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第1章 突然の再会は婚約者連れで
元義弟は、元○○○!?
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***
「よかったよ~、気がついて」
白い靄がかった視界の中に、香代子の心配げな顔が映る。
「ん……ここは……」
「二階の仮眠室」
ゆっくりと身体を起こすと、なんだか眩暈がして、香代子に支えられて上体を起こした。
仮眠室は二段ベッドがふたつある大部屋と、簡易ベッドがある小部屋が二部屋あり、わたしは小部屋で寝ていたようだ。
「わたし、どうしてここに……」
「倒れたのよ、アムネシアの専務が話している途中で。さっきまで広瀬氏もいたんだけれど、氷室専務に呼ばれて出て行って。……そりゃあ、ぶっ倒れるほどキツいわよね」
香代子は妙に哀れんだ眼差しを寄越した。
慈悲深い、美しい聖母のように見える。
「キツい? ああ、氷室専務が巽だったこと?」
すると香代子は目を大きく開け、激しく驚愕した顔でキャスター付の椅子ごと、ざざっと後ろに下がる。
「ええええ!? 専務がタツミィなの!?」
「うん、わたしも驚いたけど」
そのリアクションの激しさに笑ってしまうが、わたし自身驚愕は隠せないから、気持ちはわかる。
「杏咲ちんの義弟って、めちゃくちゃ美形じゃん! それにどこかで見たような顔と色気だなと思ってて、で、さっき思い出してネット見てみたんだけれど、うちらの大学時代に一世風靡した、謎の高校生モデルTATSUMIだよ、あの顔!」
「巽がモデル……」
「ローマ字だけど、名前まんまだし本人だって! あの時は今より少しあどけない感じだったけど、高校生とは思えぬ色気が、今は大人の魅力として昇華されている感じだけどね」
香代子はカラカラとキャスターの音をたてて戻ってくると、スマホを取り出して、巽らしき画像を取り出す。それは記憶にある巽よりも大人びた、だけど今の姿よりは随分と若い姿が映っていた。
彼はわたしの知らない大人びた笑い方をして、高校生とは思えない性的魅力に溢れた色気を出しており、不特定多数が彼の色気に悶えていたと思うと、密やかに傷心する。
画像の彼は、今よりももっとわたしの記憶にの中に近い彼なのに、見知らぬ別人のように遠い存在に思え、巽はわたしだけの巽ではなく、皆の巽だった。
「多分、誰も気づいていないと思うよ。だってあの氷の氷室っちが、カメラマンに言われてカメラ目線であんなことやこんなことをして愛想振りまいていたなんて想像つかないから。誰かに使われる方ではなく、使う側に生まれた人間だよね、彼」
確かに――モデルなどひとに媚びるようなものは不得手だったはずなのに、なぜそんなことをしていたのだろう。
「年下には思えない貫禄と自信。支配者としての自覚がなきゃ、顔見せの時に首切りの話なんてしないでしょう。アムネシアの上品なイメージ、一気に悪くなったわ!」
香代子はぷくりと頬を膨らませた。
「しかし。このモデルのTATSUMIって、結構雑誌とかでも取り上げられて有名だと思ったんだけれど、杏咲ちんは知らなかったの? タツミィが高校生モデルしているって、大学で」
「まるで、全然知らなかった。わたし大学で授業受けていない時は色々とアルバイトしていたから、そういうこと話せる友達らしい友達もいなかったから……」
「そうか、そうか。私が初めての友達なのね、お~よしよし」
わたしは素直に頭を撫でられ、少し顔を赤らめた。
彼女は特異な喋り方をするけれど、わたしにとって唯一巽とのことを告白出来た心の友でもある。
彼女だけは気持ち悪いと思わずにわたしのことを理解してくれる――今でもそう思える友達なのだ。
「……ねぇ、話戻るけど、香代子もあの専務が巽だと知らなかったということは、キツいって香代子が言ってたの、他にどんな意味があったの?」
――そりゃあ、ぶっ倒れるほどキツいわよね。
「おおっと、脱線しすぎたね。もしかして覚えてない? ルミナス社員が、今月末までに実力主義らしいタツミィのお眼鏡に敵わなければ、首を切られそうになっていること」
「なにそれ!」
今月末まであと十日を切っている。
わたしが巽の出現に呆然となっている間に、そんな酷い事件が起こっていたなんて!
「そんなの、わたし真っ先に首切られるよ! わたし、広報企画部の落ちこぼれだもん!」
「威張って言うな!」
デコピンで突っ込まれてしまった。
「あ~、杏咲ちん、タツミィの衝撃に、まったく聞いてなかったんだな」
「まったく、その通り。うわー、なにそれ。腹立たしいわ! ルミネス社員を路頭に迷わせる気で、統合されることに、うちの社長はそれでいいわけ!?」
「同感よ。で、それに対して、人望厚い我らが広瀬氏が代表して異議を申し立てたのさ。ちょっと待てと。なんだそりゃ、こちとらプライド持ってルミナス製品を盛り上げてきたんだ。アムネシア視点で首を切るなど、お前何様なのよ、と。まあもう少し柔らかく丁寧だったけれどね」
怜二さんは、本当に他の社員思いな人情派だ。
そりゃあ怒っただろう。
「するとタツミィと広瀬氏が言い争いしてね」
――広報企画に有能な社員がいないから社の方針に逆らい、庇うんですか、広瀬さん。
――氷室さん。うちは全員が有能です。
――ほう? たとえばアルネシアは広報は、外部の専門家に任せています。どう考えてもルミナスの広報と、アムネシアの広報は出来が違う。ルミネスの広報ははっきりいって使えない。
そう言われれば、ぐぅの根も出ない。
アムネシアの広告やCMはあまりに美しくて、印象に残る。
ルミナスの広告は、他店のプロと相談しているとはいえ、指揮しているわたしがデザインや心理学などは無知のド素人だ。提案されたもの以上の妙案を思いつけない。幾ら広報の勉強しても、その道に進んできた人達に比べれば、月とすっぽん、畑違いなのだ。
――広報を廃止します。必要なのはアムネシアの企画を上回る企画力だ。
「それでタツミィがこう言ったのさ」
――広瀬さんが仰る通り、ルミナス社員が有能であるというのなら、廃止予定の広報の方の企画力を見せて頂きましょうか。広報企画部というのなら、企画も出来て然りのはず。広報担当の方は誰ですか?
「それであんたの名前が出たわけよ。まあ、タツミィであったなら、わかっていながらあんたの名前を、広瀬氏から引き出したということになるけど」
――……ではこうしましょう。再来月、アムネシアは十周年を迎え、僕達の結婚式があります。それを記念して、アムネシアの口紅を開発することにします。
――今度のアムネシア十周年の特別企画の口紅は、藤城さんと僕とで開発をします。
――コンセプトは、禁断の愛。藤城さんの開発力に、ルミナス全社員の命運をかけることにしましょう。
「その後の広瀬氏の猛反対を押し切ったわけよ。今も広瀬氏、断固抗議しているんじゃないかな。だって、あんたにどれだけの責任かかるというのよね」
「うう……。わたし、いまだ怜二さんから一発OK貰ったことがないほどの広報も出来損ないなのに、企画なんてまったく自信ないよ。企画だったら香代子はピカ一なのに……」
「でもあくまでご指名はあんたなのよ。しかも有能のひとりとしてだ。今までしてこなかった仕事で、命運かけられてもねぇ……とは思う。思うけれど」
そして香代子は、ボブの茶色い髪を掻き上げるようにして言った。
「それでもやらなくちゃいけないわ、杏咲。ルミナスの底意地、見せてやらないと。私も応援する。私、またあんたと仕事したいのよ。だから精一杯頑張ろう。ルミナス魂、ここにあり!」
「うん……」
巽はわたしを廃したいのかもしれない。
吸収しようとした会社に、わたしが紛れ込んでいたから。
だから、難癖つけて口紅開発を却下されてしまう可能性もある。
でも――。
「わたし、頑張るわ」
今のわたしは、彼の義姉ではない。
昔義姉だったというだけの、赤の他人なのだ。
部下としてのわたしの力を推し量ろうとしているだけなら、わたしも全力でそれに応えなければいけない。
社会人を先に何年してこれだけしか出来ないのかと、彼に失望されないために。
わたしを、ルミナスを、馬鹿にするな。
わたしだって、年上の意地がある。
その時、仮眠室の内線が鳴った。
香代子がとると、由奈さんからのわたしへの招集電話だったらしい。
「広瀬氏、タツミィへの直談判に重役応接室にいるみたい。まあ、ラブラブな彼氏と由奈嬢が傍にいるから、タツミィが理不尽なことを言ってあんたを困らせてもなんとかしてくれるとは思うけれど。私も行って援護したいけど、ふたりに任せて、今はおとなしくあんたの帰りを待ってるから」
「うん。売られた喧嘩は買って、戦ってくる! 新人研修でクレーム対処、出来がいいと褒められた唯一の特技を生かす!」
「その調子! でもあんたは謝ってばかりの、粘り勝ちのクレーム対処だったけどね」
「それ、言わないでよ」
「あはははは」
――再来月、アムネシアは十周年を迎え、僕達の結婚式があります。
つきん、と胸が痛むけれど、それはただの感傷だ。
わたしは、広瀬怜二の恋人になることを自分で決めたのだから。
惑わされない。
「行ってきます!」
「行っておいで」
わたしは長い黒髪をバレッタでひとつに留めると、香代子に手を振り最上階の応接室を目指した。
「よかったよ~、気がついて」
白い靄がかった視界の中に、香代子の心配げな顔が映る。
「ん……ここは……」
「二階の仮眠室」
ゆっくりと身体を起こすと、なんだか眩暈がして、香代子に支えられて上体を起こした。
仮眠室は二段ベッドがふたつある大部屋と、簡易ベッドがある小部屋が二部屋あり、わたしは小部屋で寝ていたようだ。
「わたし、どうしてここに……」
「倒れたのよ、アムネシアの専務が話している途中で。さっきまで広瀬氏もいたんだけれど、氷室専務に呼ばれて出て行って。……そりゃあ、ぶっ倒れるほどキツいわよね」
香代子は妙に哀れんだ眼差しを寄越した。
慈悲深い、美しい聖母のように見える。
「キツい? ああ、氷室専務が巽だったこと?」
すると香代子は目を大きく開け、激しく驚愕した顔でキャスター付の椅子ごと、ざざっと後ろに下がる。
「ええええ!? 専務がタツミィなの!?」
「うん、わたしも驚いたけど」
そのリアクションの激しさに笑ってしまうが、わたし自身驚愕は隠せないから、気持ちはわかる。
「杏咲ちんの義弟って、めちゃくちゃ美形じゃん! それにどこかで見たような顔と色気だなと思ってて、で、さっき思い出してネット見てみたんだけれど、うちらの大学時代に一世風靡した、謎の高校生モデルTATSUMIだよ、あの顔!」
「巽がモデル……」
「ローマ字だけど、名前まんまだし本人だって! あの時は今より少しあどけない感じだったけど、高校生とは思えぬ色気が、今は大人の魅力として昇華されている感じだけどね」
香代子はカラカラとキャスターの音をたてて戻ってくると、スマホを取り出して、巽らしき画像を取り出す。それは記憶にある巽よりも大人びた、だけど今の姿よりは随分と若い姿が映っていた。
彼はわたしの知らない大人びた笑い方をして、高校生とは思えない性的魅力に溢れた色気を出しており、不特定多数が彼の色気に悶えていたと思うと、密やかに傷心する。
画像の彼は、今よりももっとわたしの記憶にの中に近い彼なのに、見知らぬ別人のように遠い存在に思え、巽はわたしだけの巽ではなく、皆の巽だった。
「多分、誰も気づいていないと思うよ。だってあの氷の氷室っちが、カメラマンに言われてカメラ目線であんなことやこんなことをして愛想振りまいていたなんて想像つかないから。誰かに使われる方ではなく、使う側に生まれた人間だよね、彼」
確かに――モデルなどひとに媚びるようなものは不得手だったはずなのに、なぜそんなことをしていたのだろう。
「年下には思えない貫禄と自信。支配者としての自覚がなきゃ、顔見せの時に首切りの話なんてしないでしょう。アムネシアの上品なイメージ、一気に悪くなったわ!」
香代子はぷくりと頬を膨らませた。
「しかし。このモデルのTATSUMIって、結構雑誌とかでも取り上げられて有名だと思ったんだけれど、杏咲ちんは知らなかったの? タツミィが高校生モデルしているって、大学で」
「まるで、全然知らなかった。わたし大学で授業受けていない時は色々とアルバイトしていたから、そういうこと話せる友達らしい友達もいなかったから……」
「そうか、そうか。私が初めての友達なのね、お~よしよし」
わたしは素直に頭を撫でられ、少し顔を赤らめた。
彼女は特異な喋り方をするけれど、わたしにとって唯一巽とのことを告白出来た心の友でもある。
彼女だけは気持ち悪いと思わずにわたしのことを理解してくれる――今でもそう思える友達なのだ。
「……ねぇ、話戻るけど、香代子もあの専務が巽だと知らなかったということは、キツいって香代子が言ってたの、他にどんな意味があったの?」
――そりゃあ、ぶっ倒れるほどキツいわよね。
「おおっと、脱線しすぎたね。もしかして覚えてない? ルミナス社員が、今月末までに実力主義らしいタツミィのお眼鏡に敵わなければ、首を切られそうになっていること」
「なにそれ!」
今月末まであと十日を切っている。
わたしが巽の出現に呆然となっている間に、そんな酷い事件が起こっていたなんて!
「そんなの、わたし真っ先に首切られるよ! わたし、広報企画部の落ちこぼれだもん!」
「威張って言うな!」
デコピンで突っ込まれてしまった。
「あ~、杏咲ちん、タツミィの衝撃に、まったく聞いてなかったんだな」
「まったく、その通り。うわー、なにそれ。腹立たしいわ! ルミネス社員を路頭に迷わせる気で、統合されることに、うちの社長はそれでいいわけ!?」
「同感よ。で、それに対して、人望厚い我らが広瀬氏が代表して異議を申し立てたのさ。ちょっと待てと。なんだそりゃ、こちとらプライド持ってルミナス製品を盛り上げてきたんだ。アムネシア視点で首を切るなど、お前何様なのよ、と。まあもう少し柔らかく丁寧だったけれどね」
怜二さんは、本当に他の社員思いな人情派だ。
そりゃあ怒っただろう。
「するとタツミィと広瀬氏が言い争いしてね」
――広報企画に有能な社員がいないから社の方針に逆らい、庇うんですか、広瀬さん。
――氷室さん。うちは全員が有能です。
――ほう? たとえばアルネシアは広報は、外部の専門家に任せています。どう考えてもルミナスの広報と、アムネシアの広報は出来が違う。ルミネスの広報ははっきりいって使えない。
そう言われれば、ぐぅの根も出ない。
アムネシアの広告やCMはあまりに美しくて、印象に残る。
ルミナスの広告は、他店のプロと相談しているとはいえ、指揮しているわたしがデザインや心理学などは無知のド素人だ。提案されたもの以上の妙案を思いつけない。幾ら広報の勉強しても、その道に進んできた人達に比べれば、月とすっぽん、畑違いなのだ。
――広報を廃止します。必要なのはアムネシアの企画を上回る企画力だ。
「それでタツミィがこう言ったのさ」
――広瀬さんが仰る通り、ルミナス社員が有能であるというのなら、廃止予定の広報の方の企画力を見せて頂きましょうか。広報企画部というのなら、企画も出来て然りのはず。広報担当の方は誰ですか?
「それであんたの名前が出たわけよ。まあ、タツミィであったなら、わかっていながらあんたの名前を、広瀬氏から引き出したということになるけど」
――……ではこうしましょう。再来月、アムネシアは十周年を迎え、僕達の結婚式があります。それを記念して、アムネシアの口紅を開発することにします。
――今度のアムネシア十周年の特別企画の口紅は、藤城さんと僕とで開発をします。
――コンセプトは、禁断の愛。藤城さんの開発力に、ルミナス全社員の命運をかけることにしましょう。
「その後の広瀬氏の猛反対を押し切ったわけよ。今も広瀬氏、断固抗議しているんじゃないかな。だって、あんたにどれだけの責任かかるというのよね」
「うう……。わたし、いまだ怜二さんから一発OK貰ったことがないほどの広報も出来損ないなのに、企画なんてまったく自信ないよ。企画だったら香代子はピカ一なのに……」
「でもあくまでご指名はあんたなのよ。しかも有能のひとりとしてだ。今までしてこなかった仕事で、命運かけられてもねぇ……とは思う。思うけれど」
そして香代子は、ボブの茶色い髪を掻き上げるようにして言った。
「それでもやらなくちゃいけないわ、杏咲。ルミナスの底意地、見せてやらないと。私も応援する。私、またあんたと仕事したいのよ。だから精一杯頑張ろう。ルミナス魂、ここにあり!」
「うん……」
巽はわたしを廃したいのかもしれない。
吸収しようとした会社に、わたしが紛れ込んでいたから。
だから、難癖つけて口紅開発を却下されてしまう可能性もある。
でも――。
「わたし、頑張るわ」
今のわたしは、彼の義姉ではない。
昔義姉だったというだけの、赤の他人なのだ。
部下としてのわたしの力を推し量ろうとしているだけなら、わたしも全力でそれに応えなければいけない。
社会人を先に何年してこれだけしか出来ないのかと、彼に失望されないために。
わたしを、ルミナスを、馬鹿にするな。
わたしだって、年上の意地がある。
その時、仮眠室の内線が鳴った。
香代子がとると、由奈さんからのわたしへの招集電話だったらしい。
「広瀬氏、タツミィへの直談判に重役応接室にいるみたい。まあ、ラブラブな彼氏と由奈嬢が傍にいるから、タツミィが理不尽なことを言ってあんたを困らせてもなんとかしてくれるとは思うけれど。私も行って援護したいけど、ふたりに任せて、今はおとなしくあんたの帰りを待ってるから」
「うん。売られた喧嘩は買って、戦ってくる! 新人研修でクレーム対処、出来がいいと褒められた唯一の特技を生かす!」
「その調子! でもあんたは謝ってばかりの、粘り勝ちのクレーム対処だったけどね」
「それ、言わないでよ」
「あはははは」
――再来月、アムネシアは十周年を迎え、僕達の結婚式があります。
つきん、と胸が痛むけれど、それはただの感傷だ。
わたしは、広瀬怜二の恋人になることを自分で決めたのだから。
惑わされない。
「行ってきます!」
「行っておいで」
わたしは長い黒髪をバレッタでひとつに留めると、香代子に手を振り最上階の応接室を目指した。
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