14 / 30
第十四話 星空に過る緊張の糸は甘く
しおりを挟む
「そういえばローズと言えば歌がうまいと、マダムレイティから聞いたのだが」
晩餐の時にアシュがワインを傾けながら妾に問いかけた。
妾は歌と聞いて、嗚呼と心当たりに遭遇した。
昔から適当に歌詞を即興で作ってその場限りで歌う。勿論覚えることもない。
ただメロディはいつも一緒だから。聞く人によっては毎回同じ歌なのだろうと勘違いされる。
「他愛もない歌でしてよ」
「習ったわけではないのか」
「昔、音楽を教養として身につけさせられたけれど。才能がなくて」
「歌はうまいのにか」
「楽譜通りにやろうとすると駄目ねえ、自由にやってって言われるとできちゃうの。先生も楽譜を用意しなくなったわ、いつからか」
「君の家系は芸術方面に理解があるのだねえ」
「そうね、お陰で絵も少し習ったわ。よしなさいって止められることなかった。代わりにお勉強や、花嫁修業を頑張っていたから。まさかこうなるとはおもわなかったけれど」
人生って不思議ね、と笑いかければアシュはこくりと頷き。
にこやかに笑う。
「そういえば聞いてくれよ」
「どうしました?」
「愛しの君にふられてしまってね」
「お気に入りの人?」
「いいや、商売筋の関係だ。私と店外で会うつもりはないと言われてね」
「あら残念」
「君の知り合いにいないか? 金髪の蒼目のかっこいいひと」
「そんなひといたら、とっくにモデルにして本にしてるわ」
アシュの好みがわかったところで、サリスもリーゼルグ先生もロス様も好みじゃないってのが判ったのだけれど、それを乗り越えてのカップリングよね。
サリスがそうだ、髪の毛染めちゃうお話しとかどうかしら。アシュの愛しの君にヤキモチ妬いて。きっといいおはなしになる。
教会の鐘が夕刻なのに鳴る。妄想の影響で、力が漏れて勝手に回復した報せとして鐘をつかうのはやめてほしい。恥ずかしい。
「旦那様はこの先どうなりたいの」
「一回結婚した履歴が欲しいんだ。そのあと何か言われても、妻が好きだったんだでとおるだろう? 妻が忘れられない、そういえば周りは勝手に妄想してくれる」
「あら、じゃあ健気な夫を置いて未来で出て行くことになる妾は悪い女になっちゃいそう」
「もちろん君がこのままこの家にいるっていうのも歓迎だよ」
「恋愛じゃないのに?」
「君とは家族のような仲を感じるし。君の周りはいつも面白い」
刺激的だ、と笑い旦那様は皿を下げて貰い、お茶で一服する。
お茶は東洋の血が混じってる妾を気遣って、東洋の緑茶だ。
「専用の茶器があるなんて面白いな。みてくれ、かわったカップだ」
「湯飲みっていうのよ」
東洋ではそのお茶を大事に毎日飲んでるけれど、一杯でもこの国で飲もうとするととてつもない苦労がいる。
茶器の用意や、茶葉の用意がいちからになるし、他のもので代用できない。
アシュの気遣いが形になり、妾のルーツを知りたい意思が見える気がする。
「相変わらずサンフラワー嬢は諦めないね。訓練時間にやってきて、皆が差し入れにめろめろだ」
「ぬかりないわね」
「断る理由作りとして愛妻弁当を一回作ってくれないか」
「なにがよろしくて? サンドイッチ?」
「そうだな、それと君からのラブレターも頼む。頑張ってとか、一言でもいい」
「本当に大変ね。それをしてもきっとあの子は諦めないと思うけれど」
「おしゃべりじゃなければ、私も事情を話すのはやぶさかではないんだがね」
参ったよ、とお茶を飲み終わればアシュは席を立ち、「それじゃあね」と自室に戻っていった。
自室で仕事の書類が待っている。それでも夕飯を一緒に食べてくれただけでも、有難い。
妾もお茶で一服し、確かに旦那としては優良物件のアシュをおもんばかる。
「想われるのも大変なのね」
*
夜更けに紙にペンを走らせて、物語を考えていた。
マダムレイティとの文通代わりの物語。毎週一通は交換している。
想いを込めて妄想を練り上げてから理想の受けと攻めを考えて、シチュエーションを当てはめた。
今回は騎士団のなかにいる小柄な少年が、可愛がられてお姫様みたいにちやほやされる話しにしましょうと、口元がにやける。
こつん、こつんと窓に何かが当たっている。
何かしらと、立ち上がって窓辺に向かうと、サリスがいた。
ここは二階で、木に登って小石を投げていたサリスが妾と目が合うなりぱああと明るい顔をした。
妾は呆れて窓を開ける。
「なにをなさっているの」
「空が今日、一年に一回の星の落ちる日なんです! お嬢にお知らせしようと思って、ほら、星が流れてる!」
サリスが流れ星を見つけて指を差せば確かにきらりと一筋流れていった。
綺麗さに目を見張って感動していると、サリスがにこーっと笑った。
「お嬢は夜空好きでしょう!? だから教えてあげたかったんです!」
「貴方、それだけのために……? 寒くはない? 入る?」
「いえ、夜更けにレディの部屋に入るなんて、俺はここからでいいです」
「サリス……判ったわ、部屋に入らなくて良い。代わりに、隣の部屋のバルコニーにきなさい。バルコニーなら大丈夫でしょう?」
「へ? 一緒に見てくれるの、お嬢!」
「教えに来てくれた貴方をそのまま放っておくわけにはいかないでしょう。待っていてね、軽くつまむものとお茶も持ってくるわあ」
「やったあ!! お嬢とデートだあ!!」
「勝手に言ってなさい」
妾はけらけら笑いながら、キッチンに向かい、そうっと忍び込んでお茶とクッキーを持っていく。隣の部屋に戻れば、バルコニーにサリスが座り込んでいて。妾も隣に腰がけようとすれば、ひらりとハンカチを敷かれた。
「変に紳士ね」
「そうかな、紳士の域を超えたけれど」
「下手をすれば貴方捕まっていたわよ」
「いてもたってもいられなかったんだ、こんな奇跡みたいな美しい日にお嬢といられたら最高だなあって」
「……ばかね」
妾がお茶を手渡せばサリスの手が重なる。
その間サリスは無言で妾の目を見つめ。
妾は目を丸くし、少しだけ気恥ずかしくなる。
「……何か、言ってよ」
「へへ、すみません」
「空を、みなさいよ」
「空を見るお嬢も見たいんです」
「……ばか、サリスのそういうところ、よくないわ」
「ええ? どうしてですか」
だって貴方はきっと他の女の子にもそんなことしてるんでしょう?
言ってるんでしょう?
男の人の純愛なんて、ホモ以外信じないわ。
だって、妾、誠実な男性をしらないもの。
妾に恋をする人はみんな、愛人になってくれって言ってきた。
妾を愛したのではなくて、妾の見た目や体つきが好きだっただけなの。
サリス、貴方もそうなんでしょう?
「お嬢、手つめたいっすね」
なのに貴方は笑って手を握るの。
妾を気遣うの。心が温かくなっていく。
妾は、この暖かさを受け止めて良いのか大事にしていいのかわからなくて。
居心地が少しだけ悪くて、気恥ずかしくて俯いた。
「お嬢、あっほら、また空流れましたよ!」
「……今、お願い事が、できるなら。貴方は何を願うの?」
「商売繁盛!」
そこで、妾のことを言わないあたり。少しだけ緊張が抜けて、妾は安心して笑えた。
「なら妾も願ってあげる」
晩餐の時にアシュがワインを傾けながら妾に問いかけた。
妾は歌と聞いて、嗚呼と心当たりに遭遇した。
昔から適当に歌詞を即興で作ってその場限りで歌う。勿論覚えることもない。
ただメロディはいつも一緒だから。聞く人によっては毎回同じ歌なのだろうと勘違いされる。
「他愛もない歌でしてよ」
「習ったわけではないのか」
「昔、音楽を教養として身につけさせられたけれど。才能がなくて」
「歌はうまいのにか」
「楽譜通りにやろうとすると駄目ねえ、自由にやってって言われるとできちゃうの。先生も楽譜を用意しなくなったわ、いつからか」
「君の家系は芸術方面に理解があるのだねえ」
「そうね、お陰で絵も少し習ったわ。よしなさいって止められることなかった。代わりにお勉強や、花嫁修業を頑張っていたから。まさかこうなるとはおもわなかったけれど」
人生って不思議ね、と笑いかければアシュはこくりと頷き。
にこやかに笑う。
「そういえば聞いてくれよ」
「どうしました?」
「愛しの君にふられてしまってね」
「お気に入りの人?」
「いいや、商売筋の関係だ。私と店外で会うつもりはないと言われてね」
「あら残念」
「君の知り合いにいないか? 金髪の蒼目のかっこいいひと」
「そんなひといたら、とっくにモデルにして本にしてるわ」
アシュの好みがわかったところで、サリスもリーゼルグ先生もロス様も好みじゃないってのが判ったのだけれど、それを乗り越えてのカップリングよね。
サリスがそうだ、髪の毛染めちゃうお話しとかどうかしら。アシュの愛しの君にヤキモチ妬いて。きっといいおはなしになる。
教会の鐘が夕刻なのに鳴る。妄想の影響で、力が漏れて勝手に回復した報せとして鐘をつかうのはやめてほしい。恥ずかしい。
「旦那様はこの先どうなりたいの」
「一回結婚した履歴が欲しいんだ。そのあと何か言われても、妻が好きだったんだでとおるだろう? 妻が忘れられない、そういえば周りは勝手に妄想してくれる」
「あら、じゃあ健気な夫を置いて未来で出て行くことになる妾は悪い女になっちゃいそう」
「もちろん君がこのままこの家にいるっていうのも歓迎だよ」
「恋愛じゃないのに?」
「君とは家族のような仲を感じるし。君の周りはいつも面白い」
刺激的だ、と笑い旦那様は皿を下げて貰い、お茶で一服する。
お茶は東洋の血が混じってる妾を気遣って、東洋の緑茶だ。
「専用の茶器があるなんて面白いな。みてくれ、かわったカップだ」
「湯飲みっていうのよ」
東洋ではそのお茶を大事に毎日飲んでるけれど、一杯でもこの国で飲もうとするととてつもない苦労がいる。
茶器の用意や、茶葉の用意がいちからになるし、他のもので代用できない。
アシュの気遣いが形になり、妾のルーツを知りたい意思が見える気がする。
「相変わらずサンフラワー嬢は諦めないね。訓練時間にやってきて、皆が差し入れにめろめろだ」
「ぬかりないわね」
「断る理由作りとして愛妻弁当を一回作ってくれないか」
「なにがよろしくて? サンドイッチ?」
「そうだな、それと君からのラブレターも頼む。頑張ってとか、一言でもいい」
「本当に大変ね。それをしてもきっとあの子は諦めないと思うけれど」
「おしゃべりじゃなければ、私も事情を話すのはやぶさかではないんだがね」
参ったよ、とお茶を飲み終わればアシュは席を立ち、「それじゃあね」と自室に戻っていった。
自室で仕事の書類が待っている。それでも夕飯を一緒に食べてくれただけでも、有難い。
妾もお茶で一服し、確かに旦那としては優良物件のアシュをおもんばかる。
「想われるのも大変なのね」
*
夜更けに紙にペンを走らせて、物語を考えていた。
マダムレイティとの文通代わりの物語。毎週一通は交換している。
想いを込めて妄想を練り上げてから理想の受けと攻めを考えて、シチュエーションを当てはめた。
今回は騎士団のなかにいる小柄な少年が、可愛がられてお姫様みたいにちやほやされる話しにしましょうと、口元がにやける。
こつん、こつんと窓に何かが当たっている。
何かしらと、立ち上がって窓辺に向かうと、サリスがいた。
ここは二階で、木に登って小石を投げていたサリスが妾と目が合うなりぱああと明るい顔をした。
妾は呆れて窓を開ける。
「なにをなさっているの」
「空が今日、一年に一回の星の落ちる日なんです! お嬢にお知らせしようと思って、ほら、星が流れてる!」
サリスが流れ星を見つけて指を差せば確かにきらりと一筋流れていった。
綺麗さに目を見張って感動していると、サリスがにこーっと笑った。
「お嬢は夜空好きでしょう!? だから教えてあげたかったんです!」
「貴方、それだけのために……? 寒くはない? 入る?」
「いえ、夜更けにレディの部屋に入るなんて、俺はここからでいいです」
「サリス……判ったわ、部屋に入らなくて良い。代わりに、隣の部屋のバルコニーにきなさい。バルコニーなら大丈夫でしょう?」
「へ? 一緒に見てくれるの、お嬢!」
「教えに来てくれた貴方をそのまま放っておくわけにはいかないでしょう。待っていてね、軽くつまむものとお茶も持ってくるわあ」
「やったあ!! お嬢とデートだあ!!」
「勝手に言ってなさい」
妾はけらけら笑いながら、キッチンに向かい、そうっと忍び込んでお茶とクッキーを持っていく。隣の部屋に戻れば、バルコニーにサリスが座り込んでいて。妾も隣に腰がけようとすれば、ひらりとハンカチを敷かれた。
「変に紳士ね」
「そうかな、紳士の域を超えたけれど」
「下手をすれば貴方捕まっていたわよ」
「いてもたってもいられなかったんだ、こんな奇跡みたいな美しい日にお嬢といられたら最高だなあって」
「……ばかね」
妾がお茶を手渡せばサリスの手が重なる。
その間サリスは無言で妾の目を見つめ。
妾は目を丸くし、少しだけ気恥ずかしくなる。
「……何か、言ってよ」
「へへ、すみません」
「空を、みなさいよ」
「空を見るお嬢も見たいんです」
「……ばか、サリスのそういうところ、よくないわ」
「ええ? どうしてですか」
だって貴方はきっと他の女の子にもそんなことしてるんでしょう?
言ってるんでしょう?
男の人の純愛なんて、ホモ以外信じないわ。
だって、妾、誠実な男性をしらないもの。
妾に恋をする人はみんな、愛人になってくれって言ってきた。
妾を愛したのではなくて、妾の見た目や体つきが好きだっただけなの。
サリス、貴方もそうなんでしょう?
「お嬢、手つめたいっすね」
なのに貴方は笑って手を握るの。
妾を気遣うの。心が温かくなっていく。
妾は、この暖かさを受け止めて良いのか大事にしていいのかわからなくて。
居心地が少しだけ悪くて、気恥ずかしくて俯いた。
「お嬢、あっほら、また空流れましたよ!」
「……今、お願い事が、できるなら。貴方は何を願うの?」
「商売繁盛!」
そこで、妾のことを言わないあたり。少しだけ緊張が抜けて、妾は安心して笑えた。
「なら妾も願ってあげる」
0
お気に入りに追加
17
あなたにおすすめの小説
聖女を騙った少女は、二度目の生を自由に生きる
夕立悠理
恋愛
ある日、聖女として異世界に召喚された美香。その国は、魔物と戦っているらしく、兵士たちを励まして欲しいと頼まれた。しかし、徐々に戦況もよくなってきたところで、魔法の力をもった本物の『聖女』様が現れてしまい、美香は、聖女を騙った罪で、処刑される。
しかし、ギロチンの刃が落とされた瞬間、時間が巻き戻り、美香が召喚された時に戻り、美香は二度目の生を得る。美香は今度は魔物の元へ行き、自由に生きることにすると、かつては敵だったはずの魔王に溺愛される。
しかし、なぜか、美香を見捨てたはずの護衛も執着してきて――。
※小説家になろう様にも投稿しています
※感想をいただけると、とても嬉しいです
※著作権は放棄してません
そろそろ前世は忘れませんか。旦那様?
氷雨そら
恋愛
結婚式で私のベールをめくった瞬間、旦那様は固まった。たぶん、旦那様は記憶を取り戻してしまったのだ。前世の私の名前を呼んでしまったのがその証拠。
そしておそらく旦那様は理解した。
私が前世にこっぴどく裏切った旦那様の幼馴染だってこと。
――――でも、それだって理由はある。
前世、旦那様は15歳のあの日、魔力の才能を開花した。そして私が開花したのは、相手の魔力を奪う魔眼だった。
しかも、その魔眼を今世まで持ち越しで受け継いでしまっている。
「どれだけ俺を弄んだら気が済むの」とか「悪い女」という癖に、旦那様は私を離してくれない。
そして二人で眠った次の朝から、なぜかかつての幼馴染のように、冷酷だった旦那様は豹変した。私を溺愛する人間へと。
お願い旦那様。もう前世のことは忘れてください!
かつての幼馴染は、今度こそ絶対幸せになる。そんな幼馴染推しによる幼馴染推しのための物語。
小説家になろうにも掲載しています。
セレナの居場所 ~下賜された側妃~
緑谷めい
恋愛
後宮が廃され、国王エドガルドの側妃だったセレナは、ルーベン・アルファーロ侯爵に下賜された。自らの新たな居場所を作ろうと努力するセレナだったが、夫ルーベンの幼馴染だという伯爵家令嬢クラーラが頻繁に屋敷を訪れることに違和感を覚える。
【完結】『飯炊き女』と呼ばれている騎士団の寮母ですが、実は最高位の聖女です
葉桜鹿乃
恋愛
ルーシーが『飯炊き女』と、呼ばれてそろそろ3年が経とうとしている。
王宮内に兵舎がある王立騎士団【鷹の爪】の寮母を担っているルーシー。
孤児院の出で、働き口を探してここに配置された事になっているが、実はこの国の最も高貴な存在とされる『金剛の聖女』である。
王宮という国で一番安全な場所で、更には周囲に常に複数人の騎士が控えている場所に、本人と王族、宰相が話し合って所属することになったものの、存在を秘する為に扱いは『飯炊き女』である。
働くのは苦では無いし、顔を隠すための不細工な丸眼鏡にソバカスと眉を太くする化粧、粗末な服。これを襲いに来るような輩は男所帯の騎士団にも居ないし、聖女の力で存在感を常に薄めるようにしている。
何故このような擬態をしているかというと、隣国から聖女を狙って何者かが間者として侵入していると言われているためだ。
隣国は既に瘴気で汚れた土地が多くなり、作物もまともに育たないと聞いて、ルーシーはしばらく隣国に行ってもいいと思っているのだが、長く冷戦状態にある隣国に行かせるのは命が危ないのでは、と躊躇いを見せる国王たちをルーシーは説得する教養もなく……。
そんな折、ある日の月夜に、明日の雨を予見して変装をせずに水汲みをしている時に「見つけた」と言われて振り向いたそこにいたのは、騎士団の中でもルーシーに優しい一人の騎士だった。
※感想の取り扱いは近況ボードを参照してください。
※小説家になろう様でも掲載予定です。
【完結】冷酷眼鏡とウワサされる副騎士団長様が、一直線に溺愛してきますっ!
楠結衣
恋愛
触ると人の心の声が聞こえてしまう聖女リリアンは、冷酷と噂の副騎士団長のアルバート様に触ってしまう。
(リリアン嬢、かわいい……。耳も小さくて、かわいい。リリアン嬢の耳、舐めたら甘そうだな……いや寧ろ齧りたい……)
遠くで見かけるだけだったアルバート様の思わぬ声にリリアンは激しく動揺してしまう。きっと聞き間違えだったと結論付けた筈が、聖女の試験で必須な魔物についてアルバート様から勉強を教わることに──!
(かわいい、好きです、愛してます)
(誰にも見せたくない。執務室から出さなくてもいいですよね?)
二人きりの勉強会。アルバート様に触らないように気をつけているのに、リリアンのうっかりで毎回触れられてしまう。甘すぎる声にリリアンのドキドキが止まらない!
ところが、ある日、リリアンはアルバート様の声にうっかり反応してしまう。
(まさか。もしかして、心の声が聞こえている?)
リリアンの秘密を知ったアルバート様はどうなる?
二人の恋の結末はどうなっちゃうの?!
心の声が聞こえる聖女リリアンと変態あまあまな声がダダ漏れなアルバート様の、甘すぎるハッピーエンドラブストーリー。
✳︎表紙イラストは、さらさらしるな。様の作品です。
✳︎小説家になろうにも投稿しています♪
溺愛の始まりは魔眼でした。騎士団事務員の貧乏令嬢、片想いの騎士団長と婚約?!
参
恋愛
男爵令嬢ミナは実家が貧乏で騎士団の事務員と騎士団寮の炊事洗濯を掛け持ちして働いていた。ミナは騎士団長オレンに片想いしている。バレないようにしつつ長年真面目に働きオレンの信頼も得、休憩のお茶まで一緒にするようになった。
ある日、謎の香料を口にしてミナは魔法が宿る眼、魔眼に目覚める。魔眼のスキルは、筋肉のステータスが見え、良い筋肉が目の前にあると相手の服が破けてしまうものだった。ミナは無類の筋肉好きで、筋肉が近くで見られる騎士団は彼女にとっては天職だ。魔眼のせいでクビにされるわけにはいかない。なのにオレンの服をびりびりに破いてしまい魔眼のスキルを話さなければいけない状況になった。
全てを話すと、オレンはミナと協力して魔眼を治そうと提案する。対処法で筋肉を見たり触ったりすることから始まった。ミナが長い間封印していた絵描きの趣味も魔眼対策で復活し、よりオレンとの時間が増えていく。片想いがバレないようにするも何故か魔眼がバレてからオレンが好意的で距離も近くなり甘やかされてばかりでミナは戸惑う。別の日には我慢しすぎて自分の服を魔眼で破り真っ裸になった所をオレンに見られ彼は責任を取るとまで言いだして?!
※結構ふざけたラブコメです。
恋愛が苦手な女性シリーズ、前作と同じ世界線で描かれた2作品目です(続きものではなく単品で読めます)。今回は無自覚系恋愛苦手女性。
ヒロインによる一人称視点。全56話、一話あたり概ね1000~2000字程度で公開。
前々作「訳あり女装夫は契約結婚した副業男装妻の推し」前作「身体強化魔法で拳交える外交令嬢の拗らせ恋愛~隣国の悪役令嬢を妻にと連れてきた王子に本来の婚約者がいないとでも?~」と同じ時代・世界です。
※小説家になろう、ノベルアップ+にも投稿しています。※R15は保険です。
あなたなんて大嫌い
みおな
恋愛
私の婚約者の侯爵子息は、義妹のことばかり優先して、私はいつも我慢ばかり強いられていました。
そんなある日、彼が幼馴染だと言い張る伯爵令嬢を抱きしめて愛を囁いているのを聞いてしまいます。
そうですか。
私の婚約者は、私以外の人ばかりが大切なのですね。
私はあなたのお財布ではありません。
あなたなんて大嫌い。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる