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01章 『始まりはフラジャイルな金糸雀』
01章-08
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***01-08-20
「……じゃあ、俺も探すのを手伝うから、何がいるか言ってくれ」
「ん、ありがと…………ふふ、アッシュって、私が困った時、いつも助けてくれるよね」
「……そうか?」
「そーよ。……頼りにしてるんだから」
「それは中々に重い期待だな」
「また、アッシュったら、そんなこと言って……ふふっ」
夕闇の薄暗い書庫の中、レイチェルは微笑む。
いつもはキリッとした切れ長の眼で、相手を威圧するはずの、この妹分の笑顔に俺は弱い。
……しょうがない。
苦笑して資料探しを続ける。
何となく、創立当時らしい時期に作られたっぽい書類をレイチェルに渡していく。
「……この記録、やっぱりおかしいわ。こんなに、多くの名前が消されたままの資料なんて……町の創立時からって、これは……」
何やらブツブツ呟きながらも、次々と多量の資料を恐るべき速さで流し読みしていく。
流石は天才。
と、木箱の中の書類を漁っていると、何やら一枚の絵が出てきた。
これは、流石にレイチェルの求めている資料ではなさそうだが。
⭐︎⭐︎⭐︎
「……じゃあ、俺も探すのを手伝うから、何がいるか言ってくれ」
「ん、ありがと…………ふふ、アッシュって、私が困った時、いつも助けてくれるよね」
「……そうか?」
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「それは中々に重い期待だな」
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いつもはキリッとした切れ長の眼で、相手を威圧するはずの、この妹分の笑顔に俺は弱い。
……しょうがない。
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流石は天才。
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