『刻の輪廻で君を守る』

ぜのん

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03章『喧騒下のアブダクテッドな天使様』〈起〉

03章-10

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***03-10-11

「いやー、よくこんな人が多い大広場で会えたんだなー。ほら、リアン、お兄ちゃんの仕事仲間達だよー。ちゃんと挨拶するんだなー」

「はーい。ボス……じゃない、お兄ちゃんの妹のリアンでーす! ヨロシクね、ミリーお姉ちゃん!!」

「わぁー、リアンちゃん、すっごく可愛いね。ミリーのことはお姉ちゃんってつけなくて『ミリー』のままでいいよ。歳も近いんだから、ね?」

「ありがとー! ミリーちゃん」

 歳の近い2人はすぐに仲良くなって、はしゃぎ始めていた。

 再び頭からすっぽり、藍色のパーカーのフードを被っている。先ほどは気づかなかったが、フードにはまるで犬のタレ耳のような飾りがついていて、リアンが歩くたびにピョコピョコ合わせてはねている。

 まさしく小動物……



「まさか、バル君の妹さんがこんなに可愛いだなんて……うーん……」

 何やら納得いかなさげなレイチェルに、バルが不満な声をあげているが、まぁ、俺も概ね同意見なので無視しておく。

⭐︎⭐︎⭐︎
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