とよとも

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30)見送ってくれたカールおじさん

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陸橋での暴走族同士の乱闘で捕まり、3回目の鑑別所

俺は今回も頑張って貼り絵をし、少年院行きへの加点を減らそうと思っていた。
本当に頑張って課題をしたら、加点が減ると信じていたからだ。

しかし、俺は今回は鑑別所でゆっくりさせてはもらえなかった。



俺は鑑別所の職員に連れられ、鑑別所内にある少年院行きの待合室に移動する事になった。

あーーーー。

少年院かぁ。。。

理解している。仕方ないよなっ。でもなぁーーー。

俺は鑑別所の通路を職員と共に不貞腐れ気味で歩いていた。


通路の壁を何気に見ると、見たことがある絵が飾っていた。

えっっっ!

俺のカールおじさんの貼り絵!

えっ!銀賞!!!

「お、おっっっっ、これ俺の!」

うるさい!黙れっ!と怒鳴られながら
職員もその作品を見て、びっくりしていた。

職員から「おっ!そうか!君の作品か!」
「大したもんだ!銀賞だからなぁ!」

職員は俺をとてもとても褒めてくれた。
褒めてくれたが、少年院行きへのキップが無効になるわけでもなく。

俺は俺の作品を見ながら、職員にベタ褒めされながら、少年院行きへの部屋に案内された。

とても複雑な心境だった。
ベタ褒めされ、自分の作品に見送られ、、、。
喜ぶべきなのか?



俺は少年院には2度と行きたくない。
それは後に刑務所に行ったからそう思えるようになった。







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