『刻の輪廻で君を守る』

ぜのん

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03章『喧騒下のアブダクテッドな天使様』〈起〉

03章-04

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***03-04-11

 ふと、思い出す。



《——これは契約だ》

《——奪われた命》

《——この町の真実》



 …………あれは、一体…………。

 あの時、モノクロームの空から舞い降りる『天使達』。あれは……このオフィエル像?

 当然、像は何も答えてはくれなかった。






 そもそもだが、何故、普段より怠惰を気取るこの俺が、2人のオフィエル祭に同行せねばならなかったのか、と言うと。



 ミリーからは、

「この前、帰りの馬車でアシュレイお兄ちゃん、約束してくれてたよ? レイチェルお姉ちゃんと今年は3人で行くって」

 ……あの辺の記憶は例の『刻戻り』の影響でハッキリと覚えていない……ので、否定もできず……




「私のレモネードに口をつけた分、弁償代わりに今年は付いてきなさい!」

 ……たかが一口の癖に、レイチェルからはやたらと威丈高に押し切られてしまったためだった。


⭐︎⭐︎⭐︎
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