『刻の輪廻で君を守る』

ぜのん

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前奏 06.9章『嵐の前のプレリュードなナニか』

06.9章-04

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***6.9-04-03

「セレスお嬢様の特使としての任、いよいよ重大なものとなりましょうな」

「そうね……単に犯罪者を寄越せと頼み事するだけの任なら行くのが少し怠かったのだけど、楽しそうな事になりそうね、コレは」

「ああ、これだから……済まないね、ワルター君」

 お養父様に頼まれたワルターは——ワルター・ストラウス、これでも『聖十字騎士』の一員で8歳の娘を持つ愛妻家だ——いつもの様に、仰々しくお養父様に拝礼するのだ。



 にしても。



 クロノクル市国か……。

 未知の街、未知の人々、そして刻の揺らぎ。

 何か新しいことが起こる予感がする。



 これは、ちょーっと面白くなりそーね!



 私は胸の高鳴りを抑えながら、旅立ちの準備を終えたのだった。


⭐︎⭐︎⭐︎
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