俺

27)２回目の鑑別所

高校の入学式で、たまたま隣にいたF男

F男の挑発に乗ってしまい、手が出た俺は
後日２回目の鑑別所となった。

２回目だから要領は得ている。

そしてありがたい事に鑑別所を経験している
先輩も沢山いてた。

俺は相変わらず退屈な鑑別所生活を送っていたが、鑑別所内でも授業と言うのか？
講習会と言うのか？

何か課題を与えられる。

貼り絵をしなきゃダメだったが、俺には100%向いていない作業だ。

何より絵心もなけりゃ、見本があっても絵が下手な俺だ。
そして、ちまちま、ちびちび、黙々とする作業だ。
無理だ！


しかし、先輩から言われていた言葉を思い出した。

「貼り絵をちゃんとしたら、少年院送りの点数が軽減される。」


たまたま、めちゃくちゃ絵が上手い奴がいてた。
常に絵を書いている男だ。

俺はそいつに話しかけ、下絵を書いてくれるか頼んでみた。

快く引き受けてくれた。

俺がお願いした絵
お菓子のカールのパッケージ。
カールおじさんをお願いした。


俺は貼り絵はやったことないので教えてもらった。
細かく色紙を切り、ピンセット等を使いペタペタ貼り付け仕上げた。


まぁ、上手く出来たと思う。




後にこの俺の貼り絵が、俺を見送ってくれる事になるとは知る由もなく。。。