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しおりを挟む喬一は貪るようの瑞稀の唇を奪うと、急いで服を脱ぎ捨てる。
あんなに嫌がっていても、瑞稀も喬一のする事に共鳴していた。
むしろ、自らも、それを求めて喬一に腕を絡ませる。
何かに攻め立てられるように、喬一はよく見知った瑞稀の体に唇を寄せ、手を這わせた。
浴室に、2人の荒い息が響く。
「ここじゃダメだ、ベット行こう」
喬一はそう言うと瑞稀を立たせて寝室を目指す。
だが、そこまでの道のりに2人は燃える体を抑えることが出来ない。
触れ合った先から、想像も出来ないような感覚が走って快感へ変わる。
なんとか寝室に辿り着いた時、2人の中で、何かが弾けた。
「はぁ…はぁ…めっちゃくちゃ濡れてる…溢れてくる…」
瑞稀の足の間で喬一がそう言うと、瑞稀の体が小刻みに震える。
喬一は瑞稀の溢れる泉に顔を埋めた。
瑞稀が短い悲鳴も何度も上げると、喬一の体には堪らない興奮が押し寄せた。
枯れるまで、続けても良い…そう思うほど喬一は無我夢中になった。
2人、ドロドロに溶けて、一つになりたい…喬一は休む事なく、瑞稀の体を貪り続ける。
「頭っ…おかしくなる…」
なんとか正気を保っていなければならないが、何一つ体は言うことを聞かない。
そんな初めて味わう感覚に、喬一は昂りが治らない。
「瑞稀もおかしくなりそう?…ねぇ、瑞稀…1つになりたいよね?」
喬一の問いは、瑞稀には既に聞こえていないかもしれない。
顔も体も真っ赤にさせて、物欲しそうに瞳を潤ませ、瑞稀は喬一を見上げている。
「言って…瑞稀…」
喬一が瑞稀の体の上へ跨り、自らの濡れた口元を拭う。艶かしい顔で瑞稀を見下ろすと、その指を、瑞稀の口の中へ2本差し入れた。
「言って、欲しいって…」
喬一の指が、瑞稀の舌へ触れる。
瑞稀はその指を咥えた。
喬一の指先に、瑞稀の舌がねっとりと絡みついた。
言いたく無い
今直ぐやめたい
押し退けて逃げ出したい…
本当に?
欲しいものをくれると言っているのに?
瑞稀の目に涙が溜まる。
本当に、自分が欲しいのは…
今、私は何に見える?
喬一の目に、私はどう見える?
同じ、人間…?
「欲しい…早く欲しい…」
瑞稀はそう呟いた。
喬一はうっとりした笑みを浮かべると、瑞稀の顔に唇を這わせ、その唇に深く口付ける。
瑞稀の目から、何筋も、止めどなく涙が溢れた。
だが、喬一は、気にも留めない。
今から、1つになるのだから。
待ち侘びたその瞬間に、お互いの体は歓喜している。
喬一は感じたことの無い全能感と幸福に包まれていた。まるで自分は天国に居る、とでも思える程に。
ただ本能に身を任せ、欲望のまま、絡み合っているだけだというのに…
理性を捨てた、飢えた獣のように
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