106 / 153
第9章 Changing Voice
12.
しおりを挟む
吹き付ける風がやけに冷たくて、あたしの肌がざわりと服の中で鳥肌をたてる。腕を摩りながら、重い足をずずっと前に出せば、須王が腕組をしながら訝った。
「なにがそんなに駄目だ? 場所か? ひとか?」
「わからない。場所ではない気がするけど、予感というか……」
あたしのぐだぐだな記憶では、上野公園に来たことがないという認識もどこまで正しいかわからないけれど、今の五感を信じるのなら、なにかあたしをざわめかす大きな雑音……ひとの声が無性に嫌だ。特にあの人だかりが。
「……誰かの声かも」
音――。
風に乗って聞こえるその声に起因があるのか。
「あっちに、お前の記憶を刺激する誰かいるのかな」
数十名のひとだかり。
全員が背中を向いてなにかを見ている。
話し声や笑い声が聞こえて、やはり聞こえる声にぞくりとしているようだ。
「……確かめないとな。なにかあると、お前が感じたものはなにか」
「うん……」
須王はあたしの手を取り握って歩く。
それは自然で、いつも通りではあったのだけれど……。
「ちょっ、誰が見ているか」
なにせ須王は有名人だ。
眼鏡をかけていたとしても、この美貌は無駄に目立つ。
それなのに、彼はこう言うんだ。
「いいんだよ、そんなもん。俺の女はお前なんだから」
隠そうともしないその潔いまでの彼の男気に、須王はあたしを悶絶死でもさせたいのだろうか。
「お前は、俺の彼女だろうが」
……恋人だと、そう断言する須王は、無理矢理にあたしの手を恋人繋ぎで握り、風に髪先を揺らしながら颯爽と歩く。
須王の存在に、ちらほらと通行人が気づ始めて、振り向いては指さす。
ああ――、わかっていたけれどこの視線。
あたしは公開処刑を食らっている気分だ。
女帝に助けを求めようとしても、にやにやして人だかりの中心を一足先に見に行って、スマホで撮影している。
「ねぇ、自由が丘の時みたいにみたいにSNSに上げられて黒服が来たら……」
「その時は俺が守ってやる」
「あなたの強さはわかっていますけれども、守る守らないの問題ではなくですね、わざわざ地雷踏むような行いをしなくてもいいのではと言いたいわけですよ」
「はは、なんだよそれ」
須王は鼻で笑い、気にせず歩く。
「ねぇってば、離れて歩こうよ。視線が……」
「この先、俺の隣を歩くのはお前だけだ。今のうちから慣れとけ」
「そ、そんな……」
周囲からの奇異や好奇の眼差しが、突き刺さる。
ああ、皆さま。
モグラを連れた、王様のお散歩です。
あたし、王様のペットなんです。
そういうオーラを出しているのに、王様に手を繋がれただけで特別な女になってしまうのか、ひそひそ声と視線が突き刺さってきて痛い。
「ほら、着いた」
だけどそのおかげで、あんなに足を進められなかった場所が目の前だ。
須王が人だかりに先に身を入れ、安全を確認してあたしを引っ張るようにして引き寄せる。
それはパフォーマンスみたいだった。
丸い赤鼻をして化粧をしたピエロの格好をした道化師が、手にしていた肉包丁を、椅子に座って目を瞑っている少女の首に宛て、左から右へと動かした。
首に見える横一文字の真紅の線。
あたしの中で、なにかが警鐘のようにけたたましくなっている。
道化師が少女の頭をポンと片手で叩くと、首がずるりとずれて地面に転げ落ちた。
悲鳴が起こる中、ピエロは口笛を吹きながら、地面に転がった少女の頭を、頭のない少女の膝の上に乗せ、少女の両手を頭上と首に添えて、正面を向くように抱えさせた。
すると、少女の目がぱちっと開いて微笑んだんだ。
完全にホラーの世界。
なんで、生きているの!?
ちかちか、記憶がざらついている。
頭は唇を動かし、歌を歌った。
それは――。
「瞋恚だ……この歌は」
ちかちか。
ざらついた記憶の向こうが、ほんの少し見えてくる。
ああ……、あれは。
「天使の模倣……」
天使の頭が落ちるあの状況を、あたしは〝夢〟で見ている。
ちかちかと依然閃光が散る中で、黒服の男がそこにいたような、曖昧だけれども記憶の残像が存在していることを感じていた。
須王は憤ってつかつかとピエロに近づき、ピエロの胸ぐらを掴んで怒鳴る。
「お前、誰だ!!」
須王の剣幕に、宙に浮いたピエロが恐怖に身体を仰け反らせる。ただ事ではない雰囲気に、観客達がざわざわし始めて、夢の記憶探索にトリップしていたあたしは我に返った。
やばい、このままでは須王のゴシップになる。
そう思ったあたしは、背後から須王の腰をタックルするように、両手で抑えて言った。
「須王、駄目! 須王っ!!」
「言えよ、お前の意志か、それとも誰かに言われたのか!? なんでこんなことをするんだ。あ゛あ゛!?」
やばい。
須王がキレちゃってる。
観客からスマホのカメラのレンズが向けられるのを察し、モグモグ、写メ避けに伸びたり縮んだりして遮り、王様を守る!
「答えろっ!!」
その時だった。
Der Hölle Rache kocht in meinem Herzen
(復讐の炎は地獄のように我が心に燃え)
Tod und Verzweiflung flammet um mich her!
(死と絶望がわが身を焼き尽くす)
モーツァルト作曲のオペラ「魔笛」、夜の女王のアリア。
ソプラノのさらに高い音を転がすように歌うコロラトゥーラによる超絶技巧を強いる曲を難なく歌い上げている歌声が聞こえて来た。
それは、依然膝の上で歌い続ける頭部からではなく、観客の中からだ。
天使が歌っていたあの曲を難なく歌いこなせているひとがいる。
否、天使と同じ声音で歌っているひとがいる。
同じ声ということはありえない。
声紋認証というものがあるように、人間の声は同じではないからだ。
だけど、一度聞いた天使の歌声をあたしが間違えるはずがない。
九年前だろうと、あたしの耳は天使の声を忘れるはずがない。
あたしを救済した、あの歌声を――。
ざわめく観衆達は、やがて声が聞こえる一点を見つめた。
あたしは震え上がった。
それは――。
髪は短いけれども、天使と同じ顔をした人物が立っていたからだ。
天使の顔と、天使の声を持つそのひとは、口端を持ち上げて言った。
「久しぶり」
その声は、初めて聞く低い艶やかな男声。
灰色のパーカーにチノパンにスニーカーという格好をしたそのひとは、どう見ても裕貴くんくらいの若い男性としか思えない。
あたしの目からは涙が零れる。
恐怖なのか、懐古なのか、感動なのか。
それとも衝撃なのか。
少年から、天使が見える。
天使は死んでいなかった。
「柚――っ」
崩れ落ちそうな身体を、後ろから駆け寄った須王が支えてくれた。
そして一緒に少年を見る。
「ソプラニスタ……いやカストラート?」
少年は須王の怪訝な声に笑いながら肩を竦めると、パーカーのフードをかぶり猫背になり、両手をチノパンのポケットに突っ込みながら言った。
「またね、お姉サン。今度はそいつのいないところで、会おうよ。お姉サンの唇、また味あわせて?」
情欲に満ちた妖艶な眼差しに、ぞくりとする。
彼は、九年前に天使があたしに深いキスをしてきたことを知っている。
「じゃあね、十悪に気をつけて」
「おい、待て!」
しかし須王は座り込むあたしを放置することは出来なかったようで、少年は軽快な足取りで、人混みに隠れるようにして見えなくなった。
……いつの間にか、物騒なピエロもいなくなっていた。
人々の好奇な眼差しは、地面に座り込んでしまったあたしに向けられている。
「三芳、撮ったか!?」
「ええ、動画でばっちり」
「柚、立てるか。ひとまず、帰ろう」
あたしは両側からふたりに支えられて、上野公園を去る。
身体が興奮してたまらなかった。
あれは天使だ。
天使が男の子になり、喋れるようになったんだ――。
あたしは嬉しくてたまらなかった。
「なにがそんなに駄目だ? 場所か? ひとか?」
「わからない。場所ではない気がするけど、予感というか……」
あたしのぐだぐだな記憶では、上野公園に来たことがないという認識もどこまで正しいかわからないけれど、今の五感を信じるのなら、なにかあたしをざわめかす大きな雑音……ひとの声が無性に嫌だ。特にあの人だかりが。
「……誰かの声かも」
音――。
風に乗って聞こえるその声に起因があるのか。
「あっちに、お前の記憶を刺激する誰かいるのかな」
数十名のひとだかり。
全員が背中を向いてなにかを見ている。
話し声や笑い声が聞こえて、やはり聞こえる声にぞくりとしているようだ。
「……確かめないとな。なにかあると、お前が感じたものはなにか」
「うん……」
須王はあたしの手を取り握って歩く。
それは自然で、いつも通りではあったのだけれど……。
「ちょっ、誰が見ているか」
なにせ須王は有名人だ。
眼鏡をかけていたとしても、この美貌は無駄に目立つ。
それなのに、彼はこう言うんだ。
「いいんだよ、そんなもん。俺の女はお前なんだから」
隠そうともしないその潔いまでの彼の男気に、須王はあたしを悶絶死でもさせたいのだろうか。
「お前は、俺の彼女だろうが」
……恋人だと、そう断言する須王は、無理矢理にあたしの手を恋人繋ぎで握り、風に髪先を揺らしながら颯爽と歩く。
須王の存在に、ちらほらと通行人が気づ始めて、振り向いては指さす。
ああ――、わかっていたけれどこの視線。
あたしは公開処刑を食らっている気分だ。
女帝に助けを求めようとしても、にやにやして人だかりの中心を一足先に見に行って、スマホで撮影している。
「ねぇ、自由が丘の時みたいにみたいにSNSに上げられて黒服が来たら……」
「その時は俺が守ってやる」
「あなたの強さはわかっていますけれども、守る守らないの問題ではなくですね、わざわざ地雷踏むような行いをしなくてもいいのではと言いたいわけですよ」
「はは、なんだよそれ」
須王は鼻で笑い、気にせず歩く。
「ねぇってば、離れて歩こうよ。視線が……」
「この先、俺の隣を歩くのはお前だけだ。今のうちから慣れとけ」
「そ、そんな……」
周囲からの奇異や好奇の眼差しが、突き刺さる。
ああ、皆さま。
モグラを連れた、王様のお散歩です。
あたし、王様のペットなんです。
そういうオーラを出しているのに、王様に手を繋がれただけで特別な女になってしまうのか、ひそひそ声と視線が突き刺さってきて痛い。
「ほら、着いた」
だけどそのおかげで、あんなに足を進められなかった場所が目の前だ。
須王が人だかりに先に身を入れ、安全を確認してあたしを引っ張るようにして引き寄せる。
それはパフォーマンスみたいだった。
丸い赤鼻をして化粧をしたピエロの格好をした道化師が、手にしていた肉包丁を、椅子に座って目を瞑っている少女の首に宛て、左から右へと動かした。
首に見える横一文字の真紅の線。
あたしの中で、なにかが警鐘のようにけたたましくなっている。
道化師が少女の頭をポンと片手で叩くと、首がずるりとずれて地面に転げ落ちた。
悲鳴が起こる中、ピエロは口笛を吹きながら、地面に転がった少女の頭を、頭のない少女の膝の上に乗せ、少女の両手を頭上と首に添えて、正面を向くように抱えさせた。
すると、少女の目がぱちっと開いて微笑んだんだ。
完全にホラーの世界。
なんで、生きているの!?
ちかちか、記憶がざらついている。
頭は唇を動かし、歌を歌った。
それは――。
「瞋恚だ……この歌は」
ちかちか。
ざらついた記憶の向こうが、ほんの少し見えてくる。
ああ……、あれは。
「天使の模倣……」
天使の頭が落ちるあの状況を、あたしは〝夢〟で見ている。
ちかちかと依然閃光が散る中で、黒服の男がそこにいたような、曖昧だけれども記憶の残像が存在していることを感じていた。
須王は憤ってつかつかとピエロに近づき、ピエロの胸ぐらを掴んで怒鳴る。
「お前、誰だ!!」
須王の剣幕に、宙に浮いたピエロが恐怖に身体を仰け反らせる。ただ事ではない雰囲気に、観客達がざわざわし始めて、夢の記憶探索にトリップしていたあたしは我に返った。
やばい、このままでは須王のゴシップになる。
そう思ったあたしは、背後から須王の腰をタックルするように、両手で抑えて言った。
「須王、駄目! 須王っ!!」
「言えよ、お前の意志か、それとも誰かに言われたのか!? なんでこんなことをするんだ。あ゛あ゛!?」
やばい。
須王がキレちゃってる。
観客からスマホのカメラのレンズが向けられるのを察し、モグモグ、写メ避けに伸びたり縮んだりして遮り、王様を守る!
「答えろっ!!」
その時だった。
Der Hölle Rache kocht in meinem Herzen
(復讐の炎は地獄のように我が心に燃え)
Tod und Verzweiflung flammet um mich her!
(死と絶望がわが身を焼き尽くす)
モーツァルト作曲のオペラ「魔笛」、夜の女王のアリア。
ソプラノのさらに高い音を転がすように歌うコロラトゥーラによる超絶技巧を強いる曲を難なく歌い上げている歌声が聞こえて来た。
それは、依然膝の上で歌い続ける頭部からではなく、観客の中からだ。
天使が歌っていたあの曲を難なく歌いこなせているひとがいる。
否、天使と同じ声音で歌っているひとがいる。
同じ声ということはありえない。
声紋認証というものがあるように、人間の声は同じではないからだ。
だけど、一度聞いた天使の歌声をあたしが間違えるはずがない。
九年前だろうと、あたしの耳は天使の声を忘れるはずがない。
あたしを救済した、あの歌声を――。
ざわめく観衆達は、やがて声が聞こえる一点を見つめた。
あたしは震え上がった。
それは――。
髪は短いけれども、天使と同じ顔をした人物が立っていたからだ。
天使の顔と、天使の声を持つそのひとは、口端を持ち上げて言った。
「久しぶり」
その声は、初めて聞く低い艶やかな男声。
灰色のパーカーにチノパンにスニーカーという格好をしたそのひとは、どう見ても裕貴くんくらいの若い男性としか思えない。
あたしの目からは涙が零れる。
恐怖なのか、懐古なのか、感動なのか。
それとも衝撃なのか。
少年から、天使が見える。
天使は死んでいなかった。
「柚――っ」
崩れ落ちそうな身体を、後ろから駆け寄った須王が支えてくれた。
そして一緒に少年を見る。
「ソプラニスタ……いやカストラート?」
少年は須王の怪訝な声に笑いながら肩を竦めると、パーカーのフードをかぶり猫背になり、両手をチノパンのポケットに突っ込みながら言った。
「またね、お姉サン。今度はそいつのいないところで、会おうよ。お姉サンの唇、また味あわせて?」
情欲に満ちた妖艶な眼差しに、ぞくりとする。
彼は、九年前に天使があたしに深いキスをしてきたことを知っている。
「じゃあね、十悪に気をつけて」
「おい、待て!」
しかし須王は座り込むあたしを放置することは出来なかったようで、少年は軽快な足取りで、人混みに隠れるようにして見えなくなった。
……いつの間にか、物騒なピエロもいなくなっていた。
人々の好奇な眼差しは、地面に座り込んでしまったあたしに向けられている。
「三芳、撮ったか!?」
「ええ、動画でばっちり」
「柚、立てるか。ひとまず、帰ろう」
あたしは両側からふたりに支えられて、上野公園を去る。
身体が興奮してたまらなかった。
あれは天使だ。
天使が男の子になり、喋れるようになったんだ――。
あたしは嬉しくてたまらなかった。
0
お気に入りに追加
345
あなたにおすすめの小説
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
病気になって芸能界から消えたアイドル。退院し、復学先の高校には昔の仕事仲間が居たけれど、彼女は俺だと気付かない
月島日向
ライト文芸
俺、日生遼、本名、竹中祐は2年前に病に倒れた。
人気絶頂だった『Cherry’s』のリーダーをやめた。
2年間の闘病生活に一区切りし、久しぶりに高校に通うことになった。けど、誰も俺の事を元アイドルだとは思わない。薬で細くなった手足。そんな細身の体にアンバランスなムーンフェイス(薬の副作用で顔だけが大きくなる事)
。
誰も俺に気付いてはくれない。そう。
2年間、連絡をくれ続け、俺が無視してきた彼女さえも。
もう、全部どうでもよく感じた。
お兄ちゃんはお兄ちゃんだけど、お兄ちゃんなのにお兄ちゃんじゃない!?
すずなり。
恋愛
幼いころ、母に施設に預けられた鈴(すず)。
お母さん「病気を治して迎えにくるから待ってて?」
その母は・・迎えにくることは無かった。
代わりに迎えに来た『父』と『兄』。
私の引き取り先は『本当の家』だった。
お父さん「鈴の家だよ?」
鈴「私・・一緒に暮らしていいんでしょうか・・。」
新しい家で始まる生活。
でも私は・・・お母さんの病気の遺伝子を受け継いでる・・・。
鈴「うぁ・・・・。」
兄「鈴!?」
倒れることが多くなっていく日々・・・。
そんな中でも『恋』は私の都合なんて考えてくれない。
『もう・・妹にみれない・・・。』
『お兄ちゃん・・・。』
「お前のこと、施設にいたころから好きだった・・・!」
「ーーーーっ!」
※本編には病名や治療法、薬などいろいろ出てきますが、全て想像の世界のお話です。現実世界とは一切関係ありません。
※コメントや感想などは受け付けることはできません。メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
※孤児、脱字などチェックはしてますが漏れもあります。ご容赦ください。
※表現不足なども重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけたら幸いです。(それはもう『へぇー・・』ぐらいに。)
大嫌いな歯科医は変態ドS眼鏡!
霧内杳/眼鏡のさきっぽ
恋愛
……歯が痛い。
でも、歯医者は嫌いで痛み止めを飲んで我慢してた。
けれど虫歯は歯医者に行かなきゃ治らない。
同僚の勧めで痛みの少ない治療をすると評判の歯科医に行ったけれど……。
そこにいたのは変態ドS眼鏡の歯科医だった!?
先輩に退部を命じられた僕を励ましてくれたアイドル級美少女の後輩マネージャーを成り行きで家に上げたら、なぜかその後も入り浸るようになった件
桜 偉村
恋愛
別にいいんじゃないんですか? 上手くならなくても——。
後輩マネージャーのその一言が、彼の人生を変えた。
全国常連の高校サッカー部の三軍に所属していた如月 巧(きさらぎ たくみ)は、自分の能力に限界を感じていた。
練習試合でも敗因となってしまった巧は、三軍キャプテンの武岡(たけおか)に退部を命じられて絶望する。
武岡にとって、巧はチームのお荷物であると同時に、アイドル級美少女マネージャーの白雪 香奈(しらゆき かな)と親しくしている目障りな存在だった。
だから、自信をなくしている巧を追い込んで退部させ、香奈と距離を置かせようとしたのだ。
そうすれば、香奈は自分のモノになると思っていたから。
武岡の思惑通り、巧はサッカー部を辞めようとしていた。
しかし、そこに香奈が現れる。
成り行きで香奈を家に上げた巧だが、なぜか彼女はその後も彼の家を訪れるようになって——。
「これは警告だよ」
「勘違いしないんでしょ?」
「僕がサッカーを続けられたのは、君のおかげだから」
「仲が良いだけの先輩に、あんなことまですると思ってたんですか?」
甘酸っぱくて、爽やかで、焦れったくて、クスッと笑えて……
オレンジジュース(のような青春)が好きな人必見の現代ラブコメ、ここに開幕!
※これより下では今後のストーリーの大まかな流れについて記載しています。
「話のなんとなくの流れや雰囲気を抑えておきたい」「ざまぁ展開がいつになるのか知りたい!」という方のみご一読ください。
【今後の大まかな流れ】
第1話、第2話でざまぁの伏線が作られます。
第1話はざまぁへの伏線というよりはラブコメ要素が強いので、「早くざまぁ展開見たい!」という方はサラッと読んでいただいて構いません!
本格的なざまぁが行われるのは第15話前後を予定しています。どうかお楽しみに!
また、特に第4話からは基本的にラブコメ展開が続きます。シリアス展開はないので、ほっこりしつつ甘さも補充できます!
※最初のざまぁが行われた後も基本はラブコメしつつ、ちょくちょくざまぁ要素も入れていこうかなと思っています。
少しでも「面白いな」「続きが気になる」と思った方は、ざっと内容を把握しつつ第20話、いえ第2話くらいまでお読みいただけると嬉しいです!
※基本は一途ですが、メインヒロイン以外との絡みも多少あります。
※本作品は小説家になろう様、カクヨム様にも掲載しています。
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
鬼上官と、深夜のオフィス
99
恋愛
「このままでは女としての潤いがないまま、生涯を終えてしまうのではないか。」
間もなく30歳となる私は、そんな焦燥感に駆られて婚活アプリを使ってデートの約束を取り付けた。
けれどある日の残業中、アプリを操作しているところを会社の同僚の「鬼上官」こと佐久間君に見られてしまい……?
「婚活アプリで相手を探すくらいだったら、俺を相手にすりゃいい話じゃないですか。」
鬼上官な同僚に翻弄される、深夜のオフィスでの出来事。
※性的な事柄をモチーフとしていますが
その描写は薄いです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる