『刻の輪廻で君を守る』

ぜのん

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間奏 00章『先んじるビタースウィートな初恋』

00章-16

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***00-16-07

 起きたらパパとママにすっごく怒られるかと思ったのだけど、パパとママはため息をついて『もう無茶をしちゃいけない』と、注意してくれるだけだった。

 これも後から聞いたのだけど、アシュ兄ちゃんが、私を連れ帰って来てくれた時に、

『僕がレイチェルだけを森に行かせてしまったのがいけないんだ。だからレイチェルを責めないで欲しい』

 と、言って、パパやママに私を叱らないよう懇願したらしい。

 代わりに、ノートンおじさんにアシュ兄ちゃんは一晩中、怒られていたみたいだけど。

 でも、次の日のアシュ兄ちゃんはそんなことはおくびにも出さず、

『どうかな? レイチェル、風邪は引いてないかい? 大丈夫なら今日はどうしよう? またエルム草原にミリーちゃんの花輪を作りに行くかい?』

 と、苦笑しながら、昨日のことなんて何も無かったかのように話すのだった。

⭐︎⭐︎⭐︎
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