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第2章 王都クディベルトの姫
ニートはいつだって夜更かしします
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「ねーえー、早く遊び行こうよー」
少女は机に張り付く少年の肩を揺らしながら、足をバタバタと鳴らす。
「だから、今日の分の勉強が終わってからだって言ってるじゃんか」
少年は肩を掴まれている手を煩わしそうに剥がし、机に向き直ると、本を開き真剣な眼差しで文字に目をやる。
「んーー!何をそんなに真面目にやってんの!勉強なんてしなくていいよー。楽しくないし。外で遊ぼ!」
「何言ってんの、楽しいよ。僕たちがいるこの世界の他にも、別の世界が存在するかもしれないんだ。ワクワクするじゃん!ね!?」
「んー。わかんないなー。知らない世界があるって、なんか怖いな私は」
少女が後ろに、ちょこんと正座する。
「もう、待ってるから早くしてね」
それから10分程して少年は本をパタンと閉じ、大きく伸びをした。
「お待たせ。終わったよ」
返事がない。
「ほら、遊びに_」
振り返ると少女はカクンカクンと正座したまま、気持ち良さそうに眠っている。
「はぁ、なんて体制で寝てるんだよ」
少年は少女の元へ寄り、その寝顔を少しの間、小動物でも見るかのような眼差しで眺めると、起こさないように、ゆっくりと丁寧に横にし、自分も隣で横になった。
「ねぇ遊ぼうよ」
少年が少し寝かり始めた頃、少女が思い出したかのように唐突に言葉を発した。
「ん?起きたの?」
少女の方を見ると目を瞑っている。スヤスヤと呼吸をしている。
「寝言でまでって、どんだけ遊びたいんだ」
少年は呆れたように笑う。
するとまた、ムニャムニャと今度はさっきよりも大きな声で、少女が寝言を言い始める。
「ねぇ!サク遊ぼ!」「うるせぇ!」
──バシンッ
「痛い!」
突然の痛みにハルはベットからバッと飛び起きた。
ハルが額を抑えながら隣に目をやると、サクが椅子に座って本を読んでいた。
「あれ?サク?遊ばないの?」
「は?何言ってんだ。いつまで寝ぼけてんだよ」
「寝ぼけ……あれ?」
さっきまでの勉強部屋とは違う。見覚えのある部屋……というよりハル自身の部屋だ。
「あれ?私何してたんだっけ?」
未だ軽く寝ぼけている頭をフル回転させ、覚えている最後の記憶を引っ張り出してくる。
鮮烈に蘇ってくる記憶に、ハルの顔が青ざめて行く。
「そうだ……私……」
自分の左腕に目をやると三角巾で吊られていた。
ハルの体がワナワナと震え出す。
「 おい、大丈夫か?」
サクが心配そうに覗き込むと、ハルはバッと天井を見上げて叫んだ。
「 サクに裸見られたぁぁぁぁぁぁ」
「 いや、そこじゃないだろ」
サクが素早く突っ込むが、サク自身も思い出したのか顔を赤らめ微妙な空気が流れる。
「 今、想像したでしょ」
「 してない」
「 絶対した」
「 してない」
「 嘘だ。したに決まってる」
「 あーーーもう!ウルセェな!しましたよ!したよ。したら悪いんですか?お前の体なんか想像したってなんの価値もないけどな!」
「 なんですって!」
不毛な言い争いは、その後も15分ほど続き、2人は疲れ切って黙って俯いていた。
「サク!おばあちゃんは?」
ハルが思い出したかのように、小さな声で口を開く。
(今にも殺される、という瞬間にサクが助けに来てくれたのは覚えている。しかし、そこから先の記憶が全く無い。気を失っていたのだろう。)
サクは顔を背け中々答えようとしない。
「ねえ……あの後どうなったの?サクは怪我とか大丈夫なの?」
「ああ。なんかあの後、ちょっと懲らしめてやったら、元のババァの姿に戻って、ビビりながらどっか行っちまったよ」
いつになく優しい口調で話すサクの言葉が真実を語っていない事はすぐにわかった。しかしサクの気持ちを汲むと、それ以上問いただすことはできなかった。
「それにしても、サクって本当何者?あんなのと戦って傷一つないなんて、よっぽどすごい能力なんだ」
「言ったろ。俺はやればできる子なんだよ」
(そう言えばそんなことを言っていた気がするけど。)
「やればできる子って、サク普段なにもやらないじゃん」
「はっ、お前は本当にアホだな。普段何もしないから、やればできる子って言うんだろうが。普段からやってるやつは、ただのできる子なんだよ」
サクの得意げな説明に呆れて言葉も出なかった。
──でも、
「助けてくれてありがとね、サク」
「な、なんだよ急に」
サクが本で自分の顔を隠す。
「なに?照れてんの?」
「うるせぇな!起きたんなら俺はもう寝る!」
サクはドタドタと、わざと不機嫌そうに足音を鳴らしながらドアの前まで行くと、そうそうと思い出したかのようにハルの方に向き直った。
「それ、もう痛くなかったら外していいぞ」
そう言ってハルの左腕を指差す。
「それって、この三角巾のこと?」
左腕を少し上下に動かしてみる。
全く痛みがない。
「え!なにこれすごい!この世界じゃ1日で治るんだ!?」
ハルの言葉を聞いて、サクが不思議そうに首をかしげる。
「何言ってんだよお前」
(待って……。嫌な予感がするんですけど。)
「私…….どのくらい寝てた?」
恐る恐る聞いてみる。
「三週間」
「さんっ……」
(あ、ダメだ。また倒れそう……。)
「待って、それじゃもうこの世界に来て1ヶ月も経ったってこと?サク、私早く元の世界に帰らないと」
「わかってる。お前の体調次第では明日にでも出よう」
「え?」
サクなら、めんどくさいと一蹴してくると思っていたのに。珍しく、素直にワガママを聞いてくれるなんて予想外だった。
「なんだよ。帰りたくないのか?」
「いや、帰りたいけど」
「だったら明日出れるように、今日はもう寝ろ」
三週間も寝てたのに今すぐ寝れるか!と、いつもならそんな風に突っ込んでいたところだったが
「わかった……」
と、気の無い返事を返してしまう。
(帰れる。やっと元の世界に、家に、帰れる。)
──なのに。
なぜか、帰ることをすんなりと受け入れたサクに、少し寂しさを覚えながら、ハルは布団に潜った。
♢♦︎♢♦︎♢
夜、暗闇の中、一筋さす街灯の明かりに照らされる二人がけベンチが一つ。ベンチに座る男一人。そこに近づいて行く男も一人。
歩み寄ってくる男は、暗がりに紛れる様に真っ黒なロングコートを羽織り大きなフードを深く被っている。
コートの男はベンチの空いている席に座ると、もう1人の男に声を掛ける。
「一体どういうつもりなんだい?いつまでこのままでいるつもりだ」
そんなことはわかってる、と話しかけられた男はタバコに火を付け、ふぅと大きく煙を吐いた。
「まさか、彼女の事を本物だとでも思っているんじゃないだろうね」
「そんなことは……ない」
答えに少しだけ詰まる。
「彼女は所詮、偽物に過ぎない。もう、彼女はいないんだよ。それは変わることのない事実だ。だから僕たちが生きてるわけだろ」
「そんなことはわかってんだよ!……けど」
男はタバコの火を拳で握り消した。
ヒリヒリと熱が掌に伝わってくる。
「彼女を早く追い出さないと君はダメになってしまう。迷っているなら僕がこの手で」
「待て!わかってる。わかってるから。待ってくれ。必ず自分でなんとかする」
「そうか、なら任せる。けどもしもの場合は僕も関与させてもらうから」
そう言うと男は立ち上がった。ロングコートの懐から一本の鍵を取り出すと、鍵の頭に付いているスイッチの様なものをカチッと押し、空で鍵を回す動作をしてみせた。
──ブンッ
先程まで街灯の明かりだけが照らしていたその空間を、眩い光が一瞬覆う。
その光の発信源は鍵を持つ男にあり、広がった光は収束するように、男の手元に集まると光の扉を形成した。
男は、その扉に体を半分ほど入れたところで、ベンチの方へ振り返った。
「仕事だ。サク」
そう言うと男は完全に光の中に入って行き、サクも後に続いて扉をくぐった。
二人が通った後、扉は中心に向かって渦を巻き消滅した。
少女は机に張り付く少年の肩を揺らしながら、足をバタバタと鳴らす。
「だから、今日の分の勉強が終わってからだって言ってるじゃんか」
少年は肩を掴まれている手を煩わしそうに剥がし、机に向き直ると、本を開き真剣な眼差しで文字に目をやる。
「んーー!何をそんなに真面目にやってんの!勉強なんてしなくていいよー。楽しくないし。外で遊ぼ!」
「何言ってんの、楽しいよ。僕たちがいるこの世界の他にも、別の世界が存在するかもしれないんだ。ワクワクするじゃん!ね!?」
「んー。わかんないなー。知らない世界があるって、なんか怖いな私は」
少女が後ろに、ちょこんと正座する。
「もう、待ってるから早くしてね」
それから10分程して少年は本をパタンと閉じ、大きく伸びをした。
「お待たせ。終わったよ」
返事がない。
「ほら、遊びに_」
振り返ると少女はカクンカクンと正座したまま、気持ち良さそうに眠っている。
「はぁ、なんて体制で寝てるんだよ」
少年は少女の元へ寄り、その寝顔を少しの間、小動物でも見るかのような眼差しで眺めると、起こさないように、ゆっくりと丁寧に横にし、自分も隣で横になった。
「ねぇ遊ぼうよ」
少年が少し寝かり始めた頃、少女が思い出したかのように唐突に言葉を発した。
「ん?起きたの?」
少女の方を見ると目を瞑っている。スヤスヤと呼吸をしている。
「寝言でまでって、どんだけ遊びたいんだ」
少年は呆れたように笑う。
するとまた、ムニャムニャと今度はさっきよりも大きな声で、少女が寝言を言い始める。
「ねぇ!サク遊ぼ!」「うるせぇ!」
──バシンッ
「痛い!」
突然の痛みにハルはベットからバッと飛び起きた。
ハルが額を抑えながら隣に目をやると、サクが椅子に座って本を読んでいた。
「あれ?サク?遊ばないの?」
「は?何言ってんだ。いつまで寝ぼけてんだよ」
「寝ぼけ……あれ?」
さっきまでの勉強部屋とは違う。見覚えのある部屋……というよりハル自身の部屋だ。
「あれ?私何してたんだっけ?」
未だ軽く寝ぼけている頭をフル回転させ、覚えている最後の記憶を引っ張り出してくる。
鮮烈に蘇ってくる記憶に、ハルの顔が青ざめて行く。
「そうだ……私……」
自分の左腕に目をやると三角巾で吊られていた。
ハルの体がワナワナと震え出す。
「 おい、大丈夫か?」
サクが心配そうに覗き込むと、ハルはバッと天井を見上げて叫んだ。
「 サクに裸見られたぁぁぁぁぁぁ」
「 いや、そこじゃないだろ」
サクが素早く突っ込むが、サク自身も思い出したのか顔を赤らめ微妙な空気が流れる。
「 今、想像したでしょ」
「 してない」
「 絶対した」
「 してない」
「 嘘だ。したに決まってる」
「 あーーーもう!ウルセェな!しましたよ!したよ。したら悪いんですか?お前の体なんか想像したってなんの価値もないけどな!」
「 なんですって!」
不毛な言い争いは、その後も15分ほど続き、2人は疲れ切って黙って俯いていた。
「サク!おばあちゃんは?」
ハルが思い出したかのように、小さな声で口を開く。
(今にも殺される、という瞬間にサクが助けに来てくれたのは覚えている。しかし、そこから先の記憶が全く無い。気を失っていたのだろう。)
サクは顔を背け中々答えようとしない。
「ねえ……あの後どうなったの?サクは怪我とか大丈夫なの?」
「ああ。なんかあの後、ちょっと懲らしめてやったら、元のババァの姿に戻って、ビビりながらどっか行っちまったよ」
いつになく優しい口調で話すサクの言葉が真実を語っていない事はすぐにわかった。しかしサクの気持ちを汲むと、それ以上問いただすことはできなかった。
「それにしても、サクって本当何者?あんなのと戦って傷一つないなんて、よっぽどすごい能力なんだ」
「言ったろ。俺はやればできる子なんだよ」
(そう言えばそんなことを言っていた気がするけど。)
「やればできる子って、サク普段なにもやらないじゃん」
「はっ、お前は本当にアホだな。普段何もしないから、やればできる子って言うんだろうが。普段からやってるやつは、ただのできる子なんだよ」
サクの得意げな説明に呆れて言葉も出なかった。
──でも、
「助けてくれてありがとね、サク」
「な、なんだよ急に」
サクが本で自分の顔を隠す。
「なに?照れてんの?」
「うるせぇな!起きたんなら俺はもう寝る!」
サクはドタドタと、わざと不機嫌そうに足音を鳴らしながらドアの前まで行くと、そうそうと思い出したかのようにハルの方に向き直った。
「それ、もう痛くなかったら外していいぞ」
そう言ってハルの左腕を指差す。
「それって、この三角巾のこと?」
左腕を少し上下に動かしてみる。
全く痛みがない。
「え!なにこれすごい!この世界じゃ1日で治るんだ!?」
ハルの言葉を聞いて、サクが不思議そうに首をかしげる。
「何言ってんだよお前」
(待って……。嫌な予感がするんですけど。)
「私…….どのくらい寝てた?」
恐る恐る聞いてみる。
「三週間」
「さんっ……」
(あ、ダメだ。また倒れそう……。)
「待って、それじゃもうこの世界に来て1ヶ月も経ったってこと?サク、私早く元の世界に帰らないと」
「わかってる。お前の体調次第では明日にでも出よう」
「え?」
サクなら、めんどくさいと一蹴してくると思っていたのに。珍しく、素直にワガママを聞いてくれるなんて予想外だった。
「なんだよ。帰りたくないのか?」
「いや、帰りたいけど」
「だったら明日出れるように、今日はもう寝ろ」
三週間も寝てたのに今すぐ寝れるか!と、いつもならそんな風に突っ込んでいたところだったが
「わかった……」
と、気の無い返事を返してしまう。
(帰れる。やっと元の世界に、家に、帰れる。)
──なのに。
なぜか、帰ることをすんなりと受け入れたサクに、少し寂しさを覚えながら、ハルは布団に潜った。
♢♦︎♢♦︎♢
夜、暗闇の中、一筋さす街灯の明かりに照らされる二人がけベンチが一つ。ベンチに座る男一人。そこに近づいて行く男も一人。
歩み寄ってくる男は、暗がりに紛れる様に真っ黒なロングコートを羽織り大きなフードを深く被っている。
コートの男はベンチの空いている席に座ると、もう1人の男に声を掛ける。
「一体どういうつもりなんだい?いつまでこのままでいるつもりだ」
そんなことはわかってる、と話しかけられた男はタバコに火を付け、ふぅと大きく煙を吐いた。
「まさか、彼女の事を本物だとでも思っているんじゃないだろうね」
「そんなことは……ない」
答えに少しだけ詰まる。
「彼女は所詮、偽物に過ぎない。もう、彼女はいないんだよ。それは変わることのない事実だ。だから僕たちが生きてるわけだろ」
「そんなことはわかってんだよ!……けど」
男はタバコの火を拳で握り消した。
ヒリヒリと熱が掌に伝わってくる。
「彼女を早く追い出さないと君はダメになってしまう。迷っているなら僕がこの手で」
「待て!わかってる。わかってるから。待ってくれ。必ず自分でなんとかする」
「そうか、なら任せる。けどもしもの場合は僕も関与させてもらうから」
そう言うと男は立ち上がった。ロングコートの懐から一本の鍵を取り出すと、鍵の頭に付いているスイッチの様なものをカチッと押し、空で鍵を回す動作をしてみせた。
──ブンッ
先程まで街灯の明かりだけが照らしていたその空間を、眩い光が一瞬覆う。
その光の発信源は鍵を持つ男にあり、広がった光は収束するように、男の手元に集まると光の扉を形成した。
男は、その扉に体を半分ほど入れたところで、ベンチの方へ振り返った。
「仕事だ。サク」
そう言うと男は完全に光の中に入って行き、サクも後に続いて扉をくぐった。
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