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何か思いついた時に思わず「あっ」と言ってしまうけど外国の人は何て言うのだろう

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 「つーかいいのか? そんな事俺に話して」

 「よくは無いだろうが、これ以上一人で抱えきれなかった。お前だから話したんだ。くれぐれも他言無用で頼む」

 隅の席で、声を潜める俺とアラン。
 もっとも、午前8時を回り、多くの基地関係者で賑わい始めた食堂では、俺達の会話に聞き耳を立てられる心配もないだろうが。

 「そりゃわかってるけど……ありえないだろ、あのリナルド団長に限って、不貞とか」

 俺とアランが騎士になったのは、既に父が亡くなった後だったが……リナルド・レノックス元騎士団長の人格者ぶりは、訓練学校の教官や、先輩騎士達からこれでもかという程聞かされていた為、父の人となりについて、奴は十分に知っていた。

 「俺だって信じたくない。でも、そういう関係でもなければ、揃いのネックレスなんて持たないだろう?」

 もしかしたら陛下は、暗にそれを伝えるつもりで、これを俺に……?
 
 「だとしたら、ええと? 団長は奥方と結婚してお前を授かって……その後、前女王と密通して、二年後にローラ様が生まれたって事だろ? 腹違いの二人を“お友達”にするなんて、そんな悪趣味なマネ、あの人がするとは思えねえけど」

 「とにかく一度、陛下と直接話をしたい。チャンスを作れないか? あいにく、俺は式典のギャラリーになる町民の誘導を任せられていて……陛下に近付く名目が立てられないんだ」

 「いや俺は陛下の護衛騎士の周りに控える騎士達……を、更に遠巻きから援護する係だからなあ。下っ端風情にはチャンスなんて作りようが……あ、待てよ?」

 何かを閃いた様子のアランは、もぐもぐと頬を膨らませる子供のような咀嚼を、一時中断した。

 「なんだ!? 何かいい案が!?」

 「案というか……俺達のタイムスケジュールのうち、式典終了後の明日午後3時からの1時間が、空白になってるんだ。遅い昼休憩を取るよう言われてるんだけど、その交代要員が配置されている気配も無い。陛下につくのは、側近の護衛騎士だけだ。もしかしたら陛下は、お忍びで、どこかに行こうとしてるんじゃねえか? 護衛が手薄になったその時なら、話くらい出来るかも……」

 「どこかって……どこへ?」

 「俺が知るか。でもお前ならわかるんじゃねえの? 10年来のストーカーである、お前なら」

 陛下が行こうとしている場所……。

 ソレリ様のお屋敷……は、人目を気にせず公式訪問すればいい話だ。あの方は勲章の受領者であり、この土地の領主なのだから。
 しかし、ノースリーフには他に、女王が訪ねる程の大きい家は無いし……陛下が騎士のように復興支援で農作業にあたるとも思えない……

 「…………あっ」

 「え! もうわかったの? お前ホントすげぇな! つーか怖いな! 」

 褒めているのかけなしているのかわからないアランが引きつり笑顔を浮かべるが、そんな事はどうでもいい。
 俺は、口からチョロリとパスタを覗かせる親友の手を、力強く握った。

 「ありがとう、アラン! 感謝する!」 
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