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02章『続きましてのスリッピィな水汲役』
02章-13
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***02-13-26
階段を降りると、そこはまるで倉庫のような作りだった。
家具も何もなく、仕切りの壁すらなく、ただ広がった床に、何人もの人影。
皆、寝静まっているようだが……大人の姿はない。
複数の少年少女達が、毛布にくるまって雑魚寝しているのだった。
バルって、大家族だったのか!?
と、
「誰? ボス?」
ふと、1人の少女が寝ぼけ眼をこすりながら起き上がった。
銀髪のショートヘアに、その瞳は黄金色を宿している。歳の頃は……7、8歳くらいか?
「ボスじゃない? ボスのお友達?」
「ボス、とは?」
「…………」
思わず聞き返してしまった。固まる少女。
あ、ヤバい。
「皆ぁ、起きてぇぇー! 知らない人がいるのぉぉぉーー!!」
少女の上げる叫び声に、周りが起き始める。
と、同時に上からドスドスと音をさせ、巨体に似合わず、一瞬でバルが階段を駆け降りてくる。
⭐︎⭐︎⭐︎
階段を降りると、そこはまるで倉庫のような作りだった。
家具も何もなく、仕切りの壁すらなく、ただ広がった床に、何人もの人影。
皆、寝静まっているようだが……大人の姿はない。
複数の少年少女達が、毛布にくるまって雑魚寝しているのだった。
バルって、大家族だったのか!?
と、
「誰? ボス?」
ふと、1人の少女が寝ぼけ眼をこすりながら起き上がった。
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「ボス、とは?」
「…………」
思わず聞き返してしまった。固まる少女。
あ、ヤバい。
「皆ぁ、起きてぇぇー! 知らない人がいるのぉぉぉーー!!」
少女の上げる叫び声に、周りが起き始める。
と、同時に上からドスドスと音をさせ、巨体に似合わず、一瞬でバルが階段を駆け降りてくる。
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