アメリカで猫と暮らす 大騒ぎだけどHappy life!

真白タミイ

文字の大きさ
上 下
12 / 50
大猫時代

かかりつけの獣医はちょっと変な名医

しおりを挟む
太ったオス猫は腎臓病になりやすいという。心配だったので、ある日かかりつけの獣医に相談し、肥満度を見てもらった。

我が家から車で3分のところにある獣医。ワクチンもここで打つ。
 
最初にコタローを見てもらった。体中を触り、体重を測る。 

「あら!体重は重いけど、太ってるわけではないわ」
 
「そういうことがあるのですか?」
 
「イエス!!コーティアロゥ~(コタロウと発音できない)は頭が大きいでしょう?大きい猫なのよ、このお腹の皮もね(タプンタプンの皮をムギュッと引っ張る)イッツオーケーよ。ノーマルよ」

おとなしいコーティアロゥはいじくり回されてお尻に体温計をプスッと突っ込まれた。
 
抜かれて数秒して、やっとハッと振り返って「いや~~おしりいや~!」と振り返った。 この猫はいつもこういう感じで、ものすごくのんびりしている。 
 
良く言えば大物、違う言い方だと天然だ。 

 
問題は茶トラのチャチャマルだ。 人間界で言うところの問題児。 大暴れのジャイアンなのだ。家の外に配達のトラックが近づいただけで、トラのように唸る。知らない人にはもれなく最凶の威嚇をする。 ただし家族にはべったりで誰かが泣くと飛んできて慰めてくれたりもする。人情派だ。
 

ワルの限りを繰り返していた家無しの不良が暖かい家を見つけ更生したけれど、本性が時々現れる、という感じか?

「OK コーティアロゥはパーフェクトよ~今度はChachaね~~」

さすがにチャチャの発音はうまかった。そして猫の扱いもうまいのだ。

友達のように話しかけながらあちこち素早く触っていく。元不良は「シャー」する間もなく、こねくり回されている。そして真顔で

He is FATでぶね」 と言い放った。
 
ガーンという顔のチャチャのお尻にすごい速さで体温計を突っ込んだ。 
 

先生、それコーティアローのおしりの後、消毒してないよね? まあ兄弟だし、お互い舐め合うようなところなのでいいのかな?いいのか?
 
 
そしてまたチャチャに「ファーット」という。 「ま、私もだけどね、がははは」とお腹をボンボンと叩きながら笑った。チャチャはドクターを見上げて「そうだね」というようににゃ~んと鳴いた。いつものシャーではなく。

ちょっとルーズで乱暴な先生だけど、私たちも猫達もこの天真爛漫な明るさが好きなのかもしれない。

動物の医者も人間の医者も技術や経験が大事かもしれないが、性格や話し方、接し方はとても大事だ。患者が「この人なら」とまかせられる人柄を持っている人が名医だと思っている。

体温計を消毒しない名医だが、この獣医が近くにあるので安心している。




 
しおりを挟む
感想 6

あなたにおすすめの小説

友達の母親が俺の目の前で下着姿に…

じゅ〜ん
エッセイ・ノンフィクション
とあるオッサンの青春実話です

(完結)貴方から解放してくださいー私はもう疲れました(全4話)

青空一夏
恋愛
私はローワン伯爵家の一人娘クララ。私には大好きな男性がいるの。それはイーサン・ドミニク。侯爵家の子息である彼と私は相思相愛だと信じていた。 だって、私のお誕生日には私の瞳色のジャボ(今のネクタイのようなもの)をして参加してくれて、別れ際にキスまでしてくれたから。 けれど、翌日「僕の手紙を君の親友ダーシィに渡してくれないか?」と、唐突に言われた。意味がわからない。愛されていると信じていたからだ。 「なぜですか?」 「うん、実のところ私が本当に愛しているのはダーシィなんだ」 イーサン様は私の心をかき乱す。なぜ、私はこれほどにふりまわすの? これは大好きな男性に心をかき乱された女性が悩んで・・・・・・結果、幸せになったお話しです。(元さやではない) 因果応報的ざまぁ。主人公がなにかを仕掛けるわけではありません。中世ヨーロッパ風世界で、現代的表現や機器がでてくるかもしれない異世界のお話しです。ご都合主義です。タグ修正、追加の可能性あり。

英語どころか標準語さえちょうろくじゃない私が異国に住んでしまった件

凛江
エッセイ・ノンフィクション
表題通りの話。全部実話です。 脚色は一切ありません(笑)。 こんな話需要が無いと思いますが、似たような経験してる人が目を止めてくれるといいなぁと思って書いてみました(笑)。 それから、今は疎遠になってしまった、『向こうで出会った人たち』の誰かも気づいてくれると嬉しいです。 因みに、『ちょうろく』は『満足に』みたいな意味です。 私は標準語だと思っていたのですが方言みたいですね。 追記:時を経てマレーシアに住むことになったので、そちらでの生活も書いてみたいと思います。

月の後宮~孤高の皇帝の寵姫~

真木
恋愛
新皇帝セルヴィウスが即位の日に閨に引きずり込んだのは、まだ十三歳の皇妹セシルだった。大好きだった兄皇帝の突然の行為に混乱し、心を閉ざすセシル。それから十年後、セシルの心が見えないまま、セルヴィウスはある決断をすることになるのだが……。

カレイなる日々

隠井迅
エッセイ・ノンフィクション
2022年の夏から巡り始めた書き手のカレー題材のエッセイです。

創作の役に立つかも知れないし役に立たないかも知れないメモ的なようなものかも知れない物

神光寺かをり
エッセイ・ノンフィクション
何かの役に立つかも知れないし、役立たずかも知れないテキストデータです。 この記事は過去にTwitterアカウント(@syufutosousaku)のツイートや、個人ブログの記事を再編集したものです。 ※随時更新するかも知れません。 ※当方の間違い、スペルミス、取り違えなど御座いましたら、こっそりご指摘ください。 ※この作品は、ノベルアップ+にも掲載しています。

パパのお嫁さん

詩織
恋愛
幼い時に両親は離婚し、新しいお父さんは私の13歳上。 決して嫌いではないが、父として思えなくって。

本日、私の大好きな幼馴染が大切な姉と結婚式を挙げます

結城芙由奈@2/28コミカライズ発売
恋愛
本日、私は大切な人達を2人同時に失います <子供の頃から大好きだった幼馴染が恋する女性は私の5歳年上の姉でした。> 両親を亡くし、私を養ってくれた大切な姉に幸せになって貰いたい・・・そう願っていたのに姉は結婚を約束していた彼を事故で失ってしまった。悲しみに打ちひしがれる姉に寄り添う私の大好きな幼馴染。彼は決して私に振り向いてくれる事は無い。だから私は彼と姉が結ばれる事を願い、ついに2人は恋人同士になり、本日姉と幼馴染は結婚する。そしてそれは私が大切な2人を同時に失う日でもあった―。 ※ 本編完結済。他視点での話、継続中。 ※ 「カクヨム」「小説家になろう」にも掲載しています ※ 河口直人偏から少し大人向けの内容になります

処理中です...