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14話 楽しいパーティー 1
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中へと入った私とシグレ様を迎えたのは……通常のパーティーだった。あくまでも見た目は……。幾つものテーブルの上には豪華な食べ物や飲み物が置かれており、セルフサービスで取ることが出来るようになっている。
一般人のパーティーにも深く根付いている方法だった。
「王子殿下が出席するパーティーとしては、ややフランク過ぎる印象ですね」
「まあ、このくらいの雰囲気の方が変に気を遣う必要もないだろう。私としてはむしろありがたいくらいだ」
「全体としての使用人の数は減らせますので、経済的かもしれませんね」
「そういうことだ」
そんな会話をしながら、私達はテーブルに並べられていた食事に手を付けていた。どれも味は格別だ。その辺りは民間のパーティーとは一線を画すのだと思う。価格も違うだろうしね。
「さて……ドレーク殿たちは何処にいるのかな?」
「マグロ様とシエナ令嬢の姿も見当たりませんね……」
周囲の貴族達の中に姿が見られない……まだ来ていないのかしら? 私達はしばらく食事を続け、適当な会話で話を盛り上げることにした。シグレ様と話しているだけで楽しいのだから、内容は深く考えずに。
----------------------------
「王子殿下、こちらにいらっしゃいましたか」
それからしばらくして、ドレーク兄さまが現れた。ルック兄さまと一緒に。
「ドレーク殿、それからルック殿も一緒か」
「本日はお越しいただきありがとうございました、レミーラも感謝するぞ」
「いえ、私はそんな……とんでもないです」
兄さま達にお礼を言われると、なんだか調子が狂ってしまうわね。変な感じだ。なによりも、私の周りには長身の男性が3人も立っているのが異様な光景だった。シグレ様、ドレーク兄さま、ルック兄さま……皆、有名だし護衛が周囲に立っているのとは全く意味が違う。
「それでいい加減に教えてもらえないですか? 兄さま。本日は一体、何があるんですか?」
「本日は何があるか、だと? 今日は貴族同士の関係強化も兼ねたパーティーだぞ? 楽しんだらいいじゃないか。さっきまでシグレ王子殿下と楽しんでいただろう?」
「そ、それはそうかもしれませんが……」
さっきまでのシグレ様との会話をしっかりと、遠方から見ていたのね。抜け目ない兄さまだわ……。
「ふふ、ドレーク殿。まさか本当に単に楽しむだけで呼んだわけではあるまい?」
「ええ、それはもちろん。色々と考えてはおりますが、レミーラとシグレ様のツーショットを見ただけで、彼らがどう感じるか……それだけでも楽しみではありませんか?」
「彼ら……? ああ、いらっしゃったようだな」
シグレ様の見ている場所、私もそこに視線を移してみる。そこには……。
「来ましたね、マグロ・フォルクス公爵とシエナ・ウィンドミル公爵令嬢……本当に」
「来てもらわないと、逆に困ってしまったがな……」
計画通り、と言わんばかりに、ドレーク兄さまとルック兄さまの二人はそんな悪い顔をしていた。
一般人のパーティーにも深く根付いている方法だった。
「王子殿下が出席するパーティーとしては、ややフランク過ぎる印象ですね」
「まあ、このくらいの雰囲気の方が変に気を遣う必要もないだろう。私としてはむしろありがたいくらいだ」
「全体としての使用人の数は減らせますので、経済的かもしれませんね」
「そういうことだ」
そんな会話をしながら、私達はテーブルに並べられていた食事に手を付けていた。どれも味は格別だ。その辺りは民間のパーティーとは一線を画すのだと思う。価格も違うだろうしね。
「さて……ドレーク殿たちは何処にいるのかな?」
「マグロ様とシエナ令嬢の姿も見当たりませんね……」
周囲の貴族達の中に姿が見られない……まだ来ていないのかしら? 私達はしばらく食事を続け、適当な会話で話を盛り上げることにした。シグレ様と話しているだけで楽しいのだから、内容は深く考えずに。
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「王子殿下、こちらにいらっしゃいましたか」
それからしばらくして、ドレーク兄さまが現れた。ルック兄さまと一緒に。
「ドレーク殿、それからルック殿も一緒か」
「本日はお越しいただきありがとうございました、レミーラも感謝するぞ」
「いえ、私はそんな……とんでもないです」
兄さま達にお礼を言われると、なんだか調子が狂ってしまうわね。変な感じだ。なによりも、私の周りには長身の男性が3人も立っているのが異様な光景だった。シグレ様、ドレーク兄さま、ルック兄さま……皆、有名だし護衛が周囲に立っているのとは全く意味が違う。
「それでいい加減に教えてもらえないですか? 兄さま。本日は一体、何があるんですか?」
「本日は何があるか、だと? 今日は貴族同士の関係強化も兼ねたパーティーだぞ? 楽しんだらいいじゃないか。さっきまでシグレ王子殿下と楽しんでいただろう?」
「そ、それはそうかもしれませんが……」
さっきまでのシグレ様との会話をしっかりと、遠方から見ていたのね。抜け目ない兄さまだわ……。
「ふふ、ドレーク殿。まさか本当に単に楽しむだけで呼んだわけではあるまい?」
「ええ、それはもちろん。色々と考えてはおりますが、レミーラとシグレ様のツーショットを見ただけで、彼らがどう感じるか……それだけでも楽しみではありませんか?」
「彼ら……? ああ、いらっしゃったようだな」
シグレ様の見ている場所、私もそこに視線を移してみる。そこには……。
「来ましたね、マグロ・フォルクス公爵とシエナ・ウィンドミル公爵令嬢……本当に」
「来てもらわないと、逆に困ってしまったがな……」
計画通り、と言わんばかりに、ドレーク兄さまとルック兄さまの二人はそんな悪い顔をしていた。
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