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第1章
第48話 勇者
しおりを挟むーー アガルタ エルサリオン王国 王城 執務室 国王 リンドール・エルサリオン ーー
「失礼します」
「おお、ティニエル。アリエルの様子はどうであった? 」
私は執務室に入ってきた王妃のティニエルに、アリエルの様子を尋ねた。
「はい。侍女の話では相当落ち込んでいるようです。今回ばかりは自分のしたことの重大さが理解できたのでないでしょうか」
「そうか……困った娘だ。よりにもよって彼に手を出すとは。私がこの目で見張っておくべきだった」
私は執務机からソファーへと移り、ティニエルと向かい合うように座りながらそう言った。
アリエルは本当にとんでもない事をしてくれた。
セカイ氏との関係改善をはかる機会を、完膚なきまでに破壊してくれた。
「戦うことが好きなあの子が、まさか月へ行く命令を無視するなど私も予想していませんでした」
「セカイ氏が来る日程まで探り当てるとはな……あの子は知らないだろうが、親衛隊の者は相当強引な手を使って調べたそうだ。亜空間ホールの監視部隊員に監禁されていた者もいた。アリエルは自分が命令したことが、どれほど多くの人に苦痛を与えることになるのか考えなさ過ぎる」
「私の責任です。やっと授かった娘だからと甘やかし過ぎました……申し訳ありません」
「それは私もだ。兄のルーミルも愛してはいるが、アリエルは君との子でしかも女の子だ。愛おしくてついつい甘やかしてしまった。そのせいであれほどのお転婆に育ってしまったがな」
ルーミルは側室との子だが、後継者ゆえに厳しく育てた。しかしアリエルは女の子で、ティニエルとやっと授かった子だ。そのうえ成長するにつれ聖母様に似てきたことから、将来はルーミルを支えながらアガルタを導く女性になると期待したものだ。
それがまさか剣を取り自ら戦うとは……伝承に聞く聖母様とは真逆の性格に育ってしまった。
私の育て方が悪かったのか、それともあれがアリエルの本質なのか……
「セカイ殿はもうエルサリオンへは来ていただけないと聞きました。母として娘の不始末をお詫びしたいのですが、それは叶いそうもありません」
「ああ、かなり怒っていたようだ。それもそうであろう。地上では外交局により家族を人質に取られ、エルサリオンに来ればアリエルらにより恋人を侮辱されたうえに恐喝され、戦闘になった挙句に宇宙艦隊により砲撃を受けたのだ。この国が滅ばなかったのが奇跡であろう」
関わった者全てを処分した。その事をセカイ氏と懇意にしている情報局により伝えたところ、誠意は伝わったとのことだった。だが彼はもう関わりたくないとも言っていたそうだ。許しを得て関係を改善するためには、さらなる努力が必要であろう。
そのためには長年放置してきた差別問題を解決しなければならない。代々の王が解決できなかったこの問題を私が解決しなければ……
「映像を見ました。あの魔法のような不思議な力とエーテル保有量があれば、数日もあればこの国は滅んでいたかもしれません」
「そうだ。宇宙艦隊ですら一撃で壊……」
ピピッ
「……私だ」
私がティニエルと話していると、耳に装着しているインターフェースに通信が入った。
私はその通信相手の名前を確認し、とうとう結果が出たかと回線を繋いだ。
《お忙しいところ失礼致します。ご命令いただいた件の結果が出ました》
「そうか……それで? 鑑定の結果はどうであった? 」
《はい……一致率が98%となりました》
「そ、それは本当か!? 間違いないのだな? 」
私はダグル研究所所長のローミオン所長から、秘密裏に依頼していた鑑定の結果を聞き驚愕した。
《はい。記録にありましたDNA情報及び、遺物保管施設に保管されておりました体毛と照合した結果。同一の物であることがわかりました。王よ……これはいったいどういうことなのでしょうか? 1万5千年前に現れたダグル、いえ『マモノ』と呼ばれる異星人の四肢をなぜ地上の者が……》
「ローミオン。この件は他言無用だ。これ以上の詮索も禁ずる」
《……はい。王の仰せのままに》
「すまぬな。これはこの国にとって、いやアガルタにとって非常に重大なことなのだ。時が来れば話す。それまで心の内に留めておいてくれ」
《アガルタのとまで仰せられますか……承知いたしました。部下にもキツく言い聞かせておきます》
「うむ。頼むぞ。ご苦労だった」
《失礼致します》
「一致した。一致してしまった……まさかこんなことが現実に起こるなどとは……」
私は局長との通信を切ると、ソファーにもたれかかり天井を見上げそうつぶやいた。
古文書に書かれていた黒髪のニホンの民に、様々な魔法を発現させる魔結晶。魔法鉄の剣に銃。そして雷の魔法に40万を超えるエーテル保有量。さらにはマモノと呼ばれる人型のダグル……全てが揃ってしまった。特にマモノの手足を所有していたのは決定的だ。
セカイ氏自身が語っていたという、異世界でのマモノとの戦い。これは我々が伝え聞いていたマモノと同じものだった。
ここまで一致しているならば、やはり彼は……
「あ、あなた……まさか本当に? 」
「ああ……古文書に書かれている勇者ワタールは、セカイ・ワタル氏の可能性が高い」
「そ、そんな……そんなことって……1万5千年前の勇者様が現代に現れるなど……」
「落ち着きなさい。まだ確認しなければならないことがある。古文書も初期の物は失われているゆえな。そもそも勇者の伴侶はハーフエルフではなく、名も無きエルフだったはずだ。確かに魔銃は持っていたが、色々と食い違いが多い。もしかしたら並行世界から来た可能性も考えられる」
私は動揺するティニエルにまだ確定ではないと、確認しなければならないことがあると言い落ち着かせた。
我らが先祖がこの地に降り立ってからの記録が書かれている古文書は、特に勇者様とその伴侶。そして初代と二代目の王の容姿に触れた部分が失われている。それが何故なのかはわからない。戦争があったわけではないというのに、その部分の記録が無いのだ。
ただ、唯一間違いがないのは、勇者様は魔王との戦いで死んだと記録にはある。巨大な光に包まれて魔王ともども消え去ったと。
1万5千年前にだ。そう、生きているはずがないのだ。
しかし一つだけ可能性がある。
それはそれまでは様々な名で呼称されており、数々の文明を築いては滅んでいった島国。その島国が1300年前にニホンという名で呼ばれるようになったことで、ある可能性を我々は考え始めた。
聖母様や我々のご先祖様である始まりの民たちは、過去のチキュウにやってきたのではないかと……
そう思いながらも我々は、勇者様が持っていたと伝えられるスマホという通信機が現れるまで、あの島の人々を見守ってきた。スマホが現れるまで極力歴史を書き換えないようひっそりと……
そしてニホンにスマホが現れたことで、我々はニホン中のエーテル反応を調査した。
そして昨年。カナガワケンの海岸沿いで膨大なエーテル反応を感知した。それはすぐに消え行方がわからなくなったが、ダグルのチキュウへの侵攻時に再び現れた。
そしてその膨大なエーテルの持ち主はローブを被り、我々の古い友人であり貿易相手であるグレイ星人の仮面をしてその姿を現した。
圧倒的な力であった。伝承に聞く魔法を扱い、レベル1や2程度とはいえ数千のダグルを瞬殺していた。
その者の扱う魔法のような能力を見た私は、王家の書庫に籠り古文書を調べ続けた。その結果セカイ氏が勇者様なのではないかと疑っていた。
確認したかった。本人に会い話をしたかった。しかし外交局の凶行によりその可能性は潰えてしまった。
その後も情報局の功績により修復しかけていた関係も、娘により壊されてしまった。
今はセカイ氏との関係は最悪と言っていいだろう。
しかし私は彼が勇者様かどうか確認をする必要がある。周囲の反対があろうとも、これからは私自らが動かねばならない。
「ティニエル。各国の王と緊急会議を行う。こればかりは会って話さねばならない」
「は、はい。では私は支度を整えてきます」
「そうしてくれ」
私は執務室を出ていくティニエルを見送り、インターフェースを立ち上げ外交局へと通信を繋いだ。
もしもセカイ氏が勇者様であったなら……
彼が我々の祖先であるアルガルータの民を救った勇者様であったのならば……
私は高揚していく気持ちを抑えながら、外交局長へ各国の王へ連絡を入れるように指示をするのだった。
♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢
「はあ? オーストラリアに付いてきて欲しい? 」
「ああ、オーストラリアの広大な大地には、まだ蟻型とバッタ型のインセクトイドが多く潜んでいる。それらを航に集めて欲しいんだ」
「俺は誘蛾灯かよ! 」
俺は手に持っていたビールの入ったコップをテーブルに叩きつけ、向かいに座る小長谷へと抗議をした。
人をインセクトイドホイホイみたいに扱おうとしやがって!
地上に戻ってきてから1ヶ月ほどが経った頃。
俺たちは相変わらず盛岡を拠点に岩手県や秋田県の観光をし、昼は食い倒れツアー、夜はトワとの戦いと忙しい毎日を送っていた。そんな時に俺のもとへ小長谷が稽古をつけて欲しいと、EC中隊を引き連れてやって来た。
俺も運動がしたかったし、中隊も20人から50人まで増えたらしいので、女の子たちとのスキンシップも兼ねて稽古をつけてやることにした。
そしてサクが稼働限界になるまで徹底的にシゴいたあと、小長谷や森高2尉と若草2尉ら隊長クラスを引き連れ岩手基地近くの居酒屋へとやって来た。
居酒屋は公安が前日のうちに手配をして貸し切りにしてある。
飲み会が始まるとカレンとトワはさっそく女性自衛官たちに囲まれ、質問攻めにあっていた。昼の訓練にはカレンも教官役として参加したからな。今回は仮面を着けていなかったから、カレンと助手のトワのその美しさを見た女性たちから羨望の眼差しを受けていた。まあそのあとすぐカレンに全滅させられてたけど。
休憩中もよく話していたし、やっぱエルフは男女問わず人気なようだ。
俺はカレンとトワと話す女性自衛官たちに、それとなくお酒を注いで回った。
特に森高2尉と若草2尉には念入りにだ。しかしそこはさすがの自衛官。なかなか思考停止になるほど酔ってくれなかった。
このままでは王様ゲームに突入できないと焦りを覚えていると、テーブルで神妙な顔をして座っていた小長谷が口を開き面倒な頼み事をしてきたというわけだ。
そもそもオーストラリアって確か今は冬だよな? 行くメリットが何もないんだけど?
「頼む航。オーストラリアには未だに数千匹のインセクトイドが潜伏しているんだ。アガルタの人たちは都市部のインセクトイドのみ処理して帰ってしまったからな。世界中に未だに多くのインセクトイドが地上に残ったままなんだ」
「世界のことなんか知ったことかよ。そんなの面倒見だしたらキリがねえぞ? そのうち国際軍とかに組み込まれて、死ぬまで戦い続けるハメになるのがオチだ。俺みたいにな」
馬鹿が。他国のことは他国にやらせればいいんだ。やっとエーテルを扱えるようになったばかりの中隊をすり減らしてどうすんだよ。お前らは日本を守ることだけ考えてりゃいいんだよ。
「そこは大丈夫だ。今回は中隊の強化のために、近接戦闘の実戦訓練を行いたいんだ。中国大陸は色々と危険だからな。ほかに多くのインセクトイドが残っているのは、オーストラリアしか近隣にないんだ」
「なるほど。救援ではなく実戦訓練という名目か……う~ん……俺はパスッ! まあ頑張ってきてくれ」
「きょ、教官! どうかお願いします!短期間でエーテル保有量を増やすためには、教官のお力が必要なんです! 」
「そ、そうです! お願いします教官! 私たちは強くなって日本を救いたいんです! 」
「「「教官! お願いします! 」」」
「小長谷……事前に打ち合わせてたな……」
「そ、そんなことはない。皆愛国心からそう言っているんだ」
この野郎……目をキョロキョロさせてやがって! お前の嘘はわかりやすいんだよ!
しかしなるほど。今回の飲み会はこれが狙いだったのか。
俺はテーブルの向こう側から、一斉に身を乗り出してお願いをしてくる森高2尉らの胸の谷間を見ながら納得していた。しかし森高2尉はデカイな……
うーん、どうするかな。彼女たちの目は真剣だ。訓練の時の粘り強さでもわかってはいたが、本当に日本を守りたいと思っているんだろう。
断りづらい……まあオーストラリア首相とは話したことがあるしな。日本を出て行く時に次に住む予定の国だったし、友好を築いておくのも悪くはない。
一応カレンの意見も聞いておくか。
俺はカレンの意見も聞こうと、隣で焼き鳥を頬張っていたカレンに声を掛けた。
「カレン、どうする? 」
「ん、条件次第」
「条件て、何か自衛隊にして欲しいこととかあったか? 」
金はこれ以上あっても使い切れないしな。婆ちゃんは超VIP待遇で、公安の女性が俺が手配したことになっているお手伝いさんに扮して護衛してくれてるしな。まあ婆ちゃんには、色々気付かれてはいる感じだけど。
「海でみんなと遊びたい」
「みんなと海水浴か? でもオーストラリアは南半球だから今は冬だぞ? 」
どうやらカレンは女性自衛官たちを気に入ったみたいだ。こういう強くなるために必死な子にカレンは弱いからな。昔の自分を重ねて見ている部分もあるんだろう。
でも冬の海に行ってもなぁ。
「沖縄は夏」
「ああ、そういうことか」
報酬に沖縄で遊ばせろということか。
「まあそれならいいか。小長谷。受けてもいいが、帰りに宮古島の高級ホテルとプライベートビーチを10日間貸し切りにしてくれ。そこでEC中隊のみんなとバカンスすることが条件だ」
「こ、この時期に10日間も貸し切りにしろというのか!? そこに自衛官である我々がバカンスを!? こ、国民の目が……」
「命懸けで戦ってんだ。それで贅沢だとか文句言う国民がいる国になんか俺はいたくないね。M-tubeを通して俺がそう言っておいてやるから安心しろ」
自分たちを外敵から命懸けで守ってくれる自衛官に文句を言う奴なんか、そんなの日本人じゃねえだろ。そんな奴らの言動を黙認するような、恥知らずな人間がいる国になんかいたくねえわ。俺がM-tubeを通してキッチリ釘を刺してやる。
「わ、わかった。オーストラリアでの実戦訓練が終わったら、宮古島のホテルを貸し切ろう。部下たちの休暇に関しては、もともと予定していたから大丈夫だ」
「「「きゃぁぁぁぁ! 教官! ありがとうございます! 」」」
「いやいや、みんな頑張っているからね。これくらい当然の権利だよ」
小長谷が頷くと同時に満面の笑みを浮かべ喜んでいる森高2尉や若草2尉たちに、俺は優しい眼差しを向けてそう言った。
カレングッジョブ!
沖縄のビーチで水着の女の子50人に囲まれてバカンスとか最高かよ!
やべっ! 超楽しみになってきた!
フィロテスはもうすぐこっちに来るし、これはこの夏キメるしかないだろ!
昼は自衛官の女の子たちに囲まれオイルを塗ったりしてあげて、夜はカレンとフィロテスとトワと四人で……
俺は上機嫌の森高2尉たちとカレンが海でのレジャーを話しているのを横で聞きながら、沖縄でのバカンスを夢想して股間を元気にさせていたのだった。
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