『刻の輪廻で君を守る』

ぜのん

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06章『喧騒下のアブダクテッドな天使様』〈結〉

06章-05

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***06-05-09

 世界が突然、淡いモノクロームの灰色に染まりきる。

 俺も、レイチェルも、バルも、全てのものが静止し、全ての音が失われる無音の世界。

 そこに彼らは空から現れる。



《ウフフ……》

《アハハ……》

《ハハハ……》

《フフフ……》



 頭の中に響く笑い声。

 灰色に染まる静止した世界の中、青い燐光を纏った少年少女達がゆっくりと舞い降りる。



 ——天使達



《ついに辿り着いたね……》

《この町の嘘に……》

《でもまだだ。まだ足りない……》

《僕たちの想いは……》

《だから……》

《君が守りたいモノ……》

《その意志を……》

 ——見せるんだ……僕たちに届くのか。



 瞬間、世界が反転した。

⭐︎⭐︎⭐︎
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