『刻の輪廻で君を守る』

ぜのん

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02章『続きましてのスリッピィな水汲役』

02章-17

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***02-17-26

 バルの妹は足の骨折ではなく、熱を出して風邪を引いたらしく、昨日は休みを取って医者探しをしていたとのこと。

 俺が、あの場に居たことは、全く覚えていないっぽい。

 よく考えると、それは昨日のミリーも同じだった。



 過去が変わると、その場に『俺』が居たことは忘れ去られるわけか。



 多分、バルを無理矢理起こす事で、バルが寝過ごして、妹さんが水汲みで骨折する時間軸を阻止した、とみていいのだろう。

 だが、おかげでバルの妹・リアンは、明日からのオフィエル祭に参加出来るようになるらしい。



 それは…………本当に、良かった。



 そう、この場の誰にも理解されることはないが、俺は『過去を変える』ことができたのだ。

 ……恐らくは、あの『時計塔』、そしてあの『天使』達の力で。

 あの現象は再び、起こった。

⭐︎⭐︎⭐︎
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