『刻の輪廻で君を守る』

ぜのん

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02章『続きましてのスリッピィな水汲役』

02章-09

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***02-09-27

 再び世界が、淡いモノクロームに染まっていく。


 全ての物が灰色アッシュに。

 ありとあらゆるものの動きが静止して、レイチェルやバル、広場の喧騒の全てが停止する。

 一瞬で広がる、無音の世界。


 これは……!?


《アハハハ……………》

《フフフフ……………》

 その静寂した世界の中、再び天空から青い燐光をまとう少年少女が、嘲笑と共に舞い降りてくる。



 そして、銀髪の彼らは俺を取り囲み、その焦点の合わない黄金の瞳で見つめてくる。

 無言の相貌に浮かぶのは、俺への期待なのか、それとも何かへの怨みなのか……

《さぁ、君はどうする……》

《やり直す?……》

《何のために?……》

 ——何のため?

 何のために、と言われても……ふと、脳裏をよぎるのは、会ったこともないバルの妹。

 もし、もしもだ。

 この力が、『過去を変える』、その力が俺にあるのなら……

 彼女の不幸を、『俺は変えてあげたい』。

《その意思があるのなら……》

《僕達が君に与えてあげる……》

《そして……その果てに……》

 ——辿り着きなさい、私達に。



 瞬間、世界が反転した

⭐︎⭐︎⭐︎
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