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番外編
私だけの王子様 3
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整地されたフィールドに、赤と青二種類のユニフォームをまとった選手たちがそれぞれ一列になって入場してくる。ざっと見ても、赤の方が体格が良くて青の方が全員細身だ。
「き、キースはどこかな? ねぇ、マリィ。どこにいると思う?」
「少々お待ちを。……ああ、前から三番目のお方では?」
タリカはもともとそれほど視力はよくないみたいなので、鞄からいそいそとオペラグラスを取り出しながら尋ねると、マリィが答えてくれた。マリィ、肉眼なのに見えるんだ。すごい。
オペラグラスを覗き込むと確かに、キャプテンであるジェローム殿下の二人分後ろだけひょこっと身長の波がへこんでいる。周りの選手で埋もれているしヘルメットを被っているから顔は見えないけれど、あれがキースだな。
フィールドの中央に引かれた線を挟んで、学生たちが相手チームと向かい合って試合開始前恒例のお辞儀をする。それを見ているだけで、オペラグラスを持つ私の手にじんわりと汗が溢れた。
審判の号令を受けて、選手がフィールドに散らばる。私は、キースがジェローム殿下の指示を受けてフィールドの隅に移動したのを確認し、オペラグラスを護衛に渡した。オペラグラスは観劇には向いているけれど、視界が狭くなるからスポーツ観戦には向かない。キースの位置だけ確認できたら後は肉眼でその行動を追った方が確実なんだ。
私の周りでは、観客たちが黄色い声を上げて自分の応援する選手の名前を呼んでいる。実は今日参加する選手の一覧は、競技場の入り口で有料配布されていた。あちこちで飛び交う名前は、騎士のものもあれば学生のものもある。ざっと聞いた感じ圧倒的にジェローム殿下のファンが多いみたいだけれど、中には――
「キース様、頑張ってー!」
……思わず後ろを振り返りそうになった。
今、女の子がキースの名前を呼んだ。
彼女も、キースが推し選手なのかな。ラトクリフ侯爵家の次男である彼の純粋なファンなのか、それとも――
審判が、ムチ――乗馬用の鞭ではなくて、二枚の板を留め合わせた楽器の一種だ――を鳴らしたことで、試合が始まる。パァン、という裂帛の音と共に、最初にボールを手にしていた騎士がオールを力強く振り上げ、ボールを吹っ飛ばした。
す、すごいな、あの飛距離! コルベイルのボールはサイズの割にそこそこ重量があるって聞いたんだけど、放物線を描いてコートを飛んだぞ。
ボールの飛んだ先には当然のように、赤服の選手が待ちかまえていた。彼は青服の学生が駆けつけるよりも早く、オールの膨らんだ部分でボールを受け止めるときゅっと体を回転させ、ゴールに向かってたたきつけた。
――でも、学生だって早速先制点を許すわけにはいかない。
ゴール付近で待ちかまえていたのは、学生チームの中でもひときわ体格のいいジェローム殿下。ゴールめがけて飛んできたボールをオールで力強く受け止め、一度バウンドさせた後仕返し、とばかりにコートの反対側へと叩き込んだ。
……ああ、今、学生席の方ですんごい絶叫が上がった。わあ、何人かの女子生徒が失神したみたいでちょっとした騒ぎになっている。相手のボールをカットしただけでこれなんだから、殿下がゴールを決めたときにはいったい何人の女子生徒が医務室に運ばれるんだろうか。
なおマリィに聞いた話なんだけど、この競技場には広い医務室が備えられているけれど、運ばれてくるのは負傷者よりも興奮で血管が切れそうになった老人や、推し選手の奮闘を目にして貧血になったご令嬢――つまり観客の方が圧倒的に多いらしい。なんだそりゃ。
殿下が打ったボールの先には赤服の騎士が待っていたけれど、そこで横から飛び出したのは小柄な青服の選手――キースだ。
「キース!」
思わず立ち上がってしまったけれど、周りも似たようなものだから目立たずに済んだ。マリィも護衛たちも、何も言わずに私のしたいままにさせてくれた。
いつの間にか赤服の隣に回り込んでいたキースは軽やかに宙を飛んでオールでボールを弾き、自分の斜め前で待機していた仲間へとボールを渡す。ひょろっとした体躯の仲間はキースのボールを受け止め、自分たちへのゴールへとボールを弾いた。
……なるほど。学生チームでは、選手のポジションをある程度決めているみたいだ。
たとえば、さっきシュートをカットしたジェローム殿下は敵のゴール前からほとんど動いていない。また一番小柄なキースはさっきボールを受け止めたけれど、積極的に自分がゴールを決めようとはしていない。
大柄な分俊敏性に欠ける殿下はゴールを阻止する役割で、小柄で身軽な分体力と力の低いキースは味方にパスを回す役割。他の四人がコートを走り回ってゴールを決める……といったところかな。
どいつもこいつもガタイのいい騎士と違って、学生選手は体格も身長もまるで異なる。キースだと相手の強力なボールを受け止められないだろうし、体重のある殿下が長時間走り回るのは難しい。
合計したチームの能力が騎士たちより低い分、適材適所で少しでも相手の攻撃を防ぎ、自分たちの攻撃のチャンスを掴む。
これを考えたのはたぶん殿下だと思うけれど、本場の騎士たちに負けず奮闘するキースたちの姿に、思わず目頭が熱くなった。
そうこうしているうちに、どんどん試合は展開されていく。
青服チームも奮闘しているけれど、大人たちにはどうしても勝てない。試合が始まって二十分ほど経ったときには、三対九でかなりの点差が開いていた。
赤服選手が、味方へとボールを打つ。そこに回り込んだのは、キース。
彼が足の筋肉に力を入れてジャンプしようとした、その瞬間――
ガン! と、観客席まで響く鈍い音。
誰かの悲鳴。
審判がムチを鳴らせる音。
……今、私たちの目の前で、キースが。
ボールをカットするためにジャンプしよう軽くしゃがんだキースの背中に、騎士が持っていたオールの先が――!
「っ……キース!」
思わず前のめりになってしまい、観客席から転げ落ちそうになった私をすかさず、護衛が支えてくれた。
キースが、両手を地面に突いて四つんばいになっている。彼の背中を打ってしまった騎士がキースの前にしゃがみ、何か話しかけているみたいだ。
「……マリィ、今のって」
「ご自分の死角に立っていたキース様に気づかず、背中を打ってしまったのでしょう」
あわあわとする私とは対照的に、マリィは落ち着いた声で教えてくれる。
審判も彼らに駆け寄って、何か話をしているみたいだ。駆けつけてきたジェローム殿下も、キースに何か聞いているみたい。
キースはそんな周りに対し、さっきから首を横に振ってばかりだ。相手の騎士の言葉にも首を横に振って、審判に向かってひとつだけ頷いた後――審判は二度、ムチを鳴らした。
「あの合図は――?」
「軽違反です。コルベイルは選手同士の接触が多く、負傷者が出るのが当たり前。先ほどの事例ですと……騎士選手が故意にキース様を攻撃していないのは確かなので、学生チームにサーブ兼が移っただけで、試合続行ですね」
「そうなのね……」
私は護衛になだめられて着席し、鞄から出したハンカチをぎゅっと握りしめた。
ムチの合図と共に、皆がそれぞれのポジションに戻る。背中を打たれたキースもジェローム殿下とハイタッチのような動作をした後、オールを握りしめて配置へと向かっていった。
……私のいる場所からは、キースの表情までは読み取れない。
でも私には――痛みをこらえて真っ直ぐ前を向く彼の眼差しが、胸に痛いほど感じられていた。
「き、キースはどこかな? ねぇ、マリィ。どこにいると思う?」
「少々お待ちを。……ああ、前から三番目のお方では?」
タリカはもともとそれほど視力はよくないみたいなので、鞄からいそいそとオペラグラスを取り出しながら尋ねると、マリィが答えてくれた。マリィ、肉眼なのに見えるんだ。すごい。
オペラグラスを覗き込むと確かに、キャプテンであるジェローム殿下の二人分後ろだけひょこっと身長の波がへこんでいる。周りの選手で埋もれているしヘルメットを被っているから顔は見えないけれど、あれがキースだな。
フィールドの中央に引かれた線を挟んで、学生たちが相手チームと向かい合って試合開始前恒例のお辞儀をする。それを見ているだけで、オペラグラスを持つ私の手にじんわりと汗が溢れた。
審判の号令を受けて、選手がフィールドに散らばる。私は、キースがジェローム殿下の指示を受けてフィールドの隅に移動したのを確認し、オペラグラスを護衛に渡した。オペラグラスは観劇には向いているけれど、視界が狭くなるからスポーツ観戦には向かない。キースの位置だけ確認できたら後は肉眼でその行動を追った方が確実なんだ。
私の周りでは、観客たちが黄色い声を上げて自分の応援する選手の名前を呼んでいる。実は今日参加する選手の一覧は、競技場の入り口で有料配布されていた。あちこちで飛び交う名前は、騎士のものもあれば学生のものもある。ざっと聞いた感じ圧倒的にジェローム殿下のファンが多いみたいだけれど、中には――
「キース様、頑張ってー!」
……思わず後ろを振り返りそうになった。
今、女の子がキースの名前を呼んだ。
彼女も、キースが推し選手なのかな。ラトクリフ侯爵家の次男である彼の純粋なファンなのか、それとも――
審判が、ムチ――乗馬用の鞭ではなくて、二枚の板を留め合わせた楽器の一種だ――を鳴らしたことで、試合が始まる。パァン、という裂帛の音と共に、最初にボールを手にしていた騎士がオールを力強く振り上げ、ボールを吹っ飛ばした。
す、すごいな、あの飛距離! コルベイルのボールはサイズの割にそこそこ重量があるって聞いたんだけど、放物線を描いてコートを飛んだぞ。
ボールの飛んだ先には当然のように、赤服の選手が待ちかまえていた。彼は青服の学生が駆けつけるよりも早く、オールの膨らんだ部分でボールを受け止めるときゅっと体を回転させ、ゴールに向かってたたきつけた。
――でも、学生だって早速先制点を許すわけにはいかない。
ゴール付近で待ちかまえていたのは、学生チームの中でもひときわ体格のいいジェローム殿下。ゴールめがけて飛んできたボールをオールで力強く受け止め、一度バウンドさせた後仕返し、とばかりにコートの反対側へと叩き込んだ。
……ああ、今、学生席の方ですんごい絶叫が上がった。わあ、何人かの女子生徒が失神したみたいでちょっとした騒ぎになっている。相手のボールをカットしただけでこれなんだから、殿下がゴールを決めたときにはいったい何人の女子生徒が医務室に運ばれるんだろうか。
なおマリィに聞いた話なんだけど、この競技場には広い医務室が備えられているけれど、運ばれてくるのは負傷者よりも興奮で血管が切れそうになった老人や、推し選手の奮闘を目にして貧血になったご令嬢――つまり観客の方が圧倒的に多いらしい。なんだそりゃ。
殿下が打ったボールの先には赤服の騎士が待っていたけれど、そこで横から飛び出したのは小柄な青服の選手――キースだ。
「キース!」
思わず立ち上がってしまったけれど、周りも似たようなものだから目立たずに済んだ。マリィも護衛たちも、何も言わずに私のしたいままにさせてくれた。
いつの間にか赤服の隣に回り込んでいたキースは軽やかに宙を飛んでオールでボールを弾き、自分の斜め前で待機していた仲間へとボールを渡す。ひょろっとした体躯の仲間はキースのボールを受け止め、自分たちへのゴールへとボールを弾いた。
……なるほど。学生チームでは、選手のポジションをある程度決めているみたいだ。
たとえば、さっきシュートをカットしたジェローム殿下は敵のゴール前からほとんど動いていない。また一番小柄なキースはさっきボールを受け止めたけれど、積極的に自分がゴールを決めようとはしていない。
大柄な分俊敏性に欠ける殿下はゴールを阻止する役割で、小柄で身軽な分体力と力の低いキースは味方にパスを回す役割。他の四人がコートを走り回ってゴールを決める……といったところかな。
どいつもこいつもガタイのいい騎士と違って、学生選手は体格も身長もまるで異なる。キースだと相手の強力なボールを受け止められないだろうし、体重のある殿下が長時間走り回るのは難しい。
合計したチームの能力が騎士たちより低い分、適材適所で少しでも相手の攻撃を防ぎ、自分たちの攻撃のチャンスを掴む。
これを考えたのはたぶん殿下だと思うけれど、本場の騎士たちに負けず奮闘するキースたちの姿に、思わず目頭が熱くなった。
そうこうしているうちに、どんどん試合は展開されていく。
青服チームも奮闘しているけれど、大人たちにはどうしても勝てない。試合が始まって二十分ほど経ったときには、三対九でかなりの点差が開いていた。
赤服選手が、味方へとボールを打つ。そこに回り込んだのは、キース。
彼が足の筋肉に力を入れてジャンプしようとした、その瞬間――
ガン! と、観客席まで響く鈍い音。
誰かの悲鳴。
審判がムチを鳴らせる音。
……今、私たちの目の前で、キースが。
ボールをカットするためにジャンプしよう軽くしゃがんだキースの背中に、騎士が持っていたオールの先が――!
「っ……キース!」
思わず前のめりになってしまい、観客席から転げ落ちそうになった私をすかさず、護衛が支えてくれた。
キースが、両手を地面に突いて四つんばいになっている。彼の背中を打ってしまった騎士がキースの前にしゃがみ、何か話しかけているみたいだ。
「……マリィ、今のって」
「ご自分の死角に立っていたキース様に気づかず、背中を打ってしまったのでしょう」
あわあわとする私とは対照的に、マリィは落ち着いた声で教えてくれる。
審判も彼らに駆け寄って、何か話をしているみたいだ。駆けつけてきたジェローム殿下も、キースに何か聞いているみたい。
キースはそんな周りに対し、さっきから首を横に振ってばかりだ。相手の騎士の言葉にも首を横に振って、審判に向かってひとつだけ頷いた後――審判は二度、ムチを鳴らした。
「あの合図は――?」
「軽違反です。コルベイルは選手同士の接触が多く、負傷者が出るのが当たり前。先ほどの事例ですと……騎士選手が故意にキース様を攻撃していないのは確かなので、学生チームにサーブ兼が移っただけで、試合続行ですね」
「そうなのね……」
私は護衛になだめられて着席し、鞄から出したハンカチをぎゅっと握りしめた。
ムチの合図と共に、皆がそれぞれのポジションに戻る。背中を打たれたキースもジェローム殿下とハイタッチのような動作をした後、オールを握りしめて配置へと向かっていった。
……私のいる場所からは、キースの表情までは読み取れない。
でも私には――痛みをこらえて真っ直ぐ前を向く彼の眼差しが、胸に痛いほど感じられていた。
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