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第一話 どえろい双子がすべていけない

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 昔から。
 昔からとても憧れていた存在がいる。

 近所に小さな頃から、似てねえ双子の兄弟がいてさ。
 すげー綺麗なの。
 片方は緑の髪の毛で猫っ毛でさ。黒い目がきらきらしていて。
 もう一人の眼鏡の方は、ストレートの性質の金髪で、黒い目が時々青く見えて。
 ああ、ビスクドールを会う度に思い出してどきどきした。

 それがオレの初恋で、そんな不幸な初恋をしたばかりに、オレはずーーーっと嫁なし。
 えっちはしたことあるけども、彼氏も彼女もいたことなくて、ずっとずっとずーーっと、ひとりっきり。
 もてないわけじゃなかったんだよな。
 でも、なんか。みんな、あの人かっこいいから彼女がいるに決まっている、って妄想してて。
 折りが悪い頃にストーカーが彼女ですってSNSで告知してて。まずそうなやつだから、誰も対抗馬にならなかった。
 ほんっと、不幸なあらまし。

 まあ、そんなオレがね、なんでえっちしたことがあるかっていうと。
 その双子の兄弟が、大人になってからはえっちさせてくれるんだよね。
 なんでかしらないけど。
 幼なじみの俺たちは不思議な関係で結ばれてしまったのだ。

 今日も仕事終わりに、アプリにメッセージが入ってるのを見つけ。開けば、酒の種類とつまみに何を作って欲しいかのリクエスト。
 最後にハートがついていればえっちのお誘いなんだけど、今夜は機嫌が良いらしい。ばっちりついていた。
 口端があがってしまう。

「あ~、もう、二人ともオレの嫁になってくれればいいのになあ……」

 あの綺麗な顔が崩れていくのを想像するだけで、息子がいらいらしてくる。
 まずいね、仕事関係は引っ越しの運送業なので力仕事なんだけど。体力が人一倍あるらしい。
 他の人とえっちしたことないから、童貞も二人に捧げている。オレはえっちがうまくなったのか、全然わかんない。
 それでも、二人は誘ってくれるから最高に嬉しい。

奴元やつもと、奴元先輩」
「ふへへ……」
「やっちゃん! 野良さん! 野良介のらすけさん! 奴元 野良介!」
「ふぁっ!?」

 隣に座っていた線の折れそうな美青年が、じ、っとこちらを見上げる。リルと皆から呼ばれてる、留学生。リルフルージュ・スミスだっけ。
 オレはこの美青年がすごい苦手だ。
 美青年はウサギを連想させるくらいこぼれ落ちそうな大きな赤い目をしていて、銀髪はさらさらしている。
 みんなきれいきれいいうけど、オレこの子怖くてさ。
 なんか蛇みたいな性質を感じるんだよな。
 なのに皆は子ウサギみたいだ、って可愛がる。この仕事へ意外にも力があってついてこれてるのは尊敬に値するが。

「奴元先輩、鼻の下伸ばしてるぞ」
「デートのお誘いが入ったんだ、お前には分かるまい、リル」
「奴元先輩まで俺のこと子供扱いするんだな、ひどい話だ。デート? ほんとに?」
「なんでだよ、嘘はつかねえよ」
「セフレだったりして」
「うっ……」
「あっなんだ、やっぱり当たりなんだな!? 職場で自慢もしないからおかしいとおもったんだ」
「うるっせえええ、オレは結婚したいくらい好きだよ!!」
「弄ばれてるな、やっちゃん。相棒としては心配だ」

 オレとリルはよく仕事先でコンビを組まされて、シフトを入れられる。引っ越し業界の運び屋なんだけどね。
 というのも、皆リルを可愛がってしまってまともに仕事させないからと、上司からの意図的なものだ。
 時にはリルが襲われるなんて事件もあったらしい。

「今日のリクエストは、アクアパッツァに、げっ。コロッケ? 手作りリクエストだ! あれすげえめんどくさいんだよな……」
「でもわかるぞ、わかる。やっちゃんの料理うまそうだからな」
「うまそうじゃなくて、うまいんだよ」
「知っているか奴元。料理の作法やマナーは、夜の作法と似ている」
 リルがそういって目の前で丁寧にナイフとフォークを持って切り分ける作法をするし、それがやたら艶めかしかったから、「えっち!!!!」と叫んで蹴ってやった。

「はっはっは、からかいがいがあるな、お前は」
「リルのばか! はーもう、ハニーたちに会いたいなあ」
「はにーたち? せふれはひとりじゃないのか」
「なんのことかな! さて、職場ついた、お先に!」

 トラックから降りて、真っ先に社内に戻り課長と雑談してシフトカードと飲酒運転チェックをする。
 それが終われば解放されて帰宅だ。
 いつも自分の車で通勤してるから、車に乗るなり愛しの咲良さら兄弟にメッセージを送ってにやける。
 どうしよ、ゴム足りたかな。ローションも買いたそうかな。
 基本的には双樹そうじゅがいつも一番下なんだけど、今日は光見みつみも可愛がりたいなあ、と閨の妄想をしては涎が垂れそうになる。
 ああ、ちんこがばきばきなりそう。我慢我慢。買い物があるんだから、しっかり我慢しないと。

 こんこん、と車の窓がノックされる。リルだ。どうしたんだろう、と不思議に思い。
 窓を開ければ、リルが目を細めて笑った。

「差し入れ」

 缶の空いた缶コーヒーを手渡してくるとは珍しい。
 好みの味じゃなかったからオレに押しつけるつもりか。
 しょうがねえやつだな、と一気に煽って缶を返せばリルは、空き缶を確認しとんでもないことを吹き込んだ。

「それ、さっき同僚から貰った媚薬入りなんだ。これで楽しんできてくれ、お前の方が使い道があるだろ」
「リルさあん!? なんつーことすんのおおおお!!!」
「まだ諦めてくれないみたいなんだ、襲ってきた奴。まあそのためのお前だろう? 俺が襲われないためのお前だ。役に立ったことを誇りに思え」
「ば、ばかやろおおおおおおおおお!!!!!!」


 缶を手でくるくると回しながらリルは大笑いで帰って行った。

 *


 オレには困った性癖が一つあって。
 人の視線が誰であろうと、集うと興奮してしまうと言うこと。
 今媚薬を不本意ながら盛られてから、スーパーにまで行ってしまえば勃起してるのがまじまじと見られるかもしれない。
 そんなの想像するだけで、勝手に体が快感を拾う。

「あー、くそ…………早く抱きたい」

 体中の沸騰しそうな熱はもはや買い物どころじゃない。
 申し訳ないが、車を走らせながら停止のタイミングでメッセージすれば携帯からコールが響き渡る。
 オレは通話ボタンを押して、スピーカーにして声をつなげた。

「何してるの、野良」
「ごめんって、そういうことだから、料理は諦めて……」
「違う。僕たちが怒ってるのはそこじゃない」

 通話先の冷たい声は、双樹さんだ。
 双樹は我が儘姫で、この料理のリクエストはおそらく双樹で、きっと楽しみだったんだろうなと思ったんだが違っただろうか。

「媚薬なんて外で盛られて、何勝手に興奮してるんだってこと」
「あ……やめ、やめ、ろ。むらむらほんとしてるから」
「僕の許可なくおちんちん弄るつもり? 今、少し目伏せただろ。見なくても分かる」

 ああ、双樹はほんとうに。女王受けというべきか。
 すごくSみの性質も兼ね備えたねこちゃんで。とっても美人なぶん迫力がすごくて。
 この言葉に抵抗したくなるし頷きたくもなるし。オレの女神は双樹なのだろう。女じゃないけどさ。

 手元が勝手に下腹部をなぞってしまう。やっと双樹の家近くのパーキングに停めたのに。
 ああ、いけない、手元が緩やかになぞってしまえば身が震え、声をかみ殺す。

「今どこ触ってるの」
「……ふくの、うえから」
「すけべだね、こらえ性ないんだな、野良は」
「っは、あ……もっと、もっといって……」
「すけべ、ど変態のむっつり」

 嘲りを交えた声に、下腹部がきつい。
 ベルトを緩め前を寛がせ、思わず下腹部から肉棒を取り出す。
 肉棒は痛いくらい張り詰めていて、我ながら凶悪な面してるな、と呆れた。
 ああ、だけど。
 双樹の家にあと少しなのに。手が届かないで。こうして双樹の声で自慰してしまうのは。
 相当きちゃうな、と目が細まり、喉が仰け反る。

「双樹……おねがい、許可して」
「悲しくて可哀想な馬鹿な野良犬。自慰して良いよ、野良。おかずは誰にする?」
「双樹がいい。双樹の白い割れ目を割いて、そこにがんがん突き上げたい……」
「無作法だね、優しく抱かないと、躾のなってない犬は嫌われるよ」
「双樹の真っ白い胸を舐めしゃぶって、乳首にかじりついて。むしゃぶりつきたい」
「……ああいいね。ちょっと乗ってきたよ、僕も。そのはしたないちんちんの先を押しつぶして、ぐりぐりするんだ」
「あああっ……双樹、双樹……」

 やめてほしい、やめてほしい、と自分でぐりぐりしているのに双樹がぐりぐりしているかのような感覚になって、体が身もだえる。先走りでぬるついた先からどぷっと白濁が溢れてきたので、慌ててティッシュを拾った。
 はーっはーっと興奮高めで、倦怠感と高揚感で頭が真っ白。
 誰が見てるか分からないのに、こんな、コインパーキングで……ああ、興奮してしまう。
「あ~~~~~~~~~……」

 こういう。女王様なんだから。たまらないんだよな、双樹は。
 遠くの方に双樹が近づいてるのが見える。
 まだ媚薬は残っていて、オレは助手席に双樹を載せると双樹にむしゃぶりつくようにキスをする。
 双樹は受け入れるけど、銀糸をつないで顔をどけ、オレの唇に人差し指を置いた。

「待て、駄目犬。お前のここの無駄打ちは今日は許せない」
「お、れ。ほんと、きついから。ねえ、そーちゃん、そーたん、オレ抱きたい、抱かせて」
「待てよ。野良、野良介。せっかくベッドまであと少しなのに、わざわざここでやるのか? それもお前の性癖か」
「……うう、わかった、我慢する」
「いいこだ」

 かくしてオレはご近所様に見られないように、双樹の家まで速攻で帰宅するミッションを行った。
 できたオレを褒めて欲しくて、玄関先につくと、速攻で双樹に腰を擦り付ける。
 かくかくと本当に馬鹿な発情期の犬みたいに、腰をぐいぐい押しつけて。

「おかえり、野良はどうしたんですか」
「こいつ、媚薬盛られたんだって」
「はあ?」

 リビングからやってきた赤い眼鏡の金髪は、光見だ。
 光見はオレより少し背が低くて、光見より背が低いのは双樹。
 腰の悦がぬけなくて、ひたすら双樹に盛っていると、光見が近寄ってきてオレの下腹部をがっと掴む。
 ああ、ちょっとだけいきそうになったのが悔しい。

「のーら、野良、駄目ですよ、薬入ってるなら双樹には触らせない」
「みつ、僕は別に可愛らしいからいいけど。ただ、盛られた迂闊さは許せないな」
「どうせあの子ウサギでしょう。抜け目ない。あいつ、俺らとSNSにまで繋げてきて挑発するからむかつくんですよね」
「んえ、リルと知り合い、なのか?」
「……とろんとしてるねえ、野良。野良、ここそんなにびくびくさせて、挿れたいのか」
「野良、夜はまだ早いんですよ。まだ夕方です。もう食べたいんですか。どうします、双樹」
「いいよ、準備はできてる。ベッドいこう、野良」

 双樹は俺の手を引き、光見から解放させるとベッドに寝転がった。
 ベッドに乗っかると、オレはたまらず双樹ともつれあうようにキスをする。その間に光見はオレの服を脱がしてくれている。
 服を脱がしながら、後ろからオレのちんちんをしゅっしゅっと扱いてくれるから、声が漏れそうになる。
 双樹は見上げながらにやにやと笑い、自分で服を脱ぐと、胸元にオレの頭を寄せた。
 オレはさっきの通話のしたいことを叶えてくれるんだと分かったらもうだめだった。
 夢中になってむしゃぶりついて、後ろから光見も乳首を弄ってくるし。光見はその間に後ろからオレのちんちんにゴムをはめてくれた。器用な奴だ。
 たまらない快感に腰が揺れて、とうとう双樹がパンツを下着ごと脱ぐと、ぬらついてすでに中がローションまみれの双樹の双丘に向かって割るように足を開かせる。
 双樹もなんだかんだでこれまでのことで興奮していたのか、前が勃っている。
 オレはたまらず、双樹の菊に擦りつけてから、そのまま擦りつけるように挿入すると中の温かみに理性が爆発し、そこからは腰ががくがくと揺れ。ピストンが止まらなかった。
「あっあああ! うやっ、だめ、だめっ、あああっ! いつもより、はげしっ……!」
 光見はおかしそうに双樹へ笑ってオレの手を自分の下腹部に重ねた。
「それで? 薬で飢えた貴方はどうやって俺も食べるんです?」
 双樹へピストンしながら光見とキスし、光見のパンツから雄を取り出してしごいてやる。光見はどMな性癖で、相当虐めないと満足しない。
 だから最初から亀頭に爪先を立ててぐりぐりとしてやると、身もだえた。
 
「ああ、乱暴な方ですねえ。もっと優しく」
「そう、だよ、もっと、優しく、してえ♡ あっ、だめ、そこよわいい、よわいのお♡」
「うるっせえ、ちんこがいらいらしてんだよ!!」
「~~~~~~~~♡♡♡!!!!!!」

 ばちゅんっと突きあげながら、ばちんっと双樹の尻をはたいてやると双樹はそれだけで達してしまい、中がきつく締まっていく。絞り上げるような中のうねりに堪え、光見は横から双樹の達した肉棒を捏ねている。
 自分がどMなあまり、Sを極めてる可哀想な光見。

「光見、いってるう、いってるかりゃあ、らめええ、いってりゅううう♡」
「でもこうやって刺激くるの好きでしょう? さあ、野良、次は俺ですよ」
「はあっ……はあっ……!!」

 そう双樹の中で甘えるように達してしまいたかったけれど、出すわけにはいかない理由がこうだ。
 光見も抱きたいんだ。
 光見は双樹にはタチのオレにはネコって言う状態のやつなもんで、光見のパンツを下着ごと脱がしてやると、ローションボトルを手渡された。
 尻を突き上げ、双樹の上に乗り、光見は双樹といちゃついている。
 その間にほぐせと言うことだ。
 素直にそのまま従うのはしゃくなので、ローションボトルをそのまま口先を光見の中に宛がい、ぶちゅううううと注入すると、その後は顔を寄せて舌先でアナルを舐めていく。

「な、なにするんでしゅかあああ♡」
「気持ちいいだろこっちのが」
「舌がうごいてるうっ、らめ、しゃべらないでえ♡」

 双樹が光見の喘いでる姿にむらむらしたのか、光見とむつみ合うようにキスをしながら、光見の肉棒を扱いている。
 光見はそれだけで目がハート状態に、弱くなり。
「挿れさせてください、挿入れてください、おねがいしますう、はやくう♡」
 お尻を振ってオレを挑発してから、光見はキスして許可をくれた双樹にずぶずぶいれていき、オレも中をほぐし終わると光見に挿入する。

「真ん中ってえ、いちばんお得ですよねえ♡♡ 中も前もいいですうう♡」
「あっあっ、光見、もっと奥きてえ♡♡ もっとお、もっとじゃないといやあ♡♡」
「あー……たまんない、にゃんこたちの戯れ……薬とか抜きに、滾ってくる……!」

 がつがつと食らうようにピストンをしていくと、光見の腰はろくすっぽ動けず、じっとしている状態。
 それでもオレからの律動から、動きが伝導して双樹をも犯す。光見が犯しているけど、実質オレが犯しているような感覚が味わえる好きな体位だ。

「ああああああっ♡♡♡ しょこおおお、しょこだめええ、のらあ、のらのぶっといちんこでぶっさしてくださああいいい、おれの乳首も虐めて♡ いじめてくださいい♡」
「ああんっ、みつみぃ♡♡ みつみ、勝手に中に出してるう♡♡ みつみのざーめん、中でぶちゅぶちゅいってるう♡♡あったかい、あったかくてでちゃううう♡」
「んん、ごめんねえ、ごめんね双樹♡♡♡ 双樹じゃないちんこに犯されて喜んでる♡」
「いいよ♡ 野良だからいいよ、光見♡ きもちいいねえ、きもちいいねえ♡ ん、ちゅ、んむ……」

 双樹と光見は互いに達したみたいで達しながらキスをまたしあって互いに乳首を弄っている。
 オレはこの光景のたまらなさに、たまらずゴムの中へ射精した。

「出る……ッは、あ……双樹、光見……!!」
「あー♡♡あー♡♡ なかでてるう♡ 残念でしたあ♡ 中にはまだ出させませんぅ♡♡ 生はまだだめですう♡♡」
「光見ぃ、意地悪しちゃだめだよ♡」
「あん、双樹う……♡」

 射精してもまだまだ勃起し続けてがちがちの肉棒を、きつく、尻孔で締め上げて、光見は嗤った。

「早くゴム変えろよ、ざあこ♡♡ ざこちんぽ♡♡」

 
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