『刻の輪廻で君を守る』

ぜのん

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06章『喧騒下のアブダクテッドな天使様』〈結〉

06章-02

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***06-02-09

 と、バルが巨体を揺らしながら階段を駆け上ってくる。その後ろにはレイチェルの姿も。

「ふぃー、この階段、急すぎるのな。ダイエットにはちょうどいいんかも知らんけどー」
「はぁ、はぁ、はぁ……私は……別に、ダイエットの予定、ないん……はぁ、はぁ、はぁ……です……けどぉ……ふぅー」

 公園に着くなり二人とも、息を切らして座り込む。

「すまないな、二人とも」

 屋台で買ったガラス瓶入りのレモネードを2人に手渡す。

「ありがと、アッシュ。……どう? シミュレーションできた?」

 早速、口をつけながらレイチェルがおれに問いかける。

「まぁ、それなりにな」



 例の袋小路の反対にある坂の上、高台にあるこの公園に来たのは、ここからなら問題の路地全体が見下ろせるからである。

 そこで、ユリウスからもらった配置図、そしてバルから伝えられた、例のその時のギャング団員の位置関係を頭に擦り込ませる。

 奴らの動きを脳裏に再現させ、何パターンか想定する。

 だが、最大の障害は、

「……ヤツの情報は何かあったか?」

⭐︎⭐︎⭐︎
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