アメリカで猫と暮らす 大騒ぎだけどHappy life!

真白タミイ

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中年だけど、まだ大猫時代。

大きいトラと小さいトラたち

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 2011年にオハイオで個人の危険野生動物の飼育が禁止になった。

反対に2011年10月までは十分な敷地があれば、どんな大きな動物を飼っても違反ではなかったことになる。それもすごい話だ。

もし我が家に猫がいなくてオハイオに来てからそのことを知ったら「トラ飼いたい……」と一瞬思ったかもしれない。

大型ネコ、特にトラが好きでたまらない。プロマイドみたいに絵葉書を集めていたこともあった。

「レッドドラゴン」という怖いサスペンス映画の中で、ある男性が盲目の彼女にトラを触らせてあげるシーンがある。手術前のトラで麻酔で寝ている。体に触り、聴診器で心臓の音を聞く。猛烈にうらやましかった。

いつの日か機会があれば、トラやひょうに触ってみたい。それどころかお腹のあたりにもふっと顔をうずめてみたい。

 
 我が家の小さいトラたちにも毎日ばふんと顔をうずめる。体格がいいからなのか種類なのか毛に厚みがある。特にチャチャはほぼ毎日一緒に寝るので背中に顔をうずめて寝てる。至福の時だ。

柔らかい毛が唇や頬にくっつくけれど「ごろごろごろ」という世界で一番美しい音楽を聴いて眠れる嬉しさには代えられない。時々コタローもやってきて音楽がステレオになったりする。最高の瞬間だ。


 骨格的にコタローは8キロ超えていても肥満ではないらしいが、チャチャは(ファーット)なのだそうだ。

テーブルから飛び降りると必ずと音がする。猫は通常足音を立てないのではなかったか?

走ってくるときは音がする。本当に猫なのだろうか?

 
コタローは紙マルメターノ(紙を丸めたおもちゃ)でバレーボールが好きなのだが、かっこいい空中アタックを決める。しかし地上に降り立つときにはやはりドッシンと音がする。

チャチャはバレーボールはしない(できない?)けれど紙マルメターノをちょいちょいと転がしてサッカーが好きだ。そして犬のようにその紙ボールをくわえて持ってくる。

少し若い頃、おもちゃ箱からおもちゃを取って「これで遊ぼうよ」ともってきていた。しかし人間の都合には合わせてくれない。朝の4時だったりする。目が真っ黒できらきらしている。しょうがなく何回か投げてまた寝てしまった。

数時間後に起きたら紙丸メターノとネズミのおもちゃが転がり、階段の途中におとうたんの紐(軍ブールの靴紐)が落ちていて、罪悪感でいっぱいになった。

 「遊びたかったんだね、ごめんね、ごめんね」と猫じゃらしを持っていくと、その時は「もう気分じゃない」とプイっと横を向いてしまった。猫は本当に気まぐれだ。

そして猫空気の読めない夫は、今日も小さなトラ君にシャーをされていた。

 猫の自分中心のこういうところもたまらない魅力なのだ(と私は思う。夫の意見はまた別なのだろうと思うけど)


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