『刻の輪廻で君を守る』

ぜのん

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01章 『始まりはフラジャイルな金糸雀』

01章-09

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***01-09-19

「何それ?」

「この町ができた頃のものなんだが……これは資料というよりも絵だな」

「へぇー。綺麗な絵ね?」

 つまみ上げたソレを眺める。

 ボロボロの画用紙に描かれているのは銀髪の2人の少女、と言うよりは幼女?

 恐らくはどちらも5、6歳ぐらいか。

 ただ、笑顔は笑顔なんだが……

「綺麗な娘達ね。それに『黄金眼』で『銀髪』なんて伝説の天使みたい」

「そう言えば、そんな容姿だったっけか」

「アッシュはモノ、知らなさ過ぎ……『黄金眼の銀髪』の容姿って、天使の生まれ変わりって言われるぐらい珍しいのよ。だから、こうやって描かれて残されるってことなのよね、多分」

 そうなのだろうか。

 ただ……

「150年前の物なんだよな」
「それはそうじゃないかしら」

 ふーん。

「睨んでないか? これ」
「そんなことないんじゃない? 可愛い娘達でしょ」

 そうかな? そうなのかもしれんが……

⭐︎⭐︎⭐︎
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