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06章『喧騒下のアブダクテッドな天使様』〈結〉
06章-16
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***06-16-09
気がつくと、そこは部屋の中だった。
柔らかい色調のピンクや茶色で統一された部屋とベッド。
その中で異様な存在感を醸し出す大きな本棚とギッシリと積まれた黒い背表紙の本の数々。
ここは……
「どうしたの? アッシュ。急に黙り込んで?」
傍の椅子に座っていたのはレイチェルだった。
そうだ、ここはレイチェルの部屋だ。もう滅多に来なくなったから来たのは数年ぶりになるが、雰囲気はほとんど変わってない。
「どうしたのよ、本当に。私の淹れた紅茶に何か入ってたっていうんじゃないでしょーね……」
ジト目でこちらを見るレイチェルの手元にはティーカップがあった。俺のテーブルの前にも。
どうやら、俺はレイチェルの部屋でお茶をしていたらしい。
時刻は20時に差し掛かろうとしていた。
こんな夜遅くに、なぜ?
「あーあ、折角のお祭りだったのに、残念だったわね。て、アッシュは人混みじゃない方でむしろ良かった、みたいな感じだったけどー」
やはり半眼で睨まれる。何が起こったのだ。
いや、その前に。
俺は、成功したのか? 過去は変えれたのか? リアンは!?
「でも、ミリーも泣いてたけどリアンちゃんが無事で良かったわ」
リアンは……無事だったのか……。俺は……やったのか!
「ちょ、ちょっとアッシュまで急に涙ぐんで……どうしたのよ、今更……」
慌てるレイチェルから大体の経過を確認することが出来た。
⭐︎⭐︎⭐︎
気がつくと、そこは部屋の中だった。
柔らかい色調のピンクや茶色で統一された部屋とベッド。
その中で異様な存在感を醸し出す大きな本棚とギッシリと積まれた黒い背表紙の本の数々。
ここは……
「どうしたの? アッシュ。急に黙り込んで?」
傍の椅子に座っていたのはレイチェルだった。
そうだ、ここはレイチェルの部屋だ。もう滅多に来なくなったから来たのは数年ぶりになるが、雰囲気はほとんど変わってない。
「どうしたのよ、本当に。私の淹れた紅茶に何か入ってたっていうんじゃないでしょーね……」
ジト目でこちらを見るレイチェルの手元にはティーカップがあった。俺のテーブルの前にも。
どうやら、俺はレイチェルの部屋でお茶をしていたらしい。
時刻は20時に差し掛かろうとしていた。
こんな夜遅くに、なぜ?
「あーあ、折角のお祭りだったのに、残念だったわね。て、アッシュは人混みじゃない方でむしろ良かった、みたいな感じだったけどー」
やはり半眼で睨まれる。何が起こったのだ。
いや、その前に。
俺は、成功したのか? 過去は変えれたのか? リアンは!?
「でも、ミリーも泣いてたけどリアンちゃんが無事で良かったわ」
リアンは……無事だったのか……。俺は……やったのか!
「ちょ、ちょっとアッシュまで急に涙ぐんで……どうしたのよ、今更……」
慌てるレイチェルから大体の経過を確認することが出来た。
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