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情報収集、開始
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王宮から抜け出せたはいいが、次なる壁は王都門だ。街の入出には基本、門を通るしかない。それ以外の方法ももしかしたらあるのかもしれないが、それを調べている時間はなかった。
門には基本二、三人の門番がおり、そこで身分の証明、何をしに行くか、何をしに来たかなど質問される。例えば武器を売る商人は、賊と疑われることがあったり危険だと判断されてしまったりするため、なかなか通してもらえないことがあるそうだ。
ミンスが門に近づくと、長身の男二人が門番をしていた。一人はうつらうつらとしている。もう一人がミンスに気づくと、手順通りの質問を投げかけてきた。
「身分が証明できるものはございますか?」
ミンスは懐から王族の紋章を取り出して見せた。男はそれを見ると、大きく目を見開く。
「うわぁ……」
なんだかあきれているような声が、ミンスの耳に届いた。
まさか王族というだけで王都から出られない、なんてことはないだろうな。ミンスは訝しげな目を男に向ける。
その視線に気づいたのか、男は小声で「あ、申し訳ございません」と言った。
「えっと……どちらに、何をしに向かわれますか?」
「ギルドア、人探し」
「しょ、承知しました」
男は紙に書き込んでいき、それをミンスに手渡した。通行証である。ふぅとミンスは息を吐いた。第二関門は突破か。
もう一人の門番は完全に寝てしまっていた。立ったまま寝られるとはすごいな、とミンスは感心する。もらった通行証を大事にしまって歩き出そうとすると、男は遠慮がちに「あの」と口を開いた。
「コルネリア・バロールをご存じですか?」
「ああ、俺の護衛だが?」
「そう、ですか……」
「なんだ、コルの恋人か何かか?」
ミンスが聞くと、男は一瞬で顔が真っ赤になった。「なっ!?」と目を見開き、口をパクパクとさせている。その、誰が見ても一目瞭然の態度にミンスはニヤリと笑った。
彼は咳払いをすると、平静を装いつつ言う。
「ま、まだ付き合ってはいません」
「そっかそっか、まあ頑張れよ」
ミンスは彼の肩を叩くと、軽い足取りで門を抜けた。
――ギルドアに着くころには日は昇っていた。
とりあえず本日の寝床を確保するため、ミンスは宿屋に入る。受付で予約を済ませたあと、騎士団へと向かった。
ギルドアは王都の街並みと大差ない。折角旅をしに来ているというのに、つまらないなぁとミンスはこぼす。
騎士団には門番が二人いた。王都同様、要件を伝えたが、なかなか信じてもらえない。「身分を証明していただきたい」などと、完全に不審者扱いされてしまった。
それもそうか。王族が護衛もなしにブラブラしているんだから。
ミンスは王族であることを証明する紋章を見せた。すると門番二人は取り乱し「も、申し訳ございません! とんだご無礼を!」と慌ててひざまずく。
おいおい……目立つだろ……通行人がちらちらとこちらの様子を窺っている。ミンスはこめかみに指を当てた。
そんなこんなで騎士団長と話をすることができた。騎士たちの協力もあってたくさんの人に会うことができたが、どれもミンスの探している人ではなかった。
まあ、そんな簡単には見つからないか。
同時進行で探索魔法の適性者も探すことにした。昼食のために入った食堂では、気さくな男たちが色々な情報をくれた。その中の一人、カルラスはこんなことを言った。
「情報屋のジョンのところへ行ったらどうだい?」
「誰だそれ?」
ミンスが訊き返す。
「カルシスア王国の街を回って、情報を集めてる奴だよ。俺らの周りじゃ有名なんだ」
「へぇ、そんな奴がいるのか」
「ああ、そういえば今日はギルドアに来てるって噂聞いたなぁ」
カルラスはそう言って、酒を飲んで盛り上がっている友人たちに問いかけた。
「なぁ、今日ジョンのこと見たやついるかー?」
みなが口々に話し出す。ご婦人と話しているところを見たとか商人とコソコソしているところを見たとか。
結局、ジョンはこの辺で食事をしているかもしれないと一人が言ったので、カルラスの案内の元探してみることになった。近所の飲食店を手当たり次第に探していき、七軒目でやっと見つかった。
そいつは、暗緑色の髪を一つに結んだ細身の男だった。こちらに気づくと、ぞくっとするような笑みを向ける。
「やぁ~カルラス、そちらの彼は……ミンスさま、だね?」
間延びしたその話し方にミンスは顔をしかめる。こいつとは仲良くできそうにない、と直感した。
「ジョン、この兄ちゃんが情報欲しいみたいだからよろしく頼むよ」
カルラスはそう言うと、仲間のいる元の食堂に戻っていった。店内にはジョンとミンスが残される。席を促され、ミンスはしぶしぶ対面に腰を下ろした。あまり信用に足る人物ではなさそうだが、大丈夫だろうかと目を細める。
「それで、君は、どんな情報が欲しいのかな?」
ジョンは両肘を机の上に置き、組んだ手の甲に顎を乗せた。
「探索魔法が使える奴、この国にいるか?」
ジョンの言葉にかぶせるようにミンスは告げる。雰囲気に飲まれてたまるか。
そんなミンスの態度に、ジョンはふふっと上品に笑った。
「……君は、いると思うの?」
質問に質問で返され、ミンスは舌打ちした。なんともやりづらい。「わからないから聞きに来たんだよ」と語気を強めて応える。
「そうだよねぇ。うん、この国に一人だけいるよ」
ジョンは内緒話をするように、人差し指を立て、口元に持ってきた。ミンスは身を乗り出す。
「本当か!?」
「まあまあ、そんなに焦らないで。バイスに探索屋をやっている子がいるんだ。君の力に、なると思うよ?」
癪に障るやつだが、なんとか情報を得ることができた。一歩前進だ。ミンスは金を払い、急いでバイスに向かおうとする。が、それをジョンが引きとめた。
「慌てない、慌てない。今から天気が悪くなるよ。明日、出発した方が良い」
今すぐにでも向かいたいミンスだったが、ジョンがそう言ったとたん、外では激しい雨が降った。
こいつ、預言者か何かか?
ミンスはこれまで会ったことのない不思議な人間に、少し恐怖を覚えた。複雑な表情を浮かべるミンスに対し、彼は妖艶に笑うのみだった。
軽く礼を言って、雨の中を駆ける。予約しておいた宿屋へと向かった。バイスまではまだまだ時間がかかる。今日はゆっくり休むとしよう。
門には基本二、三人の門番がおり、そこで身分の証明、何をしに行くか、何をしに来たかなど質問される。例えば武器を売る商人は、賊と疑われることがあったり危険だと判断されてしまったりするため、なかなか通してもらえないことがあるそうだ。
ミンスが門に近づくと、長身の男二人が門番をしていた。一人はうつらうつらとしている。もう一人がミンスに気づくと、手順通りの質問を投げかけてきた。
「身分が証明できるものはございますか?」
ミンスは懐から王族の紋章を取り出して見せた。男はそれを見ると、大きく目を見開く。
「うわぁ……」
なんだかあきれているような声が、ミンスの耳に届いた。
まさか王族というだけで王都から出られない、なんてことはないだろうな。ミンスは訝しげな目を男に向ける。
その視線に気づいたのか、男は小声で「あ、申し訳ございません」と言った。
「えっと……どちらに、何をしに向かわれますか?」
「ギルドア、人探し」
「しょ、承知しました」
男は紙に書き込んでいき、それをミンスに手渡した。通行証である。ふぅとミンスは息を吐いた。第二関門は突破か。
もう一人の門番は完全に寝てしまっていた。立ったまま寝られるとはすごいな、とミンスは感心する。もらった通行証を大事にしまって歩き出そうとすると、男は遠慮がちに「あの」と口を開いた。
「コルネリア・バロールをご存じですか?」
「ああ、俺の護衛だが?」
「そう、ですか……」
「なんだ、コルの恋人か何かか?」
ミンスが聞くと、男は一瞬で顔が真っ赤になった。「なっ!?」と目を見開き、口をパクパクとさせている。その、誰が見ても一目瞭然の態度にミンスはニヤリと笑った。
彼は咳払いをすると、平静を装いつつ言う。
「ま、まだ付き合ってはいません」
「そっかそっか、まあ頑張れよ」
ミンスは彼の肩を叩くと、軽い足取りで門を抜けた。
――ギルドアに着くころには日は昇っていた。
とりあえず本日の寝床を確保するため、ミンスは宿屋に入る。受付で予約を済ませたあと、騎士団へと向かった。
ギルドアは王都の街並みと大差ない。折角旅をしに来ているというのに、つまらないなぁとミンスはこぼす。
騎士団には門番が二人いた。王都同様、要件を伝えたが、なかなか信じてもらえない。「身分を証明していただきたい」などと、完全に不審者扱いされてしまった。
それもそうか。王族が護衛もなしにブラブラしているんだから。
ミンスは王族であることを証明する紋章を見せた。すると門番二人は取り乱し「も、申し訳ございません! とんだご無礼を!」と慌ててひざまずく。
おいおい……目立つだろ……通行人がちらちらとこちらの様子を窺っている。ミンスはこめかみに指を当てた。
そんなこんなで騎士団長と話をすることができた。騎士たちの協力もあってたくさんの人に会うことができたが、どれもミンスの探している人ではなかった。
まあ、そんな簡単には見つからないか。
同時進行で探索魔法の適性者も探すことにした。昼食のために入った食堂では、気さくな男たちが色々な情報をくれた。その中の一人、カルラスはこんなことを言った。
「情報屋のジョンのところへ行ったらどうだい?」
「誰だそれ?」
ミンスが訊き返す。
「カルシスア王国の街を回って、情報を集めてる奴だよ。俺らの周りじゃ有名なんだ」
「へぇ、そんな奴がいるのか」
「ああ、そういえば今日はギルドアに来てるって噂聞いたなぁ」
カルラスはそう言って、酒を飲んで盛り上がっている友人たちに問いかけた。
「なぁ、今日ジョンのこと見たやついるかー?」
みなが口々に話し出す。ご婦人と話しているところを見たとか商人とコソコソしているところを見たとか。
結局、ジョンはこの辺で食事をしているかもしれないと一人が言ったので、カルラスの案内の元探してみることになった。近所の飲食店を手当たり次第に探していき、七軒目でやっと見つかった。
そいつは、暗緑色の髪を一つに結んだ細身の男だった。こちらに気づくと、ぞくっとするような笑みを向ける。
「やぁ~カルラス、そちらの彼は……ミンスさま、だね?」
間延びしたその話し方にミンスは顔をしかめる。こいつとは仲良くできそうにない、と直感した。
「ジョン、この兄ちゃんが情報欲しいみたいだからよろしく頼むよ」
カルラスはそう言うと、仲間のいる元の食堂に戻っていった。店内にはジョンとミンスが残される。席を促され、ミンスはしぶしぶ対面に腰を下ろした。あまり信用に足る人物ではなさそうだが、大丈夫だろうかと目を細める。
「それで、君は、どんな情報が欲しいのかな?」
ジョンは両肘を机の上に置き、組んだ手の甲に顎を乗せた。
「探索魔法が使える奴、この国にいるか?」
ジョンの言葉にかぶせるようにミンスは告げる。雰囲気に飲まれてたまるか。
そんなミンスの態度に、ジョンはふふっと上品に笑った。
「……君は、いると思うの?」
質問に質問で返され、ミンスは舌打ちした。なんともやりづらい。「わからないから聞きに来たんだよ」と語気を強めて応える。
「そうだよねぇ。うん、この国に一人だけいるよ」
ジョンは内緒話をするように、人差し指を立て、口元に持ってきた。ミンスは身を乗り出す。
「本当か!?」
「まあまあ、そんなに焦らないで。バイスに探索屋をやっている子がいるんだ。君の力に、なると思うよ?」
癪に障るやつだが、なんとか情報を得ることができた。一歩前進だ。ミンスは金を払い、急いでバイスに向かおうとする。が、それをジョンが引きとめた。
「慌てない、慌てない。今から天気が悪くなるよ。明日、出発した方が良い」
今すぐにでも向かいたいミンスだったが、ジョンがそう言ったとたん、外では激しい雨が降った。
こいつ、預言者か何かか?
ミンスはこれまで会ったことのない不思議な人間に、少し恐怖を覚えた。複雑な表情を浮かべるミンスに対し、彼は妖艶に笑うのみだった。
軽く礼を言って、雨の中を駆ける。予約しておいた宿屋へと向かった。バイスまではまだまだ時間がかかる。今日はゆっくり休むとしよう。
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