35 / 35
第二部 視線
甘い時間――終
しおりを挟む
世界中の誰かから、祝福されて柚と結ばれたいなんて思ったことがない。
柚を自慢したかった時期はとうに過ぎた、散々覗かれてきたのだから。
ソレを踏まえて、枯葉は勉強帰りに寄った喫茶店で、あちこちにいるカップルを見ては、嘆息をつく。
別に、別に人目を憚らずいちゃつけるのが羨ましいわけではないが、クリスマスという時期自体には憧れはある。
できればクリスマスには柚を頂きたい。
泣き惑う柚に近づき押し倒し、中が精子で泡立つまでかき混ぜていたい欲はあるのだ。
だが、悲しいかな、兄はさっさとクリスマスにバイトをいれてしまっていた。
元から色恋の行事に疎い人ではあったけれども。
何せ鉄壁警備員だし、と脳内で柚に対して八つ当たり気味に、柚を次えっちするときどうしてやろうかと企てる。
それに課題が出来ていないからと柚はえっちをさせてくれないのだ。
気遣いは判るが、かえって苛立ち集中力は落ちる。
喫茶店でコーヒーを飲み終われば、枯葉はさっさと店を出、予定より早めの帰宅をした――そこで思いも寄らない素晴らしい光景に出くわす。
なんと、部屋で柚が自慰をしている、それも涙目で切ない顔で己を求める声。
暫くは黙って覗いていたのだが、やがて扉がかたんと鳴り、柚が枯葉に気付く。
柚は慌てて布団を腰にかけ、真っ赤な顔で枯葉を睨んでいた。
枯葉は参ったな、と理性がぶち切れ、柚に笑いかけていた。
「どこを触っていたんです?」
「……後ろ。な、なんだよ、部屋戻れよ」
「へーえ、兄さん僕じゃなくても満足できるんですね、指で?」
「あ……」
枯葉は緩く優しく撫でるように服の上から、乳首をこりこりと弄くってやる。
それだけで久しぶりの刺激に、柚はびくんと身体を跳ねさせて、もっと、と強請る。
「勉強中は駄目、でしたっけ?」
「あ……もう、意地悪、する、なよ」
「駄目、欲しいならきちんと言って」
「枯葉の、でかい、やつ、頂戴……」
柚は息を乱し、既にふわふわになるまで慰めていたアナルを差し出すように、尻を突き出して向ける。
純潔を捧げられた気がした枯葉は一気に猛り、口端がつり上がる。
クリスマスのディナーくらいは、甘えても許されそうだなと予感し、枯葉はそのまま柚を頂いた――。
「柚、もっと僕を呼んで」
「枯葉、ンぅ、あ、そこ、いい、もっと」
柚のイイトコロを狙い雁で引っ掻けば、よりいい声をあげそうになっていた柚だったが、何とか理性が自宅だと覚えていて、声を我慢した。
枯葉は今、親がいないのを知っているが敢えて意地悪する。
「声、聞こえたらばれちゃいますね、変態な兄さんが」
「や、だあ……変態、じゃ、ない」
「僕のセックス見て興奮していたのに?」
過去を思い出したからか、柚の身体はぷるぷると震え、身体はピンクに染まりつつある。
刺激的な枯葉の律動に、柚は枯葉にしがみつき、達することを伝える。
「もう、だめ、イく、いっちゃう……!!!」
「兄さん、兄さん……柚」
枯葉の呼ぶ声に柚は達するが、枯葉はまだ達していない。
涙目で柚は枯葉を見上げ、枯葉と目が遭うと枯葉はにったりと笑いかけた。
「時間、まだあるので愉しみましょう?」
ひとときの休息は、甘い時間であった。
柚を自慢したかった時期はとうに過ぎた、散々覗かれてきたのだから。
ソレを踏まえて、枯葉は勉強帰りに寄った喫茶店で、あちこちにいるカップルを見ては、嘆息をつく。
別に、別に人目を憚らずいちゃつけるのが羨ましいわけではないが、クリスマスという時期自体には憧れはある。
できればクリスマスには柚を頂きたい。
泣き惑う柚に近づき押し倒し、中が精子で泡立つまでかき混ぜていたい欲はあるのだ。
だが、悲しいかな、兄はさっさとクリスマスにバイトをいれてしまっていた。
元から色恋の行事に疎い人ではあったけれども。
何せ鉄壁警備員だし、と脳内で柚に対して八つ当たり気味に、柚を次えっちするときどうしてやろうかと企てる。
それに課題が出来ていないからと柚はえっちをさせてくれないのだ。
気遣いは判るが、かえって苛立ち集中力は落ちる。
喫茶店でコーヒーを飲み終われば、枯葉はさっさと店を出、予定より早めの帰宅をした――そこで思いも寄らない素晴らしい光景に出くわす。
なんと、部屋で柚が自慰をしている、それも涙目で切ない顔で己を求める声。
暫くは黙って覗いていたのだが、やがて扉がかたんと鳴り、柚が枯葉に気付く。
柚は慌てて布団を腰にかけ、真っ赤な顔で枯葉を睨んでいた。
枯葉は参ったな、と理性がぶち切れ、柚に笑いかけていた。
「どこを触っていたんです?」
「……後ろ。な、なんだよ、部屋戻れよ」
「へーえ、兄さん僕じゃなくても満足できるんですね、指で?」
「あ……」
枯葉は緩く優しく撫でるように服の上から、乳首をこりこりと弄くってやる。
それだけで久しぶりの刺激に、柚はびくんと身体を跳ねさせて、もっと、と強請る。
「勉強中は駄目、でしたっけ?」
「あ……もう、意地悪、する、なよ」
「駄目、欲しいならきちんと言って」
「枯葉の、でかい、やつ、頂戴……」
柚は息を乱し、既にふわふわになるまで慰めていたアナルを差し出すように、尻を突き出して向ける。
純潔を捧げられた気がした枯葉は一気に猛り、口端がつり上がる。
クリスマスのディナーくらいは、甘えても許されそうだなと予感し、枯葉はそのまま柚を頂いた――。
「柚、もっと僕を呼んで」
「枯葉、ンぅ、あ、そこ、いい、もっと」
柚のイイトコロを狙い雁で引っ掻けば、よりいい声をあげそうになっていた柚だったが、何とか理性が自宅だと覚えていて、声を我慢した。
枯葉は今、親がいないのを知っているが敢えて意地悪する。
「声、聞こえたらばれちゃいますね、変態な兄さんが」
「や、だあ……変態、じゃ、ない」
「僕のセックス見て興奮していたのに?」
過去を思い出したからか、柚の身体はぷるぷると震え、身体はピンクに染まりつつある。
刺激的な枯葉の律動に、柚は枯葉にしがみつき、達することを伝える。
「もう、だめ、イく、いっちゃう……!!!」
「兄さん、兄さん……柚」
枯葉の呼ぶ声に柚は達するが、枯葉はまだ達していない。
涙目で柚は枯葉を見上げ、枯葉と目が遭うと枯葉はにったりと笑いかけた。
「時間、まだあるので愉しみましょう?」
ひとときの休息は、甘い時間であった。
10
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
弟がガチ勢すぎて愛が重い~魔王の座をささげられたんだけど、どうしたらいい?~
マツヲ。
BL
久しぶりに会った弟は、現魔王の長兄への謀反を企てた張本人だった。
王家を恨む弟の気持ちを知る主人公は死を覚悟するものの、なぜかその弟は王の座を捧げてきて……。
というヤンデレ弟×良識派の兄の話が読みたくて書いたものです。
この先はきっと弟にめっちゃ執着されて、おいしく食われるにちがいない。
ノリで付き合っただけなのに、別れてくれなくて詰んでる
cheeery
BL
告白23連敗中の高校二年生・浅海凪。失恋のショックと友人たちの悪ノリから、クラス一のモテ男で親友、久遠碧斗に勢いで「付き合うか」と言ってしまう。冗談で済むと思いきや、碧斗は「いいよ」とあっさり承諾し本気で付き合うことになってしまった。
「付き合おうって言ったのは凪だよね」
あの流れで本気だとは思わないだろおおお。
凪はなんとか碧斗に愛想を尽かされようと、嫌われよう大作戦を実行するが……?
【完結】弟を幸せにする唯一のルートを探すため、兄は何度も『やり直す』
バナナ男さん
BL
優秀な騎士の家系である伯爵家の【クレパス家】に生まれた<グレイ>は、容姿、実力、共に恵まれず、常に平均以上が取れない事から両親に冷たく扱われて育った。 そんなある日、父が気まぐれに手を出した娼婦が生んだ子供、腹違いの弟<ルーカス>が家にやってくる。 その生まれから弟は自分以上に両親にも使用人達にも冷たく扱われ、グレイは初めて『褒められる』という行為を知る。 それに恐怖を感じつつ、グレイはルーカスに接触を試みるも「金に困った事がないお坊ちゃんが!」と手酷く拒絶されてしまい……。 最初ツンツン、のちヤンデレ執着に変化する美形の弟✕平凡な兄です。兄弟、ヤンデレなので、地雷の方はご注意下さいm(__)m
ある日、人気俳優の弟になりました。
雪 いつき
BL
母の再婚を期に、立花優斗は人気若手俳優、橘直柾の弟になった。顔良し性格良し真面目で穏やかで王子様のような人。そんな評判だったはずが……。
「俺の命は、君のものだよ」
初顔合わせの日、兄になる人はそう言って綺麗に笑った。とんでもない人が兄になってしまった……と思ったら、何故か大学の先輩も優斗を可愛いと言い出して……?
平凡に生きたい19歳大学生と、24歳人気若手俳優、21歳文武両道大学生の三角関係のお話。
ある日、人気俳優の弟になりました。2
雪 いつき
BL
母の再婚を期に、立花優斗は人気若手俳優、橘直柾の弟になった。穏やかで真面目で王子様のような人……と噂の直柾は「俺の命は、君のものだよ」と蕩けるような笑顔で言い出し、大学の先輩である隆晴も優斗を好きだと言い出して……。
平凡に生きたい(のに無理だった)19歳大学生と、24歳人気若手俳優、21歳文武両道大学生の、更に溺愛生活が始まる――。
転生したら魔王の息子だった。しかも出来損ないの方の…
月乃
BL
あぁ、やっとあの地獄から抜け出せた…
転生したと気づいてそう思った。
今世は周りの人も優しく友達もできた。
それもこれも弟があの日動いてくれたからだ。
前世と違ってとても優しく、俺のことを大切にしてくれる弟。
前世と違って…?いいや、前世はひとりぼっちだった。仲良くなれたと思ったらいつの間にかいなくなってしまった。俺に近づいたら消える、そんな噂がたって近づいてくる人は誰もいなかった。
しかも、両親は高校生の頃に亡くなっていた。
俺はこの幸せをなくならせたくない。
そう思っていた…
【完結】我が兄は生徒会長である!
tomoe97
BL
冷徹•無表情•無愛想だけど眉目秀麗、成績優秀、運動神経まで抜群(噂)の学園一の美男子こと生徒会長・葉山凌。
名門私立、全寮制男子校の生徒会長というだけあって色んな意味で生徒から一目も二目も置かれる存在。
そんな彼には「推し」がいる。
それは風紀委員長の神城修哉。彼は誰にでも人当たりがよく、仕事も早い。喧嘩の現場を抑えることもあるので腕っぷしもつよい。
実は生徒会長・葉山凌はコミュ症でビジュアルと家柄、風格だけでここまで上り詰めた、エセカリスマ。実際はメソメソ泣いてばかりなので、本物のカリスマに憧れている。
終始彼の弟である生徒会補佐の観察記録調で語る、推し活と片思いの間で揺れる青春恋模様。
本編完結。番外編(after story)でその後の話や過去話などを描いてます。
(番外編、after storyで生徒会補佐✖️転校生有。可愛い美少年✖️高身長爽やか男子の話です)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる