ。クライヤマより現れた、英雄である! ニューラグーンの鎖を斬ったのも、世界中の鎖を破壊したのも彼なのだ!」
クライヤマを邪悪な侵略者だと考えていた者たちは、さらに困惑した。ブラントの言葉が正しいのなら、クライヤマの人間がこの温かさを放っている事になるからである。
「我々四班はかつてかの少年と共に戦い、この温かさを受けた。そこで確信したのだ。みなが憎むクライヤマは、憎まれるべき存在ではないと!」
ブラントの言葉を聞いた人々は戸惑いを隠せずにいた。何も考えず無心でクライヤマに憎悪を向ければ、気が楽であった。今までそうしてきた分、心を変えずに済む。
しかし、自らが崇拝する英雄はクライヤマを肯定した。加えて彼らは現に、クライヤマの少年の姿と温かさを認知したのである。
「疑う者はそれでも良い。だがせめて、彼の戦いとその行く末だけは見届けて欲しい!」
根付いた畏怖の念は、簡単には拭いきれないだろう。ブラントはそう思いながらも、国民に呼びかけて下がった。
恐怖に喘いでいた民は一変、ほとんどが己のとるべき行動を深く考えている。
「良い演説だったぞ、ブラント」
「はっ、恐れ入ります」
ニューラグーン国王もまた、穴に少年の姿を見た。
「それにしても、少年のあの姿……。神々しいとすら感じるな」
「ええ。ユウキ君なら、やってくれる。そういった安心感がありますね」
日輪のオーラを全身に纏い、激しいながらも穏やかさを感じさせるユウキの様子は、ニューラグーンの人を変えられると、彼らにそう思わせたのである。
「さて。我々も彼に負けぬよう、戦うとするか」
「そうですね。では、私は現場に戻るといたします」
「ああ、ご苦労だったなブラント」
国王に一礼し、ブラントは残してきたケスラーとユリアの元へと走った。
未だ空から流れ続ける温かなオーラを浴びたブラントの心の中では、不安感よりも大きな希望が遥に勝っていた。
──同刻、ニューラグーン王国
空が割れるという奇怪千万な出来事を目の当たりにした人々は、月の固定が起きた際と同様に恐怖した。バケモノの出現も同時に起こっており、民は二重の絶望に襲われたのである。
「落ち着いて! 冷静に、押し合わず城方面へ避難してください!」
慌てふためくニューラグーン国民を守り、街に侵入するバケモノを殲滅せよ。そう命じられたニューラグーン騎士団の面々は、想像を絶する混乱具合に手を焼いていた。
特に大きな戦力である四班の一部は最前線へと駆り出され、国民の保護とバケモノの討伐で板挟みになっている。
「ブラント班長~これヤバイっすよ! さすがに我々だけじゃどうにもならないですって!」
「弱音を吐くな……と言いたいところだが、これは確かになかなか厳しい状況だな」
斬っても斬ってもバケモノが現れる。空の穴から漏れ出る黒い瘴気は、今にも空を覆い太陽を隠そうとしている。班長のブラントと彼の補佐を務めるケスラーでも、その場は手一杯になりつつあった。
「ブラント班長!」
そこへ、彼らと同じく四班に所属する女性騎士が駆けつけた。
「おお、ユリアか。そちらはどうだ?」
「ミュラーさんとヴィンターさんがお城周りの避難誘導にあたっています。国王陛下より、ブラント班長を呼ぶように言われているのですが……」
この忙しいのにと彼は内心で毒を吐いた。実際のところ、彼らが死守している場所をケスラーのみに担当させる事は望ましくない。
「ええい、分かった。俺は王の元へ向かう。ユリアはここに残って、死守してくれ」
「はっ!」
命令を受けたユリアは携えていた鎖鎌を手に取り、戦闘態勢に移る。
「んじゃ、よろしくねユリアちゃん。おわったら二人でご飯──」
「無駄口叩いてないで、黙って手を動かしてください」
「おお、こりゃ班長より手厳しいや……」
次々と襲い来るバケモノの対処を二人に任せ、ブラントは城へと引き返した。彼らならば大丈夫だと、同班の仲間を信頼しての行動であった。
◇◇◇
──ニューラグーン王国、城前
城の前は、街中よりも更に混乱していた。逃げ集まった人々でごった返し、それぞれが恐怖によって煽られた不満を叫んでいる。
まさに混沌と表現するに相応しく、警備や誘導など無いに等しい。そんな中に、懸命に国民へ呼びかける高貴な格好の男が居た。
「陛下! ここは危険です、城内へお戻り下さい!」
豪華な飾りのある鎧を身に付けた側近の騎士がそう求めるも、ニューラグーン国王は首を横に振った。
「国が混乱しているというのに、指導者たる私が率先して隠居など出来るものか!」
「しかし!」
そこへ、人の波をかき分けてブラントが現れた。大柄な彼は荒波の中に在っても目立ち、すぐに国王の目に入った。
「陛下、お呼びでしょうか」
「おおブラント。見ての通り、城前は酷い状況だ。中には、クライヤマに対する恐怖を吐露するものも居る」
耳を澄ますと、確かにブラントの耳にそういった声が聞こえてきた。
国王と四班、そして一部の国民はユウキの力を目の当たりにしている。しかし、大部分は未だにクライヤマや巫女に対しての不安を払拭していないのだ。
「そこでだ。お前の口から、彼らに説明をしてやって欲しい」
「私から、ですか? しかし──」
「今や、国民は私よりも四班を敬愛している」
初期の鎖調査で班から犠牲を出さなかった事と、鎖の破壊に貢献した事。その二つの表面的な話題だけが国中に広まり、四班はもはや英雄視されているのだ。
「英雄を率いているお前からの説明であれば、彼らは耳を貸すかもしれん」
「……分かりました。やってみましょう」
渋々納得し、ブラントは何を話すべきなのか数秒ほど考えた。その瞬間も国民は我先に進もうと押しあっている。
「国民よ!」
ブラントが大声で呼びかけると、彼らの動きは僅かに小さくなった。恐怖を口にする者も、突然響いた異質な呼び掛けに耳を傾ける。
「私は、ニューラグーン騎士団第四班班長、ブラントである!」
彼が名乗ると、その場の人々は声の主が崇拝する英雄のものであると知って歓喜の声を上げた。
「四班だ!」
「四班! 頼む、あの忌々しい集落を打ち倒してくれ!」
「そうだ! 邪神を討てるのは四班だけだ!」
そう騒ぎ立てる人々の姿を見た事で、ブラントは僅かな怒りを抱いた。
何も知らずに決めつける様子が、以前の自分と全く同じであったからだ。過去の自分を見て、その愚かさに対して腹が立ったのである。
「国民よ、聞いて欲しい! 我々四班は鎖を断つ任務にて、とある話を耳にした。皆が憎むクライヤマは、既に滅んでいるのだ!」
ブラントが告げた途端、騒ぎは一瞬のみ静かになった。やがて一人の男が沈黙を破壊する。
「そ、そんなはずない! 空を見てくれ、穴はクライヤマの方から拡がってるじゃないか!」
少しすると彼の指摘に賛同する声が聞こえだした。ブラントはユウキの姿や温かさをを思い出し、意を決して言葉を紡ぐ。
「以前このニューラグーン近郊に刺さっていた巨大な鎖。アレを破壊したのは、我々四班ではない!」
あの忌々しい物体を破壊したのは、我らが英雄。そう思っていた人々は、ブラントの言葉に困惑した。では誰が壊したのだと問う声が、無数に飛び交う。
「我らが敬愛すべき真の英雄はクラ──」
真実を告げようとしたブラント。しかし、彼の言葉は一際大きな破砕音によって遮られてしまう。空の穴は先程までよりも更に大きくなり、今度は黒い瘴気とは異なる何かが溢れてきた。
「あれは……ユウキ君の…………!」
それは、少年が放つ温かさ。世界を覆わんとする闇を払う力であった。その温度はやがてニューラグーンにも届く。そして、穴を通して戦う少年の姿も見られた。
「誰だ、あれ?」
「あの少年が、この温かさを……?」
先程までとは違う混乱がその場を支配した。恐ろしい瘴気を放つ少女と戦っている少年は、真の英雄として人々の目に映ったのである。
「彼はユウキ。クライヤマより現れた、英雄である! ニューラグーンの鎖を斬ったのも、世界中の鎖を破壊したのも彼なのだ!」
クライヤマを邪悪な侵略者だと考えていた者たちは、さらに困惑した。ブラントの言葉が正しいのなら、クライヤマの人間がこの温かさを放っている事になるからである。
「我々四班はかつてかの少年と共に戦い、この温かさを受けた。そこで確信したのだ。みなが憎むクライヤマは、憎まれるべき存在ではないと!」
ブラントの言葉を聞いた人々は戸惑いを隠せずにいた。何も考えず無心でクライヤマに憎悪を向ければ、気が楽であった。今までそうしてきた分、心を変えずに済む。
しかし、自らが崇拝する英雄はクライヤマを肯定した。加えて彼らは現に、クライヤマの少年の姿と温かさを認知したのである。
「疑う者はそれでも良い。だがせめて、彼の戦いとその行く末だけは見届けて欲しい!」
根付いた畏怖の念は、簡単には拭いきれないだろう。ブラントはそう思いながらも、国民に呼びかけて下がった。
恐怖に喘いでいた民は一変、ほとんどが己のとるべき行動を深く考えている。
「良い演説だったぞ、ブラント」
「はっ、恐れ入ります」
ニューラグーン国王もまた、穴に少年の姿を見た。
「それにしても、少年のあの姿……。神々しいとすら感じるな」
「ええ。ユウキ君なら、やってくれる。そういった安心感がありますね」
日輪のオーラを全身に纏い、激しいながらも穏やかさを感じさせるユウキの様子は、ニューラグーンの人を変えられると、彼らにそう思わせたのである。
「さて。我々も彼に負けぬよう、戦うとするか」
「そうですね。では、私は現場に戻るといたします」
「ああ、ご苦労だったなブラント」
国王に一礼し、ブラントは残してきたケスラーとユリアの元へと走った。
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