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第六部~梅花悲嘆~
第十話 朝焼けの菫
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陽炎は慌てて部屋から飛び出し、駆けてる途中で武器が劉桜から貰ったナイフしかないことに気付くが、もう遅い。
そんなこと構わずに、蓮見達の部屋の下にあるであろう木の下に急ぐ。
着くと、そこには薄い緑銀色の髪を持つ男が立っていた。
男はきょとんとした様子で、己に気付くと、切れ長の青銀色の瞳を向ける。
何か泣きそうな顔をしているので、一瞬気味悪がるとそれに気付いた男が、はっとし、涙を拭いて、ぽつりと言葉を吐いた。
「牡丹……――ちゃう、第二皇子、陽炎」
「へ!?」
陽炎は驚き、思わず後退りをした。
何せ、世界中が己を忘れる術を、蒼刻一が施したのだ。だから、己がユグラルドの皇子だったことを知る人間なんか居ないはずなのに……。
男は、苦笑を浮かべて、眼鏡をかける。
すると視界が安定したらしく、己だと確認し、より笑みを濃くする。男の笑みは何処か上品だが、愛嬌のある笑みで、陽炎とは違う質の上品さを感じさせる。眼鏡という物は、どうやら印象を大分変えるようで、以前鴉座に冗談でさせてみた時ときめいてしょうがなかったことをふと思い出していると、男が声をかけてきた。
「ああ、やっぱり。あんたが陽炎やな?」
「――……何で、俺のこと、知って居るんだ?」
「いつやったか忘れたんやけどな、この人間を忘れなさいっていう術が飛んできたときがあってな、そん時に気になって調べたんや」
「……ユグラルドの者か?」
陽炎はナイフを取り出して、構える。構えながら警戒するように相手を睨み付けて、ナイフに力を込めつつも時折力を抜いて、呼吸はリズムよく。
そんな動作に、男は慌てて、首を振る。何故敵視するんだろう、と困惑が表情に表れている。陽炎はそんなことを、微塵も気に掛けないが。
「待って。待ったって。僕、戦う気なんてあらへんし、ユグラルドは今居る国やけど、もうあそこには仕えとらへん。僕は、赤蜘蛛さんに言われて、様子を見に来たんや」
「……――赤蜘蛛、が?」
「せやで」
漸く己の話を聞く気になった陽炎を見ると、男は改めてお辞儀を恭しく見せて、頭を垂れたまま話す。
その光景に陽炎は懐かしさと薄ら寒さを感じながら、己の手が汗ばむのを感じる。
こういう仕草を向けられるのは慣れていない――それにユグラルドにいた頃を思い出して、寒気がする。白雪にされたことや、城の者を思い出して。
「お初お見えにかかるますぅ、僕、菫(すみれ)っていいますぅ。こっちの名前では。バイオレットっちゅー名前なんやけど、こっちは覚えんで構わへんので、菫ってだけ覚えてくださいなぁ。今、城中でスノウブラック皇太子が生きてるって噂らしくて赤蜘蛛さんとこまで噂が来ててな、そんで赤蜘蛛さんに様子見てこいって言われたんや」
「……菫、赤蜘蛛は助けようとしているのか、捕まえようとしてるのかどっちだ?」
「あの人のこと、知ってるんやないの? あんたかて、皇太子やったんやろ? あの人はただ皇太子の安否が気になってただけや。子供がいるって聞いて気にもなってただけや。せやけど、下手に動けば国に仇なすことになるから、国と繋がりのない僕が来たっちゅーわけや」
菫はそう言うと頭をあげて、微笑む。
一気に喋られて分からなくなりかけたが、ようは敵ではないと言ってるのだろう。
陽炎はだがそれで警戒心がなくなるわけではなく、再び睨み付ける――。
菫はため息をついて、腰につけていた剣をからんと相手の手に渡るように置いて、武器を持ってないことを見せる。そして目的を明確にする。以前赤蜘蛛が書いていた記録では、陽炎相手には目的を明確に伝えた方が信用を得られると書かれていたのを思い出したから。
「陽炎、ええか? 僕は何もスノウブラック皇太子の息子さんを取りに来たわけやない。ただ……――赤蜘蛛さんの目にかかることが出来るよう、これで念写しとるだけや」
「盗撮じゃねぇか!! って、え、念写?」
その単語を口にすると、菫は猫口をえへっと笑わせて、陽炎の元に置いた剣をふわっと浮遊させた! 手の動きにあわせるように、剣はふわふわと上下に浮いている。
菫はそれを再び地面にさくっと刺して、苦笑を浮かべた。
「僕、妖術はあかんけど、超能力があんねや。……知ってるか? 念動力、精神感応能力、それから念写に、保護壁。他にもあんねん。その所為か分からへんねやけど、妖術は全部消し去る力があんねや。今回、あんたのこと忘れなかったんはその力のお陰なん」
「――写真を撮ったら、帰ってくれるのか?」
「ん。守るとかそういうのは、プラネタリウムあるんやし、スノウブラック皇太子を殺せるほどの策略家がおるんやから、平気やろ?」
精神感応といったか――それは確か白雪が読んでいた本の一つで口走っていたのを覚えている。心が読めるのは便利だな、とその単語を見て口走っていた。つまり、陽炎の心は今、菫に届いているのだろう。
だから、彼は己の望む対応も言葉もくれることが出来る。
「――先を読んで行動されると、何を話して良いか、分からない」
陽炎が戸惑うように口を開くと、菫は顔を俯かせ、哀愁を漂わせた。
「……すまんなぁ、これ、好きでやってるんやないんで? ……ぎょーさん頭に入ってくるんや、色んな人の声が。安心しぃ、偶に聞き逃してまうから、声が多すぎて」
「……――菫、それは五月蠅くないのか? 俺、なるべく本音をそのまま口にしようか?」
陽炎は本気で、からかいじゃなくそう言ったのに、菫はそれを聞くと一瞬の間の後に大笑いして、げらげらと涙が出るまで笑い続けた。
(――何で、昔言った言葉、そのまま吐くんねや。嬉しすぎて、困るやないけ)
菫は、目の端の涙を拭いながら、くっくっくと笑う。一方陽炎は、不満そうで、不機嫌な表情を見せている。昔から苛つくと、腕を組む癖が陽炎にはあった。腕を組んでるのを見やると、菫は少しまずったと思った。
陽炎がいよいよ苛ついた表情を見せると、菫は両手で顔を抑えて、違う、と口走る。
その雰囲気が少しだけふざけたものから、本気のものにみえたので、陽炎は言葉の先を待つ。
菫は顔を抑えるのをやめて、陽炎に苦笑しながら、手をぱたぱたと振ってみせる。
「今までそんなこと言う人、おらんかっただけやさかいに」
「――そうか」
「……嬉しいっちゅうか、虚しいっちゅうか、な。僕の取り柄って、これだけやからな。あんまり気ィつこわへんでええよ。それ無くしたら、どうしたらええか分からへんからな」
「――どうしてだ? そんな力ない方が楽だろう?」
「……こんな力があるから、赤蜘蛛さんが僕を盗賊から救ってくれたんや」
「盗賊?」
その言葉に反応した陽炎は、昔を一瞬思いだし、昔の思い出に浸る。
夜空を謳ったロマンチストな賊達、彼らはどうしただろう、なんて思いながら、陽炎は菫の言葉に耳を澄ます。
「僕、盗賊出身なんや。今はもうちゃうけど。力は赤蜘蛛さんに有利な状況を作り出してくれるし、悪い話とちゃう。せやから、無くなったら困るんや。な、秘密やで、他の皆には、念写以外。で、盗撮し続けてええか?」
「……盗撮よりか、直接笑顔向けられてる写真の方がいいだろ?」
「え、それって……連れてきてくれるっちゅーことか? わぁ、助かるわー赤蜘蛛さんなぁ、ほんまに坊ちゃんのこと気に掛けておってなぁ……」
朗らかに菫が笑うと陽炎は苦笑を浮かべて、待ってろ、と戻り、柘榴に話をしに行く。
それを眺めて、菫は嬉しげな笑みから、何処か物憂げな表情に変えて、口元を抑える。
「――卑怯やな、僕。赤蜘蛛さんなんて……今は、あの人は関係あらへんのに。どうして、素直に盗賊時代の仲間や、って言えへんのや……っけほ……ああ、あかん……」
咳を抑えた手を開き、見てみれば――。
「……あとどれくらいなんやろ、僕。……牡丹、オマエが治してくれるって言ったのに……忘れたんやなぁ、僕の存在も」
朝焼けの雫が手に。
そんなこと構わずに、蓮見達の部屋の下にあるであろう木の下に急ぐ。
着くと、そこには薄い緑銀色の髪を持つ男が立っていた。
男はきょとんとした様子で、己に気付くと、切れ長の青銀色の瞳を向ける。
何か泣きそうな顔をしているので、一瞬気味悪がるとそれに気付いた男が、はっとし、涙を拭いて、ぽつりと言葉を吐いた。
「牡丹……――ちゃう、第二皇子、陽炎」
「へ!?」
陽炎は驚き、思わず後退りをした。
何せ、世界中が己を忘れる術を、蒼刻一が施したのだ。だから、己がユグラルドの皇子だったことを知る人間なんか居ないはずなのに……。
男は、苦笑を浮かべて、眼鏡をかける。
すると視界が安定したらしく、己だと確認し、より笑みを濃くする。男の笑みは何処か上品だが、愛嬌のある笑みで、陽炎とは違う質の上品さを感じさせる。眼鏡という物は、どうやら印象を大分変えるようで、以前鴉座に冗談でさせてみた時ときめいてしょうがなかったことをふと思い出していると、男が声をかけてきた。
「ああ、やっぱり。あんたが陽炎やな?」
「――……何で、俺のこと、知って居るんだ?」
「いつやったか忘れたんやけどな、この人間を忘れなさいっていう術が飛んできたときがあってな、そん時に気になって調べたんや」
「……ユグラルドの者か?」
陽炎はナイフを取り出して、構える。構えながら警戒するように相手を睨み付けて、ナイフに力を込めつつも時折力を抜いて、呼吸はリズムよく。
そんな動作に、男は慌てて、首を振る。何故敵視するんだろう、と困惑が表情に表れている。陽炎はそんなことを、微塵も気に掛けないが。
「待って。待ったって。僕、戦う気なんてあらへんし、ユグラルドは今居る国やけど、もうあそこには仕えとらへん。僕は、赤蜘蛛さんに言われて、様子を見に来たんや」
「……――赤蜘蛛、が?」
「せやで」
漸く己の話を聞く気になった陽炎を見ると、男は改めてお辞儀を恭しく見せて、頭を垂れたまま話す。
その光景に陽炎は懐かしさと薄ら寒さを感じながら、己の手が汗ばむのを感じる。
こういう仕草を向けられるのは慣れていない――それにユグラルドにいた頃を思い出して、寒気がする。白雪にされたことや、城の者を思い出して。
「お初お見えにかかるますぅ、僕、菫(すみれ)っていいますぅ。こっちの名前では。バイオレットっちゅー名前なんやけど、こっちは覚えんで構わへんので、菫ってだけ覚えてくださいなぁ。今、城中でスノウブラック皇太子が生きてるって噂らしくて赤蜘蛛さんとこまで噂が来ててな、そんで赤蜘蛛さんに様子見てこいって言われたんや」
「……菫、赤蜘蛛は助けようとしているのか、捕まえようとしてるのかどっちだ?」
「あの人のこと、知ってるんやないの? あんたかて、皇太子やったんやろ? あの人はただ皇太子の安否が気になってただけや。子供がいるって聞いて気にもなってただけや。せやけど、下手に動けば国に仇なすことになるから、国と繋がりのない僕が来たっちゅーわけや」
菫はそう言うと頭をあげて、微笑む。
一気に喋られて分からなくなりかけたが、ようは敵ではないと言ってるのだろう。
陽炎はだがそれで警戒心がなくなるわけではなく、再び睨み付ける――。
菫はため息をついて、腰につけていた剣をからんと相手の手に渡るように置いて、武器を持ってないことを見せる。そして目的を明確にする。以前赤蜘蛛が書いていた記録では、陽炎相手には目的を明確に伝えた方が信用を得られると書かれていたのを思い出したから。
「陽炎、ええか? 僕は何もスノウブラック皇太子の息子さんを取りに来たわけやない。ただ……――赤蜘蛛さんの目にかかることが出来るよう、これで念写しとるだけや」
「盗撮じゃねぇか!! って、え、念写?」
その単語を口にすると、菫は猫口をえへっと笑わせて、陽炎の元に置いた剣をふわっと浮遊させた! 手の動きにあわせるように、剣はふわふわと上下に浮いている。
菫はそれを再び地面にさくっと刺して、苦笑を浮かべた。
「僕、妖術はあかんけど、超能力があんねや。……知ってるか? 念動力、精神感応能力、それから念写に、保護壁。他にもあんねん。その所為か分からへんねやけど、妖術は全部消し去る力があんねや。今回、あんたのこと忘れなかったんはその力のお陰なん」
「――写真を撮ったら、帰ってくれるのか?」
「ん。守るとかそういうのは、プラネタリウムあるんやし、スノウブラック皇太子を殺せるほどの策略家がおるんやから、平気やろ?」
精神感応といったか――それは確か白雪が読んでいた本の一つで口走っていたのを覚えている。心が読めるのは便利だな、とその単語を見て口走っていた。つまり、陽炎の心は今、菫に届いているのだろう。
だから、彼は己の望む対応も言葉もくれることが出来る。
「――先を読んで行動されると、何を話して良いか、分からない」
陽炎が戸惑うように口を開くと、菫は顔を俯かせ、哀愁を漂わせた。
「……すまんなぁ、これ、好きでやってるんやないんで? ……ぎょーさん頭に入ってくるんや、色んな人の声が。安心しぃ、偶に聞き逃してまうから、声が多すぎて」
「……――菫、それは五月蠅くないのか? 俺、なるべく本音をそのまま口にしようか?」
陽炎は本気で、からかいじゃなくそう言ったのに、菫はそれを聞くと一瞬の間の後に大笑いして、げらげらと涙が出るまで笑い続けた。
(――何で、昔言った言葉、そのまま吐くんねや。嬉しすぎて、困るやないけ)
菫は、目の端の涙を拭いながら、くっくっくと笑う。一方陽炎は、不満そうで、不機嫌な表情を見せている。昔から苛つくと、腕を組む癖が陽炎にはあった。腕を組んでるのを見やると、菫は少しまずったと思った。
陽炎がいよいよ苛ついた表情を見せると、菫は両手で顔を抑えて、違う、と口走る。
その雰囲気が少しだけふざけたものから、本気のものにみえたので、陽炎は言葉の先を待つ。
菫は顔を抑えるのをやめて、陽炎に苦笑しながら、手をぱたぱたと振ってみせる。
「今までそんなこと言う人、おらんかっただけやさかいに」
「――そうか」
「……嬉しいっちゅうか、虚しいっちゅうか、な。僕の取り柄って、これだけやからな。あんまり気ィつこわへんでええよ。それ無くしたら、どうしたらええか分からへんからな」
「――どうしてだ? そんな力ない方が楽だろう?」
「……こんな力があるから、赤蜘蛛さんが僕を盗賊から救ってくれたんや」
「盗賊?」
その言葉に反応した陽炎は、昔を一瞬思いだし、昔の思い出に浸る。
夜空を謳ったロマンチストな賊達、彼らはどうしただろう、なんて思いながら、陽炎は菫の言葉に耳を澄ます。
「僕、盗賊出身なんや。今はもうちゃうけど。力は赤蜘蛛さんに有利な状況を作り出してくれるし、悪い話とちゃう。せやから、無くなったら困るんや。な、秘密やで、他の皆には、念写以外。で、盗撮し続けてええか?」
「……盗撮よりか、直接笑顔向けられてる写真の方がいいだろ?」
「え、それって……連れてきてくれるっちゅーことか? わぁ、助かるわー赤蜘蛛さんなぁ、ほんまに坊ちゃんのこと気に掛けておってなぁ……」
朗らかに菫が笑うと陽炎は苦笑を浮かべて、待ってろ、と戻り、柘榴に話をしに行く。
それを眺めて、菫は嬉しげな笑みから、何処か物憂げな表情に変えて、口元を抑える。
「――卑怯やな、僕。赤蜘蛛さんなんて……今は、あの人は関係あらへんのに。どうして、素直に盗賊時代の仲間や、って言えへんのや……っけほ……ああ、あかん……」
咳を抑えた手を開き、見てみれば――。
「……あとどれくらいなんやろ、僕。……牡丹、オマエが治してくれるって言ったのに……忘れたんやなぁ、僕の存在も」
朝焼けの雫が手に。
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