23 / 34
第二章 王族として、神子として~三年前~
機装国家エディカラード
しおりを挟む
渇く……どうしようもなく───
●エディカラード某所にて───
留学のためにエディカラードに赴いたその人物──シュディスは、断続的に襲ってくる飢えと戦っていた。誰にもその姿を見せるわけにはいかないため、医師を呼ぶこともできない。
側近や弟の前では強がってはみせた彼は、宛がわれた部屋で一人喉元に手をあて、背中を丸めてベッドの上で堪え忍んでいた。
共に来た面々──側近のキリアや弟のアルシット、友人の一人であるロウもついてきた──には『こういう時くらい、一人で寛げる空間が欲しい』という建前を使い、一人部屋を確保した。彼らも自分の事情を知ってはいるが、猶予がないことを気づかれたくはなかった。解決法が見つからず、シュディスが“最悪の手段”を選択しようとしていることを悟らせたくなかった。
「っは……はぁ……は、……っく……ァ………!」
荒い息遣いが室内に木霊する。
抗い難い飢えが彼の身を、精神を蝕む。少しはましだろうとベッドに横になり、目を閉じて眠ろうとしたはいいが、眠気よりも飢えが勝ってしまい、まったく休めた気がしなかった。
一向に引いてくれない飢餓感に苦しめられ、精神を削られていく。だんだんと飢えの間隔が短くなってきており、終わりの見えない底無し沼にはまっているような日々に、そろそろ気が狂いそうだった。
やがて弱々しく目を開くと、ふらつく身体を叱咤しながらベッドから身を起こし、持ち込んだ荷物が置いてある部屋までよろよろと歩き始めた。
時間をかけながら目的の場所へと辿り着くと、ずるずると壁を背にして座り込んだ。そして、何かを探すようにがさがさと荷物の中を探る。やがて目当ての物を見つけ出したらしい彼の手に握られていたのは錠剤の入った容器──透明の瓶だった。
かたかた震える手でなんとか蓋を回し、錠剤を一粒取り出して口の中へ放り込んだ。消耗した身体では飲み込むのも辛かったが、なんとか飲み下し、効き目が訪れてくれるのをじっと待つ。
「は……、は……っ、……っふ、……は………」
飢餓感が消えてくれるまでが永遠にも等しく感じられた。実際は数十分ほどだったが。
呼吸も落ち着き、飢餓感が薄らいくれたことには安堵したのだが。これもそう長くは保ってくれないだろう。シュディスはそう思わざるを得なかった。事実、常備している“例の薬”の効力が薄れてきている──効き目が持続しないという意味で──からだ。
乱れていた呼吸を整えて風呂に入るために立ち上がった。若干ふらつくし、歩くのも億劫だったが、大量に掻いた汗をたっぷり吸った服が肌に張り付き気持ちが悪かったため、シャワーを浴びてさっぱりしたかった。脱衣所に移動すると服を脱ぎ捨て、浴室に入る。備え付けのシャワーのノズルを捻り、水のまま頭から被った。汗ばみ熱を持った身体に、冷たい水は気持ちよかった。
(思いの外効きが悪くなってきているな………もはやこの薬でさえ抑えられなくなっているということか)
内心が顔に出たようで、鏡に写った顔が歪んだ。“あれ”が死に際に言い放った言葉がまるで呪詛のように頭からこびりついて離れない。
『我が王家の“呪われし血”を最も濃く継いだのはお前だ、シュディス』
『そのうちお前は血を求めずにはいられなくなる……俺のようになァ!』
ぎり、と歯を食いしばり、両手に握り拳をつくり壁に叩きつけた。
「うるさい……! 僕はっ! 僕はまだ狂うわけにはいかないんだ………!」
だがいくら否定しようとも、ここ最近、血を求めてさ迷いそうになっている自分がいる。夢遊病のように無自覚のまま出歩き、ふと正気に戻り、そんな自分に恐怖を覚えたのも一度や二度ではない。強靭な精神力を発揮させてなんとか堪えてはいるが、限界が近いのは嫌でも分かる。
だからこそ、内乱の先導者にもかかわらず王位を継ぐわけにはいかなかった。幸いにも“あれ”の兄はまともな人だったがために、彼を王に据えることで国としての体面は保てた。彼が王位にあるうちにこの忌まわしい血を抑える方法を探さねばならない。それが叶わないなら、最悪いや最善の方法として自害──自ら命を断つ覚悟はある。
自国や友人の国に災厄をもたらす存在になるくらいなら、自分の手で終わらせたほうがましだ。
次代はなにも自分しかいないわけではない。弟であり、第二王子のアルシットもいる。彼に王位を継がせればいい。シュディスがいなくなっても、彼なら立派な王になれるはずだ。
───でも。それでも生きることを諦めたくはない自分もいるのだ。
シャワーの水に打たれたまま、こつん、と額を両手の間の壁に押し付けた。
「セシリア。………僕は。僕は、どうしたらいい………?」
普段の彼なら絶対に見せないであろう、弱々しい顔つきで呟いたシュディスの声は、シャワーの音と夜の闇に掻き消されていった。
◇◆◇
あっという間に一週間が経ち、エディカラードへ出発する日が来た。
その間、私は頑張った! 公務や勉強をめっちゃ頑張った! 頑張りすぎて気がついたら朝にになっていて、お付きの侍女から「今度完徹したらベッドに縛り付けます」という笑顔なのに顔が一ミリも笑っていない脅しが入るくらい頑張った! すみませんごめんなさいもうしませんベッドに縛り付けるのは勘弁してください。その時の私は内心、平身低頭だった。
実際に謝罪として口にしたのは『無理してごめんなさい。キリのいいところで終わらせてしっかり休むから』だった。
ちなみに何故その侍女が『完徹』なんて言葉を知っているかというと、ネスティアに来たばかりの頃、早く周囲の人たちと打ち解けられるように使用人に声をかけまくっていたことが由来だったりする。
みんな嫌な顔ひとつせずに私の話に付き合ってくれた。彼らに声をかけるのは手すきの時にしていたし、話す時間も世間話をする程度の時間にしていた。そんなことを繰り返した結果、『王女様は我々のような使用人にも気さくに声をかけ、労ってくださる』という噂が流れるようになり、勉学や公務の合間に様子を見に来ては、お茶菓子やら私が好みそうな本やらを差し入れてくれるようになった。中には私が無理をしないように苦言を呈してくる者もいた。私の体調を案じてのことなので、甘んじてそれを受け入れていた。……まあ、そのせいか、少しでも私の体調が悪そうに見えると「お休みください!」とベッドに押し込まれるようになったのだけど。過保護になった、ともいう。
それはともかくとして。
侍女からそんな脅しもとい忠告を頂くことになるまで私が公務を詰め込んだのにはもちろん理由がある。それはスレイから打診されたダンジョン調査。
どれくらいの期間エディカラードに滞在することになるのか分からない。なにせエディカラードに出現したダンジョンはまだ階層数もダンジョンの生態系も何も未解明のままなのだそうだ。
つい先日出現したばかりなのだから仕方がないけど、つまるところ、それは『調査を終えるのにどれくらい時間がかかるのかも分からない』ということを意味する。そうなるといつネスティアに帰れるのか見通しが立たない。
クルーシスしろ私にしろ、王族である以上、公務はほぼ毎日のようにある──さすがに成人していない私に割り当てられる公務はさほど多くはないけど、その分一日がかりの慰問とかがある──し、当然エディカラードに行っている間、その公務すらできなくなるわけで。前倒しできる公務を片っ端から片付けておく必要があったのだ。……帰ったら公務や課題、山のように積み上がってるんだろうな。いや。あの侍女を含めた城の使用人たちにあれこれ理由をつけて構い倒される気がする。そこに然り気無く父様も参戦している気がする。あ。考えたら今から気疲れがするような───うん。今は考えないようにしよう。
そんなこんなでやってきたよ、エディカラード!
エディカラードは『機装国家』の名の通り、辺りを見渡すとありとあらゆる物が機械化しているのが分かる。さすが科学技術が発展した国だ。
ネスティアは精霊たちが飛び交う光が照明代わりとなっていたけど、エディカラードは魔力を動力源とした魔道具が街灯として設置されていた。
他にも馬車の代わりに魔動車(自動車の魔術版かな?)が走っているのを見た時は衝撃だった。
ゲームじゃ車が走ってる描写はなくて、アイコンで公共施設を選択して、そこで行動するだけだったからね。自由に走り回ることができたのはフィールドやダンジョン内くらいだったし。街でもある程度動けたけど、外観だけで入れない建物もあった。だから、その手の移動手段となるアイテムを入手しても、アイコンで表記されるだけで、乗り物そのものは見ることはなかったからなあ。
私がそんなことを考えている間にも、スレイの説明は続いていたようだ。
「今は明るいから、分かんないだろうけど。夜になると凄いんだぜ! 国中がパアーっと灯りが輝く夜景は壮観だぞ! 楽しみにしてろよ!」
ニカっという笑顔でスレイは自慢げにそう締め括っていた。スレイ個人としても、王太子としても、この国の人間として誇らしいのだろう。なかなかに苦労した人生を送ったとは思えないほどの快活ぶりに、私もクルーシスも思わず苦笑していた。
この時の私は欠片も考えつかなかった。そして後に気づくこととなる。
このダンジョン調査に参加することが、後の私の運命を左右する分岐点となっていたことに。
逃げることができたと思っていた『乙女ゲームのシナリオ』にいろいろな意味で関わらざるを得なくなることに。
私が“彼”を“奴”なんて呼んで逃げ回る攻防戦のはじまりともいえるきっかけになったということに。
この時にとった私のある言動が“彼”の救いとなり、執着されることになってしまうことに。
●エディカラード某所にて───
留学のためにエディカラードに赴いたその人物──シュディスは、断続的に襲ってくる飢えと戦っていた。誰にもその姿を見せるわけにはいかないため、医師を呼ぶこともできない。
側近や弟の前では強がってはみせた彼は、宛がわれた部屋で一人喉元に手をあて、背中を丸めてベッドの上で堪え忍んでいた。
共に来た面々──側近のキリアや弟のアルシット、友人の一人であるロウもついてきた──には『こういう時くらい、一人で寛げる空間が欲しい』という建前を使い、一人部屋を確保した。彼らも自分の事情を知ってはいるが、猶予がないことを気づかれたくはなかった。解決法が見つからず、シュディスが“最悪の手段”を選択しようとしていることを悟らせたくなかった。
「っは……はぁ……は、……っく……ァ………!」
荒い息遣いが室内に木霊する。
抗い難い飢えが彼の身を、精神を蝕む。少しはましだろうとベッドに横になり、目を閉じて眠ろうとしたはいいが、眠気よりも飢えが勝ってしまい、まったく休めた気がしなかった。
一向に引いてくれない飢餓感に苦しめられ、精神を削られていく。だんだんと飢えの間隔が短くなってきており、終わりの見えない底無し沼にはまっているような日々に、そろそろ気が狂いそうだった。
やがて弱々しく目を開くと、ふらつく身体を叱咤しながらベッドから身を起こし、持ち込んだ荷物が置いてある部屋までよろよろと歩き始めた。
時間をかけながら目的の場所へと辿り着くと、ずるずると壁を背にして座り込んだ。そして、何かを探すようにがさがさと荷物の中を探る。やがて目当ての物を見つけ出したらしい彼の手に握られていたのは錠剤の入った容器──透明の瓶だった。
かたかた震える手でなんとか蓋を回し、錠剤を一粒取り出して口の中へ放り込んだ。消耗した身体では飲み込むのも辛かったが、なんとか飲み下し、効き目が訪れてくれるのをじっと待つ。
「は……、は……っ、……っふ、……は………」
飢餓感が消えてくれるまでが永遠にも等しく感じられた。実際は数十分ほどだったが。
呼吸も落ち着き、飢餓感が薄らいくれたことには安堵したのだが。これもそう長くは保ってくれないだろう。シュディスはそう思わざるを得なかった。事実、常備している“例の薬”の効力が薄れてきている──効き目が持続しないという意味で──からだ。
乱れていた呼吸を整えて風呂に入るために立ち上がった。若干ふらつくし、歩くのも億劫だったが、大量に掻いた汗をたっぷり吸った服が肌に張り付き気持ちが悪かったため、シャワーを浴びてさっぱりしたかった。脱衣所に移動すると服を脱ぎ捨て、浴室に入る。備え付けのシャワーのノズルを捻り、水のまま頭から被った。汗ばみ熱を持った身体に、冷たい水は気持ちよかった。
(思いの外効きが悪くなってきているな………もはやこの薬でさえ抑えられなくなっているということか)
内心が顔に出たようで、鏡に写った顔が歪んだ。“あれ”が死に際に言い放った言葉がまるで呪詛のように頭からこびりついて離れない。
『我が王家の“呪われし血”を最も濃く継いだのはお前だ、シュディス』
『そのうちお前は血を求めずにはいられなくなる……俺のようになァ!』
ぎり、と歯を食いしばり、両手に握り拳をつくり壁に叩きつけた。
「うるさい……! 僕はっ! 僕はまだ狂うわけにはいかないんだ………!」
だがいくら否定しようとも、ここ最近、血を求めてさ迷いそうになっている自分がいる。夢遊病のように無自覚のまま出歩き、ふと正気に戻り、そんな自分に恐怖を覚えたのも一度や二度ではない。強靭な精神力を発揮させてなんとか堪えてはいるが、限界が近いのは嫌でも分かる。
だからこそ、内乱の先導者にもかかわらず王位を継ぐわけにはいかなかった。幸いにも“あれ”の兄はまともな人だったがために、彼を王に据えることで国としての体面は保てた。彼が王位にあるうちにこの忌まわしい血を抑える方法を探さねばならない。それが叶わないなら、最悪いや最善の方法として自害──自ら命を断つ覚悟はある。
自国や友人の国に災厄をもたらす存在になるくらいなら、自分の手で終わらせたほうがましだ。
次代はなにも自分しかいないわけではない。弟であり、第二王子のアルシットもいる。彼に王位を継がせればいい。シュディスがいなくなっても、彼なら立派な王になれるはずだ。
───でも。それでも生きることを諦めたくはない自分もいるのだ。
シャワーの水に打たれたまま、こつん、と額を両手の間の壁に押し付けた。
「セシリア。………僕は。僕は、どうしたらいい………?」
普段の彼なら絶対に見せないであろう、弱々しい顔つきで呟いたシュディスの声は、シャワーの音と夜の闇に掻き消されていった。
◇◆◇
あっという間に一週間が経ち、エディカラードへ出発する日が来た。
その間、私は頑張った! 公務や勉強をめっちゃ頑張った! 頑張りすぎて気がついたら朝にになっていて、お付きの侍女から「今度完徹したらベッドに縛り付けます」という笑顔なのに顔が一ミリも笑っていない脅しが入るくらい頑張った! すみませんごめんなさいもうしませんベッドに縛り付けるのは勘弁してください。その時の私は内心、平身低頭だった。
実際に謝罪として口にしたのは『無理してごめんなさい。キリのいいところで終わらせてしっかり休むから』だった。
ちなみに何故その侍女が『完徹』なんて言葉を知っているかというと、ネスティアに来たばかりの頃、早く周囲の人たちと打ち解けられるように使用人に声をかけまくっていたことが由来だったりする。
みんな嫌な顔ひとつせずに私の話に付き合ってくれた。彼らに声をかけるのは手すきの時にしていたし、話す時間も世間話をする程度の時間にしていた。そんなことを繰り返した結果、『王女様は我々のような使用人にも気さくに声をかけ、労ってくださる』という噂が流れるようになり、勉学や公務の合間に様子を見に来ては、お茶菓子やら私が好みそうな本やらを差し入れてくれるようになった。中には私が無理をしないように苦言を呈してくる者もいた。私の体調を案じてのことなので、甘んじてそれを受け入れていた。……まあ、そのせいか、少しでも私の体調が悪そうに見えると「お休みください!」とベッドに押し込まれるようになったのだけど。過保護になった、ともいう。
それはともかくとして。
侍女からそんな脅しもとい忠告を頂くことになるまで私が公務を詰め込んだのにはもちろん理由がある。それはスレイから打診されたダンジョン調査。
どれくらいの期間エディカラードに滞在することになるのか分からない。なにせエディカラードに出現したダンジョンはまだ階層数もダンジョンの生態系も何も未解明のままなのだそうだ。
つい先日出現したばかりなのだから仕方がないけど、つまるところ、それは『調査を終えるのにどれくらい時間がかかるのかも分からない』ということを意味する。そうなるといつネスティアに帰れるのか見通しが立たない。
クルーシスしろ私にしろ、王族である以上、公務はほぼ毎日のようにある──さすがに成人していない私に割り当てられる公務はさほど多くはないけど、その分一日がかりの慰問とかがある──し、当然エディカラードに行っている間、その公務すらできなくなるわけで。前倒しできる公務を片っ端から片付けておく必要があったのだ。……帰ったら公務や課題、山のように積み上がってるんだろうな。いや。あの侍女を含めた城の使用人たちにあれこれ理由をつけて構い倒される気がする。そこに然り気無く父様も参戦している気がする。あ。考えたら今から気疲れがするような───うん。今は考えないようにしよう。
そんなこんなでやってきたよ、エディカラード!
エディカラードは『機装国家』の名の通り、辺りを見渡すとありとあらゆる物が機械化しているのが分かる。さすが科学技術が発展した国だ。
ネスティアは精霊たちが飛び交う光が照明代わりとなっていたけど、エディカラードは魔力を動力源とした魔道具が街灯として設置されていた。
他にも馬車の代わりに魔動車(自動車の魔術版かな?)が走っているのを見た時は衝撃だった。
ゲームじゃ車が走ってる描写はなくて、アイコンで公共施設を選択して、そこで行動するだけだったからね。自由に走り回ることができたのはフィールドやダンジョン内くらいだったし。街でもある程度動けたけど、外観だけで入れない建物もあった。だから、その手の移動手段となるアイテムを入手しても、アイコンで表記されるだけで、乗り物そのものは見ることはなかったからなあ。
私がそんなことを考えている間にも、スレイの説明は続いていたようだ。
「今は明るいから、分かんないだろうけど。夜になると凄いんだぜ! 国中がパアーっと灯りが輝く夜景は壮観だぞ! 楽しみにしてろよ!」
ニカっという笑顔でスレイは自慢げにそう締め括っていた。スレイ個人としても、王太子としても、この国の人間として誇らしいのだろう。なかなかに苦労した人生を送ったとは思えないほどの快活ぶりに、私もクルーシスも思わず苦笑していた。
この時の私は欠片も考えつかなかった。そして後に気づくこととなる。
このダンジョン調査に参加することが、後の私の運命を左右する分岐点となっていたことに。
逃げることができたと思っていた『乙女ゲームのシナリオ』にいろいろな意味で関わらざるを得なくなることに。
私が“彼”を“奴”なんて呼んで逃げ回る攻防戦のはじまりともいえるきっかけになったということに。
この時にとった私のある言動が“彼”の救いとなり、執着されることになってしまうことに。
10
お気に入りに追加
3,598
あなたにおすすめの小説
18禁の乙女ゲームの悪役令嬢~恋愛フラグより抱かれるフラグが上ってどう言うことなの?
KUMA
恋愛
※最初王子とのHAPPY ENDの予定でしたが義兄弟達との快楽ENDに変更しました。※
ある日前世の記憶があるローズマリアはここが異世界ではない姉の中毒症とも言える2次元乙女ゲームの世界だと気付く。
しかも18禁のかなり高い確率で、エッチなフラグがたつと姉から嫌って程聞かされていた。
でもローズマリアは安心していた、攻略キャラクターは皆ヒロインのマリアンヌと肉体関係になると。
ローズマリアは婚約解消しようと…だが前世のローズマリアは天然タラシ(本人知らない)
攻略キャラは婚約者の王子
宰相の息子(執事に変装)
義兄(再婚)二人の騎士
実の弟(新ルートキャラ)
姉は乙女ゲーム(18禁)そしてローズマリアはBL(18禁)が好き過ぎる腐女子の処女男の子と恋愛よりBLのエッチを見るのが好きだから。
正直あんまり覚えていない、ローズマリアは婚約者意外の攻略キャラは知らずそこまで警戒しずに接した所新ルートを発掘!(婚約の顔はかろうじて)
悪役令嬢淫乱ルートになるとは知らない…
悪役令嬢、肉便器エンド回避までのあれこれ。
三原すず
恋愛
子どもの頃前世が日本人の記憶を持つイヴァンジェリカがその日思い出したのは、自分が18禁乙女ゲームの悪役令嬢であるということ。
しかもその悪役令嬢、最後は性欲処理の肉便器エンドしかなかった!
「ちょっと、なんでこんなタイムロスがあるの!?」
肉便器エンドは回避できるのか。
【ハピエンですが、タイトルに拒否感がある方はお気をつけ下さい】
*8/20、番外編追加しました*
悪役令嬢なのに王子の慰み者になってしまい、断罪が行われません
青の雀
恋愛
公爵令嬢エリーゼは、王立学園の3年生、あるとき不注意からか階段から転落してしまい、前世やりこんでいた乙女ゲームの中に転生してしまったことに気づく
でも、実際はヒロインから突き落とされてしまったのだ。その現場をたまたま見ていた婚約者の王子から溺愛されるようになり、ついにはカラダの関係にまで発展してしまう
この乙女ゲームは、悪役令嬢はバッドエンドの道しかなく、最後は必ずギロチンで絶命するのだが、王子様の慰み者になってから、どんどんストーリーが変わっていくのは、いいことなはずなのに、エリーゼは、いつか処刑される運命だと諦めて……、その表情が王子の心を煽り、王子はますますエリーゼに執着して、溺愛していく
そしてなぜかヒロインも姿を消していく
ほとんどエッチシーンばかりになるかも?
【R18】殿下!そこは舐めてイイところじゃありません! 〜悪役令嬢に転生したけど元潔癖症の王子に溺愛されてます〜
茅野ガク
恋愛
予想外に起きたイベントでなんとか王太子を救おうとしたら、彼に執着されることになった悪役令嬢の話。
☆他サイトにも投稿しています
目が覚めたら夫と子供がいました
青井陸
恋愛
とある公爵家の若い公爵夫人、シャルロットが毒の入ったのお茶を飲んで倒れた。
1週間寝たきりのシャルロットが目を覚ましたとき、幼い可愛い男の子がいた。
「…お母様?よかった…誰か!お母様が!!!!」
「…あなた誰?」
16歳で政略結婚によって公爵家に嫁いだ、元伯爵令嬢のシャルロット。
シャルロットは一目惚れであったが、夫のハロルドは結婚前からシャルロットには冷たい。
そんな関係の二人が、シャルロットが毒によって記憶をなくしたことにより少しずつ変わっていく。
なろう様でも同時掲載しています。
国王陛下は悪役令嬢の子宮で溺れる
一ノ瀬 彩音
恋愛
「俺様」なイケメン国王陛下。彼は自分の婚約者である悪役令嬢・エリザベッタを愛していた。
そんな時、謎の男から『エリザベッタを妊娠させる薬』を受け取る。
それを使って彼女を孕ませる事に成功したのだが──まさかの展開!?
※この物語はフィクションです。
R18作品ですので性描写など苦手なお方や未成年のお方はご遠慮下さい。
私はモブ扱いで結構です
さーちゃん
恋愛
みなさん、はじめまして。
私、リュミエル・フォーレリクスといいます。
この国──パルヴァンにおいて、第二王子殿下の護衛騎士を任されています。女性でも、実力があれば身分に関係なく重用するという完全実力主義なお国柄なためか、気がついたら今の立場です。なんでこうなった。
それはそうと。この世界、とある乙女ゲームの舞台だったんです。
ええ、そうです。“乙女ゲーム”です。『スピリチュアル・シンフォニー~宝珠の神子は真実の愛を知る~』というタイトルでした。
その“ゲーム”も、つい先頃終わり、平穏が戻ってくると思っていたのですが……………どうにも、王候貴族との関わりは避けられそうにないようです。
え?普通は憧れるものじゃないかって?
私は平々凡々な生活をしたいのです。それに結婚願望もありませんので問題ありません。護衛騎士な時点でもう平穏じゃなくなっているのに、これ以上悪目立ちしたくありません。
なのに。それなのに………!何故に私は隣国の王子様に熱烈なアプローチをされているのでしょうか。
この王子殿下、前作のゲームの攻略対象だった方ですよね?そもそもついこの間、とある騒動を解決するにあたって協力しましたもんね!
疑問なのは何故に我が主の兄君──王太子殿下から「お前のことを単なる騎士だと思ったことはない」なんて言われるのでしょうか。
その他あちこちからやたら口説かれていると感じるのは気のせいであって下さい。スカウト的なものだと思いたいです。まあ、それも迷惑なのですが。
みなさん、私は単なるモブ扱いでいいんです。
お願いですから、他のご令嬢とくっついて下さい。そうでなくても周囲の方々からの嫉妬の視線やら嫌がらせやらが鬱陶しいので。
これは前世の経験を活かして、王族専任の護衛をこなす自称モブな少女騎士が、主である王子の兄や、貴族令息たちに構い倒される物語です。
前作『悪役令嬢らしくヒロインに嫌がらせをしているのですが、王太子殿下にリカバリーされている件』のスピンオフです。
一応、種類としては恋愛にしましたが、またファンタジー色が強いかもしれません。
※今回は流血沙汰な表現とかが入る予定。たぶん、エロは無いです。
完結 そんなにその方が大切ならば身を引きます、さようなら。
音爽(ネソウ)
恋愛
相思相愛で結ばれたクリステルとジョルジュ。
だが、新婚初夜は泥酔してお預けに、その後も余所余所しい態度で一向に寝室に現れない。不審に思った彼女は眠れない日々を送る。
そして、ある晩に玄関ドアが開く音に気が付いた。使われていない離れに彼は通っていたのだ。
そこには匿われていた美少年が棲んでいて……
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる